暖房が止まり、操作パネルに「E-18」または「E-36」と表示されて戸惑っていませんか。
サンポットのガスストーブに出るこの2つの表示は、温水過熱防止装置が働いて燃焼を止めた状態を示しています。
温めた水が回路を流れず、機器の内部に熱がこもったことを検知したサインです。
原因の多くは温水配管のつぶれやワンタッチカプラの差し込み不良、あるいはエアーフィルタのほこりにあり、確認して取り除けば再点火できます。
床暖房パネルの一部だけ温まらない、家具を動かしたあとから止まるようになった、といった心当たりがあれば、その周辺に原因が残っているはずです。
この記事では、熱がこもる仕組みと確認すべき5か所、E-04との見分け方、点検を依頼すべき境目までを整理して解説します。
E-18・E-36は温水過熱防止装置が働いた表示
結論からお伝えすると、E-18・E-36はどちらも温水過熱防止装置の作動を示す表示です。
メーカーの公式情報では、温水回路が閉止されたとき、エアーフィルタにほこりがたまったとき、エアーフィルタがふさがれたときに表示されると案内されています。
処置は、温水回路を確認したのちに再点火すること、あるいはエアーフィルタの掃除や障害物を取り除いたのちに再点火すること、とされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | E-18・E-36 |
| 作動した装置 | 温水過熱防止装置 |
| 検知している状態 | 温水回路に熱がこもり、規定の温度を超えた |
| 主な原因 | 温水配管の閉止、カプラの差し込み不良、フィルタのほこり |
| 使用者の対応 | 冷ましてから配管とフィルタを確認し、再点火 |
| 依頼が必要な場面 | 確認しても改善しない/短期間で再発する |
| 対象となる機種 | 床暖房や温水パネルを接続する温水暖房付きの機種 |
E-18とE-36の違い
公式のエラーコード表では、E-18とE-36は内容も確認事項も処置もまったく同じ記載になっています。
検知の経路やタイミングの違いで番号が分かれているものとみられ、使用者が行う対応は変わりません。
どちらが表示されても、確認する箇所と手順は同じと考えて差し支えありません。
なぜ熱がこもるのか
温水暖房付きのガスストーブは、機器の中で温めた水を床暖房パネルや温水パネルへ送り、熱を渡してから戻ってくる循環をつくっています。
この循環は、燃焼で発生した熱を機器の外へ運び出す役割も担っています。
温水配管がつぶれていたり、接続部が外れかけていたりすると、水が流れずに熱の逃げ場がなくなります。
その結果、機器の内部だけが温度を上げていき、規定値を超えた時点で温水過熱防止装置が燃焼を止めます。
エアーフィルタの目詰まりや吹出し口のふさがりも、空気側の熱の逃げ道をふさぐという意味では同じ結果を招きます。
つまりE-18・E-36は、「熱をつくる側」ではなく「熱を運び出す側」に問題があることを示す表示です。
燃焼そのものは正常に行われていた可能性が高く、機器が壊れているとは限りません。
確認する5か所
作業の前に、運転スイッチを「切」にし、機器と配管が冷えてから触れてください。
温水回路の中身は高温になっており、運転直後に触れるとやけどのおそれがあります。
| 確認箇所 | 見るポイント | よくある状況 |
|---|---|---|
| 温水配管 | つぶれ、折れ、極端な曲がり | 家具の脚で踏んでいる、敷物の下で折れている |
| ワンタッチカプラ | 奥まで差し込まれているか | シーズン前の接続で押し込みが足りない |
| エアーフィルタ | 目詰まり、綿ぼこり | 一度も外していない |
| フィルタ周囲 | カーテンなどで覆われていないか | 模様替えで位置が変わった |
| 温風吹出し口 | 前方の障害物 | 洗濯物、段ボール、こたつ布団 |
温水配管のつぶれ
もっとも見落とされやすいのが配管です。
床の上を這わせている配管は、家具の脚やキャスターで踏まれることがあります。
カーペットやマットの下を通している場合は、外から見えないため気づきにくくなります。
