ノーリツのガスコンロで、グリルの点火ボタンを押しても火がつかず「03」が点滅している。
あるいは調理の途中で「23」や「16」が出て止まってしまった。
こうした表示が出ると故障を疑いたくなりますが、この3つはいずれも機器の使い方や状態を知らせるためのサインです。
部品が壊れているわけではなく、置き方や設定を直せばその場で解消するものがほとんどを占めます。
この記事では、3つのコードがそれぞれ何を伝えているのか、機種によって意味がどう変わるのか、そして繰り返す場合に疑うべき故障までを整理して解説します。
3つのコードが伝えていること
まず全体像を押さえてください。
| コード | 意味 | 主な対処 |
|---|---|---|
| 03 | グリルが点火の条件を満たしていない | 専用容器をセットし、扉を閉める |
| 23 | 鍋やプレートの検知センサーが作動した | 鍋やプレートをいったん外す/扉を開け閉めする |
| 16 | オート調理の分量やメニュー選択が合っていない | 分量を調整し、メニューを選び直す |
いずれも修理を必要とする表示ではありません。
ただし、条件を直しても繰り返し出る場合はセンサー側の異常が疑われます。
その判断基準は記事の後半で説明します。
機種によって意味が変わる点に注意
ここが最初につまずきやすいところです。
ノーリツのビルトインコンロには、グリルの構造が異なる2つのタイプがあります。
| タイプ | グリルの構造 | 03・23の出方 |
|---|---|---|
| マルチグリルタイプ | 専用容器(プレートパン・キャセロールなど)を使う | 容器がないと点火しない |
| 焼網タイプ | 焼き網または受け皿とプレートを使う | プレートの有無・扉の状態で反応 |
プログレ、ピアット、オルシェといったシリーズはマルチグリルタイプにあたります。
一方、メタルトップやファミの一部などは焼網タイプです。
同じ03でも、マルチグリルタイプでは「専用容器が入っていない」、焼網タイプでは「プレートが入っていない・扉が開いている」を意味します。
ご自宅のコンロがどちらなのかを先に確認しておくと、原因の絞り込みが早くなります。
また、23についても、コンロ側で出るかグリル側で出るかで内容が変わります。
コードのあとに続く数字(-1は左コンロ、-2は右コンロ、-3は後コンロ、-5はグリル)を確認してください。
エラー03:グリルが点火の条件を満たしていない
ノーリツのマルチグリル搭載機は、安全のために点火の条件を複数設けています。
公式の説明でも、グリルの扉がきちんと閉まっていない状態や、専用容器がセットされていない状態では、点火ボタンを押しても火はつかないとされています。
確認する順番は次のとおりです。
① 専用容器・プレートが入っているか
もっとも多いのがこれです。
容器を洗ったあと、戻さないまま点火しようとして03が出ます。
マルチグリルタイプでは、プレートパンやキャセロールといった専用容器をセットしないと点火しません。
焼網タイプでも、受け皿やプレートを入れずに点火すると同じ表示が出る機種があります。
② 容器が奥まで入っているか
容器は入れたつもりでも、途中で引っかかって奥まで収まっていないことがあります。
特に、庫内に脂汚れが固着していると滑りが悪くなり、手前で止まりやすくなります。
一度引き出して、まっすぐ奥まで押し込み直してください。
③ 扉が完全に閉まっているか
扉が半開きの状態でも点火しません。
容器の柄やハンドルが扉に干渉していないか、食材がはみ出して扉を押し返していないかを確認します。
魚を丸ごと入れたときなどに起こりやすいパターンです。
④ 点火後に扉を開けた
点火してから扉を開けたままにすると、安全のため消火して03が表示される機種があります。
調理中に様子を見たい場合は、短時間で閉めるようにしてください。
エラー23:センサーが「置きっぱなし」を検知した
23は検知センサーが反応した状態を示します。
グリル側とコンロ側で内容が異なります。
グリル側:プレート検知センサーの作動
プレートや専用容器を庫内に入れたまま長時間放置した状態で点火操作をすると、センサーが反応して23が出ます。
