ダイキンのルームエアコンで、操作パネルやリモコンにエラーコード「U4」が表示されると、多くの方が「故障したのでは?」と不安になります。
実際、冷房も暖房も動かず、突然使えなくなるため、戸惑うのは無理もありません。
ただし、U4は「冷えない」「暖まらない」といった能力不足を示すエラーではありません。
このエラーが出ているとき、エアコン内部では室内機と室外機の間で情報のやり取りができなくなっていると判断され、安全のために運転そのものが止められています。
つまりU4は、性能の問題ではなく、制御が成立しない状態を知らせる停止エラーです。
ここで重要なのは、U4が出た=即故障、とは限らない点です。
実際の現場では、一時的な通信エラーや電源状態の乱れによって、U4が表示されるケースも少なくありません。
一方で、配線や基板といった部品トラブルが原因の場合は、再起動しても改善せず、修理が必要になります。
U4に直面したとき、まず押さえておきたいポイントは次の3つです。
- U4は、状況によっては一時的な通信エラーとして表示されることがある
- 冷媒不足やガス切れを直接示すエラーではない
- 「様子を見ながら使い続ける」ことを前提にしたエラーではない
この違いを理解していないと、「放っておけば直ると思っていた」「逆に、まだ使えるのに慌てて修理を呼んでしまった」といった判断ミスにつながりやすくなります。
このページでは、今表示されているU4が、いったん様子を見てもよい状態なのか、それとも修理を前提に考えるべき状態なのか。
その見極めができるように、原因と対処の考え方を現実的な視点で整理していきます。
ダイキン エアコンのU4エラーとは何が起きている状態か

U4エラーは、エアコンのどこか一部が壊れたことを直接示す表示ではありません。
内部的には、室内機と室外機の間で行われている情報のやり取りが、正常に成立していないと判断されたときに表示されます。
家庭用エアコンは、リモコンで操作すると単純に動いているように見えますが、実際には運転中、室内機と室外機が常に細かな情報をやり取りしています。
たとえば、
- 今の室内温度がどの程度なのか
- 室外機が正常に起動し、運転できているか
- 圧縮機やファンが、指示どおりの回転数で動いているか
- 異常につながる兆候が出ていないか
こうした情報がリアルタイムで共有され、その結果をもとに運転内容が調整されています。
ところが、何らかの理由でこの通信が途切れたり、
返ってくるはずの信号が確認できなくなると、
エアコンは「このまま動かすと正常な制御ができない」と判断します。
このとき働くのが、安全側に倒すための停止制御です。
エアコンはあえて運転を止め、「通信ができない状態にある」ことをU4として表示します。
つまりU4は、
「冷房能力が落ちた」「暖房が弱い」といった性能の問題ではなく、
制御そのものが成立しないために、動かせない状態を知らせるエラーだと考えると分かりやすいでしょう。
この点を理解していないと、
「設定温度を変えれば直るのでは」「しばらく待てば回復するのでは」
と考えてしまいがちですが、U4はそうした操作で解消する前提の表示ではありません。
一時的な通信エラーであれば、電源を入れ直すことで復旧する場合もあります。
しかし、配線や基板といった部分に問題がある場合は、通信が回復せず、同じエラーを繰り返すことになります。
そのためU4が出たときは、「どこが壊れたか」よりも先に、「なぜ通信が成立しなかったのか」という視点で状況を整理することが重要になります。
U4エラーの原因