模様替えや大掃除のあとから症状が出るようになった場合は、まず配管の経路をたどってみてください。
本体を動かしていなくても、周囲の家具の位置が変われば配管に荷重がかかります。
なお、配管を無理に引っ張ったり曲げ直したりすると接続部を傷めますので、状態の確認にとどめてください。
ワンタッチカプラの差し込み
温水パネルを着脱式で接続している機種では、ワンタッチカプラが確実に差し込まれているかを確認します。
見た目には入っているようでも、ロックがかかりきっていないことがあります。
シーズンの始めに接続し直した直後、あるいは掃除のためにパネルを外したあとに起こりやすいパターンです。
差し込みが不十分な場合は、水が流れないだけでなく漏れの原因にもなります。
接続部の周辺が濡れていないかもあわせて見ておいてください。
エアーフィルタと吹出し口
空気側の確認は、エアーフィルタのほこりと、吸込み口・吹出し口のふさがりの2点です。
乾いたほこりであれば掃除機で吸い取るのが基本で、水洗いした場合は完全に乾かしてから戻してください。
手の届く範囲の清掃手順はファンヒーターの掃除方法を完全解説|ほこりを安全に取る手順と注意点で詳しく解説しています。
再点火までの流れ
- 運転スイッチを「切」にする
- 機器と配管が冷めるまで待つ(目安として30分以上)
- 温水配管の経路をたどり、つぶれや折れがないか確認する
- ワンタッチカプラが奥まで差し込まれているか確認する
- エアーフィルタを外してほこりを取り除く
- 吸込み口・吹出し口の前に物がないか確認する
- 運転スイッチを「入」にして再点火操作を行う
- しばらく運転し、パネルが均一に温まるかを確かめる
復帰後、一部のパネルだけ冷たい状態が続く場合は、回路内に空気が残っている可能性があります。
数十分運転しても改善しないときは、空気抜きの作業が必要になることがあるため販売店に相談してください。
E-04との見分け方
同じ温水回路にかかわる表示にE-04(空だき防止装置)があります。
どちらも「パネルが温まらない」という同じ症状で気づくことが多く、混同されやすい組み合わせです。
| 表示 | 検知している状態 | 最初に見るところ |
|---|---|---|
| E-04 | 循環水が不足している | のぞき窓から見た水位 |
| E-18・E-36 | 温水回路の閉止・過熱 | 配管のつぶれ、カプラ、フィルタ |
E-04は「水が足りない」、E-18・E-36は「水が流れていない」という違いで覚えると整理しやすくなります。
給水扉を開けたのに水位が下限を割っていなかった、という場合は、表示を取り違えている可能性があります。
作業を始める前に、表示された番号を必ず控えておいてください。
なお、地震や大きな振動のあとに表示が出た場合は、接続部が緩んでいることがあります。
メーカーも、暖房回路は漏れによって不凍液が減少すると警報表示が出ると説明しており、揺れのあとは配管まわりの確認を促しています。
床面に水跡がないかもあわせて見ておいてください。
確認しても改善しないとき
5か所を確認して問題が見つからないのに同じ表示が続く場合は、目に見えない場所に原因があります。
考えられるのは、回路内に残った空気、循環ポンプの動作不良、温度を検知するセンサーの劣化、床下配管の詰まりなどです。
いずれも使用者が対応できる範囲を超えています。
| 症状 | 考えられる状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 配管の荷重を取り除いたら復帰した | 配管のつぶれが原因だった | そのまま使用 |
| カプラを差し直したら復帰した | 接続不良 | 接続部の濡れも確認 |
| フィルタ清掃で復帰した | 空気側の目詰まり | 手入れの頻度を見直す |
| 確認しても数日で再発する | 循環側またはセンサーの不具合 | 点検を依頼 |
| 循環音がしない、ポンプの音が変わった | 循環ポンプの不具合 | 点検を依頼 |
| 焦げたようなにおいがする | 使用を中止すべき状態 | 使用を止めて依頼 |
内部の清掃や部品交換は業者に依頼する作業です。
