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コロナ ストーブのHEとは?検知部異常で使用を止めるべき理由を解説

コロナストーブのHE表示について、検知部異常で使用を止めるべき理由を解説したサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

コロナの寒冷地用大型ストーブに「HE」と表示され、運転できなくなった。
HCやHHと似た表示のため、同じ不完全燃焼の仲間だろうと考える方が多いのですが、HEが示しているのは少し性質の違う状態です。
HEは、燃焼が悪化したことではなく、不完全燃焼を検知するための装置そのものに異常があることを知らせています。
つまり、危険を見張る側の仕組みが正しく働いていない状態です。
そのため、換気をしても、フィルターを掃除しても復帰しません。
この記事では、HEが示している内容と、使用を止めるべき理由、点検を依頼するまでに確認しておくとよいことを整理します。

目次

HEが示している状態

不完全燃焼に関わる表示は3種類あり、それぞれ意味が異なります。
自分の機器に出ているのがどれかを確認してください。

表示示している状態使用者の操作で復帰できるか
HC(点滅)不完全燃焼防止装置が作動し、燃焼を停止した換気と入れ直しで復帰する可能性がある
HH(点滅・点灯)不完全燃焼の繰り返しを記録し、通知機能や再点火防止機能が作動したできない
HE不完全燃焼防止装置の検知部に異常があるできない

📎 出典:株式会社コロナ|寒冷地用大型ストーブ|エラーサイン一覧

HCとHHは、実際に燃焼状態が悪化した結果として出る表示です。
これに対してHEは、燃焼が正常でも出る可能性がある表示という点で性格が異なります。
対象は業務用大型を除く全機種です。

不完全燃焼防止装置の検知部とはどの部分か

灯油は、十分な酸素があってはじめて完全に燃えます。
酸素が足りない状態で燃焼が続くと、二酸化炭素ではなく一酸化炭素が発生します。

不完全燃焼防止装置は、この状態を検知して燃焼を止めるための安全装置です。
燃焼部の温度や炎の状態を見ているセンサーが検知部にあたり、そこから送られる信号を制御基板が判定する仕組みになっています。
機種によってセンサーの方式は異なりますが、役割は共通しています。

HEは、このセンサーや信号経路に異常があり、正常な判定ができない状態だと機器自身が認識したことを示しています。
言い換えると、燃焼が悪化したときに止める仕組みが、期待どおりに働かない可能性がある状態です。

HEが出たストーブを使ってはいけない理由

一酸化炭素は無色無臭で、発生していても人が気づくことはできません。
だからこそ、機器側の検知に頼る設計になっています。

公的機関も、不完全燃焼が起きているときのサインとして、火がつきにくい、使用中にたびたび火が消える、炎が赤みをおびて輪郭がぼやける、すすが出るといった現象を挙げています。

📎 出典:製品評価技術基盤機構(NITE)|製品安全教育DVDハンドブック(燃焼器具の事故)

しかし、これらの兆候は人の目で見て初めて気づくものであり、就寝中や外出前の運転では確認できません。
検知部が働かない状態というのは、この最後の防波堤が外れているということです。

HEが表示されている機器を、点検を受けないまま使い続けることは避けてください。
運転スイッチを何度か入れ直すうちに一時的に表示が消えることがあっても、検知部の状態が改善したわけではありません。
むしろ、接触不良によって信号が不安定になっている場合ほど、消えたり出たりを繰り返します。
表示が消えたことを「直った」と判断しないでください。

HEが出る主な要因

原因は検知部とその周辺に集中しており、いずれもご家庭で手当てできる範囲にはありません。

要因具体的な状態家庭で対処できるか
センサーの劣化・断線経年で素子が寿命を迎えた、内部で線が切れたできない
すす・タールの付着燃焼部の汚れがセンサーに堆積し、正しく検知できないできない
配線・コネクタの接触不良振動や経年でコネクタが緩んだ、端子が腐食したできない
制御基板側の判定不良基板の部品劣化で、正常な信号を異常と判定しているできない
過去の修理・部品交換の影響交換部品との組み合わせや配線の取り回しに不具合があるできない

すすやタールの付着が要因の場合、「掃除すれば直るのでは」と考えたくなりますが、検知部は燃焼室の内側に位置しており、本体を分解しなければ到達できません。
分解は事故や故障の悪化につながるうえ、安全装置に関わる部位のため、メーカーもユーザーによる分解を認めていません。

点検を待つあいだにやっておくとよいこと

HE自体への対処はできませんが、点検の精度を上げるためにできることはあります。

  • 運転スイッチを切り、そのまま使用を中止する
  • 部屋を換気し、燃焼ガスが残っていない状態にする
  • 本体の型式を控える(銘板または取扱説明書に記載)
  • HEが出る前に、HCやHHが出ていなかったか思い出す
  • 炎の色、におい、すすの付着など、気づいていた変化を書き出す
  • おおよその使用年数と、過去の修理歴を確認する

とくに、HEの前にHCやHHが出ていたかどうかは重要な情報です。
出ていた場合は燃焼部の汚れが検知部まで及んでいる可能性があり、出ていなかった場合はセンサーや配線の単独故障が疑われます。
どちらかによって、必要な部品も作業時間も変わります。

