家庭用ストーブで「E4」や「EF」といったエラー表示が出ると、多くの方が不安に感じるのではないでしょうか。
特にコロナ製のストーブでは、この2つのエラーが発生するケースが多く、冬の暖房シーズン中に点火できなくなる、または突然停止するなど、生活に直結するトラブルとして検索されることが非常に多い項目です。
E4・EFエラーは、どちらも「燃焼系統の異常」や「排気関連の不具合」を示すサインであり、原因の切り分けを誤ると再発を繰り返したり、機器内部の損傷につながるおそれもあります。
この記事では、コロナ公式サポート情報(出典:コロナ公式:エラー 一覧ページ)を基に、現場の整備士目線でE4・EFエラーの原因と直し方を詳しく解説します。
大型ストーブ(FF式・煙突式)と、ファンヒーター(開放式)で異なるエラー要因を整理し、家庭でできる応急対応から、修理・交換の判断基準までわかりやすくまとめています。
同じエラーが繰り返し出る方や、「再点火しても動かない」といった状態でお困りの方は、この記事の手順を参考にして安全に対処してください。
コロナのストーブで『E4』『EF』が出るのはなぜ?

コロナのストーブに「E4」または「EF」と表示された場合、それは燃焼・排気系統の異常を検知した際の安全停止動作です。
どちらも内部センサーが異常を感知した結果であり、単なるエラー表示ではなく、危険を防ぐための制御機能が働いています。
● E4エラーの意味
E4は、主に燃焼制御に関する異常(点火不良・燃焼不安定・排気不良)を示します。
原因として多いのは以下のようなケースです。
- 点火プラグの汚れや劣化
- バーナー部のスス詰まり
- 排気管の閉塞(雪やゴミによるものを含む)
- 灯油の劣化や異物混入
- 電圧低下・基板の異常
このエラーは「点火できない」「すぐに消火する」などの症状を伴うことが多く、無理に再点火を繰り返すと過熱や内部損傷の原因になることがあります。
● EFエラーの意味
EFは、主に排気センサーが異常な値を検出した場合に表示されます。
排気管の凍結や、屋外側の排気出口が雪で覆われている場合にも発生しやすく、寒冷地域では特に頻発するエラーです。
- 排気口・吸気口の凍結
- 排気ダクト内の結露や水分詰まり
- 排気ファンの異常停止
- 排気センサーの劣化
コロナ公式情報によると、これらのエラーは機器自体の故障というよりも周囲環境やメンテナンス不足によって発生するケースが多いとされています。
● E4・EFが出るタイミング
実際には、次のような動作中にエラーが出ることが多く見られます。
| タイミング | 主な発生原因 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 点火時 | 灯油劣化・点火プラグ不良 | 燃料交換・清掃 |
| 運転中 | 排気口の凍結・詰まり | 屋外点検・通気確保 |
| 消火直後 | 排気センサーの誤検知 | 再起動で解消する場合あり |
このように、E4とEFは“同じ燃焼ライン上で連動するエラー”であるため、根本原因が共通しているケースも多く、見分けがつきにくいのが特徴です。
大型ストーブ(FF式・煙突式)で『E4』『EF』が出る原因と対処法

FF式・煙突式ストーブは、屋外に燃焼ガスを排出し、屋内の空気を取り込まない構造のため、室内の空気が汚れにくく、安全性に優れた暖房機器です。
しかし構造が複雑な分、排気経路・燃焼部・センサー系のいずれかに不具合が生じるとE4やEFエラーが発生しやすくなります。
エラーが点灯した時は、ストーブ自体を止めて冷却を待ち、以下のポイントを順に確認することで原因を絞り込むことができます。
● 原因①:排気管の詰まり・凍結
最も多い原因は、屋外の排気口や吸気口が雪・氷・ゴミなどで塞がれているケースです。
排気がうまく流れないと、燃焼ガスが内部にこもり、排気センサーが異常値を検知してEFエラーが表示されます。
特に寒冷地では、風雪によって排気トップが凍結することもあり、降雪が多い日にも注意が必要です。
✅ チェックポイント
- 排気口・吸気口が雪や落ち葉で塞がれていないか
- 排気トップが雪で埋もれていないか
● 原因②:燃焼部・バーナー内部の汚れ
E4エラーの大半は、燃焼系統の不完全燃焼または点火不良が原因です。
長期間使用したストーブでは、バーナーのノズルや燃焼筒内部にススや油分が溜まり、点火プラグの火花が安定しない状態になることがあります。