費用の考え方はストーブ分解掃除の料金はいくら?タイプ別の相場と依頼前に知っておきたいことでまとめています。
使用年数が10年を超えている機器では、修理と入れ替えを比べる段階に入ります。
判断の目安はガスストーブの寿命は何年?買い替え判断の目安と長く使うためのポイントで解説しています。
シーズンの前後に確認したいこと
E-18・E-36は、暖房を使い始めた直後に出やすい表示でもあります。
夏の間に配管の位置が変わっていたり、掃除のために外したパネルの接続が甘かったりするためです。
- 暖房を使い始める前に、配管の経路に家具や荷物が乗っていないか見ておく
- パネルを外した場合は、カプラが奥まで差し込まれているか確認する
- シーズン前にエアーフィルタを清掃しておく
- 使い始めの日は、すべてのパネルが均一に温まるかを確かめる
使い始めの日に一通り確認しておけば、寒さが厳しくなってから暖房が止まる事態を避けやすくなります。
なお、サンポットブランドの石油暖房機はエラーコードの体系が別です。
灯油の機種をお使いの場合はサンポット(現:長府)ストーブ エラーコード一覧|表示の意味と使用可否の判断基準を参照してください。
よくある質問
Q1. E-18とE-36で対処法は変わりますか。
公式のエラーコード表では、E-18とE-36は内容も確認事項も処置も同じ記載になっています。
そのため、どちらが表示された場合でも、温水配管とカプラ、エアーフィルタを確認するという流れは変わりません。
検知の経路やタイミングの違いで番号が分かれているものと考えてよいでしょう。
表示された番号は、点検を依頼する際に伝えられるよう控えておいてください。
Q2. 配管がつぶれているかどうか、どう見分ければよいですか。
配管の経路を目でたどり、他の部分と比べて明らかに平たくなっている箇所や、鋭く折れ曲がっている箇所がないかを確認してください。
家具の脚が乗っている、敷物の下で急に方向を変えている、といった場所は要注意です。
確認する際は無理に引っ張らず、荷重を取り除くだけにとどめてください。
判断がつかない場合は、その状態のまま点検を依頼するほうが確実です。
Q3. パネルの一部だけ温まりません。
回路内に空気が残っているか、その経路で流れが妨げられている可能性があります。
しばらく運転して改善するかを確かめてください。
特定のパネルだけ冷たいままであれば、そのパネルにつながる配管やカプラを重点的に確認します。
それでも改善しない場合は、空気抜きや循環ポンプ側の確認が必要になるため、販売店に相談してください。
Q4. 表示が出たまま使い続けても大丈夫ですか。
E-18・E-36が表示されている間は、安全装置が働いて燃焼が止まっている状態です。
原因を取り除かないまま再点火を繰り返すのは避けてください。
熱がこもる状態が続くと、内部部品の劣化を早めることになります。
確認と清掃を行ったうえで、それでも改善しない場合は点検を依頼してください。
Q5. 暖房を使い始めた初日に表示されました。
夏の間に配管の位置が変わっていたり、掃除のために外したパネルの接続が甘かったりするケースが考えられます。
まず配管の経路に荷重がかかっていないか、カプラが奥まで差し込まれているかを確認してください。
あわせて、シーズン中にたまったほこりでフィルタが目詰まりしていることもあります。
使い始めのタイミングは、この2点をまとめて確認しておくとその後が安定します。
まとめ
サンポットのガスストーブに表示されるE-18・E-36は、温水回路に熱がこもったことを検知して温水過熱防止装置が作動した状態です。
機器と配管が冷えてから、温水配管のつぶれ、ワンタッチカプラの差し込み、エアーフィルタのほこり、吹出し口のふさがりを順に確認してください。
原因は「熱をつくる側」ではなく「熱を運び出す側」にあります。
模様替えや大掃除のあと、あるいは暖房を使い始めた初日に出た場合は、配管の経路に荷重がかかっていないかを最初に見るのが近道です。
確認しても数日のうちに再発する場合は、循環ポンプやセンサー側の不具合が考えられます。
再点火を繰り返さず、販売店または最寄りの営業所に点検を依頼してください。

