給湯器のリモコンに見慣れない数字やアルファベットが表示され、お湯が出なくなって困っていませんか。
コロナの石油給湯器には多くのエラーコードがありますが、メーカーが利用者自身の確認や給油・給水・掃除を案内している表示は、そのうちのごく一部です。
逆に言えば、その数個さえ見分けられれば、自分で試してよいことと、すぐに点検を頼むべきことの線引きがはっきりします。
この記事では、コロナが公開しているエラーサイン一覧をもとに、全コードをアビーナGシリーズとその他の給湯機に分けて整理しました。
同じ番号でも機種によって意味が変わるコード、安全に関わる表示が出たときの対応、点検を依頼するときに伝えるべきことまであわせて確認できます。
まず確認:利用者が対応できる表示
メーカーのエラーサイン一覧で、処置方法として点検・修理以外の対応が案内されているのは次の表示です。
| 表示 | 機種区分 | 内容 | メーカーの処置 |
|---|---|---|---|
| 1 | その他 | 給油検知 | 早めに給油する |
| 2 | 両区分 | 対震自動消火装置が作動 | 損傷や油漏れを確認後、運転スイッチを入れ直す |
| 3 | 両区分 | 空焚き検知 | 給水後、運転スイッチを入れ直す |
| 4 | その他 | 着火不良・燃焼異常 | 灯油切れの場合は給油する |
| 53/H3 | アビーナG/その他 | 中和器内の水位異常 | ドレン配管の詰まりを確認し、異常がなければ点検を依頼 |
| P | その他 | 風呂異常停止サーモが作動 | 循環口を掃除する |
各表示の詳しい手順は、次の記事で解説しています。
これら以外の表示は、処置方法が「点検または修理が必要です」とされています。
運転スイッチの入れ直しを何度も繰り返したり、本体を分解したりせず、販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
88は「点検時期のお知らせ」
一覧とは別に、「88」という表示があります。
これは故障ではなく、使用時間が設計標準使用期間10年相当に達したことを知らせる表示で、表示が出ても使用はできます。
メーカーは、経年劣化による重大事故を防ぐために点検(有料)を依頼するよう案内しています。
詳しくはコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で解説しています。
先に機種区分を確かめる
コロナの石油給湯器のエラーコードは、潜熱回収型のアビーナGシリーズと、それ以外の給湯機とで一覧が分かれています。
そして、同じ番号でも機種区分によって意味がまったく違うコードがあります。
| 表示 | アビーナGシリーズ | その他の給湯機 |
|---|---|---|
| 10 | 燃焼していないのに炎を検知 | 水比例弁モータの異常 |
| 11 | 着火不良 | 給湯フローセンサの異常 |
| 20 | 空気サーミスタの短絡 | データ転送異常、またはダンパーモータの異常 |
| 21 | レベラータンクの油面異常 | 油比例弁の異常 |
| 22 | レベラータンクの水を検知 | ミキシング弁モータの異常 |
お使いの機種がどちらの区分かは、取扱説明書の表紙や本体の銘板に書かれた型式で確認できます。
型式が分からなくても、表示のしかたが手がかりになります。
アビーナGシリーズは数字だけで表示され、その他の給湯機ではA・C・d・E・F・H・J・L・P・Uといったアルファベットを含む表示が使われています。
アビーナGシリーズのエラーコード一覧
| 表示 | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| 2 | 対震自動消火装置が作動 | 確認後に入れ直し |
| 3 | 空焚き検知 | 給水後に入れ直し |
| E1 | 浴室リモコン通信異常 | 点検・修理 |
| E2 | メインリモコン通信異常 | 点検・修理 |
| 10 | 燃焼していないのに炎を検知 | 点検・修理 |
| 11 | 着火不良 | 点検・修理 |
| 12 | 燃焼途中の失火(消火)を検知 | 点検・修理 |
| 13 | 燃焼不良を検知 | 点検・修理 |
| 14 | 気化器サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 15 | 気化器サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 16 | 凍結予防サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 17 | 凍結予防サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 18 | 気化器ヒータの異常通電 | 点検・修理 |
| 19 | 空気サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 20 | 空気サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 21 | レベラータンクの油面異常 | 点検・修理 |
| 22 | レベラータンクの水を検知 | 点検・修理 |
| 23 | 送風機の回転数異常 | 点検・修理 |
