ガスストーブが止まり、操作パネルに「E-70」あるいは「Err」と表示されて困っていませんか。
E-70は、機器を制御しているCPUに異常が検知されたことを示す表示です。
メーカーは使用を中止して販売店または最寄りの営業所へ連絡するよう案内しており、再点火で解決する種類の表示ではありません。
ここまで解説してきたエラーの多くは、センサーやファンといった「どの部品に問題があるか」を特定した表示でした。
しかしE-70は、その判断をしている側そのものに異常が出ているという点で性格が異なります。
この記事では、その違いを軸に、Err表示との関係、表示が不安定になる理由、背景として考えられること、入れ替えの判断までを解説します。
E-70は使用を中止して連絡すべき表示
結論からお伝えすると、E-70は使用者側で対処する項目が用意されていない表示です。
メーカーの公式情報では、E-70はCPU異常と記載され、原因・確認事項の欄は「使用を中止する」、処置は販売店または最寄りの営業所への連絡とされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | E-70(公式表記は「E-70 Err」) |
| 内容 | CPU異常 |
| 対象 | 機器を制御している部分 |
| 使用者の対処項目 | 公式には設定されていない |
| メーカーの案内 | 使用を中止し、販売店または営業所へ連絡 |
| 自分で解除できるか | できない |
「Err」という表示について
公式のエラーコード表では、この項目は「E-70 Err」と記載されています。
機種や表示部の仕様によっては、数字と併記されず「Err」だけが見えることもあります。
「Err」とだけ表示されている場合も、番号が確認できるならあわせて控えておいてください。
点検を依頼する際、どちらの形で表示されていたかが情報になります。
表示を写真に撮っておくと、電話口で説明する手間が省けます。
ほかのエラー表示とは性格が違う
ガスストーブは、各所のセンサーから信号を受け取り、それをもとに燃焼を制御しています。
CPUは、その信号を読み取って判断を下す部分です。
たとえばE-31なら室温サーミスタ、E-61なら燃焼用送風機というように、ほかのエラーは「どこに問題があるか」をCPUが特定して表示したものです。
つまり、それらの表示は判断する側が正常に働いていることを前提としています。
E-70は、その前提が崩れた状態を示しています。
そのため機器は運転そのものを止めます。
判断が正しく行えない状態でガスを燃やし続けることは、安全の仕組み全体が揺らぐことを意味するためです。
表示の出方が不安定になることがある
E-70では、次のような現象が起きることがあります。
- 電源を入れ直すと一時的に表示が消える
- しばらく使えていたのに、突然また表示される
- E-70とは別のエラーが不規則に表示される
- 操作パネルの反応が鈍い、表示が乱れる
一度消えたからといって、直ったと判断しないでください。
判断する側に異常がある以上、表示された内容そのものが正確とは限りません。
別のエラー番号が出た場合も、その番号の部品が本当に故障しているかどうかは、点検して確かめる必要があります。
| 症状 | 考え方 |
|---|---|
| 電源を入れ直すと表示が消える | 直っていない。再発するものと考える |
| 数日使えたあと、また表示された | 状態が不安定。運転を止めて依頼 |
| 別のエラー番号が不規則に出る | 表示内容自体が正確とは限らない |
| 操作パネルの反応が鈍い、表示が乱れる | 制御側の異常のサインとして伝える |
このように症状が一貫しないことこそがE-70の特徴だといえます。
使えたり使えなかったりする状態は、原因が解消に向かっているサインではありません。
背景として考えられること
制御にかかわる部分の異常は、次のような背景で起こることが考えられます。
- 長年の使用による電子部品の劣化
- 落雷にともなう一時的な過電圧
- 結露や湿気の影響
- 温度変化のくり返しによる負担
- 内部への虫やほこりの侵入
メーカーは、雷が鳴りはじめたら運転スイッチを「切」にして電源プラグを抜くこと、雷による一時的な過電圧で電子部品が傷むことがあると説明しています。
「雷が鳴った日の翌日から様子がおかしい」という経緯がある場合は、点検時に必ず伝えてください。
原因の絞り込みにつながる情報です。
同じ日に停電が起きていた場合や、ほかの家電にも不調が出ている場合も、あわせて伝えてください。
雷が鳴ったときにできること
E-70そのものを自分で直すことはできませんが、電子部品への負担を減らす使い方はあります。
- 雷が鳴りはじめたら運転を止め、電源プラグを抜く
- 雷がやんだあと、プラグが濡れていないことを確認してから差し込む
- 暖房を使わない時期は電源プラグを抜いておく
- 結露しやすい環境では、換気や室温の管理に気を配る
濡れた手で電源プラグに触れると感電のおそれがありますので、この点は必ず守ってください。
なお、停電や電源プラグの抜けによって運転が止まった場合は、E-70ではなくE-00という別の表示になります。
表示が出たときにやること
- 運転スイッチを「切」にする
