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エアコンの助成金はどこで探す?国と自治体の制度の違い

エアコンの助成金をどこで探すか悩む人物と、国・自治体の制度の違いを表したイラスト
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

エアコンの買い替えを考えて「助成金」で検索してみたものの、国の制度と自治体の制度が入り混じった情報ばかりで、自分が使える制度がどれなのか分からなくなっていませんか。
実は、エアコンの助成金は国と自治体で制度の設計思想がまったく違い、探し方も申請の手順も別物です。
国の制度は住宅の断熱リフォームとセットで動くもので、エアコン1台を買い替えるだけでは基本的に対象になりません。
一方、家電の買い替え単体で使えるのは自治体が実施している支援制度が中心です。
この記事では、国と自治体の制度の違いを整理したうえで、自分の住む地域の制度を漏れなく探す具体的な手順、申請が通らない典型的なつまずき、そして低所得世帯向けの別ルートまでを解説します。

目次

エアコン単体の買い替えなら、まず市区町村の省エネ家電支援を探すのが最短ルート

先に結論をお伝えします。
「今使っているエアコンを新しいものに買い替えたい」という目的であれば、探すべきは国の制度ではなく、お住まいの市区町村・都道府県の省エネ家電購入支援です
国の住宅省エネ関連の補助金にもエアコンは登場しますが、それは窓や壁の断熱改修とセットで実施することが前提になっており、エアコンだけを取り替えるケースは対象外になります。
逆に自治体の制度は、対象製品を買って必要書類を出せば使えるものが多く、個人が単独で動けます。

ただし、自治体の制度には共通の弱点があります。
実施している自治体としていない自治体があり、実施していても年度ごとに予算が尽きた時点で受付を終了することです。
つまり「全国どこでも、いつでも使える助成金」は存在しません。
だからこそ、探し方の順番と確認するポイントを知っているかどうかで結果が変わります。

この記事で扱う3つのルートを、先に整理しておきます。

ルート主な制度の例エアコン単体で使えるか申請する人
① 国(住宅省エネ系)みらいエコ住宅2026事業使えない(断熱工事とセットが条件)登録された施工事業者
② 自治体(省エネ家電系)各都道府県・市区町村の買い替え支援、東京ゼロエミポイント など使えることが多い本人(または販売店との共同申請)
③ 福祉(低所得・生活保護世帯)生活保護の家具什器費(冷房器具)対象条件を満たせば可本人が福祉事務所へ相談

自分がどのルートに当てはまるかを最初に見極めることで、無駄な検索と問い合わせを大きく減らせます。

国の「みらいエコ住宅2026事業」はエアコン単体では対象外|断熱工事との組み合わせが必須

国が実施している住宅の省エネ支援は、2026年度は「住宅省エネ2026キャンペーン」として展開されており、そのうちリフォームで幅広い工事を対象にしているのが国土交通省の「みらいエコ住宅2026事業」です。
この事業では高効率エアコンも補助対象の設備に含まれていますが、エアコンの設置・交換だけを行っても補助金は出ません

「要件化工事」を満たさないと、エアコン分の補助も付かない

この事業のリフォーム区分では、開口部(窓・ドア)の断熱改修、躯体(床・壁・天井)の断熱改修、高効率給湯器や高効率エアコンといった省エネ設備の設置について、あらかじめ定められた組み合わせで工事を実施することが補助の前提になっています。
言い換えると、エアコンは「単独で補助が出る対象」ではなく「断熱改修に付随して上乗せされる対象」という位置づけです。
また対象となる住宅にも条件があり、リフォームについては原則として平成28年12月31日以前に新築された住宅が対象とされています。