✅ チェックポイント
- 炎の立ち上がりが遅い、または赤く不安定
- 点火音(カチカチ音)が聞こえても火がつかない
- 一度ついてもすぐ消える
💡 実践メモ
燃焼部の清掃は分解を伴うため、ユーザーによるメンテナンスは外部フィルター・吸気口の清掃までに留めるのが安全です。
内部バーナーや電極清掃は、メーカー認定の技術者による点検が必要となります。
● 原因③:センサーや基板の劣化
長年使用している場合、排気センサー・点火プラグ・メイン基板などの経年劣化によって誤検知や電気信号の異常が起こることがあります。
この場合、電源の入れ直しや燃料交換では改善しません。
📊 修理・交換の目安(概算)
| 故障箇所 | 症状 | 修理費用の目安(税込) |
|---|---|---|
| 排気センサー | E4またはEFがランダムに表示 | 約8,000〜12,000円 |
| 点火プラグ | 点火しにくい・再点火で停止 | 約10,000〜15,000円 |
| メイン基板 | 電源は入るが動作しない | 約20,000〜30,000円 |
● 原因④:灯油の劣化・異物混入
灯油は長期間保管すると酸化・劣化し、ストーブのエラー原因になります。
特にタンクの底部にたまった古い灯油やゴミが燃焼ラインに流れ込むと、E4エラーが発生しやすくなります。
✅ チェックポイント
- 灯油に黄色みやにおいの変化がある
- シーズンの初使用時にエラーが出る
- タンク底に沈殿物が見える
🔁 対策
- シーズンごとに灯油を使い切る
- 長期保管する場合はポリタンクを密閉し、直射日光を避ける
- フィルター付き給油ポンプを使用して異物混入を防ぐ
このように、大型ストーブのE4・EFエラーは環境要因とメンテナンス状態の影響が大きいことが特徴です。
屋外配管やバーナー内部の清掃を定期的に行うことで、再発を大幅に防ぐことができます。
また、製造から8年以上経過したストーブではセンサーや基板の寿命も重なりやすく、修理より交換を検討した方が長期的に安全です。
ファンヒーターで『E4』『EF』が出る場合の対処法

コロナのファンヒーターに「E4」や「EF」が表示された場合も、基本的な意味は大型ストーブと同様で、燃焼・排気系統の異常を検知した際に停止する安全機能です。
ただし、ファンヒーターの場合は内部構造がコンパクトで外気との接続がないため、原因の多くは「内部の汚れ」「センサーの誤作動」「灯油の品質低下」など、家庭内の使用環境に起因します。
● 原因①:内部フィルターやファンの詰まり
最も多いのは、吸気フィルターや内部ファンにホコリが溜まって空気の流れが悪くなるケースです。
吸気が妨げられると燃焼が不安定になり、排気センサーが異常と判断してE4・EFを表示します。
✅ チェックポイント
- 吸気口や背面フィルターにホコリが付着していないか
- 運転中に異音(ゴー音・ビビリ音)が出ていないか
- 温風が弱く感じる、または熱風が出る前に停止する
💡 実践メモ
フィルター清掃は2〜3週間に1度が理想です。
掃除機で軽く吸い取るか、ぬるま湯で優しく洗い、完全に乾かしてから装着します。
フィルター掃除だけでE4・EFが解消するケースは非常に多く見られます。
● 原因②:灯油の劣化・残量不足
ファンヒーターは小型タンク内の灯油を直接燃焼する構造のため、わずかな劣化や異物混入でも燃焼が安定しなくなります。
特にシーズンの最初や長期間未使用の後にエラーが出る場合は、灯油の品質を疑いましょう。
📊 症状と原因の対応表
| 症状 | 主な原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 点火後すぐ消える | 灯油劣化・水混入 | 新しい灯油に交換 |
| 途中でE4表示 | 灯油の残量不足 | 給油後に再起動 |
| しばらく運転後にEF表示 | 不完全燃焼・排気温上昇 | フィルター清掃+新油補充 |
特に、ポリタンクの底部に残った古い灯油を繰り返し使用すると、内部フィルターやノズルが詰まりやすく、E4エラーの原因になります。
● 原因③:センサーの誤作動・電圧不安定
ファンヒーターは電子制御基板によって燃焼・温度・排気を管理しています。
そのため、電圧の変動やセンサーの誤検知によって一時的にエラーが出る場合もあります。
特に延長コードを使用している家庭では、電流が不安定になりやすく、点火時にE4エラーが出ることがあります。
✅ 対策のポイント