内外連絡線の接触不良・断線
家庭用のダイキンエアコンでU4が出た場合、最も多い原因が内外連絡線のトラブルです。
内外連絡線は、室内機と室外機をつなぎ、運転に必要な制御信号をやり取りするための配線です。
この配線に緩みや劣化があると、信号が正しく届かず、エアコンは「通信できない」と判断します。
具体的には、
- 端子部分の締め付けが甘くなっている
- 圧着部分が劣化している
- 長年の使用で内部の導線が切れかかっている
といった状態でも、U4は表示されます。
特に注意したいのが、次のようなタイミングです。
- 引っ越しや設置替えをした直後
- 室外機の位置を動かしたあと
- 設置から年数が経過している場合
配線トラブルは外観からは分かりにくく、一時的に動いたように見えても再発することがあります。
電源リセットで改善しない場合、点検が必要になるケースが多い原因です。
室外機の制御基板の不具合
室外機側の制御基板が正常に動作していない場合も、U4は表示されます。
室外機は、運転の要となる圧縮機やファンを制御しながら、その状態を室内機へ常に返信しています。
この基板に異常が起きると、通信応答そのものが返らなくなり、結果として「通信不成立」と判断されます。
次のような条件が重なっている場合は、基板不良の可能性が高くなります。
- 長期間使用している
- 真夏や真冬の高負荷運転が続いていた
- 雷や瞬停があった直後にエラーが出た
基板の不具合は自然回復することはほとんどなく、U4が繰り返し表示される場合は修理が前提になります。
室内機の制御基板の不具合
通信エラーというと室外機側を疑いがちですが、室内機側の基板トラブルでもU4は発生します。
- 電源は入るが、すぐに停止する
- 以前から動作が不安定だった
- 操作に対する反応が鈍くなっていた
こうした前兆があった場合、室内機側で信号を正しく送信できていない可能性があります。
室内機基板の異常も、使用者が見た目で判断するのは難しく、結果として通信エラーとしてU4が表示される形になります。
室外ファンモーターの異常
一見すると通信とは関係なさそうですが、室外ファンモーターの異常がU4の原因になることもあります。
室外ファンが正常に回らないと、室外機は「運転できない状態」と判断されます。
その結果、室内機との制御が成立せず、通信エラーとしてU4が出るケースがあります。
- ファンが回っていない
- 回転中に異音がする
- 動いたり止まったりを繰り返す
このような症状が見られる場合は、通信エラーの裏で機械的なトラブルが起きている可能性があるでしょう。
別売品(無線LANアダプタなど)の影響
無線LANアダプタなどの別売品を後付けしている場合、配線や接続状態が原因で通信が不安定になることがあります。
- 最近オプション品を取り付けた
- 取り外した直後からU4が出るようになった
このような場合、エアコン本体ではなく、追加機器との接続が通信を乱している可能性があります。
外的要因(ノイズ・雷など)
頻度は高くありませんが、外部環境の影響で一時的にU4が表示されることもあります。
- 落雷
- 電圧の瞬間的な変動
- 強い電気ノイズ
この場合、電源を入れ直すことで復旧するケースもありますが、同じエラーが繰り返される場合は、別の原因を疑う必要があります。
まず自分でできる対処法

電源リセットを行う
U4が表示されたとき、最初に試すべき対応は電源リセットです。
これは応急処置ではありますが、通信エラーが一時的なものであれば、この操作だけで復旧するケースもあります。
エアコンは運転中、室内機と室外機の間で常に信号をやり取りしていますが、
電圧のわずかな乱れや瞬間的なノイズによって、その通信状態が不安定になることがあります。
電源リセットは、こうした一時的な制御のズレをいったんリセットするための操作です。
手順は次のとおりです。
まず、エアコンの運転を停止します。
その後、コンセントを抜くか、エアコン専用のブレーカーを切ってください。
この状態で1分以上待つことが重要です。短時間では内部に電気が残り、制御が完全にリセットされない場合があります。
十分に時間を置いたあと、再度電源を入れて運転を開始します。
この操作でエラー表示が消え、通常どおり運転できるようになった場合、U4は一時的な通信エラーだった可能性が高いと考えられます。
ただし、注意したいのはここからです。
電源リセットで一度は動いたとしても、
- しばらくすると再びU4が出る
- 運転を始めてすぐに停止する
- 日を改めると同じエラーが出る
といった状態が続く場合、根本的な原因は解消されていません。
この場合、配線や基板など、内部の不具合が関係している可能性が高くなります。
また、電源リセットを何度も繰り返す対応はおすすめできません。
その都度一時的に復旧しても、結果的に症状が悪化したり、別のエラーにつながることがあります。
電源リセットはあくまで
「様子見ができるかどうかを判断するための最初の一手」
と考えるのが現実的です。
修理を検討すべき判断基準