📎 出典:国土交通省「みらいエコ住宅2026事業」リフォームの対象要件

個人が直接申請することはできない

もう一つ、見落とされやすい重要な点があります。
この事業では、補助金の交付申請と受け取り、そして消費者への還元を行うのは、あらかじめ登録された「みらいエコ住宅事業者」です。
補助対象者である一般消費者が直接申請することはできません。
つまり、家電量販店やネット通販で自分でエアコンを買い、自分で申請する、という使い方は制度上そもそも想定されていないということです。

さらに、予算に達し次第受付が終了する仕組みのため、リフォーム計画そのものを早めに動かす必要があります。
「窓や壁の断熱リフォームを検討していて、そのタイミングでエアコンも新しくしたい」という方だけが、現実的に検討対象になる制度だと考えてください。

自治体の制度の原資は国の交付金|だから内容も実施時期も地域ごとに変わる

「自治体の制度なのに、なぜ全国で似たような内容の支援が同時期に出てくるのか」と疑問に思ったことはないでしょうか。
その背景にあるのが、内閣府の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金(重点支援地方交付金)」です。
これは、エネルギーや食料品価格の高騰の影響を受けた生活者・事業者を支援するため、地方公共団体が地域の実情に応じた事業を実施できるよう国が用意している交付金です。

📎 出典:内閣府 地方創生推進事務局「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」

国はこの交付金の使い道として推奨する事業メニューを示しており、その中に省エネ性能の高い家電への買い替え促進が含まれています。
省エネ家電の買い替え支援やキャッシュレスポイント還元といった事業が各地で似た形で立ち上がるのは、こうした仕組みがあるためです。

ここから、探すうえで実務的に重要な性質が3つ導けます。

  • 実施するかどうかは自治体の判断なので、隣の市にあって自分の市にはない、ということが普通に起こる
  • 補正予算に連動するため、年度の途中で突然始まり、突然終わることがある
  • 制度の名称が統一されていないため、「補助金」「助成」「ポイント」「還元事業」など呼び方がばらばらになる

「去年はなかったから今年もない」と決めつけず、買い替えを検討し始めた時点で必ず調べ直すことをおすすめします。

自治体の助成金を漏れなく探す4つの手順|市区町村→都道府県の順で確認する

制度名が統一されていない以上、闇雲に「エアコン 助成金」と検索しても、自分の地域の制度にはたどり着きにくいのが実情です。
次の順序で確認すると、抜けが起きにくくなります。

① 市区町村の公式サイトを「省エネ家電」「買替」で検索する

最初に見るのは、都道府県ではなく市区町村です。
金額が小さくても件数が多く、住民限定で使いやすい制度が置かれていることが多いためです。
検索窓に入れるキーワードは「エアコン」だけでは不十分で、次のように複数試すのが確実です。

  • 省エネ家電
  • 家電 買替 補助
  • 脱炭素 / ゼロカーボン 助成
  • 熱中症 予防 エアコン

「エアコン」という単語が要綱に出てこず、「対象家電」としてまとめて記載されているケースがあるためです。
また、制度のページが「くらし・環境」ではなく「産業・経済」や「防災・健康」の階層に置かれていることもあり、メニューをたどるよりサイト内検索を使ったほうが早いのが実情です。
検索で見つからない場合でも、広報紙のバックナンバーや「新着情報」の一覧に募集開始の告知だけが残っていることがあります。

② 都道府県の環境部局のページを確認する

市区町村で見つからない場合は、都道府県の環境部局(環境局・環境政策課など)のページを確認します。
都道府県が実施主体になる場合、県内全域が対象になるためカバー範囲が広く、市区町村の制度と併用できる場合と併用できない場合の両方がある点に注意してください。
併用の可否は要綱に明記されているのが通例です。

③ 環境部局だけでなく福祉部局も見る

見落としが起きやすいのがここです。
エアコン関連の支援は、省エネ・脱炭素の文脈(環境部局)と、熱中症予防・低所得世帯支援の文脈(福祉部局)の2系統に分かれて存在することがあります。
高齢者世帯や住民税非課税世帯を対象にした購入・設置費の補助は、環境部局のページには載っていないことがほとんどです。
該当しそうな世帯状況であれば、福祉担当窓口にも確認してみてください。

