寒い日にガスストーブのボタンを押しても、点火しない、すぐに消えてしまう、エラーが点滅する。
こんなときは、故障を疑う前に、確認できる項目がいくつかあります。
ガスストーブがつかない原因は、ガス栓・電源・ガスコードの接続といった「入口の問題」と、安全装置の作動・フィルターの目詰まりといった「機器側の問題」に分けて、順番に確認すると絞り込めます。
この記事では、家庭用のガスファンヒーターを中心に、自分で確認できる順番と、修理を相談する目安を整理します。
ガスのにおいがするときは、確認作業を続けず、すぐに使用をやめてガス栓を閉め、換気してガス会社へ連絡してください。
最初に確認する4項目
まず、最も多い「入口の問題」から確認します。
| 順番 | 確認すること | 考え方 |
|---|---|---|
| 1 | 電源プラグがコンセントに差さっているか | 表示が点灯しない場合は、電源が入っていない可能性がある |
| 2 | ガス栓が開いているか | ガス栓の向きを確認する |
| 3 | ガスコードが奥まで差し込まれているか | 差込みが浅いと、ガスが流れない |
| 4 | 停電していないか | ブレーカーが落ちていないか、他の電気製品は動くか |
リンナイの機種には、ガスコードを正しく接続したときだけカバーが外れる「ガスコード確認カバー」があります。
カバーが外れない場合は、接続が不十分なおそれがあります。
一度外して、奥までしっかり差し込み直してください。
ガス種が合っているか
都市ガス用とLPガス用の機種は、ガスの成分や圧力が異なるため、互換性がありません。
引っ越しや中古品の購入後に、点火しない場合は、本体の銘板のガス種表示を確認してください。
12A・13Aは都市ガス、LPGはプロパンガスのことです。
ガス種が違う場合は、使用を続けず、販売店やメーカーに相談します。
ガス種の確認方法は、都市ガス用ガスストーブの選び方|12A・13Aの確認と使えるタイプで整理しています。
LPガスの場合の確認点
LPガスを使うお住まいでは、次の点も確認します。
| 確認すること | 考え方 |
|---|---|
| ガスの残量 | ボンベのガスがなくなると、点火しない |
| 容器のバルブ | 開いているか確認する |
| ガスメーター(マイコンメーター)の表示 | 遮断表示が出ていないか確認する |
ガスの残量や容器の交換は、LPガス販売事業者に連絡します。
ガスメーターが止まっていないか
地震や、ガスの使いすぎ、ガス漏れの疑いなどで、ガスメーターが自動的にガスを止めていることがあります。
ガスメーターの表示や、復帰の手順は、メーターの機種で異なります。
復帰の方法は、ガス会社の案内に従ってください。
ガスメーターが止まっている場合、他のガス機器もつかなくなるのが特徴です。
安全装置が働いていないか
ガスストーブには、異常があると運転を止める安全装置があります。
リンナイのカタログには、不完全燃焼防止装置、立消え安全装置、転倒時ガスしゃ断装置、過熱防止装置、過電流防止装置、停電時安全装置が記載されています。
| 安全装置 | つかない原因になるケース |
|---|---|
| 転倒時ガスしゃ断装置 | 本体が傾いている、不安定な場所に置いている |
| 過熱防止装置 | 吹出口や吸込口がふさがれている、フィルターが詰まっている |
| 不完全燃焼防止装置 | 換気不足、空気の通り道がふさがれている |
| 停電時安全装置 | 停電後に復帰したとき、再度操作が必要になる |
本体を水平な場所に置き直し、吸込口と吹出口の前の物をどけて、電源を入れ直してみてください。
停電後は、自動では再点火しない機種があります。
復旧後に、運転ボタンから操作し直します。
エアフィルターが詰まっていないか
エアフィルターにホコリが詰まると、空気の流れが悪くなり、安全装置が働きやすくなります。
リンナイのカタログでは、フィルターのホコリ詰まりを、フィルターサインのランプの点滅で知らせる機能があります。
フィルターの交換目安は2年とされています(1日にタバコを5本吸う場合の目安)。
掃除の方法は、ガスストーブのフィルター掃除|お手入れの頻度とフィルター点滅の意味で整理しています。
エラー表示が出ているとき
エラーコードが点滅している場合は、表示の意味によって、対処が分かれます。
| 状況 | 対応の考え方 |
|---|---|
| 14など、掃除で解消する可能性があるもの | 取扱説明書の手順に従い、掃除して再運転する |
| 修理が必要とされているもの | 使用をやめ、メーカーや販売店に連絡する |
リンナイのエラー14の対処は、リンナイ ガスストーブのエラー14|過熱防止装置が働いたときで整理しています。