| 24 | データ転送異常、またはプリント基板の温度異常 | 点検・修理 |
| 25 | 中和器の水封異常 | 点検・修理 |
| 26 | 中和器の電極異常 | 点検・修理 |
| 27 | 出湯サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 28 | 出湯サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 30 | 給湯サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 31 | 給湯サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 32 | 給湯異常停止装置が作動 | 点検・修理 |
| 33 | 熱交サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 34 | 熱交サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 35 | 給水サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 36 | 水比例弁の異常 | 点検・修理 |
| 37 | ミキシング弁の異常 | 点検・修理 |
| 38 | 給湯温度の高温異常 | 点検・修理 |
| 39 | ふろ温度の異常 | 点検・修理 |
| 40 | ふろサーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 41 | ふろサーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 42 | 風呂異常停止装置が作動 | 点検・修理 |
| 43 | 流水スイッチの断線 | 点検・修理 |
| 44 | 流水スイッチの短絡 | 点検・修理 |
| 45 | 三方弁の異常 | 点検・修理 |
| 46 | ふろ湯張り温度異常 | 点検・修理 |
| 47 | 給湯フローセンサ・湯張りフローセンサの異常 | 点検・修理 |
| 48 | 循環ポンプの回転数異常 | 点検・修理 |
| 49 | 追いだき運転の異常 | 点検・修理 |
| 50 | 燃焼の異常 | 点検・修理 |
| 51 | 混合室サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 52 | 混合室サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| 53 | 中和器内の水位異常 | ドレン配管を確認 |
| 54 | 中和器の寿命を検知 | 点検・修理 |
| 55 | 器具内の異常過熱 | 点検・修理 |
| 59 | 基板の異常 | 点検・修理 |
その他の給湯機のエラーコード一覧
| 表示 | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| 1 | 給油検知 | 早めに給油 |
| 2 | 対震自動消火装置が作動 | 確認後に入れ直し |
| 3 | 空焚き検知 | 給水後に入れ直し |
| 4 | 着火不良・燃焼異常 | 灯油切れなら給油 |
| 5 | 擬似火炎を検知 | 点検・修理 |
| 6 | 給湯サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| 7 | 過熱防止装置が作動 | 点検・修理 |
| 8 | 異常停止装置が作動 | 点検・修理 |
| 9 | メインリモコン温度調節異常 | 点検・修理 |
| 10 | 水比例弁モータの異常 | 点検・修理 |
| 11 | 給湯フローセンサの異常 | 点検・修理 |
| 20 | データ転送異常、またはダンパーモータの異常 | 点検・修理 |
| 21 | 油比例弁の異常 | 点検・修理 |
| 22 | ミキシング弁モータの異常 | 点検・修理 |
| 25 | 中和器の水封異常 | 点検・修理 |
| 26 | 中和器の電極異常 | 点検・修理 |
| 29 | 給水遮断弁の異常 | 点検・修理 |
| A | ふろサーミスタの断線 | 点検・修理 |
| A1 | 油温サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| A2 | 油温サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| A3 | 凍結予防サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| A4 | 凍結予防サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| A6 | 熱交サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| A7 | 熱交サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| A8 | 出湯サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| A9 | 出湯サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| C | ふろサーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| d | プリント基板の温度異常 | 点検・修理 |
