長めに掃除をしていたら急にお湯が水になり、リモコンに「011」が点滅していた。
そんなとき、真っ先に故障を疑ってしまいますが、011は少し性格の違う表示です。
011は連続60分以上お湯を出したときに表示されるお知らせで、ノーリツも不具合ではないと案内しています。
水栓を閉めて運転スイッチを入れ直せば、その場で復帰することがほとんどです。
この記事では、なぜ60分で止まるのかという仕組みと復帰の手順、そして何度リセットしても011が消えない場合に疑うべき原因までを解説します。
なお、この記事の内容はガス給湯器・石油給湯機のどちらにも当てはまります。連続運転の時間で止まる仕組みは燃料に関係なく共通です。
011は故障ではなく「お知らせ表示」
011が出るのは、給湯運転が60分以上続いたときです。
ノーリツはこれを、不具合ではなくお知らせ表示だと明記しています。
つまり機器が壊れて止まったのではなく、決められた時間に達したので自動的に止めたという状態です。
なぜ60分で止まるのか
給湯器は、お湯を使っているあいだずっとガスや灯油を燃やし続けています。
使う人が近くにいれば止め忘れは起こりにくいものの、実際には次のような状況が起こり得ます。
- シャワーを出したまま浴室を離れた
- 洗車や庭の掃除で、屋外の混合栓を開けっぱなしにした
- 洗い物の途中で来客があり、そのままにした
- 蛇口が完全に閉まっておらず、少量のお湯が流れ続けた
こうした状態が長く続くと、燃焼が延々と継続することになります。
一定時間で自動的に止める仕組みは、消し忘れによる燃料の浪費や機器への負担を避けるためのものです。
そのため011が出たこと自体は、機器が正常に働いている証拠と考えて差し支えありません。
01やE05と表示される機種もある
リモコンの仕様によって表記が変わります。
| 表示 | 意味 | 011との関係 |
|---|---|---|
| 011 | 給湯を連続60分以上運転 | ふろ給湯器・給湯暖房機などの3桁表示 |
| 01 | 同上 | 給湯専用機などの2桁表示 |
| E05 | 同上 | 表記が異なるが内容は同じ |
どの表記でも、復帰の操作は変わりません。
復帰の手順
ノーリツが案内している手順は3ステップです。
- お湯側の水栓(蛇口)を閉める
- リモコンの運転スイッチを「切」にし、もう一度「入」にする
- エラー表示が消えたことを確認する
これでお湯が出るようになれば、対応は完了です。
給湯器側に異常は残っていないため、そのまま普段どおり使えます。
手順1の「水栓を閉める」を飛ばさないでください。
お湯が流れ続けたままスイッチを入れ直すと、そこからまた連続運転の時間が積み上がり、同じ表示に戻ります。
家じゅうの蛇口を確認するのが確実です。
浴室のシャワー、洗面、台所に加えて、屋外の散水栓やベランダの混合栓など、普段あまり見ない場所も含めてください。
011が出やすい場面
心当たりを整理すると、原因の見当がつきます。
| 場面 | 起きていること |
|---|---|
| 掃除や洗車で長時間お湯を使った | 単純に60分を超えた |
| シャワーを出したまま浴室を離れた | 同上 |
| 混合水栓のレバーが中途半端な位置 | 少量のお湯が出続け、時間が積み上がった |
| 洗面台の蛇口が固くなり、閉めきれていない | 同上 |
| 追いだきや保温を長時間続けた | 機種によっては給湯側の時間に加算されることがある |
| 誰もお湯を使っていないのに出た | 給湯配管の漏水が疑われる |
最後の行が、011でもっとも注意したいケースです。
見落とされやすい「閉めたつもり」の水栓
011が繰り返し出る家庭では、蛇口側にわずかな流れが残っていることがよくあります。
使っている感覚がないため、原因として意識されにくい部分です。
| 場所 | 起こりやすい状態 |
|---|---|
| シャワーヘッドの手元止水ボタン | 完全止水ではない構造の製品があり、押しても少量が流れ続ける |
| サーモスタット水栓の切替レバー | シャワーとカランの中間位置で止まり、両方から少しずつ出る |
| 混合水栓のレバー | 経年でパッキンが劣化し、閉めきってもにじむ |
| 洗面台の蛇口 | 固くなって最後まで締まらず、水滴が続く |
| 屋外の散水栓・立水栓 | ホースをつないだまま栓が半開きになっている |
確認は、家じゅうの蛇口を閉めたあとに給湯器の燃焼ランプを見るのが早い方法です。
誰も使っていないのにランプが点灯していれば、どこかでお湯が流れています。
夜間に家族が誰も使わない時間帯を選ぶと判断しやすくなります。
