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コロナの石油ストーブに「EL」が出る原因は灯油切れ|故障ではない理由と正しい対処法

コロナ製石油ストーブ上部の操作パネルを斜めから撮影した様子。運転入切、タイマー、温度調整ボタンと表示部が並んでいる。
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

コロナ製のストーブ「EL」という表示を見て、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは「故障したのでは?」という不安ではないでしょうか。
しかし、結論から言うとELの原因の大半は“灯油切れ”です。
内部部品の故障であるケースは少なく、ストーブ側が「これ以上燃焼を続けると危険」と判断して、自動停止している状態に過ぎません。

コロナ製の石油ストーブは、安全設計が非常にシビアです。
灯油がわずかに足りない、供給が一瞬でも途切れる、空気を吸い込む――そうした状況でも、強制的に燃焼を止める仕組みになっています。
EL表示は、その“安全側に倒れた結果”と捉えるのが正解です。

では、なぜそれが「故障かもしれない」という不安につながるのか。
そして実際には、どこを最初に疑うべきなのか。

この記事の中では、点検現場で圧倒的に多い原因から順に整理していきます。


「真冬に暖房が使えない……」そんな急なエラーへの備えとして、ファンヒーターや対流式ストーブを1台常備しておくのも一つの選択です。ポータブル式で設置工事が不要なため、必要なときにすぐ使え、修理や点検までの一時的な暖房としても役立ちます。


・石油ファンヒーター:安全で持ち運びも簡単!


・対流式ストーブ:開放式で火力が強く電源不要で点火可能!災害時にもおすすめ

目次

EL表示の正体は「灯油が燃焼できない」というサイン

コロナ製石油ストーブの操作パネルを正面から撮影した様子。運転入切ボタン、eco表示、温度と時刻の設定操作部が横一列に配置されている。

ELはエラーコードというよりも、灯油が正常に燃焼できない状態を検知したという警告に近い表示です。

具体的には、次のような状況で発生します。

  • 点火しようとしたが、灯油が届かない
  • 一度燃えたが、途中で炎が維持できなかった
  • 燃焼が不安定で、安全装置が作動した

これらはすべて 灯油不足・灯油供給不良 が引き金になります。
内部部品が壊れているから止まった、というよりも「燃料が足りないから止まった」と考える方が現実に即しています。


ELが出る最大の原因は「灯油切れ」

住宅外壁のそばに設置された灯油タンクを斜めから撮影した様子。配管接続部と支持金具の位置関係が確認でき、屋外設置の状態がわかる。

現場で最も多い原因は、はっきりしています。
灯油が切れている、または“切れかけ”の状態です。
ここで注意したいのは、「タンクに少し残っている=問題ない」ではない、という点です。

灯油が少ないと何が起きるのか

  • 吸い上げ途中で空気を吸う
  • 炎が一瞬弱くなる
  • 燃焼が安定せず安全停止

ストーブはこの“わずかな不安定さ”を見逃しません。
結果としてEL表示が出て、自動停止します。

特に多いのが次のパターンです。

  • 残量が底の方に少しだけ残っている
  • タンク交換後でホース内に空気が入っている
  • 灯油切れに気づかず何度も点火操作をした

この状態では、どれだけ再点火しても改善しません。


家庭でまず確認すべきポイント

室内に設置されたコロナ製FF式石油ストーブの正面外観。前面ガード越しに燃焼中のオレンジ色の炎が見え、本体上部に操作パネルが配置されている。

ELが表示されたとき、多くの人がまず疑うのはストーブ本体です。
ただ、実際の点検現場では、本体に触る前に原因が確定するケースの方が圧倒的に多いのが現実です。

コロナのELは、燃焼が成立しない、もしくは維持できないと判断された結果として表示されます。
つまり見るべきなのは「壊れたかどうか」ではなく、灯油が安定して供給されているかどうかです。

以下は、ELが出た際に家庭側で確認できる範囲を、原因として多い順に整理したものですので一つずつ確認していきましょう。


1. 灯油の残量(屋外タンク)

