【2025年最新】SaaS企業の規模・年収ランキングTOP10|注目成長企業を徹底比較

2025年最新のSaaS企業ランキングを紹介するタイトル画像。SaaS企業の規模と年収を比較し、注目の成長企業TOP10を強調
目次

そもそも「SaaS企業」って何?

クラウド上に「SaaS」と表示され、その下に企業ビルとパソコン・ノートPC・スマートフォンが並び、それぞれが矢印で接続されている構成図。SaaS企業がソフトウェアをオンライン経由で提供している様子を示している。

最近よく耳にする“SaaS(サース)”。

「クラウドで提供される便利なソフト」としての認知は広がっていますが、それを開発・運営している「SaaS企業」そのものについては、実はあまり知られていません。

実際「どのSaaS企業が有名なのか」「どれだけ成長しているのか」「年収や企業規模はどの程度なのかといった情報は、断片的にしか知られていないのが現状です。
しかし、これらの企業は日本国内でも急成長を遂げ、売上規模や平均年収では一部の大手IT企業を上回ることも珍しくありません。

本記事では、SaaSという仕組みの簡単な整理とあわせて、今注目されているSaaS企業を「売上」「年収」「従業員数」といった観点からランキング形式で紹介します。
SaaSを“サービス”ではなく“企業”として捉えることで、ビジネスの視野がぐっと広がるはずです。

なお、SaaS企業とは、クラウド上で利用できるソフトウェアを開発・提供し、月額課金などのストック型ビジネスモデルを展開している企業群のこと。
たとえば、会計ソフトのfreee、名刺管理のSansan、社内チャットのChatworkなどもすべてSaaS企業に該当します。

中小企業の業務改善ツールとして注目されるだけでなく、日本の産業構造を支える“次世代企業”としての期待も高まっているSaaS企業。その実力と成長性を、データと実例で詳しく見ていきましょう。


SaaS企業ランキングTOP10【売上・年収・成長性で比較】

SaaS企業のランキングを示す棒グラフと、クラウドやビジネス関連のアイコン、スーツ姿のビジネスマンが配置されたイラスト画像。ビジネスとSaaSの雰囲気を表現した構成。

以下では、2024年度の最新情報をもとに、国内主要SaaS企業の中から特に注目度の高い10社をピックアップ。
それぞれの企業について、売上・平均年収・従業員数などの基本情報に加え、成長の背景や事業の強みも解説しています。
「この企業、実はこんなに成長していたのか」と驚くような事例も多いため、業界研究やパートナー選定の際にもご活用いただけます。

第10位|株式会社ビザスク

ビジネスマッチングに特化したSaaSサービス「ビザスク」を提供。
専門家との1時間単位のスポットコンサル市場を開拓し、法人ニーズに応える独自のビジネスモデルが特徴です。
コンサルティング業界や新規事業開発部門からの評価が高く、リピート率も高水準。
売上は約50億円、平均年収は約710万円。従業員は約250人と規模は小さいものの、収益性の高さが目立ちます。

第9位|note株式会社

個人クリエイターや企業が情報発信・販売できるコンテンツプラットフォーム「note」を運営。
直接課金モデルや法人向け有料プランなどを拡充し、SaaS型の収益モデルを強化中です。
メディアSaaSという独自ジャンルを築きながらも、コンテンツ×テクノロジーの領域で注目されています。
売上は約15億円、平均年収は約650万円。エンジニア比率も高く、テックドリブンなカルチャーが特徴。

第8位|株式会社プレイド

カスタマーエクスペリエンス(CX)を可視化・最適化するプラットフォーム「KARTE」を提供。
ユーザー行動をリアルタイムに解析し、パーソナライズした体験を設計できる点が大きな強みです。
高単価な契約が多く、利益率の高さでも注目。
売上は約90億円、平均年収は約870万円。データサイエンスやUX設計に強みを持つスタートアップとして、グローバル展開にも意欲的です。

第7位|マネーフォワード株式会社

家計簿アプリ「マネーフォワードME」から始まり、現在は法人向けのクラウド会計・経費・請求管理など総合バックオフィス支援に注力。
特に中小企業からの支持が厚く、SaaSとFintechの融合モデルとして高い成長性を維持しています。
売上は約400億円、平均年収は約780万円。人材採用も積極的で、従業員数は約1,300人に到達。金融データとの連携力が強みです。