④ 家電量販店の店頭表示・販売サイトも情報源として使う

自治体制度の中には、販売店が申請手続きに関与する方式のものがあります。
その場合、対象店舗の店頭やウェブサイトに制度の案内が出ていることが多く、行政サイトより見つけやすいことすらあります。
ただし店舗の案内は要点の抜粋であることが多いため、最終確認は必ず自治体の公式ページと募集要項(PDF)で行ってください

東京ゼロエミポイントは店頭で即時値引き|自治体制度の代表的な形

自治体制度がどのような形で運用されるのかを具体的にイメージするために、規模の大きい例として東京都の制度を見ておきます。
東京都は「家庭のゼロエミッション行動推進事業(東京ゼロエミポイント)」として、省エネ性能の高いエアコン・冷蔵庫・給湯器・LED照明器具への買い替え等を支援しています。

この制度で特徴的なのは、還元の受け取り方です。
家電販売店で対象製品を購入する際、購入者と店舗が共同申請の規約に同意することで、ポイント相当分がその場で直接値引きされる方式が採られています。
また、製造年から起算して15年以上経過したエアコン・冷蔵庫からの買い替えは「長期使用家電からの買替」として、通常の買い替えよりポイントが上乗せされます。

📎 出典:東京ゼロエミポイント【公式】事業概要

ここから読み取れる、他の自治体制度にも共通しやすいポイントは次の3点です。

確認すべき点具体的な内容
対象者の居住要件制度を実施する自治体内に住所があり、公的書類で証明できること
対象製品の指定省エネ性能の基準を満たし、事務局の対象製品リストに掲載されている型番であること
参加登録販売店の指定制度に参加登録した販売店での購入が条件になる場合があること

とくに対象製品リストは型番単位で管理されており、同じシリーズでも畳数や年式が違えば対象外になることがあります
「省エネ性能が高いモデルだから大丈夫だろう」という自己判断は避け、購入前にリストで型番を確認してください。

なお、賃貸物件に設備として設置するための購入や、別居している親族の住居への設置は対象外とされることが一般的です。
親御さんの家のエアコンを子世帯が購入する、といったケースは要件から外れる可能性が高いため、事前確認が欠かせません。

対象になるかは「星の数」ではなく型番で決まる|統一省エネラベルの読み方

自治体の省エネ家電支援では、対象製品の条件として「多段階評価★3.0以上」といった形で省エネ性能の水準が指定されることがよくあります。
この★の数の根拠になっているのが、省エネ法に基づく小売事業者表示制度の「統一省エネラベル」です。

資源エネルギー庁によれば、統一省エネラベルの多段階評価点は市場における製品の省エネ性能を5.0〜1.0の41段階で示すもので、エアコンの場合は冷房能力2.8kW以下・一般地仕様の目標基準値であるAPF6.6を基準として算出されています。
また、省エネ基準達成率は冷房能力と仕様(寒冷地仕様かどうか)で分けられた区分ごとの目標基準値に対する達成度を示すため、冷房能力や仕様が異なる機種同士では、達成率の数字を単純に比較できません

📎 出典:資源エネルギー庁「統一省エネラベルが変わりました」

ここで実務上のつまずきが起きます。
店頭のポップに「★4.0」と書かれていても、それが助成制度の対象要件を満たすかどうかは別問題だからです。
理由は次の2つです。

  • 制度側が参照しているのは、事務局が個別に登録・公開している型番単位の対象製品リストであり、性能値だけで自動的に対象になるわけではない
  • 同じ製品でも、メーカーが登録手続きを行っていなければリストに載らないことがある

とくに発売直後のモデルは、性能は基準を満たしていてもリストへの掲載が間に合っていないことがあります。
「新しい機種なら当然対象だろう」という思い込みが、後から対象外と判明する原因になりやすい箇所です。
購入を決める前に、事務局サイトの対象製品検索で、畳数・年式まで含めた完全な型番で照合してください。

