ガスストーブを買おうとして商品ページを開くと、「都市ガス用」「LPガス用」「13A」「12A」といった表記が並び、どれを選べばよいのか迷ってしまうことがあります。
ガスストーブは、使うガスの種類に合った機種でないと使えません。
都市ガスの家なら、まず「ガスの種類」を確認し、そのガスに合った都市ガス用の機種から、タイプと畳数を選ぶ順番が失敗しにくい進め方です。
この記事では、都市ガスの種類の確認方法、都市ガス用で選べるタイプ、畳数やガスコードの見方を、メーカーとガス会社の情報をもとに整理します。
最初に確認する:ガスの種類
家庭用のガスは、大きく「都市ガス」と「LPガス(プロパンガス)」に分かれます。
ガスストーブは、ガスの種類ごとに機種(型番)が分かれていて、お住まいのガスに合うものを選ぶ必要があります。
東京ガスは、市販のガスファンヒーターには都市ガス用とLPガス用があり、ガスの種類を間違えると異常燃焼するおそれがあると案内しています。
都市ガス用の機種をLPガスで使ったり、その逆をしたりすることはできません。
📎 出典:東京ガス ガスファンヒーターの選び方
| 確認すること | 見るところ |
|---|---|
| 都市ガスかLPガスか | ガスメーターや検針票、ガス会社の契約書類 |
| 都市ガスの種類(12A・13Aなど) | 検針票やガス会社のホームページ。分からなければガス会社に問い合わせる |
| 機種の対応ガス | 商品ページの「都市ガス用」「LPガス用」の表記、本体のラベル、取扱説明書 |
12Aや13Aは、都市ガスの種類を表す呼び方です。
都市ガスは地域のガス会社ごとに供給するガスの種類が異なり、たとえば東京ガスのエリアの都市ガスは13Aです。
お住まいの地域の種類は、ガス会社の案内で確認してください。
メーカーのカタログは13Aを基準に表示している
リンナイの2026年版ガスファンヒーターのカタログでは、ガス消費量や暖房能力などの数値は、都市ガス13Aで表示されています。
ガスの種類によって数値が異なる場合がある、という注記も付いています。
ノーリツの公式ページも、暖房のめやす畳数について「ガス種13Aの場合」と注記しています。
そのため、カタログの数値は「13Aの都市ガスでの数値」と読むのが基本です。
12Aなど別の都市ガスの地域では、実際の数値が少し異なる場合があります。
正確な適合は、購入前に販売店やメーカーに「お住まいのガスの種類」を伝えて確認すると安心です。
都市ガス用で選べるタイプ
都市ガスの家で使えるガスストーブには、次の3つのタイプがあります。
| タイプ | 置き方 | 換気 | 工事 |
|---|---|---|---|
| ガスファンヒーター | ガス栓につないで置く | 必要 | 不要(ガス栓がない場合は増設が必要) |
| ガス赤外線ストーブ | ガス栓につないで置く | 必要 | 不要(同上) |
| ガスFF暖房機 | 壁に固定する | 原則不要 | 必要 |
タイプごとの違いは、ガスストーブとガスファンヒーターの違い|呼び方と種類の見分け方にまとめています。
カセットボンベで使うタイプは、ガス栓にはつなぎません。
都市ガスかLPガスかを気にしなくてよい代わりに、燃料の入れ方や注意点が別になります。
現行機の例
リンナイとノーリツの現行機から、都市ガスの家で検討できる機種の例を挙げます。
暖房のめやすは、いずれも木造の畳数です。
| メーカー | 機種の例 | 暖房のめやす(木造) |
|---|---|---|
| リンナイ | RC-Y2402PE | 7畳 |
| リンナイ | RC-Y4002PE | 11畳 |
| リンナイ | RC-A4401NP | 12畳 |
| リンナイ | RC-U5801PE/RC-B5801ACP | 15畳 |
ノーリツの現行機は、東京ガスのガスファンヒーターのページで、GFH-2406Sが木造7畳、GFH-4007SとGFH-4007Dが11畳、GFH-5803Sが15畳と案内されています。
ノーリツの公式ページには、7畳・11畳・15畳までの3段階が示されています。
畳数の見方
暖房のめやす畳数は、「木造」と「コンクリート造」で数字が異なります。
木造のほうが熱が逃げやすいため、同じ機種でも畳数が小さくなります。
お住まいが鉄筋コンクリートのマンションなら、コンクリート造の欄を見ます。
| 部屋の広さ | 選び方の目安 |
|---|---|
| 畳数にぴったり | 暖まるまでに時間がかかることがある |
| 畳数より少し余裕がある | 暖房能力に余裕があり、運転が安定しやすい |
| 窓が大きい、天井が高い、北側の部屋 | 一段大きい機種を検討する |
暖房のめやすは、日本ガス石油機器工業会の基準にもとづく目安です。
実際の暖まり方は、断熱性や窓の大きさ、天井の高さで変わります。
まずは「少し余裕のある機種」を選ぶと考えてください。
ガス栓とガスコードの確認
ガスファンヒーターとガス赤外線ストーブは、ガス栓にガスコードでつなぎます。
本体を買う前に、使いたい場所にガス栓があるか、ガス栓の形に合うコードがあるかを確認します。
リンナイの専用ガスコードは、12A・13A(都市ガス)とLPガスで兼用です。
長さは0.5mから最長5mまであり、機種のガス消費量に合った長さを選びます。
