電気代の補助金がいつまで続くのか、この冬も値引きがあるのか、気になっていませんか。
請求書に「国の支援による値引き」と書かれていた月もあれば、書かれていない月もあり、仕組みが分かりにくいと感じる方も多いはずです。
結論から言うと、2026年の国の電気・ガス料金支援は、1〜3月使用分と7〜9月使用分に実施され、夏の支援は9月使用分で終わりました。
支援を受けるための申請は不要で、電力会社を通じて自動的に値引きされる仕組みです。
この記事では、2026年の支援の内容と値引きの単価、これまでの実施時期、対象にならないケース、そして10月使用分以降と今冬の見通しまでを整理します。
※本記事は2026年9月時点の情報です。最新の情報は国や電力会社の公式発表で確認してください。
電気代の補助金(電気・ガス料金支援)とは
一般に「電気代の補助金」と呼ばれているのは、国が実施している「電気・ガス料金支援」です。
電力会社や都市ガス会社が料金を値引きし、その原資を国が補助する仕組みで、家庭側は何もしなくても値引きを受けられます。
電気・ガス料金支援の公式サイトでも、電気・ガスを利用する立場の方の申請は不要とされています。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 申請 | 不要(電力会社・ガス会社が値引きする) |
| 値引きの方法 | 使用量1kWhあたりの単価で、請求額から差し引かれる |
| 対象 | 電気(低圧・高圧)と都市ガス |
| 対象になる電力会社 | 国の支援制度に参加している電力会社(新電力を含む) |
値引きは使用量に応じて決まるため、電気を多く使う家庭ほど値引き額も大きくなります。
2026年の支援内容
2026年は、冬と夏の2回、支援が実施されました。
冬の支援(2026年1〜3月使用分)
資源エネルギー庁は、2026年1〜3月使用分の支援について、とくに電力使用量がピークになる1月・2月使用分の負担軽減を重点的に行うと説明しています。
値引きの単価は次のとおりです。
| 使用月 | 電気(低圧) | 電気(高圧) | 都市ガス |
|---|---|---|---|
| 1月・2月使用分 | 4.5円/kWh | 2.3円/kWh | 18円/㎥ |
| 3月使用分 | 1.5円/kWh | 0.8円/kWh | 6円/㎥ |
資源エネルギー庁は、2人以上世帯の1〜3月の平均使用量を前提とすると、電気とガスを合わせて1世帯あたり3か月で約7,300円安くなる見込みだと示しています(電気分は約5,430円)。
📎 出典:資源エネルギー庁「暖房費のかさむこの冬も、電気・ガス料金の支援を実施。よくいただく質問に資源エネルギー庁がお答えします!」
夏の支援(2026年7〜9月使用分)
経済産業省は、2026年7月から9月までの3か月について、使用量に応じた電気・ガス料金支援を実施しました。
📎 出典:経済産業省「2026年7月、8月及び9月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」
家庭向けの低圧の電気では、7月・9月使用分が1kWhあたり3.5円、8月使用分が4.5円の値引きでした。
| 使用月 | 検針月(請求に反映される月の目安) | 値引き単価(低圧) | 月260kWhの場合の値引き額 |
|---|---|---|---|
| 2026年7月 | 8月 | 3.5円/kWh | 約910円 |
| 2026年8月 | 9月 | 4.5円/kWh | 約1,170円 |
| 2026年9月 | 10月 | 3.5円/kWh | 約910円 |
9月使用分(多くの家庭で10月検針分)が、夏の支援の最後の値引きになります。
自分の家はいくら安くなったか
値引き額は、使用量(kWh)×値引き単価で計算できます。
値引き額 = その月の使用量(kWh)× 値引き単価(円/kWh)
たとえば、2026年8月に400kWhを使った家庭なら、400kWh×4.5円=1,800円が値引きされた計算です。
| 月の使用量 | 3.5円/kWhの月 | 4.5円/kWhの月 |
|---|---|---|
| 200kWh | 700円 | 900円 |
| 300kWh | 1,050円 | 1,350円 |
| 400kWh | 1,400円 | 1,800円 |
| 600kWh | 2,100円 | 2,700円 |
電気・ガス料金支援の公式サイトでは、利用明細などに記載されている使用量を入力すると、月々の値引き額の目安を計算できます。
実際の値引き額は、検針票やWeb明細の「国の支援による値引き」などの欄で確認してください。
電力会社によっては、燃料費調整単価の欄に値引きを含めた単価を表示していることもあります。
使用月と検針月のズレに注意
支援の対象は「使用月」で決まりますが、請求に反映されるのは「検針月」です。
多くの家庭では、使った月の翌月の検針分に反映されます。
| 使用月 | 検針月(請求に反映される月の目安) | 支援 |
|---|---|---|
| 2026年8月 | 9月 | あり(4.5円/kWh) |
| 2026年9月 | 10月 | あり(3.5円/kWh) |