最初に確認すべきは、屋外タンクの灯油残量です。
ここで注意したいのは、「少し残っている」状態では判断できないという点です。

屋外タンクに灯油が入っていても、

  • 残量がかなり少ない
  • 使用中に一気に減った
  • 吸い込み口付近まで油面が下がっている

こうした状態になると、灯油の供給が断続的になり、燃焼が維持できません。
その結果、点火後しばらくして消火 → EL表示という流れになります。

「まだ使えそう」という感覚はあてにならず、
ELが出ている時点で燃焼条件は満たせていないと考えるのが現実的です。
少しでも不安があれば、給油が最短で確実な対処になります。


2. 室内の灯油コックの状態

屋外タンクに灯油が十分あっても、室内側で灯油が遮断されていれば燃焼は成立しません
ELが出るケースでは、この室内の灯油コックが原因になっていることもあります。

特に多いのが、シーズン終了時や長期不使用時に、

  • 安全対策としてコックを閉めた
  • そのまま次のシーズンに開け忘れた

というパターンです。

確認すべきポイントは次の通りです。

  • 室内の灯油コックが確実に「開」になっているか
  • 半開状態で止まっていないか
  • 清掃や模様替えの際に無意識に触っていないか

このコックが閉じている、または中途半端な位置にあると、
点火時に一瞬だけ灯油が届いたように見えても、燃焼を維持できず、
結果として途中消火 → EL表示につながります。


3. 灯油切れ後のエア噛み

灯油を完全に使い切ったあとに給油した場合、
配管内に空気が入り、灯油がすぐには安定しない状態になります。

この状態では、

  • 点火しても炎が弱い
  • すぐに消えてELが出る
  • 再点火しても改善しない

といった挙動が起きやすくなります。

故障と誤解されがちですが、これはエアが抜けきっていないだけのケースも少なくありません。

  • 一度電源を切る
  • 数分待つ
  • 改めて点火する

この程度の対応で、自然に改善することもあります。
ここで焦って操作を繰り返すと、かえって状況が分かりにくくなります。


4. オイルサーバーを使用している場合

オイルサーバー経由で灯油を供給している場合、
原因はストーブでも屋外タンクでもなく、サーバー側にあることがあります。

確認すべきポイントは以下です。

  • サーバー内に灯油が入っているか
  • サーバーの電源が入っているか
  • ブレーカーが落ちていないか
  • サーバー内の呼び油用コックが閉止していないか
  • 作動音がしているか

特に見落とされやすいのが、
屋外タンクには灯油があるが、サーバー内部が空になっている状態です。
この場合、ストーブ側から見ると完全な灯油切れと同じ挙動になり、ELが表示されます。

また、サーバーの故障や電源断でも灯油は一切送られません。
集合住宅では共用部に設置されていることもあり、状況が分からない場合は管理側の確認が必要になります。


確認は「内側から外側へ」

ELが出たときは、

  • 灯油の量
  • 室内コック
  • 配管内の状態
  • オイルサーバー

この順で確認していくと、原因の切り分けがしやすくなります。
ここまで確認して問題が見つからない場合に、はじめて内部要因を疑う段階に進みます。


やってはいけない対応

EL表示が出たとき、状況を早く改善したい気持ちから、つい操作を繰り返したり、本体に手を加えたくなります。
しかし、ELが出ている時点でストーブは安全側に停止している状態であり、誤った対応は状況を悪化させる原因になります。