- 延長コードは使わず、壁のコンセントに直接接続する
- 電源を一度抜き、5分以上置いてから再度接続する(リセット動作)
- 電圧が不安定な住宅では、他の家電と同時使用を避ける
⚠️ 注意
同じエラーが頻発する場合や、リセット後に再びE4・EFが点灯する場合は、内部センサーや基板の劣化が疑われます。
この場合はメーカー修理が必要となり、自己分解は避けてください。
● 原因④:排気温センサーや燃焼筒の汚れ
ファンヒーターの内部では、排気温センサーが常に燃焼状態を監視しています。
この部分にススやホコリが付着すると、実際よりも高温を検知して誤作動することがあります。
掃除を怠ると、燃焼筒周辺のスス蓄積により燃焼効率が落ち、EFエラーが出やすくなります。
✅ 目安としての使用時間
- ファンヒーターは1日5時間×3シーズン使用で、内部清掃の推奨時期は約3年
- 自動停止やE4・EFが頻発する場合は、早期の点検を依頼する
エラーが繰り返し出るときのチェックポイント

E4・EFエラーは一時的な誤作動で消えることもありますが、数日以内に何度も同じエラーが出る場合は、機器内部の不具合または設置環境の問題が根本原因となっている可能性が高いです。
特に「再点火するとすぐE4が出る」「消火後にEFが頻発する」といったケースでは、燃焼系の制御装置や安全装置が正常に働いていない場合があります。
ここでは、繰り返しエラーが表示されるときに確認すべき5つのポイントを解説します。
● チェック①:再点火時の動作パターンを観察する
E4やEFエラーが出たあと、再点火して「すぐ消える」「数分後に停止する」「一定時間後に出る」など、エラー発生までの時間によって原因を特定できます。
| 動作パターン | 主な原因 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 点火直後すぐE4 | 点火プラグの火花不良・灯油劣化 | プラグ交換・燃料入れ替え |
| 数分後にE4/EF | 排気口の詰まり・燃焼温度異常 | 排気管・吸気口の確認 |
| 運転中に突然E4 | 基板・センサー系統の異常 | 専門業者による点検 |
| 消火後にEF | 排気温センサーの誤検知 | 一時的な環境要因(再発時は要点検) |
再点火直後にエラーが出る場合は、電極やノズルなど点火系統の不具合が濃厚です。
一方、しばらく運転してから停止する場合は、排気センサーや燃焼筒温度の異常を疑う必要があります。
● チェック②:電源環境の安定性
E4・EFは電圧が不安定な住宅でも頻発します。
特に古い家屋や延長コード経由の接続では、点火時に必要な電流が不足し、センサーが異常を誤検知することがあります。
✅ 確認項目
- 延長コードを使わず、直接コンセントに差し込む
- 同じ回路でドライヤー・電子レンジなど高出力家電を同時使用していないか
- コンセントの電圧(100V)が安定しているか(電圧チェッカーで確認可能)
💡 補足
特にFF式・煙突式の大型機種では、点火時に120〜150W前後の電力を一時的に消費します。
電圧ドロップが起こると点火信号が乱れ、E4が出やすくなるため注意が必要です。
● チェック③:設置環境(排気・吸気バランス)
屋外排気口が雪や風向きの影響を受けている場合、一見正常でも排気抵抗が高くなりEFエラーが出ることがあります。
特に壁際や角地に設置された機器では、外壁の形状や風向で排気ガスが戻り、排気センサーが誤作動することもあります。
✅ 確認項目
- 排気口が壁や物体から30cm以上離れているか
- 吸気口・排気口が風下方向に向いていないか
- 屋外フードキャップが劣化・変形していないか
設置環境による排気不良は、「冬季だけエラーが出る」という季節依存型トラブルとして現れます。
改善には、排気フードの角度調整や風除けパネルの設置が有効です。
● チェック④:安全装置の作動履歴
コロナ製ストーブには、転倒時停止装置や過熱防止装置などの複数の安全装置が内蔵されています。
一度作動すると内部メモリに履歴が残り、一定条件で再点火しても安全動作が優先されて起動しない場合があります。
✅ リセット操作(全機共通)
- 電源を切る
- プラグを抜いて5分以上放置する
- 再度接続して起動ボタンを押す
この操作で改善しない場合は、内部安全回路がロック状態にある可能性があるため、無理な再起動を避け、メーカー修理窓口へ相談することが推奨されます。