対処は次のとおりです。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 点火/消火ボタンを押し、消火の状態に戻す |
| 2 | グリルの扉を一度開け、閉める |
| 3 | あらためて点火操作をする |
扉の開け閉めでセンサーの状態がリセットされます。
これで解消するケースが大半です。
コンロ側:鍋なし検知機能の作動
鍋なし検知機能を搭載した機種では、鍋を置かずに点火したり、点火中に鍋を持ち上げたりすると安全装置が働きます。
ノーリツの仕様では、鍋を離すとすぐに弱火になり、その後およそ1分で自動消火します。
炒め物で鍋を振る調理をしていると、この機能に引っかかることがあります。
鍋を持ち上げている時間が長いと弱火になり、そのまま消えてしまうためです。
対処としては、いったん鍋をセンサーから離して置き直し、点火し直してください。
なお、鍋を置いていても底が反っている、脚がついている、径が小さすぎるといった場合は「鍋がない」と判定されることがあります。
特定の鍋でだけ23が出るなら、鍋側の条件を疑ってください。
エラー16:オート調理の分量やメニュー選択
16は、煮るオートモードやマルチグリルの自動調理を使っているときに出ます。
機器が想定している条件から外れたことを知らせる表示です。
主に次のような状況が該当します。
- 調理物の水分が多すぎる
- 分量が想定より多い
- 調理の途中で具材や調味液を追加した
- 選んだメニューと実際の調理内容が合っていない
オート調理は、温度の変化パターンから調理の進み具合を判断しています。
途中で具材を足すと温度が急に下がり、機器は想定外の状態と判断して停止します。
対処としては、水分や分量を減らし、メニュー選択が正しいかを確認したうえで、あらためて操作してください。
オート調理でうまくいかないときは、手動モードに切り替えて自分で火加減を調整するほうが確実です。
特に、レシピ本どおりでない分量で作るときや、途中で味を調整したいときは手動が向いています。
対処の早見表
| 症状 | 表示 | まず試すこと |
|---|---|---|
| グリルの点火ボタンを押しても反応しない | 03 | 容器をセットし、扉を奥まで閉める |
| 容器は入れたのに点火しない | 03 | 容器を奥まで押し込み直す |
| 点火操作をすると23が出る | 23 | 扉を開け閉めする/鍋を置き直す |
| 鍋を持ち上げたら弱火になり消えた | 23 | 鍋を戻して点火し直す |
| オート調理が途中で止まった | 16 | 分量を減らし、メニューを選び直す |
繰り返す場合に疑う故障
条件を整えても改善しないときは、センサー側の異常が考えられます。
次のような状況であれば、点検を検討してください。
- 専用容器を正しくセットし、扉も閉めているのに毎回03が出る
- 扉の開け閉めをしても23が消えない
- 鍋を置いているのに「鍋がない」と判定される状態が続く
- 何を調理しても16が出て、オート調理が一切使えない
これらの場合、プレート検知センサーや温度センサー、あるいは操作基板の不具合が疑われます。
センサー系の故障では、10・20・24・30番台といった別のコードに切り替わることもあります。
その場合は自己対処の範囲を超えるため、メーカーの修理窓口に相談してください。
なお、修理を依頼する前に確認しておきたいのが庫内の汚れです。
検知部に脂や焦げが固着していると、正しく検知できなくなることがあります。
グリル庫内と受け皿の掃除方法はガスコンロから臭いがする原因と対処法とは?ガス臭・焦げ臭・異臭を徹底解説でも解説しています。
また、乾電池が消耗しているとセンサーや制御の動作が不安定になることがあります。
電池交換サインが点滅している場合は、先に交換してみてください。
電池の選び方はガスコンロの電池はマンガンとアルカリどちらが正解?交換時期・選び方を徹底解説にまとめています。
修理と交換を分ける目安
センサーの故障と判断された場合の判断軸は使用年数です。
ノーリツはガスコンロの設計上の標準使用期間を製造から10年、補修用性能部品の保有期間を製造打ち切り後5年間としています。