試してもつかないとき
上の項目を確認しても、点火しない、すぐ消える場合は、次のように進めます。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 何度試してもつかない | 繰り返しの点火操作は避け、ガス栓を閉めて使用をやめる |
| エラーが消えない | 取扱説明書の連絡先に相談する |
| ガスのにおいがする | すぐにガス栓を閉め、換気し、ガス会社に連絡する |
| 長年使っている | 修理か買い替えかを検討する |
修理や点検の考え方は、ガスストーブの修理と点検|故障のサインと依頼先、買い替えの目安にまとめています。
点火までの流れを知っておく
ガスファンヒーターは、運転ボタンを押すと、すぐに炎が出るわけではありません。
機器が電源と安全装置の状態を確認し、ファンを回して、ガスを送り、点火するという順番で進みます。
どこかの段階で異常を検知すると、点火せずに止まります。
そのため、「カチカチ」という音がしても炎が出ないときは、ガスが届いていない場合と、安全装置が止めている場合があります。
何度もボタンを押すより、原因を順番に確認するほうが早く解決します。
シーズン初めにつかないときの注意
長い間使わなかったガスストーブは、ガスコードの接続部やゴム部分が傷んでいたり、内部にホコリがたまっていたりします。
ガスコードにひび割れや変形がないかを確認し、傷みがあれば新しい専用ガスコードに交換してください。
内部のホコリが原因の場合は、フィルターと吸込口を掃除すると改善することがあります。
相談するときに伝えるとスムーズな情報
| 伝える情報 | 確認するところ |
|---|---|
| 機種名・型番・製造年 | 本体の銘板 |
| ガスの種類 | 銘板の表示(12A・13A・LPG) |
| 表示されているエラー | 本体の表示部 |
| 症状 | カチカチ音だけ、点火してすぐ消える、風が出ない、など |
| 試したこと | 電源の入れ直し、フィルター掃除など |
つかない状態が続くときの考え方
自分で確認できる項目を試しても改善しないときは、機器か設備のどちらかに原因がある可能性が高くなります。
他のガス機器(ガスコンロなど)が正常に使えるなら、ガスの供給には問題がなく、ガスストーブ側が原因と考えられます。
反対に、他のガス機器も使えない場合は、ガスメーターが止まっているなど、供給側の問題が疑われます。
この切り分けをしておくと、相談先を選びやすくなります。
よくある質問
Q1. ガスストーブが点火せず、カチカチ音だけします。
ガスが届いていない可能性があります。
ガス栓、ガスコードの接続、ガス種、LPガスの残量を順に確認してください。
それでも改善しない場合は、メーカーに相談します。
Q2. 点火してもすぐ消えてしまいます。
安全装置が働いている可能性があります。
本体の傾き、吹出口と吸込口のふさがり、フィルターの目詰まり、換気を確認してください。
Q3. 停電のあと、ガスストーブがつかなくなりました。
停電後は、自動では再点火しない機種があります。
電源を入れ直し、運転ボタンから操作し直してください。
Q4. 何回も点火操作を繰り返してもよいですか?
繰り返しの操作は避けてください。
ガスが溜まるおそれがあるためです。
つかない場合は、ガス栓を閉めて、原因を確認します。
Q5. 古いガスストーブがつかなくなりました。買い替えたほうがよいですか?
補修用の部品の保有期間は、リンナイでは、ガスファンヒーターで製造打切後6年、ガスFF暖房機で7年です。
修理の費用と、使用年数を比べて検討してください。
点火しない原因の傾向
| 原因の分類 | 例 | 自分で試せること |
|---|---|---|
| 接続・供給 | ガス栓が閉まっている、ガスコードが浅い、ガス種が違う | 接続の見直し、ガス種の確認 |
| 設置・環境 | 本体が傾いている、吹出口がふさがれている | 置き直し、周囲の整理 |
| 汚れ | フィルターの目詰まり | 掃除 |
| 機器の故障 | 部品の劣化、センサーの異常 | メーカーへ相談 |
まとめ
ガスストーブがつかないときは、入口の問題から順に確認します。
最後に、確認の順番を整理します。
| 順番 | 確認すること |
|---|---|
| 1 | 電源プラグ、ガス栓、ガスコードの接続、停電 |
| 2 | ガス種、LPガスの残量、ガスメーター |
| 3 | 安全装置、本体の傾き、吹出口・吸込口 |
| 4 | エアフィルター、エラー表示 |
| 5 | 改善しなければ、メーカーに相談 |
ガスのにおいがするときは、確認作業を止めて、安全を優先してください。