繰り返しエラーが出る場合、単純な掃除や燃料交換では解決しないことが多く、センサー・基板・排気系統などの根本的なメンテナンスが必要です。
エラー表示を一時的に消すよりも、再発防止のために「使用年数」「環境」「電源」の3要素を総合的に確認することが重要です。
エラーを防ぐためのメンテナンスと使用環境の見直し

E4・EFエラーは、突発的な機器故障だけでなく、日常のメンテナンス不足や設置環境の影響によっても発生します。
ストーブが正常に燃焼するためには、燃料・空気・排気の3要素が常に安定していなければなりません。
このバランスが少しでも崩れると、センサーが異常を検知し、安全装置が作動します。
日頃からの小さな点検と掃除で、エラー発生率を大幅に減らすことが可能です。
● ポイント①:フィルターと吸気口の定期清掃
ストーブ内部に取り込む空気が汚れていると、燃焼効率が低下してE4エラーが出やすくなります。
特にファンヒーターの場合、背面や底面にある吸気フィルターが詰まることで不完全燃焼を起こすケースが多いです。
✅ 清掃頻度の目安
| 使用環境 | 清掃頻度 | 清掃方法 |
|---|---|---|
| 一般家庭(週5日・5時間程度) | 2週間に1回 | 掃除機で吸引またはブラシでホコリ除去 |
| ペット・喫煙環境 | 1週間に1回 | 水洗い+完全乾燥後に再装着 |
| 店舗・オフィス | 週2回以上 | 定期点検と業者清掃の併用 |
ホコリや毛が付着していると、ファンの回転音が大きくなったり、温風が弱まったりするため、清掃後の変化を目安にするとよいでしょう。
● ポイント②:排気管・屋外フードの点検
FF式や煙突式では、排気の流れを確保することが何より重要です。
排気口が塞がるとEFエラーの原因となるだけでなく、排気が逆流して機器内部のセンサーを誤作動させるおそれもあります。
✅ 点検時に見るべきポイント
- 屋外フードに雪や氷が付着していないか
- 鳥や昆虫の巣、ゴミなどが内部に溜まっていないか
- 配管接続部のシールが劣化・割れを起こしていないか
💡 実践メモ
寒冷地では、外壁に「風除けカバー」を設置することで排気口の凍結を防止できます。
特に北向きの外壁では風雪の影響を受けやすく、冬場にEFが頻発する家庭ではこの対策が有効です。
● ポイント③:燃料タンク・給油ポンプの管理
灯油は時間の経過とともに酸化・変質し、燃焼不良を引き起こします。
特に残量が少なくなると底部の不純物が燃焼ラインに入り込み、点火不良やE4エラーの直接原因となります。
✅ 管理の基本
- シーズン終了時はタンクを空にして保管
- 新シーズン開始時は必ず新しい灯油を使用
- ポンプやホースを定期的に洗浄・交換する
📊 灯油の保存期間目安
| 保存条件 | 使用可能期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 密閉容器+冷暗所 | 約6ヶ月 | 劣化は緩やか |
| 通常ポリタンク | 約3ヶ月 | 夏季は短縮される |
| 直射日光下・高温 | 約1ヶ月 | 酸化・変色が進む |
古い灯油を新油に混ぜると、わずかな水分や汚れが燃焼系に残り、E4エラーを誘発します。
保管量を減らし、定期的に入れ替えることが安全運用の基本です。
● ポイント④:定期点検と部品交換
ストーブは長期間使用するほど、センサーや電極などの電子部品が劣化していきます。
メーカーが推奨する点検周期は3年に1回が目安です。
特に次のような兆候がある場合は、早めの点検を依頼しましょう。
✅ 点検を検討すべき症状
- 炎が赤く不安定
- 点火音が遅い、または複数回発生する
- 灯油臭が強くなる
- エラーが数日おきに出る
🧩 交換推奨部品(5年以上使用時)
- 点火プラグ
- 排気温センサー
- バーナーパッキン
- メイン基板
これらの部品は消耗品として扱われ、経年による交換が前提です。
定期点検の際に交換しておくことで、E4・EFエラーの再発防止につながります。
● ポイント⑤:設置場所と通気環境の最適化
ストーブ周辺の通気環境も見直すべき重要な要素です。
家具やカーテンが吸気口を塞いでいると、燃焼空気の流れが滞り、誤検知の原因になります。
✅ レイアウトの注意点
- ストーブ前方1m以内に障害物を置かない
- 吸気口周辺に布・紙製品を置かない
- 室内換気を定期的に行う
FF式・煙突式の場合、屋外吸気口との距離が不足すると燃焼バランスが崩れることがあります。
