コロナの寒冷地用大型ストーブに「E1」と表示され、運転が止まってしまった。
このE1は、扱いに少し注意が必要なコードです。
というのも、機種タイプによって示す内容が二手に分かれ、しかも対応がまったく逆方向になるためです。
一方は灯油を補給すれば復帰する可能性がある表示で、もう一方は使用者側での対処が想定されていない表示です。
先に自分の機種がどちらに当てはまるかを確認しないと、灯油を足しても直らない機種で給油を繰り返したり、逆に点検が必要な状態を見逃したりすることになります。
この記事では、E1が示す2つの状態の見分け方と、それぞれの確認手順を整理します。
E1は機種タイプによって意味が2つに分かれる
同じE1でも、対象製品によって内容が異なります。
| ストーブのタイプ | E1が示す内容 | メーカーが示す処置 |
|---|---|---|
| ガス化温風タイプ/業務用大型温風 | 疑似火炎検出 | 点検または修理が必要 |
| 寒冷地輻射タイプ/スペースネオ(ミニ)/ポット式温風タイプ/ツインヒータ | 途中消火 | 灯油切れで表示することがある。それ以外は点検または修理が必要 |
前者は家庭での対処が示されていない表示、後者は灯油まわりの確認で復帰する可能性がある表示です。
まず、お使いのストーブがどちらのタイプかを確認してください。
自分のストーブがどちらのタイプかを見分ける
タイプ名は本体の銘板(型式シール)や取扱説明書に記載されています。
手元にない場合は、次の特徴が目安になります。
| タイプ | 見分けのポイント |
|---|---|
| ガス化温風タイプ | 温風が出る。運転開始時に予熱の時間があり、送風音がする |
| ポット式温風タイプ | 温風が出る。予熱の動作がなく、燃焼ポットで灯油を燃やす |
| 寒冷地輻射タイプ | 温風ではなく輻射熱で暖める。前面がガラス窓状で炎が見える機種が多い |
| スペースネオ/スペースネオ ミニ | 本体に「SPACE NEO」の表記がある |
| ツインヒータ | 床暖房の操作部や循環液のタンクを備える |
温風が出るかどうか、予熱の時間があるかどうかが、ひとつの分かれ目になります。
迷う場合は、型式を控えてコロナのサイトで取扱説明書を検索するのが確実です。
疑似火炎検出とはどういう状態か
ガス化温風タイプと業務用大型温風でE1が出た場合は、疑似火炎検出です。
ストーブは、燃焼室に炎があるかどうかをセンサーで常時監視しています。
疑似火炎検出とは、本来なら炎がないはずのタイミングで「炎がある」という信号が出ている状態を指します。
たとえば、点火前や消火後に炎の信号が続いているようなケースです。
これは炎の検知が正しく行われていないことを意味します。
検知が信用できない状態で運転を続けると、実際の燃焼状態と機器の認識がずれたまま動くことになり、安全装置が期待どおりに働かないおそれがあります。
そのためコロナは、この表示に対して使用者側の対処を示しておらず、点検または修理を案内しています。
考えられる要因は、炎を検知するセンサーの劣化やすすの付着、配線やコネクタの接触不良、制御基板側の判定不良などです。
いずれも燃焼室の内側や本体内部にあり、分解しなければ到達できません。
安全装置に関わる部位のため、本体を分解して確認することは避けてください。
運転スイッチを入れ直して一時的に表示が消えることがあっても、検知の状態が改善したわけではありません。
接触不良が要因の場合ほど、出たり消えたりを繰り返します。
途中消火とはどういう状態か
寒冷地輻射タイプ、スペースネオ(ミニ)、ポット式温風タイプ、ツインヒータでE1が出た場合は、途中消火です。
これは、運転中に燃焼が維持できなくなり、炎が消えたことを検知した状態を指します。
点火自体はできているため、点火不良とは区別されます。
コロナが最初に挙げている要因は灯油切れです。
燃料が続かなければ燃焼は維持できないため、順当な理由といえます。
灯油まわりの確認手順