- 表示された内容(E-70、またはErr)を控える
- 本体の銘板で型番と製造年を確認する
- いつから、どんな症状が出ていたかをメモする
- 販売店または最寄りの営業所に連絡する
- 修理までの間は運転しない
型番は本体の前面扉の内側や側面に貼られていることが多く、受付では必ず聞かれます。
あわせて、直前に落雷や停電がなかったか、ほかのエラーが出ていなかったかも伝えてください。
修理費用が読みにくい理由
制御にかかわる部分の修理は、基板の交換が中心になることが考えられます。
基板は複数の部品が実装されたひとまとまりの部品であるため、交換が必要になった場合の部品代は小さくない可能性があります。
費用は、出張にかかる費用、作業の技術料、交換する部品の代金という組み合わせで決まるのが一般的です。
実際の金額は機種や故障箇所によって変わるため、見積もりを取ったうえで判断してください。
確認しておきたいのが保証の状況です。
長府製作所には延長保証制度があり、機器の設置日から一定期間の保証を付けられる仕組みがあります。
加入していれば保証の範囲で対応できる可能性があるため、購入時の書類を探してから連絡してください。
📎 出典:長府製作所|長府製作所延長保証制度
修理や点検を装った訪問には注意してください。
正規の点検がどのように行われるかはガス点検の立ち会いで何をする?流れ・確認事項・断り方まで解説で整理しています。
修理と入れ替えの判断
- 使用5年以内:修理で対応するのが基本
- 使用5〜10年:修理費用と残りの使用期間を見比べる
- 使用10年以上:部品の供給状況を確認したうえで入れ替えも検討
- 同じ機器でほかの故障も出ている:入れ替えを優先的に検討
制御にかかわる部品は、機種ごとの専用品であることが多く、古い機種では供給が終了している場合があります。
依頼時に型番と製造年を伝えれば、対応可能かどうかの見通しを聞けます。
判断の考え方はガスストーブの寿命は何年?買い替え判断の目安と長く使うためのポイントで解説しています。
暖房の方式そのものを見直す段階であれば、寒冷地向けエアコンとの併用も選択肢になります。
運転コストの比べ方は寒冷地エアコンの電気代は高い?節約方法と賢い選び方を徹底解説でまとめています。
なお、サンポットブランドの石油暖房機はエラーコードの体系が別です。
灯油の機種をお使いの場合はサンポット(現:長府)ストーブ エラーコード一覧|表示の意味と使用可否の判断基準を参照してください。
よくある質問
Q1. 「Err」とだけ表示されています。E-70のことですか。
公式のエラーコード表では、CPU異常の項目は「E-70 Err」と記載されています。
機種や表示部の仕様によって、数字と併記されない形で見えることがあります。
ただし、表示の出方は機種によって異なるため、断定はできません。
点検を依頼する際は、画面に見えているとおりの内容を伝えるか、写真に撮って見せると確実です。
Q2. 電源を入れ直したら消えました。使ってよいですか。
使わないでください。
表示が一時的に消えても、制御にかかわる異常が解消したとは限りません。
判断をする側に問題がある状態では、表示されている内容そのものが正確とは限らないためです。
使えたり使えなかったりする状態は、点検を受けるべきサインだと考えてください。
Q3. E-70のあとに別のエラーが出ました。どちらが本当の故障ですか。
その場で判断することはできません。
制御する側に異常がある状態では、ほかのエラー表示が正確に出ているかどうかも確かめる必要があるためです。
出た番号はすべて控えておき、点検時に順番も含めて伝えてください。
どの表示がいつ出たかという情報は、原因の絞り込みに役立ちます。
Q4. 雷のあとに出ました。関係ありますか。
関係している可能性があります。
メーカーも、雷による一時的な過電圧で電子部品が傷むことがあると説明しています。
落雷や停電があった日時、ほかの家電にも不調が出ているかどうかを、点検時に伝えてください。
今後の対策としては、雷が鳴りはじめたら運転を止めて電源プラグを抜いておくことが挙げられます。
Q5. 修理費用はどのくらいかかりますか。
制御にかかわる部分の修理は基板の交換が中心になることが考えられ、部品代が小さくない可能性があります。
ただし、実際の金額は機種や故障箇所、地域や訪問の条件によって変わります。
点検してみないと分からないため、見積もりを取ったうえで判断してください。
延長保証に加入している場合は、対象になるかもあわせて確認しておくとよいでしょう。
まとめ
サンポットのガスストーブに表示されるE-70は、機器を制御しているCPUの異常を示す表示です。
公式表記は「E-70 Err」で、機種によっては「Err」の形で見えることもあります。
ほかのエラーが「どこに問題があるか」を特定した表示であるのに対し、E-70は判断する側そのものに異常が出ている状態です。
そのため、表示が出たり消えたり、別のエラーが不規則に現れることがあります。
使えたり使えなかったりする状態は、回復のサインではありません。
運転を止め、表示された内容と型番を控えて点検を依頼してください。
落雷や停電のあとに出た場合は、その経緯もあわせて伝えると原因の絞り込みが早くなります。

