点検の際に000やH6という表示を見せられた、あるいは履歴を呼び出したときに目にした。
このコードは、他のエラーとは位置づけがまったく異なります。
000とH6は停電が発生したことを記録するための履歴で、通常運転では表示されません。
機器の故障を示すものではなく、いつ電源が途切れたかを残しておくための記録です。
この記事では、この2つが何を意味しているのか、なぜ記録されるのか、停電のあとに確認したい時刻設定、そして復電後に出ることがある別の表示までを解説します。
000・H6が示しているもの
| 表示 | 内容 | 表示される場面 |
|---|---|---|
| 000 | 停電の発生。停電から復帰したときに警報履歴としてセットされる | 故障履歴の呼び出し時のみ。通常運転では表示されない |
| H6 | 同上 | 同上 |
メーカーの案内では、あわせて現在時刻が合っていることを確認するよう示されています。
つまり、この表示に対して所有者が行うことは、復帰操作ではなく時計の確認です。
なお、同じ長府製でも石油給湯器ではコードの割り当てが異なるため、お湯まわりで表示が出た場合は長府製 石油給湯器のエラーコード一覧|原因と自分でできる対処法を解説を確認してください。
📎 出典:長府製作所 製品エラーコード
今この表示が出て困っている場合
リモコンに000やH6が点滅していて暖房が使えない、という状況であれば、別の可能性を考える必要があります。
この2つは通常運転では表示されない仕様のためです。
- 表示されている番号を、もう一度正確に読み取る
- 000ではなく他の3桁の数字ではないか確認する
- H6ではなくH1やH5ではないか確認する
- リモコンの表示が乱れている場合は、通信系の異常も考えられる
暖房が止まっているのであれば、原因は別のコードにあります。
表示を読み違えていないかを確認してみてください。
なぜ停電が記録されるのか
停電の履歴が残るのは、後から状況を判断する材料になるためです。
機器の不具合を点検するとき、技術者はいつ何が起きたかを追っていきます。
そのときに停電の記録があれば、次のような判断ができます。
| 記録から分かること | 判断の例 |
|---|---|
| 停電のあとに別の警報が出ている | 電源側の乱れが影響した可能性 |
| 停電の記録が繰り返し残っている | 電源環境そのものに問題がある可能性 |
| 停電の記録がない | 別の要因を探す必要がある |
所有者が気づかないほど短い停電もあります。
瞬間的に電気が途切れただけでも記録されるため、「停電なんてしていない」と思っていても履歴が残っていることがあります。
この記録があることで、原因の絞り込みが進みやすくなります。
停電のあとに確認したい時刻設定
メーカーが案内しているとおり、停電のあとは現在時刻が合っているかを確認してください。
時計がずれていると、次のような影響が出ます。
- タイマー運転の開始・停止の時刻がずれる
- 予約していた時間に暖房が入らない
- 就寝前や起床前の運転が想定どおりにならない
時計のデータをどのくらい保持できるかは、機種によって異なります。
たとえばコロナの石油暖房・給湯一体型ボイラーには、停電が起きても時計のデータを一定時間保持する機能を備えた機種があります。
停電の長さによって、時計が復帰する場合とリセットされる場合があると考えておくとよいでしょう。
表示を見て、現在時刻と違っていれば設定し直してください。
復電後に出ることがある別の表示
停電そのものは記録として残るだけですが、復電のタイミングで別の異常が検出されることがあります。
| 表示 | 内容 |
|---|---|
| 000・H6 | 停電の発生(履歴として記録) |
| E92・Err | 通電開始(停電後の再通電)時の制御基板不良の検出 |
| 730・731・L1など | 制御基板の記憶回路異常 |
| 740・760・E90・E8 | リモコンや基板との通信異常 |
復電後に暖房が動かない場合は、これらの表示が出ていないかを確認してください。
いずれも電源コンセントの抜き差しによる復帰が案内されている表示です。
それでも復帰しない場合は、点検を依頼する段階になります。
停電中と復電時に気をつけたいこと
停電のあとに火災が起きる通電火災という現象があります。
総務省消防庁のリーフレットでも、停電中は電気器具のスイッチを切って電源プラグをコンセントから抜くこと、避難するときはブレーカーを落とすこと、再通電後はしばらく電気器具に異常がないか注意を払うことが案内されています。
暖房機器についても、次の点を意識しておくと安心です。
- 停電したら、暖房の運転スイッチを切っておく
- 復電後は、機器の周囲に倒れた物や可燃物が近づいていないか確認する