点検までのあいだ、別の暖房で室温を確保する必要がある場合は、使用する器具の換気条件を確認したうえで併用してください。
開放式の器具を使う場合は、こまめな換気が欠かせません。

修理と交換のどちらを選ぶか

HEはセンサーや配線の交換で改善するケースがあり、必ず買い替えになるわけではありません。
一方で、次の条件が重なる場合は交換を検討する段階といえます。

  • 使用年数が8年を大きく超えている
  • 燃焼部にすすやタールが広く堆積していると診断された
  • 部品の供給期間が終了している
  • 過去にも安全装置まわりの修理を受けている

年数については、コロナが設計標準使用期間を8年相当(20,000時間)としており、その時期に達すると点検時期をお知らせする「88」表示が出る機種があります。
この表示の考え方はコロナ石油ストーブの「88エラー」表示とはで解説しています。

修理費用は、センサー単体の交換で済むのか、制御基板まで含むのかで幅が出ます。
出張料・技術料・部品代の合計で決まるため、実際の金額は診断後の見積もりで確認してください。
安全装置に関わる部位のため、応急的に機能を切って運転するという選択肢はありません。

混同しやすい他の表示

燃焼まわりの表示は種類が多く、Eで始まるコードと見間違えやすい点に注意してください。

表示示している内容性質
HE不完全燃焼防止装置の検知部異常安全装置側の異常
HC不完全燃焼防止装置の作動燃焼状態の異常
E4途中消火、または過熱防止装置の作動(機種による)燃焼状態や温度の異常
EF過熱防止装置の作動、または空気サーミスタの故障(機種による)温度まわりの異常

E4やEFが出ている場合は、『E4』『EF』エラーの原因と直し方が該当します。
表示が読み取りにくい場合は、スマートフォンで撮影して確認すると確実です。
他の表示も含めて全体像を確認したい場合はコロナ ストーブ エラーコード一覧をご覧ください。

石油ファンヒーターとの違い

開放式の石油ファンヒーターにも不完全燃焼防止装置は搭載されていますが、燃焼構造が異なるため、装置が守っている場面が変わります。

機器の種類不完全燃焼防止装置が主に守る場面
寒冷地用大型ストーブ(FF式・煙突式など)給排気経路の閉塞や接続不良で、燃焼条件が崩れたとき
石油ファンヒーター(開放式)室内の換気不足で酸素が減り、燃焼が悪化したとき

開放式の機器は室内の空気を燃焼に使うため、検知部が働かない状態のリスクはより直接的です。
ファンヒーター側の表示を確認したい場合はコロナの石油ファンヒーターに表示されるエラーコード一覧と意味が参考になります。

よくある質問

Q1. HEは電源を入れ直せば消えますか。
一時的に消えることはありますが、それは復帰ではありません。
接触不良や信号の不安定が原因の場合、条件によって検知が通ったり通らなかったりするため、表示が出たり消えたりします。
この状態は、安全装置が働くかどうかが運任せになっているということです。
表示が消えたからといって使用を再開せず、点検を受けてください。

Q2. フィルターを掃除すればHEは改善しますか。
改善しません。
給気フィルターの清掃は、HCのように燃焼条件の悪化で出る表示には有効ですが、HEが示しているのは検知部そのものの異常です。
検知部は燃焼室の内側にあり、フィルターの清掃では触れられない位置にあります。
清掃自体は点検前にしておいて損はありませんが、それでHEが消えることは期待しないでください。

Q3. HEが出ましたが、炎はきれいに燃えています。それでも使えませんか。
使用は避けてください。
炎の状態が良いということは、現時点では燃焼そのものに問題がない可能性を示しています。
しかし問題は、今後燃焼が悪化したときに、それを検知して止める仕組みが働かないおそれがある点です。
何も起きていない今の状態ではなく、異常が起きたときに守られるかどうかで判断してください。

Q4. 点検までのあいだ、別の暖房を使っても大丈夫ですか。
問題ありません。
ただし、石油ファンヒーターやカセットガスストーブなどの開放式の器具を使う場合は、室内の空気を燃焼に使うため、こまめな換気が必要になります。
電気ストーブやエアコンのように燃焼を伴わない暖房であれば、換気の負担は小さくなります。
寒冷地では室温低下による水道管の凍結にも注意してください。

Q5. 修理が終わったあと、同じHEが再発することはありますか。
原因によっては再発する可能性があります。
センサーの単独故障で交換のみを行った場合、その背景に燃焼部の汚れがあると、時間の経過とともに同じ状態に戻ることがあります。
点検時に、検知部だけでなく燃焼部の状態についても説明を受けておくとよいでしょう。
定期的な清掃や点検の目安についても、その場で確認しておくと再発を抑えやすくなります。

まとめ

コロナの寒冷地用大型ストーブに表示されるHEは、不完全燃焼防止装置の検知部に異常があることを示しています。
HCやHHのように燃焼状態が悪化した結果ではなく、危険を見張る側の仕組みが正しく働いていない状態を知らせる表示です。
そのため、炎がきれいに燃えていても、換気をしても、フィルターを掃除しても改善しません。
検知部は燃焼室の内側にあり、ご家庭で手当てできる範囲にはありません。
表示が一時的に消えても復帰したとは考えず、運転を中止したうえで、型式と使用年数、HCやHHの有無を控えて販売店またはコロナサービスセンターへ点検を依頼してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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