特に次の行為は避ける必要があります。

  • 連続で点火ボタンを押し続ける
  • 内部を分解・開放する
  • 送油系統(配管・接続部)を外す
  • 無理に燃焼させようとする

連続点火は特に注意が必要

ELが出ている状態で、原因を確認せずに点火操作を繰り返すと、灯油が安定していないまま点火試験だけが行われることになります。

この状態が続くと、

  • 燃焼条件がさらに悪化する
  • 安全装置がより厳しく作動する
  • 別のエラー表示に移行する

といった結果につながることがあります。

ELは「点火を続ければ解消する」種類の表示ではありません。
一度止まった理由を整理せずに操作を続けること自体が、適切な対応とは言えません。

分解や送油系統への介入は厳禁

ELの原因が灯油供給にある場合でも、ユーザーが触ってよいのは確認までです。

送油配管や内部部品に手を加えると、

  • 灯油漏れ
  • 空気の混入
  • 想定外の不具合

といった二次トラブルを招く可能性があります。
安全装置が作動している状態で無理に燃やそうとする行為も、事故や故障のリスクを高めるだけです。


灯油を補充してもELが消えない場合

屋外に設置された角型の灯油タンクを正面から撮影した様子。白色の金属製タンクが専用架台に固定され、上部に給油口と通気口が配置されている。

灯油を十分に補充し、供給経路も確認したにもかかわらず、ELが繰り返し表示される場合は、ユーザー側で対応できる範囲を超えている可能性が高くなります。

この段階で考えられる主な要因は、次のようなものです。

  • 点火ヒーターの劣化
  • 電磁ポンプの不具合
  • 燃焼制御系の異常

これらは、外観や簡単な操作では判断できず、分解を前提とした点検が必要になります。

無理に使い続けない判断が重要

ELが出た状態で、

  • 点火してもすぐ止まる
  • 毎回同じタイミングでELになる
  • 灯油条件を整えても改善しない

こうした状況が続く場合、「使えない理由がある状態」と考えるべきです。

この段階で無理に使用を続けると、本来は軽微で済んだはずの不具合が、修理を要するトラブルに発展することもあります。

灯油条件を整えても改善しない場合は、ユーザー対応の範囲を超えたと判断し、点検を依頼することが最も安全で合理的な選択といえるでしょう。


ELを防ぐために意識したいこと

EL表示は突発的なトラブルのように見えますが、実際には日常の使い方の積み重ねで防げるケースがほとんどです。
特別な操作や知識が必要なわけではなく、灯油の扱い方や点火前後の判断を少し意識するだけで、ELの発生頻度は大きく下がります。

ここでは、点検や修理に至る前段階として、普段から意識しておきたいポイントを整理します。


灯油は「早めに」補充する

ELを引き起こす最大の要因は、完全な灯油切れだけではありません。
残量が少なくなり、供給が不安定になる状態でも、燃焼は維持できなくなります。

屋外タンクの残量が減ってくると、

  • 吸い込みが断続的になる
  • 一時的に空気を噛む
  • 点火はできても炎が安定しない

といった状態が起きやすくなります。
この段階で点火を続けると、安全装置が働きELが表示されます。

「まだ使える」「次の給油まで持つだろう」という判断は、ELが出る条件としてはすでに遅いケースもあります。
灯油は、余裕があるうちに補充することが最も確実な予防策です。

ただ現実的に灯油に関しては配送業者で管理するのが一般的ですので、例えば寒冷地の場合だと降雪量が多い日や、除雪が追いつかず道路が混雑している日などが続いた場合は灯油配送も遅れることが予想されます。

自分の身は自分で守れとまでは言いませんが、そのような日が続いた場合は自主的に灯油タンクの残量を確認しておくのも予防策の一つと言えるでしょう。


切れるまで使い切らない

灯油を完全に使い切ると、配管内に空気が入り込みます。
その後に給油しても、すぐには灯油が安定せず、エア噛みの状態が続きます。

この状態では、

  • 点火してもすぐに消える
  • 何度点火してもELが出る
  • 故障と誤解しやすい

といった状況になりがちです。

灯油を「使い切ってから補充する」という使い方は、配管給油の機器ではトラブルを呼びやすい運用になります。
完全に切れる前に補充することで、エア噛みそのものを防ぐことができます。


