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テレビが映らないのは故障じゃない?よくある原因と直し方を整理

テレビが映らず、リモコンを手に困った表情で画面を見つめている人物が、テーブル越しにテレビ台と電源の入っていないテレビに向かって座っているイラスト。
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

「テレビが映らない」というトラブルは、突然起こる分だけ不安が大きくなりがちです。
画面が真っ暗なまま、音も出ない。
あるいは音だけは聞こえるのに映像が出ない。

エラーメッセージが表示される場合もあれば、何の表示もなく沈黙するケースもあります。

ただ、この症状の多くは本体の故障とは限りません
配線・設定・外部機器・電波状況など、原因は意外と身近なところにあります。
ここでは「テレビ 映らない」という状況に直面したとき、修理を疑う前に順番に確認すべきポイントを、切り分けの考え方と一緒に整理していきます。


目次

画面が真っ暗で何も表示されない場合

リモコンを手に持ち、電源が入っていないテレビ画面に向けて操作しようとしている様子。木製テレビ台の上にテレビが設置され、周囲には観葉植物や小物が置かれた落ち着いたリビング空間が広がっている。

電源ランプは点いているのに、画面がまったく映らない。
この場合、最初に確認したいのは「映像信号がテレビに届いているかどうか」です。

まず試してほしいのが、入力切替です。
リモコンの「入力」「外部入力」ボタンを押して、地デジ・BS・HDMI1・HDMI2などを順に切り替えてみてください。
外部機器(レコーダー・ゲーム機・Fire TVなど)を使っていると、意図せず入力が切り替わっていることがあります。

それでも映らない場合は、HDMIケーブルやアンテナ線が抜けかけていないかを確認します。
テレビ裏は掃除や模様替えの拍子に、ケーブルが緩みやすい場所です。少しでも不安があれば、一度抜いてしっかり差し直すことが大切です。