| 2026年10月 | 11月 | なし |
| 2026年11月 | 12月 | なし(新たな支援が決まれば別) |
そのため、10月に届く請求にはまだ値引きが入っていて、値引きがなくなるのは11月に届く請求からというのが多くの家庭の流れです。
検針日は契約によって異なるため、自分の検針票の「ご使用期間」で確認してください。
支援が終わると請求額はどう変わるか
支援の値引きがなくなると、使用量が同じでも請求額は増えます。
9月使用分(3.5円/kWh)と比べた場合の増加額の目安は次のとおりです。
| 月の使用量 | 値引き終了による増加額 |
|---|---|
| 200kWh | 約700円 |
| 300kWh | 約1,050円 |
| 400kWh | 約1,400円 |
| 600kWh | 約2,100円 |
※値引き単価3.5円/kWhがなくなった場合の差額の目安です。燃料費調整額など他の要因の変動は含みません。
実際には、11月から冬にかけて暖房で使用量も増えていきます。
「値引きがなくなった」と「使用量が増えた」が重なるため、冬の請求は夏以上に増えたと感じやすくなります。
昨年の冬の検針票があれば使用量を確認し、昨年は支援の値引きがあった点も踏まえて、今冬の請求額を見積もっておくと安心です。
これまでの実施時期
電気・ガス料金支援は、2023年から、終了と再開を繰り返してきました。
東京電力エナジーパートナーの案内をもとに、これまでの対象期間を整理すると次のようになります。
| 支援の対象期間(使用月) | 季節 |
|---|---|
| 2023年1月〜2024年5月 | 通年 |
| 2024年8月〜10月 | 夏 |
| 2025年1月〜3月 | 冬 |
| 2025年7月〜9月 | 夏 |
| 2026年1月〜3月 | 冬 |
| 2026年7月〜9月 | 夏 |
2024年以降は、冷房と暖房で電気の使用量が増える夏と冬に集中して実施されてきたことが分かります。
10月使用分以降と今冬の見通し
2026年10月使用分以降の支援については、2026年9月時点で、政府の正式な発表は確認できていません。
過去2年は冬にも支援が行われてきましたが、それぞれ前年の秋から冬にかけて経済対策として決定されてきたものです。
過去に冬の支援があったからといって、今冬も必ず実施されるとは限りません。
家計の見通しを立てるうえでは、次のように考えるのが安全です。
- 10月使用分(多くは11月検針分)から、値引きはなくなるものとして予算を組む
- 冬の支援が決まった場合は、その分を上乗せの余裕として扱う
- 最新の情報は、経済産業省・資源エネルギー庁の公式サイトで確認する
支援の終了に加えて、2026年11月には送配電網の利用料である託送料金の改定も予定されています。
支援の対象にならないケース
国の電気・ガス料金支援には、対象にならないケースがあります。
| ケース | 扱い |
|---|---|
| LPガス(プロパンガス) | 国の電気・ガス料金支援の対象は電気と都市ガスで、LPガスは含まれていない |
| 支援に参加していない電力会社・ガス会社 | 値引きが行われない場合がある |
| 支援の対象期間外の使用分 | 値引きされない |
LPガス(プロパンガス)を使っている家庭は、国の電気・ガス料金支援のガス代の値引きを受けられません。
電気代の値引きは、電気の契約先が支援に参加していれば受けられます。
LPガスの利用世帯については、自治体が国の交付金などを活用して独自に支援を行う場合があるため、住んでいる市区町村の案内を確認してください。
新電力と契約している場合、多くの会社は支援に参加していますが、念のため契約している電力会社のお知らせで確認しておくと安心です。
なお、支援にもとづく値引きは各事業者が実施しているため、値引きの適用期間が会社によって異なる場合があります。
支援の期間中に電力会社を切り替えると、切り替え後の値引きの適用期間が短くなる可能性があるため、切り替えの時期にも注意してください。
支援を装った詐欺に注意
「電気代の補助金を受け取るための手続き」「値引きの申請」を名目に、個人情報や口座番号、手数料を求める電話・メール・SMSには応じないでください。
国の電気・ガス料金支援は、電力会社・ガス会社が料金を値引きする仕組みで、家庭側が申請したり、お金を振り込んだりする手続きはありません。
不審な連絡があった場合は、契約している電力会社の公式の問い合わせ先か、消費生活センターに相談してください。
支援がなくても電気代を抑えるには
支援の有無にかかわらず、電気代を抑えるためにできることがあります。
- 契約している電力会社の料金プランと、燃料費調整額の上限の有無を確認する
- 冬の電気代の中心である暖房の使い方を整える(エアコンの設定温度、窓の断熱、部分暖房の併用)
- 契約アンペアが生活に合っているかを確認する
電気料金は、燃料価格や再エネ賦課金の動きでも変わります。
燃料価格との関係は原油価格が高騰すると電気代はどうなる?知らないと損する家庭への影響で、再エネ賦課金については再エネ賦課金がおかしいと感じる理由|仕組み・問題点・今後の見通しで解説しています。
よくある質問
Q1. 電気代の補助金はいつまでですか?