第6位|freee株式会社

中小企業向けに特化したクラウド会計・給与・人事労務ソフトを提供。
経理・労務の煩雑な業務をノーコードで効率化できる点が評価され、スモールビジネスの現場で圧倒的な支持を得ています。
ユーザー体験にこだわったUI/UXと、Slackや銀行口座など外部サービスとの柔軟なAPI連携が大きな強み。
売上は約260億円、平均年収は約750万円。従業員数は約1,100人で、急速に人員拡大中です。

第5位|株式会社ラクス

「楽楽精算」「楽楽明細」「メールディーラー」など、業務効率化に特化した複数のSaaSを展開。
中小企業のバックオフィス課題に幅広く対応できる総合型ベンダーです。
堅実な成長を続けており、東証プライム上場企業の中でも利益率の高さが際立ちます。
サポート体制や導入支援も手厚く、継続率も非常に高いことで知られています。
売上は約500億円、平均年収は約720万円。従業員数は約1,600人と、SaaS業界内でもトップクラスの規模です。

第4位|株式会社SmartHR

人事・労務管理をクラウドで一元化できる「SmartHR」を提供。
社会保険手続きや雇用契約、年末調整などの業務を自動化・効率化し、紙・FAX文化が根強い業務現場に革新をもたらしました。
法改正対応のスピード感とUIの使いやすさが支持され、大企業からの導入も急増中。
売上は約130億円、平均年収は約850万円。非上場ながらユニコーン企業として高く評価されており、従業員数は約1,000人規模です。

第3位|Chatwork株式会社

中小企業を中心に国内で広く普及しているビジネスチャットツール「Chatwork」を提供。
SlackやTeamsといった外資系ツールと異なり、日本語環境に最適化されたUIと、導入・運用の手軽さが最大の魅力です。
ITリテラシーが高くない中小企業でも導入しやすいように設計されており、建設業・士業・地方企業などにも浸透。
売上は約80億円、平均年収は約630万円。従業員数は約400人と比較的少数精鋭です。

第2位|Sansan株式会社

法人向けの名刺管理サービス「Sansan」および個人向けの「Eight」を展開。
紙の名刺をデータ化・一元管理し、営業活動や人脈形成を効率化する仕組みは、多くの大企業・中堅企業で導入が進んでいます。
近年ではインボイス管理や契約書電子化など、BtoB領域のSaaSラインナップを強化。
売上は約300億円、平均年収は約800万円。従業員数は約1,200人で、海外展開にも積極的な姿勢を見せています。

第1位|サイボウズ株式会社

「kintone」「Garoon」などのグループウェア製品で国内トップクラスのシェアを誇る老舗SaaS企業。
ローコードで業務アプリを作れる「kintone」は、自治体から中堅・大企業まで幅広く導入されており、2020年代以降も着実に市場拡大を続けています。
「100人いれば100通りの働き方」を掲げた柔軟な働き方改革でも話題に。
売上は約250億円、平均年収は約730万円。従業員数は約1,000人で、離職率の低さでも有名です。

国内SaaS企業ランキング(売上・年収・サービス比較)

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順位企業名売上高平均年収従業員数主力サービス上場区分
1位サイボウズ約250億円約730万円約1,000人kintone、Garoon東証プライム
2位Sansan株式会社約300億円約800万円約1,200人Eight、Sansan東証グロース
3位Chatwork株式会社約80億円約630万円約400人Chatwork東証グロース
4位株式会社SmartHR約130億円約850万円約1,000人SmartHR非上場(ユニコーン)
5位株式会社ラクス約500億円約720万円約1,600人楽楽精算、楽楽明細東証プライム
6位freee株式会社約260億円約750万円約1,100人freee会計、freee人事労務東証グロース
7位マネーフォワード約400億円約780万円約1,300人マネーフォワードクラウド東証プライム
8位株式会社プレイド約90億円約870万円約300人KARTE東証グロース
9位note株式会社約15億円約650万円約100人note東証グロース
10位株式会社ビザスク約50億円約710万円約250人ビザスク(知見マッチング)東証グロース

※売上・年収は2024年度のIR資料・有価証券報告書・求人媒体より独自集計


SaaS企業の年収はなぜ高い?