| E | リモコン通信異常 | 点検・修理 |
| E1 | 浴室リモコン通信異常 | 点検・修理 |
| E2 | メインリモコン通信異常 | 点検・修理 |
| F | 風呂運転が時間(2時間)超過 | 点検・修理 |
| F1 | ミキシング弁の異常 | 点検・修理 |
| F2 | 湯張り温度の異常 | 点検・修理 |
| H | プリント基板異常停止が作動 | 点検・修理 |
| H3 | 中和器内の水位異常 | ドレン配管を確認 |
| H4 | 中和器の寿命を検知 | 点検・修理 |
| H5 | 器具内の異常過熱 | 点検・修理 |
| H7 | 排気温度の温度異常 | 点検・修理 |
| H8 | 排気サーミスタの断線 | 点検・修理 |
| H9 | 排気サーミスタの短絡 | 点検・修理 |
| J | 送風機回転異常 | 点検・修理 |
| L | 給湯サーミスタの断線または短絡 | 点検・修理 |
| L1 | 給湯温度高温の異常 | 点検・修理 |
| L2 | 風呂湯張り温度異常 | 点検・修理 |
| L3 | 風呂湯張り水位の異常 | 点検・修理 |
| P | 風呂異常停止サーモが作動 | 循環口を掃除 |
| U1 | フロースイッチの短絡 | 点検・修理 |
| U2 | フロースイッチの断線 | 点検・修理 |
| U3 | 湯張りフローセンサの異常 | 点検・修理 |
| U4 | 水位設定つまみのボリューム異常 | 点検・修理 |
| U5 | 循環ポンプの回転数異常 | 点検・修理 |
| U6 | 浴室サーミスタ異常 | 点検・修理 |
| U7 | 風呂湯張り時の圧力と湯張り量の関係異常 | 点検・修理 |
| U9 | 三方弁の異常 | 点検・修理 |
点検が必要な表示の読み方
点検・修理が必要な表示は数が多いものの、いくつかの系統に分けると意味をつかみやすくなります。
| 系統 | 主な表示 | 何が起きているか |
|---|---|---|
| 燃焼 | 5・10・11・12・13・50 | 火がつかない、途中で消える、燃え方が正常でない |
| 温度センサー | 断線・短絡を示す各番号 | 温度が測れず、安全のために停止している |
| 灯油の供給 | 21・22・A1・A2 | 灯油の量・水の混入・温度の管理に異常がある |
| 空気・排気 | 19・20・23・J・H7〜H9 | 燃焼用の空気や排気の状態に異常がある |
| 安全停止・温度 | 7・8・32・42・55・H5・38・L1 | 安全装置が作動した、湯温が想定を外れた |
| 弁・流量 | 36・37・45・U9・F1・43・44・47・U1〜U3 | お湯の量や経路の制御に異常がある |
| ふろ回路 | 39・40・41・46・48・49・A・C・F・L2・L3・U5・U7 | 追いだき・湯はり・保温の制御に異常がある |
| 中和器 | 25・26・54・H4 | 潜熱回収型の結露水処理に異常がある、または寿命 |
| リモコン・基板 | E・E1・E2・9・U4・U6・24・59・d・H | 通信や制御の中枢に異常がある |
断線と短絡は、どちらも温度センサーの信号が正しく読めない状態を指します。
断線は信号の経路が途切れて値が読めない状態、短絡は経路を飛ばしてつながりありえない値が返ってくる状態です。
安全に関わる表示が出たとき
燃焼や過熱に関わる表示が出た場合は、特に慎重に対応してください。
煙が出る、灯油のにおいが強い、本体のまわりに油がにじんでいる、焦げたにおいがするといった異常がある場合は、運転スイッチを入れ直さずに使用を止め、火気を近づけずに販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
また、高温異常の表示が出ている場合は、給湯栓から想定より熱いお湯が出るおそれがあります。
手や体を直接当てる前に温度を確かめ、入浴や湯はりは見合わせてください。
灯油の質も燃焼に影響します。
業界団体は、持ち越した変質灯油や水の混じった灯油などの不良灯油を使用しないよう呼びかけており、不完全燃焼や異常燃焼のおそれがあると説明しています。
屋外タンクにたまる水の確認方法は灯油タンクの水抜きのやり方とは?|手順・頻度・水が溜まる理由を解説にまとめています。
点検を依頼するときに伝えること
| 伝える内容 | 理由 |
|---|---|
| 表示された番号や記号(出たものすべて) | 不具合の部位の見当がつく |
| 機種の型式・製造番号 | 同じ番号でも機種で意味が違うため |
| 設置したおおよその時期 | 部品の在庫や交換提案の判断材料になる |
| どの操作をしたときに出るか | 給湯・湯はり・追いだきなど原因の切り分けになる |
| 自分で確認した内容 | 灯油・水・周囲の状況を除外できる |
型式と製造番号は、本体の銘板に記載されています。
連絡先は、購入した販売店か、メーカーの修理・アフターサービス窓口です。
よくある質問
Q1.エラーが出たら、まず何をすればよいですか?