- タンクの残量を確認する(底に少し残っている状態は、実質的に灯油切れと同じ)
- 給油キャップが「カチッ」と鳴るまで確実に締まっているか確認する
- カートリッジタンクが奥まで確実にセットされているか確認する
- 外部タンクを使用している場合は、タンク本体の残量とバルブの開閉を確認する
- 満タンに近い状態まで補給してから、運転スイッチを入れ直す
見た目では「まだ入っている」ように見えても、タンクの底にわずかに残っているだけでは安定して吸い上げられません。
この状態は灯油切れと同じ扱いになります。
灯油切れが直接の原因になる表示についてはコロナの石油ストーブに「EL」が出る原因は灯油切れもあわせてご覧ください。
外部タンクが完全に空になった状態から給油した場合は、配管内に空気が入り込んでいる可能性があります。
この場合のエア抜き作業は灯油漏れにつながるおそれがあるため、ご自身で行わず販売店に依頼してください。
灯油以外に考えられる要因
給油しても改善しない場合は、次のような要因が考えられます。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 燃料フィルターの目詰まり | ごみや水分が溜まり、灯油の流れが細くなっている |
| 灯油の劣化 | 前シーズンの持ち越し灯油で、燃焼が安定しない |
| 給排気経路の閉塞 | 給排気トップの雪詰まりなどで、燃焼条件が崩れている |
| 燃焼部の汚れ | すすやタールの堆積で、燃焼が維持できない |
| 炎検知部・制御部の不具合 | 実際には燃えているのに、消えたと判定している |
上の3つのうち、給排気トップの状態は屋外から目視で確認できます。
積雪期には雪や氷でふさがれていないかを確認してください。
公的機関も、燃焼器具に異常が生じているときの現象として、使用中にたびたび火が消えること、炎が赤みをおびて輪郭がぼやけること、すすが出ることなどを挙げています。
E1が出る前後にこうした変化を感じていた場合は、灯油の問題だけでなく燃焼部の状態も疑ったほうがよいでしょう。
E1が出たときの行動フロー
機種タイプと確認結果に応じて、次に取るべき行動を整理しました。
| 状況 | 取るべき行動 |
|---|---|
| ガス化温風タイプ/業務用大型温風でE1が出た | 再運転を繰り返さず、販売店またはコロナサービスセンターへ連絡する |
| 途中消火が出る機種で、灯油が少なかった | 満タンに近い状態まで補給し、キャップとセット位置を確認して再運転する |
| 給油と確認をしたうえで、1度の再運転で正常に立ち上がった | そのまま使用して差し支えない |
| 給油しても同じE1が出る | 使用を止めて点検を依頼する |
| 給排気トップが雪でふさがれていた | 除雪して経路を確保してから再運転する |
| 炎が赤い、すすくさいにおいがする | 再運転せず点検を依頼する |
再運転を繰り返しても状況は改善しません。
1度試して復帰しなければ、そこで止めて原因側の確認に切り替えてください。
点検を依頼する判断基準
次のいずれかに当てはまる場合は、点検を依頼する段階です。
- ガス化温風タイプまたは業務用大型温風でE1が表示された
- 給油と確認を行ってもE1が繰り返し出る
- 1シーズンのうちに複数回E1が出ている
- 運転開始からE1までの時間が、以前より明らかに短くなっている
- 炎の色やにおいに変化がある
- 使用年数が8年を超えている
連絡する際は、本体の型式、E1が出るまでの運転時間、直近の給油状況、他のエラーコードが出ていたかどうかを伝えられるようにしておくと診断がスムーズです。
修理費用は、燃料フィルターの交換で済むのか、炎検知部や制御基板まで含むのかで幅が出ます。
出張料・技術料・部品代の合計で決まるため、実際の金額は診断後の見積もりで確認してください。
石油ファンヒーターのE1との違い
開放式の石油ファンヒーターにもE1がありますが、示す内容が異なります。