| 使用年数 | 判断の目安 |
|---|---|
| 5年未満 | 修理を優先。保証期間内なら無償対応の可能性もある |
| 5〜8年程度 | 修理費用が3万円を超えるようなら交換と比較する |
| 10年以上 | 交換を軸に検討。部品供給が終了している場合がある |
マルチグリル搭載機は多機能なぶん、センサーや操作基板の点数も多くなります。
1か所を直しても別の箇所が続けて不調になることがあるため、年数が経っている場合は交換も選択肢に入れてください。
表示を減らすための使い方
- 専用容器は洗ったらすぐ庫内に戻す習慣にする
- 庫内のレールに脂が固着しないよう、使用後に拭き取る
- 底が反った鍋は買い替える(鍋なし検知の誤判定を防げる)
- 炒め物で鍋を振るときは、長く持ち上げすぎない
- オート調理は分量を守り、途中で具材を足さない
特に効果が大きいのは、専用容器を庫内に戻しておくことです。
03の相当数は「容器を出したまま忘れていた」というだけの理由で発生しています。
グリル以外で点火しない症状が出ている場合は、原因が別にあります。
その場合はガスコンロの火がつかない原因とは?まず確認すべきポイントと正しい対処判断もあわせて確認してください。
よくある質問
Q1. 専用容器を入れているのに03が消えません。
容器が奥まで入っていない可能性があります。
一度引き出して、まっすぐ奥まで押し込み直してください。
庫内のレールに脂汚れが固着していると滑りが悪くなり、手前で止まりやすくなります。
また、扉が完全に閉まっているかも確認してください。
容器の柄や食材が扉に干渉していると、閉まりきらずに点火条件を満たしません。
Q2. 焼き網タイプですが、専用容器は必要ですか。
焼網タイプでは、マルチグリル用の専用容器は使えません。
このタイプでは受け皿と焼き網、または対応するプレートを使用します。
機種によっては受け皿を入れないと点火しない仕様になっているため、取扱説明書で自機の条件を確認してください。
マルチグリル専用の容器を焼網タイプのグリルに入れて使うことはできない点にも注意が必要です。
Q3. 炒め物のたびに23が出て火が消えます。
鍋なし検知機能が働いています。
鍋を持ち上げている時間が長いと弱火になり、およそ1分で自動消火します。
鍋を振る調理をする場合は、鍋を戻す間隔を短くしてください。
また、底が反った鍋や径の小さい鍋では、置いていてもセンサーが検知しないことがあります。
特定の鍋でだけ起こるなら、鍋側の条件を見直してみてください。
Q4. 鍋なし検知機能は解除できますか。
機種によっては、小バーナーに鍋なし検知機能が搭載されていない場合があります。
そうした機種では、小バーナーを使うことで検知の影響を受けずに調理できます。
ただし、検知機能そのものを利用者が無効化することはできません。
これは鍋を置かずに点火したまま放置する事故を防ぐための機能であり、安全上の理由から解除できない設計になっています。
Q5. 16が出たあと、調理をやり直すと味が落ちませんか。
途中で停止した場合でも、加熱そのものは進んでいます。
再開する際は、残りの加熱時間を短めに見積もって様子を見ながら調整してください。
同じメニューで繰り返し16が出るのであれば、分量が機器の想定を超えている可能性が高いといえます。
その場合は分量を減らすか、オートではなく手動モードで火加減を自分で調整するほうが安定します。
まとめ
ノーリツコンロのエラー03・23・16は、いずれも故障ではなく使い方を知らせる表示です。
03はグリルの専用容器と扉、23は鍋やプレートの検知センサー、16はオート調理の分量やメニュー選択に関係しています。
確認の起点は、ご自宅のコンロがマルチグリルタイプか焼網タイプかを見極めることです。
同じ03でも、専用容器が必要なのか受け皿でよいのかが変わります。
条件を整えても繰り返し出る場合は、検知センサーや操作基板の不具合が疑われます。
その前に庫内の汚れと乾電池の状態を確認し、それでも改善しなければ点検を依頼してください。
設置から10年前後が経過している場合は、部品供給の状況も含めて交換を検討する段階といえます。