| 確認すること | ポイント |
|---|---|
| ガス栓の位置 | 置きたい場所の近くにあるか |
| ガス栓の形 | カチットタイプ、壁埋込型ガスコンセント、ホースコック用など。形に合ったプラグを選ぶ |
| コードの長さ | 機種に適合した長さ。長いほど良いわけではない |
| ガス栓がない場合 | 増設工事が必要。賃貸は管理会社への確認が必要 |
東京ガスは、ガス栓の位置によっては増設が必要になる場合があり、増設工事は約半日が目安であると案内しています。
ガスコードは、本体に付属していない場合が多く、別に購入します。
都市ガス用を選ぶときの注意点
引っ越しでガスの種類が変わるとき
都市ガスの家から、LPガスの家に引っ越す場合、持っているガスストーブは使えなくなります。
逆の場合も同じです。
引っ越し先のガスの種類は、契約前に確認しておくと、買い替えの判断に使えます。
中古品やフリマで買うとき
中古品は、対応するガスの種類が分かりにくいことがあります。
型番やラベルで対応ガスが確認できないものは、買わないでください。
換気ができる部屋か
ガスファンヒーターとガス赤外線ストーブは、使用中に換気が必要です。
リンナイは、1時間に1〜2回、1〜2分程度の換気を案内しています。
窓が凍結する場所や地下室など、換気ができない場所では使えません。
住まい別:選び方の具体例
同じ都市ガスでも、住まいによって選ぶタイプは変わります。
よくある3つの場面で、考え方を整理します。
| 住まい | 状況 | 選び方の考え方 |
|---|---|---|
| 都市ガスの賃貸マンション(鉄筋コンクリート) | 10畳のリビングにガス栓がある | コンクリート造の畳数を見る。11畳の欄でコンクリート造15畳の機種なら余裕がある。置くだけで使えるガスファンヒーターが基本 |
| 都市ガスの木造一戸建て | 15畳のリビング。毎日長時間使いたい | 木造15畳の機種か、換気の手間が少ないガスFF暖房機。窓が大きければ余裕を見る |
| 都市ガスの住まいで、ガス栓のない寝室を暖めたい | 換気もしにくい | ガス栓の増設が必要。換気をしにくい部屋なら、ガスFF暖房機を検討する |
マンションの場合は、管理規約でガス栓の増設や壁の穴あけが制限されていることがあります。
購入や工事の前に、管理会社に確認してください。
電源と停電のときの考え方
ガスファンヒーターとガスFF暖房機は、ファンや制御にAC100Vの電気を使います。
リンナイのガスファンヒーターは、運転中の消費電力が14〜20W前後と小さい一方、電気がないと動かせません。
ガスが使えても、停電中は運転できない点を知っておくと、備えの判断がしやすくなります。
| タイプ | 電源 | 停電時 |
|---|---|---|
| ガスファンヒーター | 必要 | 使えない |
| ガスFF暖房機 | 必要 | 使えない |
| ガス赤外線ストーブ | AC100Vなしで点火できる機種がある | 使える場合がある |
停電時の暖房も重視する場合は、ガス赤外線ストーブも候補になります。
ただし、開放式のため換気が必要な点は変わりません。
買ったあとに変わったとき
引っ越しでガスの種類が変わる場合や、ガス会社の供給するガスの種類が変わる場合は、使っているガスストーブが使えなくなることがあります。
次のシーズン前に、機種の対応ガスと、住まいのガスが合っているか、あらためて確認してください。
よくある質問
Q1. 12A用の機種を13Aの地域で使えますか?
都市ガスの種類は、ガス会社ごとに異なります。
機種が12A・13Aのどちらに対応しているかは、型番や取扱説明書で確認が必要です。
自己判断で使い回さず、購入前に販売店かメーカーに確認してください。
Q2. 都市ガス用の機種をLPガスで使えますか?
使えません。
ガスの種類を間違えると、異常燃焼につながるおそれがあります。
引っ越しなどでガスの種類が変わるときは、新しいガスに合った機種に買い替えます。
Q3. カタログの畳数は、12Aの地域でもそのまま当てはまりますか?
リンナイとノーリツのカタログの数値は、13Aを基準にしています。
12Aなどの地域では、数値が異なる場合があるため、販売店やメーカーに確認すると安心です。
Q4. ガスコードは本体に付いていますか?
付属していない場合が多く、別に購入します。
ガス栓の形と本体のガス消費量に合うものを選んでください。
購入時に、ガス栓の写真を店員に見せると確認しやすくなります。
Q5. ガス栓がない部屋でも使えますか?
ガス栓の増設工事をすれば使えます。
ガス会社や販売店に依頼し、賃貸では管理会社の許可を取ってください。
まとめ
都市ガス用のガスストーブを選ぶときは、まずガスの種類を確認します。
最後に、手順を整理します。
| 手順 | 確認すること |
|---|---|
| 1 | 都市ガスかLPガスか、都市ガスなら12A・13Aのどれか |
| 2 | 使いたい場所にガス栓があるか、形はどれか |
| 3 | 換気ができる部屋か。できないならFF式を検討 |
| 4 | 部屋の広さに合う畳数の機種を選ぶ |
| 5 | ガスコードの長さを機種に合わせて用意する |
迷ったら、ガス会社か販売店に「お住まいのガスの種類」と「置きたい場所」を伝えて、適合する機種を確認してみてください。

