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ガスストーブの安全装置とは|立ち消え・転倒・過熱防止の仕組み

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Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ガスストーブのカタログや商品ページには、「立消え安全装置」「転倒時ガスしゃ断装置」など、安全装置の名前がずらりと並んでいます。

名前は見慣れていても、「何をしてくれる装置なのか」「どんな場面で働くのか」までは、分かりにくいのではないでしょうか。

ガスストーブの安全装置は、火が消えたとき、倒れたとき、過熱したとき、停電したときなどに、自動でガスを止める「最後の備え」であり、日ごろの換気や正しい使い方の代わりにはなりません。

この記事では、家庭用ガスストーブに備わる主な安全装置と、働く場面、限界を整理します。

目次

主な安全装置の一覧

リンナイとノーリツのガスファンヒーターに備わる主な安全装置です。

スクロールできます
安全装置働き働く場面の例
立消え安全装置風などで火が消えたとき、自動でガスを止める炎が消えた
不完全燃焼防止装置不完全燃焼が起きる前に、ガスを自動で止める換気不足、空気の通り道のふさがり
転倒時ガスしゃ断装置本体が倒れたり傾いたりしたとき、すばやくガスを止める本体が倒れた
過熱防止装置異常に温度が上がったとき、運転を止める吹出口がふさがれた、フィルターの詰まり
過電流防止装置(過電流保護装置)電気回路の過電流から機器を守る電気系統の異常
停電時安全装置停電が起きたとき、運転を止める停電
自動消火(消し忘れタイマー)3・5・8時間の設定時間後に自動で消火する消し忘れ

📎 出典:リンナイ ガスファンヒーター 総合カタログ

ノーリツのガスファンヒーターには、立ち消え安全装置、不完全燃焼防止装置、過熱防止装置、停電時安全装置、転倒時ガス遮断装置、過電流保護装置、3・5・8時間消し忘れタイマーの7つの安全機能があります。
機種により、呼び方や備わる装置は異なるため、お持ちの機種のカタログで確認してください。

それぞれの装置のもう少し詳しい話

立消え安全装置

炎が風や吹きこぼれなどで消えたとき、ガスだけが出続けるのを防ぎます。
炎の有無を検知し、消えたことが分かったらガスを止めます。

不完全燃焼防止装置

換気不足などで酸素が減り、燃焼が不完全になる前に、ガスを自動で止める装置です。
一酸化炭素中毒を防ぐための重要な装置ですが、換気の代わりにはなりません。
ガスストーブの一酸化炭素中毒を防ぐ|不完全燃焼のサインと警報器で、予防策をまとめています。

転倒時ガスしゃ断装置

本体が倒れたり傾いたりしたとき、すばやくガスを止めます。
リンナイのカタログでは、「転倒時ガスしゃ断装置」という名称です。
子どもやペットが本体にぶつかった場合の備えになります。

過熱防止装置

異常に温度が上がったときに、運転を止める装置です。
吹出口がふさがれたり、エアフィルターが詰まったりして、熱がこもったときに働きます。
リンナイのエラー14は、過熱防止装置が働いたときの表示です。
詳しくは、リンナイ ガスストーブのエラー14|過熱防止装置が働いたときで整理しています。

停電時安全装置

停電が起きたとき、運転を止めます。
復旧後に、自動では再点火しない機種があります。

FF暖房機の安全装置

リンナイのガスFF暖房機には、給排気に関する次の安全装置があります。

安全装置働き
給排気閉塞検知装置給排気筒トップが障害物や雪でふさがれると、微圧センサーが異常を感知して、自動的に運転を停止する
排気筒外れ検知装置本体の転倒や衝撃で排気管が外れたとき、異常を検知して運転を停止し、室内への排気流入を防ぐ

屋外に給排気するFF暖房機ならではの装置です。
FF暖房機の仕組みは、ガスFF暖房機とは?FF式ガスストーブの仕組みと向いている家で整理しています。

カセットガスストーブの安全装置

イワタニのマイ暖・デカ暖・マル暖と、アラジンのSAG-BF02Cには、次の4つの安全装置があります。

安全装置働き
不完全燃焼防止装置燃焼の異常を検知して、ガスを止める
立消え安全装置火が消えたとき、ガスを止める
転倒時消火装置倒れたとき、火を消す
圧力感知安全装置ボンベの圧力が異常になったときに働く