なお手元止水ボタン付きのシャワーヘッドは、止水中も配管内に水圧がかかったままになります。
長時間その状態にすると、ホースの接続部から少しずつ漏れることがあるため、使い終わったら水栓本体を閉める習慣にしておくと安心です。
何度リセットしても011が消えないとき
復帰操作をしたのにすぐまた011が出る、あるいは表示が消えない場合、給湯配管の漏水が起きている可能性があります。
ノーリツも、給湯配管などで漏水があるとお湯が出続けるため、エラーが継続して表示されると説明しています。
判断の目安になるのは、次の症状です。
- すべての水栓を閉めているのに、給湯器から水が流れる音がする
- 誰もお湯を使っていないのに、リモコンの燃焼ランプが点灯する
- 給湯器の周囲や配管の接続部が常に濡れている
- 使い方を変えていないのに、水道代とガス代が同時に上がった
この場合は機器の不具合ではないため、ノーリツではなく水道業者への依頼が必要になります。
給湯器の修理を呼んでも、出張料と診断料だけがかかって解決しないことになります。
水道メーターで漏水を確認する
依頼する前に、自分でできる確認方法があります。
- 家じゅうの蛇口を全部閉める(トイレ・洗濯機・食洗機も止める)
- 敷地内のメーターボックスを開け、水道メーターのふたを上げる
- 数字盤の脇にある小さな羽根のような部分(パイロット)が回っていないか、しばらく見る
パイロットが少しでも回っていれば、どこかで水が流れています。
このとき、止水栓を閉めれば止まるかどうかまで見ておくと、原因の場所を絞りやすくなります。
なお、水道直結型の浄水器や食洗機などが自動で水を使っていることもあるため、家電の電源も切ったうえで確認してください。
漏水が疑われるときの連絡先
配管からの漏水は、放置すると水道代がそのまま増え続けます。
給湯側の漏水であればガス代や灯油代も同時にかかるため、金額の膨らみ方が大きくなります。
| 状況 | 連絡先 |
|---|---|
| 水道メーターのパイロットが回っている | お住まいの自治体が指定する給水装置工事事業者 |
| 給湯器本体から水が垂れている | ノーリツまたは給湯器の販売店 |
| 賃貸物件に住んでいる | まず貸主または管理会社 |
給湯器本体からの水漏れかどうかで窓口が変わります。
見分け方や放置したときの影響は給湯器の水漏れがポタポタ…水道代はどうなる?放置が危険な理由で整理しています。
ガスメーターが止まったケースとの違い
長時間お湯を使ったあとに湯が出なくなる現象には、もう一つ別の原因があります。
ガスメーター(マイコンメーター)による遮断です。
症状が似ているため混同されますが、止めている主体が違います。
| 項目 | 011 | マイコンメーターの遮断 |
|---|---|---|
| 止めているもの | 給湯器本体 | ガスメーター |
| 表示 | リモコンに011 | メーターの赤いランプが点滅 |
| 影響範囲 | お湯だけ止まる | ガスコンロなど家じゅうのガス機器が止まる |
| 復帰方法 | 水栓を閉めて運転スイッチを入れ直す | メーターの復帰ボタンを押し、数分待つ |
判断は簡単で、ガスコンロに火がつくかどうかを見れば切り分けられます。
コンロも使えないならメーター側、コンロは使えるなら給湯器側です。
メーター遮断が起きた場合の復帰の流れはシャワーを出しっぱなしにしたらガスが止まった|原因と正しい復帰手順で解説しています。
011と間違えやすい表示
| 表示 | 意味 | 011との違い |
|---|---|---|
| 012 | 追いだきを連続90分以上運転 | 追いだき側の時間超過。給湯は使える |
| 111 | 給湯の点火不良 | そもそも火がついていない |
| 121 | 給湯の立ち消え安全装置作動 | 一度ついた炎が途中で消えた |
| 88・888 | 点検時期のお知らせ | 故障表示ではなく、お湯も通常どおり使える |
88・888は日常の使用に支障がない表示です。
意味と解除の考え方はノーリツ給湯器のエラー888(88)解除方法で解説しています。
なかでも012は011と性格がよく似ています。
ノーリツは012について、連続90分以上追いだきをしていた場合に浴槽の温度に注意を促すお知らせ表示であり、故障ではないと説明しています。
011が給湯側、012がふろ側という違いで、どちらも安全装置が正常に働いた結果です。
保温を長時間かけたままにしていた日や、追いだきを繰り返した日に出やすくなります。
よくある質問
Q1. 011が出たあと、そのまま使い続けても問題ありませんか?