SaaS、成長、収益性を表すクラウドアイコンとスーツ姿のビジネスマンが配置されたイラスト。SaaS企業の年収が高い理由を考察するイメージ。

SaaS業界では「平均年収800万円以上」という企業も珍しくありません。特に上場しているSaaS企業の多くは、給与水準の高さでも注目を集めています。これは一部のエンジニア職だけに限らず、営業職やマーケティング職、カスタマーサクセス職など、いわゆる“ビジネス職”でも高年収が狙える構造が整っているためです。

その背景には、SaaS業界に共通する以下のような構造的特長があります。

SaaS企業の平均年収が高い主な要因

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要因説明
ストック型収益モデル一度獲得した顧客から継続的に収益が上がるため、利益の見通しが立てやすく、報酬に反映しやすい
高付加価値な技術力優れたエンジニアやプロダクト開発者を囲い込むため、報酬水準を引き上げる必要がある
成果主義の評価制度営業やカスタマーサクセスでは成果連動型の報酬制度が一般的で、成果次第で年収が跳ね上がる
採用競争の激化人材争奪戦が続く中で、他業界よりも好条件を提示しなければ人が集まらない

加えて、スタートアップ~ミドルステージのSaaS企業ではストックオプションやインセンティブ制度も充実しており、年収+資産形成という両輪でのリターンが期待できます。

またSaaS企業の多くは、以下のような“職種別年収分布”の傾向があります。

SaaS業界の主な職種と年収レンジ(概算)

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職種年収レンジ(概算)備考
エンジニア600万~1,200万円フルリモート・副業可の企業も多数
セールス(法人営業)550万~1,000万円成果報酬が反映されやすい
マーケティング職500万~950万円グロース経験のある人材が好待遇に
カスタマーサクセス500万~900万円定着率やアップセルのKPIで評価される
プロダクトマネージャー700万~1,300万円戦略思考+技術理解が求められる

つまり、単に“エンジニアだから高収入”というよりも、「成長市場で働くこと自体が高年収につながる」──それが今のSaaS業界です。


SaaSベンチャー vs 大手IT企業|企業カルチャーと報酬の違い

SaaS企業と大手IT企業では、企業カルチャーや成長戦略、報酬制度などが大きく異なります。
特にスタートアップ〜ミドルステージのSaaS企業は、「変化に強い少数精鋭型」を志向する傾向があり、年齢や経歴に関係なく成果で評価されることが一般的です。
一方、大手IT企業では「組織力と長期育成」が重視され、福利厚生や社内制度が整っている点が魅力です。

以下に両者の違いを表で整理しました。

SaaSベンチャー vs 大手IT企業の働き方比較

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比較軸SaaSベンチャー大手IT企業
組織文化裁量が大きく、役割の変化も速いピラミッド構造で安定志向
報酬水準実力次第で年収が大きく伸びる横並び傾向、平均的な給与体系
評価制度成果主義(数字・改善・成長が基準)年功序列や上司の評価に依存しやすい
スキル獲得幅広く・短期間で実践経験を積みやすい専門領域に特化したスキルを深掘りしやすい
働き方の柔軟性リモート・副業可など自由度が高いことが多い出社や制度面で制限があるケースもある

SaaSベンチャーでは“圧倒的成長”や“自律的な働き方”を重視する一方、大手ITでは“安定・継続性”や“社内でのキャリア形成”を求める傾向が見られます。
どちらが優れているというよりどんな働き方をしたいか」「どんなスピード感で成長したいかで選ぶのが基本です。

報酬面でも、ベンチャーはストックオプションなど将来的なリターンが見込める一方、ベース給与では大手ITが安定しているケースも。
個々人の志向やライフステージによって、フィットする環境は大きく変わります。


業界別|注目のSaaS企業まとめ

SaaS業界と一口に言っても、その展開分野は多岐にわたります。ここでは代表的な4カテゴリ(会計・人事・社内DX・営業マーケ)ごとに、注目すべき企業とその特徴をまとめました。自社の課題に合ったSaaSを選ぶ際の参考にしてください。

会計・財務系

  • freee株式会社:中小企業向けクラウド会計の代表格。シンプル操作とAPI連携で高い支持を集める。
  • マネーフォワード株式会社:家計簿アプリから発展した総合バックオフィス支援企業。Fintech領域にも強い。
  • 株式会社ラクス(楽楽明細):請求書や経費精算の電子化支援ツールを多数展開。中堅〜大手の導入も進む。

勤怠・労務・人事系

  • 株式会社SmartHR:社会保険や雇用契約など、煩雑な労務手続きをクラウドで完結。シンプルさと法改正対応が評価。
  • ジョブカン(株式会社DONUTS):勤怠・シフト・給与など複数の機能をモジュール提供。導入コストも低く中小に強い。
  • IEYASU:無料プランありの勤怠管理ツール。スモールスタートに最適でカスタマイズ性も高い。