| 機器の種類 | E1が示す内容 |
|---|---|
| 寒冷地用大型ストーブ(ガス化温風タイプなど) | 疑似火炎検出 |
| 寒冷地用大型ストーブ(寒冷地輻射タイプなど) | 途中消火 |
| 石油ファンヒーター(開放式) | 炎が検知できない状態(フレームロッドなどの不具合を含む) |
ファンヒーターで運転中にE1が出る場合はコロナ ファンヒーター E1とは?炎が検知できない原因と正しい対処法が該当します。
なお、大型ストーブで点火そのものができずに停止する場合は、E1ではなくE2が表示されます。
点火できない症状であればコロナ石油ストーブのエラー「E2」とはをご確認ください。
他の表示も含めて確認したい場合はコロナ ストーブ エラーコード一覧をご覧ください。
よくある質問
Q1. 灯油を入れたのにE1が消えません。なぜでしょうか。
いくつかの可能性があります。
給油キャップの締め忘れやカートリッジタンクのセット不足があると、灯油が正しく供給されません。
また、外部タンクが空になってから給油した場合は配管内に空気が残り、補給しただけでは改善しないことがあります。
これらを確認しても直らない場合は、燃料フィルターの目詰まりや燃焼部の状態が関係している可能性があるため、点検を依頼してください。
Q2. 疑似火炎検出と言われても、実際に炎は出ていました。どういうことですか。
疑似火炎検出は、炎の有無そのものではなく、炎を検知する信号のタイミングや状態が正常でないことを示しています。
たとえば消火後も炎ありの信号が続いていると、実際に炎が出ているかどうかとは無関係にこの表示が出ます。
つまり、燃えているように見えても機器側の判定が信用できない状態です。
目視で判断できる内容ではないため、点検で確かめる必要があります。
Q3. 前のシーズンの灯油が残っています。そのまま使えますか。
おすすめできません。
灯油は保管状態によって変質することがあり、変質した灯油を使うと燃焼が安定せず、途中消火やすすの発生につながる可能性があります。
シーズンをまたいで残った灯油は使い切らず、購入した販売店などに処分方法を相談してください。
新しい灯油に入れ替えたうえで再運転を試すと、原因の切り分けもしやすくなります。
Q4. E1が出ても、しばらくすると普通に使えます。様子を見てよいですか。
様子見はおすすめできません。
途中消火が出る機種であれば、灯油の供給が不安定になっている可能性があり、条件がそろえば再発します。
疑似火炎検出が出る機種であれば、炎の検知が不安定な状態のまま運転していることになります。
どちらの場合も、出たり消えたりを繰り返すうちに症状が進むことがあるため、早めに原因を確かめてください。
Q5. E1が出たストーブは買い替えが必要ですか。
E1が出たこと自体は買い替えの判断材料にはなりません。
灯油切れや給油キャップの締め忘れが原因であれば、確認して補給するだけで継続して使用できます。
一方で、使用年数が8年を大きく超えている、同じ症状での修理を過去にも受けている、部品の供給が終了しているといった条件が重なる場合は、修理費と残りの使用年数を比べたうえで交換を検討する時期といえます。
点検時に部品の状態と見積もりを確認してから判断するとよいでしょう。
まとめ
コロナの寒冷地用大型ストーブに表示されるE1は、機種タイプによって意味が二手に分かれます。
ガス化温風タイプと業務用大型温風では疑似火炎検出を示し、家庭での対処は想定されていないため点検が前提になります。
寒冷地輻射タイプ、スペースネオ(ミニ)、ポット式温風タイプ、ツインヒータでは途中消火を示し、灯油切れが要因であれば補給で復帰する可能性があります。
まずは本体の型式から自分のストーブがどちらのタイプかを確認し、そのうえで対応を選んでください。
給油と確認をしても同じE1が繰り返し出る場合、炎の色やにおいに変化がある場合は、再運転を重ねずに販売店またはコロナサービスセンターへ点検を依頼することが安全です。