なお、性能水準の選び方そのものは制度とは切り離して考えたほうが合理的です。
高性能機は本体価格が上がるため、使用時間の短い部屋では価格差を電気代で回収しきれないことがあります。
助成の対象要件をぎりぎり満たす機種を選ぶのか、要件を大きく上回る高性能機を選ぶのかは、その部屋の使用時間で判断するのが現実的です。

申請に必要な書類は5種類が基本|購入前に販売店へ伝えておく

自治体の制度で求められる書類は、名称こそ違っても構成はおおむね共通しています。
購入してから慌てないよう、事前に把握しておきたいのが次の5種類です。

書類何を証明するものか注意点
本人確認書類制度を実施する自治体内に居住していること転居直後は住所変更の反映が間に合わないことがある
領収書または売買契約書購入者・購入日・金額宛名が申請者本人と一致している必要がある場合が多い
保証書の写しまたは納品書設置した製品の型番型番が判読できる形で必要。シリーズ名だけでは不可
設置完了が分かる書類・写真実際に自宅へ設置されたこと本体のみ購入し未設置の状態では申請できないことがある
家電リサイクル券の控え旧機器を適正に廃棄したこと買い替えを条件とする制度で必須になりやすい

このうち見落とされやすいのが、家電リサイクル券の控えです。
エアコンは家電リサイクル法の対象品目で、買い替え時には販売店を通じて旧機器を引き取ってもらうのが一般的ですが、その際に発行される控えを保管し忘れる方が少なくありません。
処分を業者任せにすると控えが手元に残らないことがあるため、購入時に「助成金の申請に使うのでリサイクル券の控えが必要」と伝えておくのが確実です。

領収書の宛名についても同様です。
家族名義のカードで支払った、購入は本人だが配送先が別、といったケースで要件から外れることがあります。
支払い方法を決める前に、宛名と申請者名の一致が求められるかを要綱で確認しておいてください。

生活保護世帯には冷房器具費という別ルートがある|上限78,000円

省エネや脱炭素とはまったく別の文脈で、国が定めている制度もあります。
生活保護制度における「家具什器費」の一時扶助です。

厚生労働省の実施要領では、保護開始時や長期入院・入所後の退院時などの一定の状況に該当する被保護世帯に、熱中症予防が特に必要とされる方がいる場合であって、最低生活に直接必要な冷房器具の持ち合わせがなく、真にやむを得ないと実施機関が認めたときは、冷房器具の購入費として78,000円の範囲内で認定して差し支えないとされています。

📎 出典:厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領について」(昭和38年4月1日社発第246号)

ここで押さえておきたいのは、次の2点です。

  • すべての生活保護受給世帯が自動的に対象になるわけではないこと。該当する状況と世帯構成の両方の条件を満たしたうえで、実施機関の判断が必要です
  • 支給の上限額や運用の細部は通知の改正によって見直されることがあるため、実際の可否と金額は必ず担当のケースワーカー・福祉事務所に確認する必要があること

また、住民税非課税世帯や高齢者のみの世帯を対象に、自治体が独自にエアコンの購入費・設置費を補助している例もあります。
名称は「熱中症対策」「高齢者世帯支援」などさまざまなので、前述のとおり福祉部局のページを併せて確認してください。

