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コロナ ストーブのE9とは?対震自動消火の作動と停電検知の違い

コロナストーブのE9表示について、対震自動消火の作動と停電検知の違いを示したサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

コロナの寒冷地用大型ストーブに「E9」と表示され、運転が止まってしまった。
E9は、他の多くのコードと違って機器の故障を示す表示ではありません。
機種タイプによって、揺れを感知して安全に停止した状態か、電源が途切れたことを検知した状態かのどちらかを示しています。
どちらも、確認したうえで運転スイッチを入れ直せば復帰する可能性があります。
ただし、対震自動消火装置が働いた場合は、入れ直す前に必ず見ておくべき箇所があります。
この記事では、2つの意味の違いと、再運転までの手順を整理します。

目次

E9は機種タイプによって意味が分かれる

同じE9でも、対象製品によって内容が異なります。

ストーブのタイプE9が示す内容メーカーが示す処置
ガス化温風タイプ/業務用大型温風対震自動消火装置の作動周囲や給気ホース、排気管の外れなどの異常がないことを確認してから、運転スイッチを入れ直して再運転する。改善しない場合は点検または修理が必要
寒冷地輻射タイプ/ツインヒータ停電検知一覧に処置の記載なし

📎 出典:株式会社コロナ|寒冷地用大型ストーブ|エラーサイン一覧

まずは本体の銘板(型式シール)で機種タイプを確認してください。
どちらに当てはまるかで、確認すべき場所がまったく変わります。

ガス化温風タイプ・業務用大型温風のE9

この機種でE9が出た場合は、対震自動消火装置の作動です。

対震自動消火装置とはどんな仕組みか

対震自動消火装置は、地震などの強い揺れを感知したときに、自動で燃焼を停止させる安全装置です。
揺れによる転倒、灯油漏れ、周囲の可燃物への引火といった事故を未然に防ぐために設けられています。

石油暖房機器では基本的な装備で、ストーブだけでなく石油給湯器にも搭載されています。
石油給湯器での例はコロナ石油給湯器の「エラー2」とは?対震自動消火装置の作動と解除手順で解説しています。

公的機関も、シーズン初めに確認すべき項目のひとつとして、対震自動消火装置が正しく作動することの確認を挙げています。

📎 出典:製品評価技術基盤機構(NITE)|シーズン初めの石油ストーブ安全大作戦

再運転の前に確認すること

コロナは、再運転の前に周囲や給気ホース、排気管の外れなどに異常がないことを確認するよう案内しています。

  1. ストーブ本体が傾いていないか、転倒しかかっていないかを確認する
  2. 本体の周囲に、倒れてきた物や接触している物がないかを確認する
  3. 給気ホースが外れていないか、つぶれていないかを確認する
  4. 排気管の接続部にずれや外れがないかを確認する
  5. 屋外の給排気トップに破損や外れがないかを目視する
  6. 灯油のにおいがしないか、床に漏れた跡がないかを確認する
  7. 以上に問題がなければ、運転スイッチを一度「切」にしてから「入」にする

排気管や給気ホースが外れている状態で再運転しないでください。
燃焼ガスが室内に流れ込み、一酸化炭素中毒につながるおそれがあります。
一酸化炭素は無色無臭で、発生していても気づくことができません。

灯油のにおいがする、床に灯油が漏れている場合も再運転しないでください。
火気を避けたうえで、販売店またはコロナサービスセンターへ連絡してください。

外れが見つかった場合に、自分で押し込んで直すのは避けてください。
排気管は差し込み深さと固定金具で気密を保つ構造のため、見た目が収まっていても排気漏れが残ることがあります。

業務用大型温風で起きやすい状況

業務用大型温風は、作業場、倉庫、店舗、ビニールハウスなど、住宅とは異なる環境に設置されることが多い機種です。
そのぶん、揺れや振動の要因も生活空間とは違います。

  • フォークリフトや台車の通行による床の振動
  • 資材の積み下ろしや荷崩れによる衝撃
  • 大型機械や工作機械の稼働による継続的な振動
  • 仮設の架台や不陸のある土間への設置