設置直後からエラーが出やすい場合は、施工業者に吸排気バランスを再確認してもらうのが確実です。
E4・EFエラーの多くは、ユーザー自身のメンテナンスで予防可能なトラブルです。
清掃・点検・燃料管理という基本を守ることで、ストーブの寿命を延ばし、安全かつ快適に使用できます。
特に寒冷地域では、シーズン前の点検と屋外排気の確認がトラブル防止の鍵となります。
修理・交換の判断基準と費用目安

E4・EFエラーが繰り返し発生する場合、掃除や再起動では解決しないことが多く、内部部品の劣化または制御基板の不具合が原因となっているケースがほとんどです。
特に5年以上使用しているストーブでは、点火プラグやセンサー、基板などの電子部品が経年劣化し、適切な燃焼制御ができなくなることがあります。
ここでは、修理と交換のどちらを選ぶべきかを判断する目安と、実際にかかる費用相場を整理します。
● 修理で対応できるケース
まだ使用年数が浅く、外観や燃焼状態が正常な場合は、部品交換による修理で十分に改善できます。
E4・EFエラーの多くは、センサーや点火プラグなどの消耗部品交換で解消することが多いです。
📊 主な修理内容と費用の目安(税込)
| 修理項目 | 症状 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 排気温センサー交換 | EFが頻発、排気温異常 | 約8,000〜12,000円 |
| 点火プラグ交換 | E4が点火直後に出る | 約10,000〜15,000円 |
| バーナー清掃・燃焼筒整備 | 炎が赤く不安定、異臭 | 約12,000〜18,000円 |
| メイン基板交換 | 電源は入るが作動しない | 約20,000〜30,000円 |
修理費用の合計が2万円前後であれば、交換よりも修理を選ぶ方がコスト効率的です。
ただし、複数箇所の交換が必要な場合や、部品の供給が終了しているモデルは修理対象外となることがあります。
● 交換を検討すべきケース
以下の条件に当てはまる場合は、修理よりも交換をおすすめします。
✅ 交換を選ぶべき主な条件
- 使用年数が 8年以上 経過している
- 同じエラーが季節をまたいで繰り返す
- 修理見積が 本体価格の半分(2万円超) に達する
- 排気管・吸気管などの金属部品が劣化している
ストーブは消耗部品が多く、10年以上使用すると内部の燃焼系や配線の劣化が進みます。
無理に修理を重ねても再発リスクが高く、結果的に高コストとなる場合が少なくありません。
● 新機種への交換費用目安
買い替え時には、機種タイプ(FF式・煙突式・ファンヒーター)によって費用が異なります。
📊 交換費用の相場
| 機種タイプ | 本体価格(税込) | 交換工事費 | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| ファンヒーター | 約25,000〜45,000円 | 工事不要 | 約3万円前後 |
| FF式ストーブ | 約120,000〜200,000円 | 約30,000〜50,000円 | 約15〜25万円 |
| 煙突式ストーブ | 約100,000〜160,000円 | 約20,000〜40,000円 | 約12〜20万円 |
交換の際は、排気管や給排気口の部品を再利用できる場合もありますが、経年劣化による再施工が必要なケースも多いため、事前に業者へ現場確認を依頼すると安心です。
● 交換のメリット
- 燃焼効率の向上:最新機種は熱交換率が高く、燃費を約10〜15%改善。
- 静音性・省電力化:DCファンや制御基板の改良により動作音・消費電力が軽減。
- 安全装置の進化:COセンサーや転倒停止装置の反応速度が向上。
- メンテナンス性向上:分解点検が容易で、清掃・交換が簡単。
特にFF式や煙突式の大型機種は、長期使用で燃焼筒や熱交換部が汚れやすく、交換によって燃焼効率・安全性の両方を改善できます。
E4・EFエラーが頻発している場合は、単なるセンサー異常にとどまらず、燃焼制御システム全体の老朽化サインであることが多いです。
修理で一時的に直っても、他部品の寿命が近い場合は再発リスクが残るため、「修理1回あたり2万円×複数回」より「新品交換の一度投資」の方が総コストを抑えられることがあります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「E4」「EF」エラーは自分でリセットできますか?