コミュニケーション・社内DX

  • Chatwork株式会社:国産ビジネスチャットの定番。UIのわかりやすさと導入支援が中小企業に刺さる。
  • 株式会社サイボウズ(kintone):ノーコード業務アプリ作成ツールとして圧倒的シェア。自治体導入も多数。
  • 株式会社プレイド(KARTE):ユーザー行動データを活用したCX最適化SaaS。マーケ連携にも強み。

営業・CRM・マーケ系

  • Sansan株式会社:名刺管理から営業支援までをカバー。大手企業からも支持が厚い。
  • 株式会社ユーザーベース(SPEEDA):業界・企業分析SaaSで営業企画や経営企画部門に活用される。
  • Hubspot(外資):マーケ・営業・CSが一体となったCRMプラットフォーム。中堅企業への導入実績も豊富。

よくある疑問とその答え(FAQ)

Q1:SaaS企業って本当に安定してるの?
A: はい。SaaS企業の多くは「サブスクリプション型」のストック収益モデルを採用しており、毎月安定した収益が見込めます。解約率(チャーン)を抑えることができれば、景気に左右されにくく、資金繰りや採用戦略も立てやすくなります。


Q2:SaaS企業の平均年収はエンジニアだけ?
A: いいえ。エンジニア以外の職種でも高水準な年収が提示されるケースが多く、特に営業職やカスタマーサクセス(CS)職はインセンティブ制度により成果がダイレクトに反映されます。マーケティングやプロダクト職も評価されやすい傾向があります。


Q3:どの企業が“規模”として最も大きい?
A: 2024年時点では、売上規模で見ると「株式会社ラクス(約500億円)」や「Sansan株式会社(約300億円)」が上位にランクイン。従業員数で見ても1,000人を超える企業が増加しており、もはや“スタートアップ”の枠を超えている存在です。


Q4:未上場企業でも評価されている理由は?
A: 非上場でありながら「ユニコーン企業」として高い時価総額評価を受ける企業も存在します。SmartHRなどは、製品力やマーケットシェア、継続率などが評価され、ベンチャーキャピタルや事業会社からの投資も活発です。


Q5:海外SaaSと日本SaaSの違いは?
A: 海外SaaS(例:Salesforce、Hubspotなど)は機能特化・連携性重視で「自己解決型」が多い一方、日本のSaaSはUIの使いやすさやサポート体制、導入支援の手厚さが特長です。ITリテラシーの差を考慮した設計がなされている点でアプローチが異なります。


さいごに|企業規模や年収から見るSaaS業界の実力

SaaS業界の成長力を象徴するビジネスマンとグラフ、クラウド、パソコンなどを組み合わせたビジュアルイラスト。企業の規模や年収の向上をイメージさせる構成。

今や「SaaS」は業務効率化ツールの枠を超え、日本の次世代産業を担う柱の一つとして確立しつつあります。
特に注目すべきは、SaaS企業が「ベンチャーでありながら大手並みの売上規模」「全職種で高年収水準」という2つの顔を持ち合わせている点です。

今回紹介したように、SaaS企業の中には以下のような実力派が多く存在します。

SaaS企業における代表的な指標と実績例

指標実績例
年商500億円超株式会社ラクス(東証プライム)
年収800万円以上の水準株式会社プレイド、Sansan株式会社 など
従業員数1,000人超のSaaS企業サイボウズ、freee、マネーフォワード など

このようなデータからもわかるように、SaaSは“スタートアップだから小規模”という常識を超えた業界になっています。

また、単なるツールの提供だけでなく、経理・人事・営業・マーケティングといったあらゆる部門に深く入り込むことで、日本企業の生産性向上やデジタル化の加速を支えている存在でもあります。

つまり、SaaS企業の成長を把握することは、単なる業界研究にとどまらず、「どの企業と連携すれば、どこまで業務改善できるのか」を見極めるための判断材料にもなります。

SaaSを“機能”だけでなく、“企業のスケールやカルチャー”という視点で捉えること── これが、これからの時代に必要なSaaSリテラシーと言えるかもしれません。

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この記事を書いた人

「調べることで、ビジネスは強くなる」をコンセプトに、SaaS導入・Web集客・DX推進に役立つ実用コンテンツを届けています。
選定の迷いや導入のつまずきに寄り添いながら、“現場で使える知識”をわかりやすく解説します。

検索順位の上がらないブログ、問い合わせが来ないホームページ、反応がない導線設計…
そんな課題を“仕組みから見直す”ノウハウを、実例ベースでお届けします。

担当領域: SEO戦略/コンテンツ設計/導線改善/検索からの問い合わせ導線づくり など

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