こうした環境では、地震がなくても対震自動消火装置が作動することがあります。
繰り返し止まる場合は、設置場所そのものを見直したほうが早く解決することもあります。

寒冷地輻射タイプ・ツインヒータのE9

この機種でE9が出た場合は、停電検知です。

停電があったかを確認する

停電を検知して停止した場合、復電しても自動で運転が再開されることはありません。
安全のため、使用者が意図して再開する仕組みになっているためです。

次の点を確認すると、停電があったかどうかの見当がつきます。

  • 家の中の他の時計(電子レンジ、炊飯器など)の表示がリセットされていないか
  • 照明が一瞬消えた、機器が再起動したといった心当たりがないか
  • 屋外で強風、落雷、除雪作業、電気工事などがなかったか
  • 分電盤のブレーカーが落ちていないか
  • 延長コードやタップを使っている場合、そのスイッチが切れていないか

一瞬の電圧低下でも検知することがあるため、はっきりと停電を感じていなくても該当する場合があります。

復帰のしかた

コロナの一覧では、停電検知の行に処置の記載がありません。
停電そのものは機器の異常ではないため、電源が復旧したあとに運転スイッチを入れ直して再開するのが基本的な流れになります。
具体的な操作は機種によって異なるため、取扱説明書の該当箇所を確認してください。

入れ直しても復帰しない場合や、停電の心当たりがまったくないのにE9が出る場合は、電源まわりや制御部に要因がある可能性があります。
その段階では点検を依頼してください。

同じ対震自動消火がE3とE9に分かれる理由

対震自動消火装置の作動は、機種タイプによって表示されるコードが異なります。

表示対震自動消火装置の作動を示す対象製品
E3寒冷地輻射タイプ/スペースネオ(ミニ)/ポット式温風タイプ/ツインヒータ
E9ガス化温風タイプ/業務用大型温風

同じ装置が同じように働いても、機種が違えばE3になったりE9になったりします。
機種タイプを確認せずに検索すると、まったく別の説明にたどり着くことがあるので注意してください。

停電検知もコードが分かれる

停電検知についても、機種によって割り当てが変わります。

表示停電検知の対象製品
E7寒冷地輻射タイプ/ツインヒータ(過熱防止装置の作動と共通)
E9寒冷地輻射タイプ/ツインヒータ
EE全機種(寒冷地輻射タイプ以外)

寒冷地輻射タイプとツインヒータでは、停電検知がE7とE9の両方に現れます。
表示されたコードによって、過熱防止装置の作動が絡んでいるかどうかが変わるため、実際に出た番号を控えておいてください。
表示の全体像を確認したい場合はコロナ ストーブ エラーコード一覧をご覧ください。

E9が出たときの行動フロー

機種タイプと確認結果に応じて、取るべき行動を整理しました。

状況取るべき行動
ガス化温風タイプ/業務用大型温風で、周囲と排気管に異常がない運転スイッチを入れ直して再運転する
同機種で、本体が傾いている、置き台がぐらついている設置を水平・安定させてから再運転する
同機種で、給気ホースや排気管が外れている再運転せず、点検を依頼する
灯油のにおいがする、漏れた跡がある火気を避け、再運転せず連絡する
寒冷地輻射タイプ/ツインヒータで、停電の心当たりがある復電を確認し、運転スイッチを入れ直す
入れ直しても復帰しない使用を止めて点検を依頼する
心当たりがないのに繰り返しE9が出る使用を止めて点検を依頼する