申請前に確認したい5つの落とし穴|「先に買ってしまった」が最も多い失敗

制度を見つけても、手順を誤ると受け取れません。
とくに次の5点は、要綱を読み飛ばしたときにつまずきやすい箇所です。

つまずきやすい点何が起きるか事前にすべきこと
購入・契約のタイミング交付決定前に購入・着工していたため対象外になる「申請→交付決定→購入」の順か、「購入→申請」の順かを要綱で確認する
対象製品の型番省エネ性能は高いが対象リストに未掲載で対象外になる購入前に事務局の対象製品検索で型番を照合する
設置場所と名義別居親族宅への設置、賃貸設備としての購入で対象外になる申請者本人の居住地への設置であることを確認する
必要書類の不足領収書の宛名、リサイクル券、設置証明などが揃わず不受理になる購入前に必要書類の一覧を入手し、店舗に伝えておく
予算・受付期限期間内でも予算上限に達して受付終了している申請前日に受付状況のページを確認する

このうち最も多いのが、交付決定前に購入してしまい、後から申請しても対象外になるケースです。
制度によって「事前申請型」と「事後申請型」があり、どちらかは要綱を読まなければ分かりません。
店頭で即時値引きされる方式は購入と同時に手続きが完結しますが、行政に書類を郵送する方式では事前申請が必要なことが多い、という傾向はあります。
ただし例外も多いため、傾向で判断せず必ず要綱を確認してください。

予算の消化状況も軽視できません。
人気の高い制度では、受付開始から数週間で上限に達することがあります。
受付状況をウェブで公開している制度であれば、申請直前に必ず残枠を確認してください。
公開されていない場合は、窓口に電話で受付継続の可否を確認してから購入に進むのが安全です。

もう一つ、意外と多いのが設置工事が年度をまたいでしまうケースです。
繁忙期は本体を確保しても工事日が数週間先になることがあり、「購入日は期間内だが設置完了日が期間外」という状態になると、設置完了を要件とする制度では対象外になります。
申請期限が迫っている時期に購入する場合は、設置日の見込みを販売店に確認したうえで判断してください。

補助額はいくらが目安か|制度の性格ごとに桁が変わる

「結局いくら戻ってくるのか」は最も気になる点ですが、ここも制度の性格によって大きく異なります。
おおまかな傾向として、次のように整理できます。

制度の性格支援額の傾向前提条件の重さ
国の住宅省エネ支援(リフォーム)リフォーム全体で数十万円規模になり得る断熱工事とのセット実施・登録事業者との契約が必須で重い
自治体の省エネ家電支援1台あたり数千円〜数万円程度が中心居住要件と対象製品の確認が中心で比較的軽い
福祉系の支援購入費として数万円台の上限が設定される世帯状況の要件があり、実施機関の判断が必要

金額の大きさと、要件の満たしやすさは反比例すると考えると分かりやすくなります。
国の制度は金額が大きい一方で、エアコン単体では入口にすら立てません。
自治体の制度は金額こそ控えめですが、条件を満たしてさえいれば個人で完結できます。

なお、具体的な金額は自治体ごとに設定され、年度や予算規模によっても変わります。
「他県では最大○万円だった」という情報をそのまま自分の地域に当てはめることはできないため、必ず居住自治体の要綱で確認してください。
また、支援額は本体価格に対して定率で設定される場合と、能力(畳数)区分ごとに定額で設定される場合があり、後者では大型機を選んでも支援額が増えないこともあります。

助成金を待つより買い替えたほうがよい場合の判断基準

助成金の受付開始を待つあいだ、古いエアコンを使い続けることになります。
この待ち時間が妥当かどうかは、次の基準で判断できます。

待たずに買い替えを進めたほうがよいケース

  • 使用年数が10年を超えており、冷えない・異音がするなど動作に不安がある
  • 真夏・真冬の繁忙期が目前に迫っている(工事枠が埋まると設置まで数週間かかることがある)
  • 世帯に高齢者や乳幼児がいて、冷房が止まると健康リスクに直結する

待ってから判断してよいケース

  • 現在のエアコンが正常に動作しており、使用年数も10年未満
  • 断熱リフォームを別途計画しており、国の制度と合わせて検討できる
  • 例年、居住自治体が特定の時期に制度を実施している実績がある