音は出るのに映像が映らないケース

音は出ているものの映像が表示されず、画面が真っ黒なままの薄型テレビがリビングのテレビ台に設置され、画面の左右に音を示す波形アイコンが浮かんでいる様子

音声は普通に聞こえるのに、画面だけが真っ暗、または暗いまま。
この症状は「映像系統だけにトラブルが起きている」サインです。

考えられる原因として多いのが、
・バックライトの不具合
・画面輝度が極端に下がっている
・省電力設定や画面オフ設定が有効になっている

まずはリモコンで画面設定(明るさ・バックライト)を確認してください。
設定を触った記憶がなくても、ソフトウェア更新や誤操作で変わってしまうことがあります。

それでも改善しない場合、内部部品の劣化が疑われます。
この段階になると、修理か買い替えの検討ラインに近づいてきます。


「E202」「信号が受信できません」と表示される場合

テレビ画面全体に白・黒・グレーの細かなノイズが広がり、中央付近に横方向の明るい帯状ノイズが走っている、映像信号が受信できていない状態を示す画面の様子

エラーメッセージが出ている場合は、テレビが「原因を教えてくれている状態」です。

代表的なのが、

  • E202:電波が受信できない
  • E203:チャンネル情報が取得できない

この場合、まず確認すべきはアンテナ側の問題です。
・アンテナ線が抜けていないか
・分配器やブースターの電源が入っているか
・他の部屋のテレビは映るか

特に天候が悪い日や、強風・大雪の後に起きた場合は、屋外アンテナのズレや配線トラブルも考えられます。

マンションやアパートでは、共用設備の不具合という可能性もあるため、管理会社への確認も視野に入ります。


レコーダーやゲーム機をつないでいる場合の落とし穴

HDMIケーブルの先端コネクタ部分を接写した様子。黒い樹脂製のコネクタと金属端子が、明るい木目の机の上に横向きで置かれている。

外部機器を使っている家庭では、「テレビが映らない」のではなく、外部機器側が原因というケースも非常に多くあります。

・レコーダーの電源が入っていない
・HDMI端子の差し替えで番号が変わった
・機器側の解像度設定がテレビと合っていない

この場合は、一度テレビ単体(地デジ)に切り替えて映るかどうかを確認してください。
地デジが映るなら、テレビ本体は正常で、原因は外部機器側に絞れます。


リモコン操作が効かないときの考え方

テレビ画面に向けてリモコンを操作する手元の様子。背景には動画配信サービスのアイコンが並び、リモコンのボタンに指をかけて操作している状況がわかる。

「映らない」と感じていても、実はテレビ自体が操作を受け付けていないだけ、という場合もあります。

・リモコンの電池切れ
・赤外線が遮られている
・Bluetoothリモコンの接続切れ

一度、テレビ本体の電源ボタンで操作できるかを試してください。
本体操作ができるなら、問題はリモコン側です。


テレビ本体の不具合が疑われるタイミング

白いカーテンの前に、明るい木目のテレビボードと薄型テレビが設置され、左側に小さな観葉植物が置かれたシンプルで整理されたリビング空間の様子

ここまで確認しても改善しない場合、初めて「本体故障」を疑います。

特に注意したいサインは、
・電源を入れると一瞬だけ映って消える
・画面に縦線・横線が出る
・音だけ出て映像がまったく出ない状態が続く

これらは、内部基板やパネル劣化の可能性が高く、修理費用が高額になりがちです。
購入から8〜10年程度経っている場合は、修理より買い替えのほうが現実的になるケースも少なくありません。


FAQ(よくある質問)

Q1. テレビが映らないのは故障の可能性が高いですか?

いいえ、多くの場合は故障ではありません。入力切替の誤り、HDMIケーブルの緩み、アンテナ信号の問題など、設定や接続が原因で映らなくなるケースが非常に多く見られます。順番に切り分けることが重要です。


Q2. 音は出るのに映像だけ映らない場合、何が考えられますか?

画面設定(明るさ・バックライト)の問題や、バックライト部品の不具合が考えられます。設定を確認しても改善しない場合は、内部劣化の可能性があり、修理または買い替えの検討が必要になることがあります。


Q3. 「E202」などのエラーが出た場合はどうすればいいですか?

E202などの表示は、テレビが電波を受信できていない状態を示しています。アンテナ線の抜け、分配器やブースターの電源、他の部屋のテレビが映るかを確認してください。集合住宅では共用設備の不具合も考えられます。


Q4. レコーダーやゲーム機を使っているときだけ映らないのはなぜですか?

入力切替が合っていない、HDMI端子の番号が変わった、外部機器側の電源や設定が原因であるケースが多くあります。まずはテレビ単体(地デジ)が映るかどうかを確認すると切り分けしやすくなります。


Q5. どの時点で修理や買い替えを検討すべきですか?

配線・設定・アンテナ・外部機器をすべて確認しても改善せず、画面が一瞬映って消える、線が入る、音だけ出続ける場合は本体不具合の可能性が高くなります。使用年数が8〜10年を超えている場合は、買い替えを含めた判断が現実的です。

まとめ:「映らない=すぐ壊れた」と決めつけないことが重要

薄型の大型テレビが白い背景に設置され、画面いっぱいに青を基調とした流動的な抽象グラフィックと虹色の光沢模様が表示されている様子

テレビが映らないと焦ってしまいますが、実際には

  • 入力切替
  • 配線の緩み
  • アンテナトラブル
  • 外部機器の設定

といった「故障ではない原因」が大半を占めます。

重要なのは、感覚ではなく順番で切り分けることです。
一つずつ確認していけば、「直る症状」と「相談すべき症状」は自然と分かれてきます。

もし「これは自分では判断できない」「触るのが不安」という段階に来たら、無理をせず専門窓口や修理相談を活用してください。
落ち着いて原因を整理することが、結果的に時間もお金も無駄にしない近道になります。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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