復帰操作をして表示が消えたのであれば、そのまま使って問題ありません。
011は不具合ではなくお知らせ表示なので、機器に異常が残っているわけではないためです。
ただし、短い間隔で何度も011が出る場合は話が別です。
使い方に心当たりがないのに繰り返すときは、給湯配管の漏水や水栓の閉まり具合を確認してください。
Q2. 60分を超えないように使う方法はありますか?
長時間お湯を使う作業では、途中でいったん蛇口を閉めるのが確実です。
連続の時間がリセットされるため、011は出なくなります。
洗車や大掃除など、まとまった時間お湯を使う予定があるときは、30分ほどで一度止める習慣にしておくと安心です。
なお、この表示が出ること自体は機器にとって異常ではないので、神経質になる必要はありません。
Q3. お湯を使っていないのに011が出ました。故障ですか?
給湯器の故障ではなく、給湯配管の漏水が疑われます。
どこかでお湯が流れ続けていれば、機器は「給湯運転が続いている」と判断するためです。
すべての蛇口を閉めた状態で給湯器から水の流れる音がする、燃焼ランプが点灯するといった症状があれば可能性が高くなります。
水道メーターのパイロットが回っていないかを確認し、回っていれば水道業者へ相談してください。
Q4. 追いだきをしていたら011ではなく012が出ました。違いは何ですか?
止まった系統が違います。
011は給湯側を連続60分以上使ったときの表示で、012は追いだきを連続90分以上続けたときの表示です。
012が出ている場合はふろ側の運転が止まっているだけで、蛇口やシャワーのお湯は通常どおり使えます。
復帰の考え方は011と同じで、運転スイッチを入れ直せば表示は消えます。
Q5. 賃貸物件で011が繰り返し出ます。どう対応すればよいですか?
まず水栓の閉まり具合を確認してください。
築年数の経った物件では、混合水栓のパッキンが劣化して少量のお湯が流れ続けていることがあります。
自分で確認しても原因が分からない、あるいは水道メーターのパイロットが回っている場合は、貸主または管理会社へ連絡してください。
配管の漏水は建物側の設備に関わるため、入居者が業者を手配する前に所有者側へ伝えるのが確実です。
まとめ
011は、連続60分以上お湯を出したことを知らせる表示です。
故障ではないため、水栓を閉めて運転スイッチを入れ直せば復帰します。
最後に、押さえておきたい点を整理します。
- 011はお知らせ表示で、機器の不具合ではない
- 復帰は「水栓を閉める→運転スイッチ切/入→表示が消えたか確認」の順
- 水栓を閉めずにスイッチだけ入れ直しても、同じ表示に戻る
- 011と01、E05は同じ内容で、表示桁数や表記が違うだけ
- 誰も使っていないのに出る、何度リセットしても消えない場合は給湯配管の漏水を疑う
- 漏水は給湯器の問題ではないため、窓口は水道業者になる
- コンロも使えないならガスメーターの遮断で、011とは別の現象
出たこと自体を心配する必要はありませんが、繰り返すときは使い方以外の原因を探してください。
確認しても分からないときは、水道業者やメーカーの窓口に相談するのが確実です。