カセットガスストーブの機種ごとの違いは、イワタニのカセットガスストーブ|マイ暖・マル暖・デカ暖の違いで整理しています。

安全装置があっても守ること

守ること理由
換気を続ける不完全燃焼防止装置は、換気の代わりではない
吹出口・吸込口をふさがない過熱防止装置が頻繁に働き、機器に負担がかかる
水平で安定した場所に置く転倒を防ぐ
専用のガスコードを使うガス漏れを防ぐ
就寝時・外出時は消火する自動消火に頼りすぎない
装置が作動したら原因を確認する繰り返し作動するのは、異常のサイン

安全装置が作動して止まった場合は、ただ再点火するのではなく、原因を確認します。
同じ表示が繰り返される場合は、使用をやめて、メーカーや販売店に相談してください。

安全装置の点検

安全装置は、機器の内部で働くため、お客様が点検することは難しい部品です。
定期的な点検や、長年使った機器の確認は、メーカーや販売店に相談します。
修理や点検の考え方は、ガスストーブの修理と点検|故障のサインと依頼先、買い替えの目安にまとめています。

安全装置が働いたときの再開の流れ

安全装置が働いて止まったときは、次の流れで確認します。

順番内容
1消火し、電源プラグを抜いて、本体が冷めるのを待つ
2設置状態を確認する(傾き、吹出口・吸込口のふさがり)
3フィルターを掃除し、換気する
4電源を入れ直して、運転を再開する
5同じ症状が繰り返す場合は、使用をやめて相談する

安全装置をなくさない・無効にしない

安全装置は、機器の安全のために設計された部品です。
取り外したり、無効にしたりする改造は、絶対にしてはいけません。
中古品や古い機種を使う場合は、安全装置が現行の水準かどうかを、メーカーの公式情報や販売店で確認してください。
機種を選ぶときは、必要な安全装置が備わっているか、カタログで比べるのも一つの方法です。

機種選びで見るポイント

安全装置は、購入前にカタログで確認できます。
カタログの「安心機能」「安全装置」の欄には、立消え、不完全燃焼防止、転倒時、過熱防止、停電時、過電流、消し忘れ対策などの有無が載っています。
小さな子どもやペットがいる家庭では、転倒時の安全装置とロックスイッチの有無が、選ぶ際の手がかりになります。
一人暮らしや高齢の家族がいる場合は、消し忘れ対策の機能を重視するとよいでしょう。

安全装置の呼び方の違い

メーカーや機種で、同じ働きの装置でも呼び方が異なります。
たとえば、リンナイでは「転倒時ガスしゃ断装置」、ノーリツでは「転倒時ガス遮断装置」、カセットガスストーブでは「転倒時消火装置」と表記されます。
名称の違いに戸惑わず、働きで比べてください。

よくある質問

Q1. 立消え安全装置があれば、火が消えても安心ですか?

火が消えたときにガスを止めるので、ガスが出続けることを防げます。
ただし、換気や点検の代わりにはなりません。

Q2. 倒れたらすぐ火が消えますか?

転倒時ガスしゃ断装置が働き、ガスを止めます。
ただし、倒れた直後の本体は熱いため、すぐに触らず、冷めてから確認してください。

Q3. 安全装置が働いて止まったとき、すぐ再点火してよいですか?

原因を確認してから再点火します。
吹出口のふさがり、フィルターの目詰まり、本体の傾きなどを確認してください。

Q4. FF暖房機にも、同じ安全装置がありますか?

給排気閉塞検知装置や排気筒外れ検知装置など、FF暖房機ならではの装置があります。
機種によって異なるため、カタログで確認してください。

Q5. カセットガスストーブにも安全装置はありますか?

イワタニとアラジンの機種には、不完全燃焼防止、立消え、転倒時消火、圧力感知の4つの安全装置があります。

安全装置の限界を知っておく

安全装置は、想定された異常に対して働く装置です。
想定外の使い方や、改造、劣化した部品では、期待どおりに働かない場合があります。
使う人の側でも、置き場所、換気、お手入れ、消火の習慣を守ることが、安全の土台になります。

まとめ

安全装置は、いざというときの備えですが、使い方の代わりにはなりません。
最後に、要点を整理します。

ポイント内容
主な装置立消え、不完全燃焼防止、転倒、過熱防止、停電時、過電流
FF暖房機給排気閉塞検知、排気筒外れ検知
限界換気や正しい使い方の代わりにならない
作動したとき原因を確認してから再開する

機種を選ぶときは、必要な安全装置が備わっているか、カタログで確認してみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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