- 運転を再開したあと、しばらくは煙やにおいに注意する
- 長時間家を空ける場合は、ブレーカーの状態を確認しておく
停電中に暖房が止まったからといって、電源が復旧するまでの間、機器のまわりに物を寄せたり洗濯物を干したりしないでください。
復電した際に運転が再開され、可燃物が近くにある状態で燃焼が始まるおそれがあります。
📎 出典:総務省消防庁 地震火災を防ぐポイント
履歴の呼び出し方について
故障履歴の呼び出し方法は、機種やリモコンによって異なります。
取扱説明書に記載がある場合はそちらを確認してください。
ただし、履歴の確認は基本的に点検の際に技術者が行う操作です。
所有者が無理に呼び出そうとして設定を変更してしまうと、別の不具合につながる可能性があります。
自分で操作するより、点検時に「停電の記録があるか」を確認してもらうほうが確実です。
点検を依頼するときに役立つ情報
停電に関する記録は、点検の手がかりになります。
次のことを伝えられると、原因の特定が早く進みます。
- いつ停電があったか(日付、おおよその時刻、停電の長さ)
- 落雷や強風、大雪など、天候の状況
- 停電のあとに暖房が動かなくなったか
- 復電後に表示された別のコード
- 停電が頻繁に起きていないか
地域全体の停電だったか、自宅だけだったかも判断材料になります。
自宅だけであれば、宅内の配線やブレーカー側に要因がある可能性も考えられます。
停電に備えておきたいこと
寒冷地では、停電そのものより暖房が使えない時間が続くことが問題になります。
- 電源を使わない暖房器具を用意しておく
- 復電後に機器の表示を確認する習慣をつける
- 長時間の停電時に、配管の凍結対策をどうするか確認しておく
- 停電が多い地域では、機器の設定内容を控えておく
代替の暖房器具を使用する場合は、換気を欠かさないこと、可燃物を近づけないことなど、その器具の注意事項に従ってください。
古い機器を出して使うときは状態の確認も必要で、判断の目安は石油ファンヒーターの寿命は何年?正しい買い替えタイミングはいつ?にまとめています。
よくある質問
Q1. 000やH6が出ていますが、修理が必要ですか。
これらは停電が発生したことを記録する履歴で、故障を示す表示ではありません。
通常運転では表示されず、故障履歴を呼び出したときにだけ現れます。
所有者が行うこととして案内されているのは、現在時刻が合っているかの確認です。
暖房が正常に使えているのであれば、修理の必要はありません。
Q2. リモコンに000が点滅していて暖房が使えません。
000は通常運転では表示されない仕様のため、別の表示を読み違えている可能性があります。
表示されている番号をもう一度正確に確認してみてください。
他の3桁の数字であれば、それぞれ内容が異なります。
リモコンの表示自体が乱れている場合は、通信系の異常も考えられるため点検を依頼してください。
Q3. 停電した覚えがないのに記録が残っています。
気づかないほど短い停電でも記録されることがあります。
瞬間的な電圧の低下や、ブレーカーが一瞬落ちたといった場合にも残ることがあります。
記録があること自体は異常ではなく、機器がその出来事を控えていたということです。
繰り返し記録が残っている場合は、電源環境について相談してみるとよいでしょう。
Q4. 停電のあと、時刻がずれていました。
停電の長さによって、時計が保持される場合とリセットされる場合があります。
時刻がずれたままだと、タイマー運転の開始や停止の時間が想定と変わってしまいます。
現在時刻と違っていれば、取扱説明書の手順に従って設定し直してください。
あわせて、予約していた運転の設定が残っているかも確認しておくと安心です。
Q5. 停電が復旧したら、暖房は自動で動きますか。
機種や設定によって、復電時の動作は異なります。
自動で運転を再開する場合もあれば、停止したままの場合もあります。
安全のためには、停電したときに運転スイッチを切っておき、復電後に周囲の状態を確認してから入れ直すのが確実です。
特に、機器の近くに物が倒れたり洗濯物が寄っていたりする状態での自動再開は避けたいところです。
まとめ
長府の暖房ボイラーで見かける000とH6は、停電が発生したことを記録する履歴です。
通常運転では表示されず、故障履歴を呼び出したときにだけ現れるため、故障を示すものではありません。
所有者が行うこととして案内されているのは、現在時刻が合っているかの確認です。
停電の長さによって時計が保持される場合とリセットされる場合があるため、ずれていれば設定し直してください。
復電後に暖房が動かない場合は、E92やErrなど別の表示が出ていないかを確認し、電源の入れ直しでも復帰しなければ点検を依頼してください。