2026年の夏の電気・ガス料金支援は、2026年7月から9月の使用分が対象です。
多くの家庭では、9月使用分が10月の検針分に反映され、10月使用分(11月検針分)からは値引きがなくなります。
2026年10月使用分以降の支援については、2026年9月時点で政府の正式な発表は確認できていません。
最新の情報は、経済産業省・資源エネルギー庁の公式サイトで確認してください。
Q2. 補助金を受けるには申請が必要ですか?
申請は不要です。
国の電気・ガス料金支援は、電力会社や都市ガス会社が料金を値引きし、その原資を国が補助する仕組みです。
支援に参加している電力会社と契約していれば、何もしなくても請求額から自動的に値引きされます。
「補助金を受け取るための手続き」を名目に個人情報や手数料を求める連絡は詐欺の可能性が高いため、応じないでください。
Q3. 補助金でいくら安くなりましたか?
使用量と値引き単価で計算できます。
2026年夏の支援では、家庭向けの低圧の電気で、7月・9月使用分が1kWhあたり3.5円、8月使用分が4.5円の値引きでした。
月に300kWhを使う家庭なら、7月・9月は約1,050円、8月は約1,350円の値引きです。
2026年冬(1〜3月使用分)は、1月・2月が4.5円、3月が1.5円の値引きで、資源エネルギー庁は2人以上世帯で電気とガスを合わせて3か月約7,300円安くなる見込みだと示していました。
実際の値引き額は、検針票やWeb明細で確認できます。
Q4. 今年の冬も電気代の補助金はありますか?
2026年9月時点では決まっていません。
2025年と2026年は1〜3月使用分に冬の支援が行われましたが、いずれも前年の秋から冬にかけて経済対策として決定されたものです。
過去に実施されたからといって、今冬も必ず実施されるとは限りません。
家計の見通しは、支援がない前提で立てておき、実施が決まった場合は上乗せの余裕として扱うのが安全です。
Q5. プロパンガスは補助金の対象になりますか?
国の電気・ガス料金支援の対象は電気と都市ガスで、LPガス(プロパンガス)は含まれていません。
そのため、LPガスを使っている家庭は、ガス代の値引きを受けられません。
電気の契約先が支援に参加していれば、電気代の値引きは受けられます。
LPガスの利用世帯については、自治体が国の交付金などを活用して独自に支援を行う場合があるため、住んでいる市区町村の案内を確認してください。
まとめ
国の電気・ガス料金支援は、2026年は1〜3月使用分と7〜9月使用分に実施されました。
- 申請は不要で、電力会社を通じて自動的に値引きされる
- 2026年夏は低圧で7月・9月が3.5円/kWh、8月が4.5円/kWh。9月使用分で終了
- 2026年冬は1月・2月が4.5円/kWh、3月が1.5円/kWhで、2人以上世帯で3か月約7,300円(電気とガスの合計)の見込みだった
- LPガスは国の支援の対象外。自治体の独自支援がないか確認する
- 10月使用分以降と今冬の支援は2026年9月時点で未定。支援がない前提で家計を組む
「補助金の手続き」を名目にした連絡は詐欺の可能性があります。
まずは直近の検針票で値引きの欄を確認し、10月使用分から値引きがなくなる前提で冬の請求額を見積もってみてください。
※本記事は2026年9月時点の情報です。