とくに冷房が効かない状態で真夏を越そうとするのは、数万円の補助と引き換えにするには危険が大きすぎます
熱中症のリスクがある環境では、制度を待つ判断は取らないでください。

よくある質問

Q1. 国の補助金と自治体の助成金は併用できますか。

制度ごとに定めが異なるため、一律に「できる」「できない」とは言えません。財源が同じ国費である場合、同一の経費に対する二重の補助は認められないのが一般的です。一方、国の住宅リフォーム補助と自治体の家電買い替え支援のように、対象となる経費の範囲が異なる場合は併用が認められることもあります。判断の分かれ目は「同じ費用に対して二重に補助を受けていないか」です。各制度の要綱に併用に関する記載があるため、必ず両方の要綱を確認し、不明な場合は各事務局に問い合わせてください。

Q2. インターネット通販で購入したエアコンも助成の対象になりますか。

制度によります。参加登録した販売店での購入を条件としている制度では、対象外になることがあります。また、対象になる場合でも、設置工事の証明書やリサイクル券の控えが必要になるケースが多く、本体のみを購入して自分で取り付けた場合は要件を満たせない可能性があります。通販での購入を検討している場合は、購入前に対象販売店の条件と必要書類を確認しておくことをおすすめします。

Q3. 引っ越し先で新しくエアコンを設置する場合も対象になりますか。

制度の目的によって扱いが分かれます。省エネ家電への「買い替え」を促す趣旨の制度では、既存機器からの買い替えを条件としており、新規設置は対象外か、対象でも補助額が低く設定されていることがあります。一方、新規購入も対象に含めている制度もあります。また、居住実態の証明を求められるのが通例のため、転入手続きが完了していないと申請できない場合があります。転居予定がある場合は、申請可能な時期も併せて確認してください。

Q4. 助成金の申請から実際に受け取るまで、どのくらいかかりますか。

方式によって大きく異なります。購入時に店頭で値引きされる方式であれば、その場で還元が完了します。一方、行政に書類を提出して後日振り込まれる方式では、審査に1〜3か月程度かかることが一般的です。申請が集中する時期はさらに時間がかかることもあります。購入資金を一度全額立て替える必要があるかどうかは家計への影響が大きいため、申請前に還元方式を確認しておくと安心です。

Q5. 制度を見つけられませんでした。ほかに費用を抑える方法はありますか。

助成制度がない場合でも、購入時期の選び方で総額は変わります。夏・冬の繁忙期を避けると工事枠に余裕が生まれ、設置までの待ち時間も短くなります。また、省エネ性能の高い機種は本体価格が上がる一方で電気代を抑えられるため、使用時間の長い部屋ほど長期的な差が出ます。統一省エネラベルの多段階評価やAPFの数値を比較し、部屋の使い方に合った性能水準を選ぶことが、助成金以上に効果の大きい節約につながる場合があります。

まとめ

エアコンの助成金を探すうえで最も重要なのは、国と自治体で制度の性格がまったく違うと理解することです。
国の住宅省エネ支援はエアコン単体では使えず、断熱リフォームとセットで、登録事業者を通して申請する仕組みになっています。
エアコン1台の買い替えで使えるのは、主に自治体が実施する省エネ家電支援です。

探す順番は、市区町村の公式サイト、都道府県の環境部局、そして福祉部局の順に確認してください。
検索する言葉は「エアコン」だけでなく「省エネ家電」「買替」「脱炭素」なども試すと、見落としを減らせます。

見つけたあとは、購入のタイミング、対象製品の型番、設置場所、必要書類、受付状況の5点を要綱で確認することが不可欠です。
とくに交付決定前に購入して対象外になる失敗は避けたいところです。

そして、冷房が効かない状態で真夏を越そうとする判断だけは取らないでください。
制度は毎年見直されますが、健康は取り戻せません。
制度の有無にかかわらず、機器の状態と季節を見ながら、余裕をもって買い替えを判断することが最も確実な備えになります。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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