給油・補充後は少し間を置いて点火する

給油直後や、灯油が少なかった状態から補充した直後は、灯油が配管全体に行き渡るまで、わずかな時間差が生じます。

このタイミングで急いで点火すると、

  • 灯油がまだ安定していない
  • 燃焼が立ち上がらない
  • 途中で消えてELが出る

という流れになりやすくなります。

給油や補充のあとに、数分待ってから点火するだけでも、灯油の流れは安定し、不要なEL表示を防ぐことができます。
焦って操作しないことも、立派な予防策のひとつです。


古い灯油を使わない

長期間保管された灯油は、見た目に問題がなくても、燃焼性が落ちていることがあります。

  • 着火しにくい
  • 炎が安定しない
  • 途中で消えやすい

こうした状態は、結果的にEL表示につながります。

特に前シーズンの残り灯油や、夏を越した灯油を使用する場合は注意が必要です。
ELが出やすいと感じたときは、灯油の鮮度そのものを疑う視点も重要になります。


ELは「突然起きる」のではなく「積み重なって起きる」

EL表示は、ある日突然ランダムに出るものではありません。
多くの場合、

  • 残量が少ない
  • 補充のタイミングが遅い
  • エア噛みを起こしやすい使い方をしている

といった条件が重なった結果として現れます。

日常的に灯油の扱い方を少し見直すだけで、ELは「よく分からないエラー」ではなく、予測できる挙動になります。


FAQ

Q1. コロナの石油ストーブでELが出た場合、故障と考えるべきですか?
A. いいえ。ELは故障表示ではなく、燃焼を継続できないと判断した際に作動する安全停止表示です。多くの場合、灯油不足や灯油供給が不安定な状態が原因で、内部故障とは限りません。

Q2. 灯油は入っているのにELが出るのはなぜですか?
A. 灯油が「ある」ことと、「安定して供給されている」ことは別です。残量が少ない状態、供給途中での遮断、エア噛みなどがあると、燃焼が維持できずELが表示されることがあります。

Q3. ELが出たとき、点火操作を何度も行っても大丈夫ですか?
A. 推奨されません。原因を確認せずに連続点火を行うと、安全装置がより厳しく作動したり、別のエラー表示につながる可能性があります。一度状況を整理してから再点火してください。

Q4. 灯油を補充してもELが消えない場合はどうすればいいですか?
A. 灯油量や供給状態を確認しても改善しない場合は、点火ヒーターや電磁ポンプ、燃焼制御系など、ユーザー対応の範囲を超えた要因が考えられます。無理に使用を続けず、点検を依頼する判断が安全です。

Q5. ELを防ぐために日常でできることはありますか?
A. 灯油を早めに補充する、完全に切れるまで使い切らない、給油後は少し時間を置いてから点火する、古い灯油を使用しない、といった基本的な運用を意識することで、ELの発生は大きく減らせます。

まとめ:ELは故障ではなく、安全装置の正常動作

石油ストーブ上部の操作パネルと注意表示ラベルを上面寄りから撮影した様子。時刻設定、温度設定、タイマー関連の表記が確認できる。

コロナの石油ストーブに表示されるELは、不具合や異常を知らせるためのエラーというより、燃焼を継続できないと判断した結果として出る安全停止表示です。
ストーブが自分自身、そして使用環境を守るために、意図的に動作を止めています。

ELが出ると故障を疑いたくなりますが、実際に多くのケースでは、内部部品に問題があるわけではありません。
原因の大半は、次の2点に集約されます。

  • 灯油が不足している
  • 灯油が安定して供給されていない

灯油の残量が少ない、供給経路のどこかで流れが途切れている、あるいは切れかけ・エア噛みといった状態になっているだけでも、燃焼は維持できず、安全装置が作動します。

そのため、ELが表示されたときに最初にやるべきことは、ストーブ本体を疑うことではありません。
灯油の量と、灯油が連続して届いているかどうかを冷静に見直すことです。

多くの場合、

  • 灯油を補充する
  • 供給経路を整える
  • 少し時間を置いてから再点火する

これだけで、問題なく復旧します。

ELは「壊れた」というサインではなく、「シンプルに灯油がきていない」という合図です。
その意味を正しく理解して対処すれば、不要な不安や、過剰な修理判断を避けることができるでしょう。

「真冬に暖房が使えない……」そんな急なエラーへの備えとして、ファンヒーターや対流式ストーブを1台常備しておくのも一つの選択です。ポータブル式で設置工事が不要なため、必要なときにすぐ使え、修理や点検までの一時的な暖房としても役立ちます。


・石油ファンヒーター:安全で持ち運びも簡単!


・対流式ストーブ:開放式で火力が強く電源不要で点火可能!災害時にもおすすめ

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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