一時的な誤作動であれば、電源プラグを抜いて5分程度待ち、再接続するだけでリセットできます。
ただし、同じエラーが再度出る場合は、センサーや排気経路の異常を検知している可能性が高く、単純なリセットでは解消しません。
3回以上同じエラーが出るときは、内部清掃または専門業者の点検が必要です。
Q2. エラーが出ても使い続けて大丈夫ですか?
いいえ、そのまま使用を続けるのは危険です。
E4・EFは「燃焼異常」「排気異常」など、安全装置が作動したサインであり、無理に運転を続けると一酸化炭素(CO)発生や過熱のリスクが高まります。
電源を切り、再起動で改善しない場合は使用を中止して点検を依頼してください。
Q3. 雪や氷が原因のときはどうすれば良いですか?
FF式・煙突式のストーブでは、屋外排気口の凍結や積雪が原因でEFエラーが出ることがあります。
外気温が低い場合、排気ガス中の水分が凍り、フード内部を塞いでしまうケースも少なくありません。
ぬるま湯をかける・ドライヤーで温風を当てるなどの自然解凍を行い、再び排気が通るようにすれば多くは解消します。
ただし、再発する場合は排気口の位置や形状を見直す必要があります。
Q4. 修理依頼の前に試すべきことはありますか?
以下の4点を試すことで、軽度のエラーは自力で改善できる場合があります。
✅ 自己確認チェックリスト
- 灯油が新しいものか確認する(古い灯油は交換)
- フィルター・吸気口のホコリを掃除する
- 排気口・吸気口の塞がりを確認する
- 電源を抜いて5分待ち、再度起動する
これでも改善しない場合は、内部センサーや基板の異常が考えられます。
分解やセンサー清掃を自分で行うと感電・ガス漏れの危険があるため、必ずメーカー修理を依頼してください。
Q5. 修理と買い替え、どちらがお得ですか?
使用年数と修理費で判断します。
目安として、使用7年未満・修理費2万円以下なら修理、8年以上または複数部品交換なら交換が推奨です。
コロナのストーブは製造から10年が部品供給期間のため、それを過ぎると修理ができないこともあります。
古いモデルを使い続けるより、新型へ交換する方が燃費・安全面の両方で長期的なコストを抑えられます。
まとめ:E4・EFエラーを軽視せず、早めの点検で安心を

コロナのストーブに表示される「E4」「EF」エラーは、燃焼や排気に関わる重要な安全信号です。
単なる誤作動に見えても、内部では燃焼温度の異常や排気の滞留が起きている可能性があります。
エラーが出たときは、まず電源を切り、灯油・フィルター・排気口などの基本点検を行いましょう。
それでも再発する場合は、内部センサーや制御基板の劣化が進んでいるサインです。
無理な再点火や放置は避け、早めの点検・修理で安全と快適を守ることが最善の対応です。
また、長年使っている機器は、燃焼効率や省エネ性能の面でも新機種への交換が有効です。
最新モデルではCO₂削減や静音運転、センサー感度の向上などが進んでおり、トラブルの再発リスクを大幅に抑えられます。
暮らしの設備ガイドでは、こうしたエラーや不具合を「正しく知り、安全に使い続けるための情報」をわかりやすく発信しています。
ストーブの異常を感じたら、「一度止めて、確かめる」ことを意識し、安心できる暖房環境を保ちましょう。


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