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メディア掲載

2021.03.09

革新を生むことと,空気を読むこと ~「周囲が空気といっているものがわからない」勤労者の方が,自らの所属先に対し オープンイノベーションに好適な組織風土(ハビトゥス)を実感~ 2020年3月調査より

「空気を読む」ということの是非が取りざたされるところ,読むも何も,〈それが何かそもそもわかっていない勤労者が3人に1人以上〉おり,しかしそうしたグループの方がより多くイノベーション適性のあるハビトゥスを有する組織に所属していることが2020年3月に全国の勤労者3000名にきいた調査でわかった。すなわち,〈空気を読むどころかそれがなんだかわかっていない〉(≒結果として空気を読まない)人材の方がイノベーションを起こしやすい組織に所属していると推察できる。具体的には(自分の行動パターン・態度として)「周囲が空気といっているものがわからない」と回答した38.5%の方と残り61.5%の違いについてである。所属組織に内閣府が公開(2019)した「オープンイノベーションに好適な組織風土」があるかどうか, ―― ここで組織風土とはブルデューのいう「ハビトゥス 」(Bourdieu, 1979=1990)を想定する ―― という回答結果を群間比較したところ,これら〈空気がわからない〉群の方が,よりイノベーションに適した組織風土を実感しているのである。

(日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.7 No.6 掲載)

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