リモコンに表示された番号や記号を正確に読み取り、機種の区分を確かめてください。
メーカーが利用者の対応を案内しているのは、1(給油)、2(損傷・油漏れを確認して入れ直し)、3(給水して入れ直し)、4(灯油切れなら給油)、53とH3(ドレン配管の確認)、P(循環口の掃除)です。
それ以外の表示は点検・修理が必要とされているため、販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
煙や異臭などの異常がある場合は、その場で使用を止めてください。
Q2.同じ番号なのに、調べると違う意味が出てくるのはなぜですか?
アビーナGシリーズとその他の給湯機とで、エラーコードの一覧が分かれているためです。
たとえば11は、アビーナGシリーズでは着火不良、その他の給湯機では給湯フローセンサの異常を指します。
10、20、21、22も同様に、機種区分によって意味が異なります。
取扱説明書や本体の銘板で型式を確認してから、該当する一覧を見るようにしてください。
Q3.運転スイッチを入れ直せば直りますか?
入れ直しが処置として案内されているのは、2(対震自動消火装置の作動)と3(空焚き検知)で、いずれも確認や給水を済ませてからです。
点検・修理が必要な表示の場合、入れ直しで一時的に表示が消えても、原因は残ったままです。
特に燃焼や過熱に関わる表示で入れ直しを繰り返すと、未燃の灯油がたまるなど別の危険につながるおそれがあります。
入れ直しは1〜2回までにとどめ、再発する場合は点検を依頼してください。
Q4.88が出ていますが、使い続けてもよいですか?
88は故障ではなく、使用時間が設計標準使用期間10年相当に達したことを知らせる点検時期のお知らせです。
メーカーは、表示が出ても使用はできるとしたうえで、経年劣化による重大事故を防ぐために点検(有料)を依頼するよう案内しています。
石油給湯機は長期使用製品安全点検制度の対象となる特定保守製品であり、点検を受けておくことをおすすめします。
異臭や油のにじみなどの異常がある場合は、使用を止めて連絡してください。
Q5.取扱説明書をなくしてしまいました。
表示された番号や記号と、本体の銘板に書かれた型式を控えておけば、この記事の一覧で意味を確認できます。
型式が分かれば、機種区分による意味の違いも判断できます。
点検を依頼する際は、番号と型式をそのまま伝えれば、窓口で正しく読み替えてもらえます。
取扱説明書は、メーカーのサポートページでダウンロードできる場合もあります。
まとめ
コロナの石油給湯器のエラーコードは数が多いものの、メーカーが利用者自身の対応を案内している表示は限られています。
まずはその表示に当てはまるかを確かめ、当てはまらなければ無理をせず点検を依頼する、という順序で考えると迷わずに済みます。
対応の流れを整理しておきます。
- 表示された番号や記号を正確に読み取り、機種区分を確かめる
- 1・2・3・4・53/H3・Pであれば、メーカーの処置に沿って確認する
- それ以外の表示は、入れ直しを繰り返さずに点検を依頼する
- 煙・異臭・油のにじみがあれば、その場で使用を止める
- 88が出たら、点検時期のお知らせとして点検を依頼する
表示は、機器が自分で異常を見つけて知らせてくれたサインです。
意味を正しく読み取り、できることとできないことを分けて対応してください。