再運転は1度試して判断してください。
繰り返し入れ直しても、原因が残っていれば同じ結果になります。

繰り返し出る場合に疑うこと

短期間に何度もE9が出る場合は、次のような要因が考えられます。

  • 設置面が傾いている、または床のたわみで振動が伝わりやすい
  • 設置環境に継続的な振動源がある
  • 感震部が経年で劣化し、小さな揺れでも作動している
  • 感震部や電源部の配線・コネクタに接触不良がある
  • 屋内配線や電源環境が不安定で、瞬間的な電圧低下が起きている
  • 制御基板側の判定不良

感震部や電源部は安全装置と制御に関わる部位のため、ご家庭で調整することはできません。
分解は事故や故障の悪化につながるので避けてください。

使用年数が8年を超えている機種では、部品の劣化が重なっている可能性があります。
コロナは設計標準使用期間を8年相当(20,000時間)としており、その時期に達すると点検時期をお知らせする「88」表示が出る機種があります。
考え方はコロナ石油ストーブの「88エラー」表示とはで解説しています。

よくある質問

Q1. 地震も停電もなかったのにE9が出ました。故障でしょうか。
必ずしも故障とは限りません。
ガス化温風タイプや業務用大型温風であれば、本体をぶつけた、近くで工事や除雪作業があったといった振動でも対震自動消火装置が作動することがあります。
寒冷地輻射タイプやツインヒータであれば、一瞬の電圧低下を停電として検知した可能性があります。
確認のうえで再運転し、正常に立ち上がれば問題ないと考えられます。

Q2. 停電のあと、自動で運転が再開されないのはなぜですか。
安全のための仕様です。
自動で再開してしまうと、停電中に部屋の状況が変わっていたり、周囲に物が置かれていたりした場合に危険が生じます。
使用者が状況を確認したうえで再開できるよう、手動での入れ直しが必要な設計になっています。
不便に感じるかもしれませんが、故障ではありません。

Q3. 業務用の機種で、作業中に何度もE9が出ます。
設置環境の振動が要因になっている可能性があります。
フォークリフトの通行、資材の積み下ろし、大型機械の稼働などが近くにある場合、地震がなくても対震自動消火装置が作動することがあります。
設置場所を振動源から離す、架台を水平で安定した状態に整えるといった見直しで改善することがあります。
それでも繰り返す場合は、感震部の劣化も考えられるため点検を依頼してください。

Q4. 排気管が少しずれているように見えます。押し込んでもよいですか。
おすすめできません。
排気管は差し込み深さと固定金具の締結で気密を保つ構造のため、見た目が収まっていても差し込みが浅いと排気が室内側へ漏れる可能性があります。
排気漏れは一酸化炭素中毒に直結するリスクがあり、ずれが起きた原因の確認も必要です。
運転せずに、販売店またはコロナサービスセンターへ点検を依頼してください。

Q5. 停電に備えて、事前にできることはありますか。
寒冷地では停電時に暖房が止まること自体がリスクになります。
電源を必要としない暖房器具を1台備えておくと、復旧までのあいだ室温を確保できます。
また、停電から復帰したあとに運転を再開する手順を、あらかじめ取扱説明書で確認しておくと落ち着いて対応できます。
室温が大きく下がると水道管の凍結にもつながるため、そちらへの備えもあわせて考えておくと安心です。

まとめ

コロナの寒冷地用大型ストーブに表示されるE9は、機種タイプによって意味が分かれます。
ガス化温風タイプと業務用大型温風では対震自動消火装置の作動を、寒冷地輻射タイプとツインヒータでは停電検知を示します。
いずれも機器の故障ではなく、確認のうえで運転スイッチを入れ直せば復帰する可能性があります。
ただし対震自動消火装置が働いた場合は、本体の傾き、周囲の物、給気ホースと排気管の外れ、灯油の漏れがないことを必ず確認してください。
外れや漏れが見つかった場合は再運転せず、販売店またはコロナサービスセンターへ連絡してください。
心当たりがないのにE9が繰り返し出るときは、設置環境と電源環境を見直したうえで点検を依頼するのが安全です。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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