U4エラーが出たときに一番迷いやすいのが、
「まだ様子を見てもいいのか」「もう修理を考えるべきか」という判断です。
ここでは、迷わず線を引ける基準を整理します。
この状態なら修理を前提に考える
次のうちひとつでも当てはまる場合は、
使用を続けず、点検・修理を検討すべき段階です。
- 電源リセットをしても、すぐにU4が再表示される
- 運転を開始しても、数分以内に止まってしまう
- 室外機がまったく動いていない、またはファンが回らない
- 室外機や本体から異音・異臭がする
- エアコン運転時にブレーカーが落ちることがある
これらはすべて、一時的な通信エラーでは説明がつかない状態です。
なぜ「様子見」はおすすめできないのか
U4が表示されている時点で、エアコンは「正常な制御ができない」と判断しています。
たとえ一度は動いたとしても、
- 内部では通信が不安定なまま
- 部品に余計な負荷がかかっている
- 別の故障につながる可能性がある
という状態になりやすく、結果的に修理範囲が広がるケースも少なくありません。
特に、ブレーカーが落ちる症状や異音・異臭を伴う場合は、安全面の観点からも運転を続けるべきではありません。
判断に迷ったときの考え方
「動いたり止まったりしている」
「昨日は使えたけど今日はU4が出る」
こうした状態は、完全に直っているわけではなく、
エラーが出たり消えたりしているだけの可能性が高いです。
U4は“今はたまたま動いている”状態を信用していいエラーではないという点を基準に考えると、判断しやすくなります。
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よくある誤解|U4は冷媒不足のエラーではない
U4エラーが表示されると、「冷房が効かない=ガスが抜けたのでは?」と考える方は少なくありません。
実際、冷媒不足という言葉はよく知られているため、最初にそこを疑ってしまいがちです。
ただし、U4は冷媒量を直接検知して表示されるエラーではありません。
U4が示しているのはあくまで、室内機と室外機の間で通信が成立していない状態です。
確かに、冷媒に関するトラブルがきっかけとなり、結果的に室外機が正常に動作せず、通信異常としてU4が出るケースはあります。
しかしそれは、あくまで間接的な話であり、表示されたエラーコードだけで冷媒不足かどうかを判断することはできません。
この点を誤解したまま、
- 「ガスを入れれば直るはず」
- 「とりあえず補充すればいい」
と考えてしまうと、
本来必要な点検や修理を見誤ってしまう可能性があります。
冷媒に問題があるかどうかは、圧力測定や運転状態の確認など、専門的な点検を行わなければ判断できません。
自己判断で原因を決めつけるよりも、U4は通信エラーであり、原因は複数考えられるという前提で状況を整理する方が安全です。
FAQ(よくある質問)
Q1. ダイキンのエアコンでU4が出たら、すぐ故障と考えるべきですか?
U4は必ずしも故障を意味するエラーではありません。
一時的な通信エラーによって表示されることもあり、電源リセットで改善するケースもあります。ただし、繰り返し表示される場合は、配線や基板など内部要因が関係している可能性があります。
Q2. U4エラーが出たまま使い続けても問題ありませんか?
おすすめできません。
U4はエアコンが「正常な制御ができない」と判断して停止している状態です。無理に使い続けると、別の不具合につながる可能性があります。
Q3. U4は冷媒不足(ガス切れ)のエラーですか?
いいえ。
U4は冷媒量を直接示すエラーではありません。冷媒トラブルが間接的に影響するケースはありますが、エラーコードだけで冷媒不足と判断することはできません。
Q4. 電源リセットで一度直りましたが、このまま使っても大丈夫ですか?
一時的に改善しただけの可能性があります。
しばらく使って再びU4が出る場合は、根本原因が解消されていないと考えた方が安全です。再発するようであれば点検を検討してください。
Q5. 修理を検討すべきタイミングはいつですか?
電源リセット後もU4がすぐ再表示される場合や、室外機が動かない、異音・異臭がある、ブレーカーが落ちるといった症状がある場合は、修理を前提に考えるべき状態です。
まとめ:U4は通信異常を知らせる「停止エラー」

ダイキンの家庭用エアコンで表示されるU4は、室内機と室外機が正しく通信できていないと判断された結果、安全のために運転が停止している状態を示すエラーです。
冷えない、暖まらないといった能力の問題ではなく、制御そのものが成立しないために止められている点が、U4の大きな特徴です。
U4が表示された場合、まず行うべきなのは電源リセットです。
一時的な通信の乱れであれば、この操作だけで復旧することもあります。
ただし、再起動してもすぐにU4が出る、あるいは何度も繰り返す場合は、内外連絡線の不具合や、室内機・室外機の制御基板といった内部要因が関係している可能性を考える必要があります。
重要なのは、U4を「そのうち直るかもしれないエラー」として放置したまま使い続けないことです。
通信異常が出ている状態では、エアコンは本来の制御ができず、結果的に別の不具合につながることもあります。
U4に直面したときは、「完全に壊れたかどうか」をすぐに決めつける必要はありません。
一方で、安全に使える状態かどうかを見極める視点は欠かせません。
電源リセットで解消するのか。それとも修理を前提に動くべき状態なのか。
この記事を通して、その判断の基準が整理できていれば幸いです。
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