ガスストーブが止まり、操作パネルに「E-90」と表示されて困っていませんか。
E-90は、排気管が抜けたことを検知して運転を止めた状態を示す表示です。
排気管は、燃焼後の排ガスを屋外へ導くための管です。
それが外れているということは、本来なら屋外へ出ていくはずの排ガスが、室内側に出る可能性がある状態を意味します。
メーカーは使用を中止して販売店または最寄りの営業所へ連絡するよう案内しており、自分で押し込んで再点火してよい表示ではありません。
この記事では、まず行うべきこと、抜けが起きる背景、E-21やE-40との違い、依頼するときの考え方までを解説します。
まず行うこと
運転を止め、窓や戸を開けて換気してください。
そのうえで、点検を受けるまでは運転しないでください。
頭痛、吐き気、めまい、体のだるさを感じている人がいる場合は、その部屋から離れて外の空気を吸える場所へ移動してください。
排ガスには一酸化炭素が含まれる可能性があり、一酸化炭素は無色無臭でにおいでは気づけません。
自分で歩けない、意識がはっきりしないといった状態の人がいる場合は、ためらわずに救急へ連絡してください。
安全を確保したうえで、機器を購入した販売店または最寄りの営業所に連絡してください。
E-90は使用を中止して連絡すべき表示
メーカーの公式情報では、E-90は排気管抜け検知と記載され、原因・確認事項の欄は「使用を中止する」、処置は販売店または最寄りの営業所への連絡とされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | E-90 |
| 内容 | 排気管抜け検知 |
| 想定される状態 | 排気管が本体や接続部から外れている |
| 主なリスク | 排ガスが室内側に出る可能性 |
| 使用者の対処項目 | 公式には設定されていない |
| メーカーの案内 | 使用を中止し、販売店または営業所へ連絡 |
FF式のガスストーブは、燃焼に使う空気を屋外から取り入れ、排ガスを屋外へ出す構造になっています。
排気の経路が屋外まで確実につながっていることが、この方式の前提です。
なぜ排気管が抜けるのか
据え付けられている機器の管が外れると聞くと意外に感じるかもしれませんが、次のような背景が考えられます。
- 地震や強い振動によって接続部がずれた
- 掃除や模様替えで本体や管に力がかかった
- 固定しているビスやバンドが経年で緩んだ
- 排気管そのものが腐食して接続が保てなくなった
- 設置や部品交換のあと、固定が十分でなかった
メーカーは、地震などの災害のあとに再使用する際、給気管・排気管の外れやゆるみを含めて異常がないことを確認するよう案内しています。
地震のあと、あるいは本体まわりで作業をしたあとに表示された場合は、その経緯を必ず伝えてください。
原因の絞り込みにつながる情報です。
なお、地震や強い衝撃を検知した場合には、E-22という別の表示が出ることもあります。
自分で押し込んで戻さないでください
外れている箇所が見えると、押し込めば直りそうに思えるかもしれません。
しかし、使用者が接続し直して運転を再開してよい作業ではありません。
理由は3つあります。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 気密が必要 | 差し込むだけでなく、排ガスが漏れない状態に保つ必要があります |
| 固定が必要 | ビスやバンドによる確実な固定がなければ再び外れます |
| 原因の確認が必要 | なぜ外れたのかを確かめないと、同じことが繰り返されます |
見た目に収まっていても、内部で正しく接続されているかは外からは判断できません。
排気にかかわる部分は、不十分な状態のまま燃焼させると排ガスが室内に出るおそれがあります。
点検を受けてから使用してください。
E-21・E-40との違い
排気にかかわる表示は複数あり、示している状態が異なります。
| 表示 | 検知している内容 | 原因のある場所 | 使用者の対応 |
|---|---|---|---|
| E-21 | 給排気トップの閉そく | 屋外(給排気筒の先端) | 障害物を取り除いて再点火 |
| E-90 | 排気管の抜け | 機器と排気管の接続部 | 使用を中止して連絡 |
| E-40 | 排ガス漏れ(CO)の検知 | 給排気経路のいずれか | 換気・退避し、連絡 |
E-21は、雪や飛来物で先端がふさがれた状態を示すもので、取り除けば復帰できます。
一方でE-90は、排気の経路そのものが途切れている状態です。
同じ排気系でも、自分で対処できるものとそうでないものが分かれますので、表示された番号を取り違えないでください。
なお、警報器を接続している機種では、排ガスの漏れをE-40として検知することもあります。
E-90とE-40が前後して表示された場合は、その順番も点検時に伝えてください。
体調の変化に注意してください
排ガスには一酸化炭素が含まれる可能性があります。
ガス事業者も、一酸化炭素は無色・無臭で気づきにくいものの毒性は強力で少量でも危険であること、軽度の中毒症状は風邪に似ていて気づくのが遅れることがあると説明しています。
📎 出典:大阪ガス|一酸化炭素中毒にご注意
| 段階 | 現れやすい変化 |
|---|---|
| 軽度 | 頭痛、吐き気、めまい、だるさ(風邪に似ている) |
| 進行 | 手足のしびれ、思うように動けない |
| 重症 | 意識がはっきりしない、意識を失う |
「暖房を使っている時間だけ体調が悪い」「換気すると楽になる」という感覚があれば、見逃さないでください。
同じ部屋にいる家族が同時に不調を訴えている場合も同様です。
医療機関に相談する際は、ガス機器で排気にかかわるエラーが出ていた事実もあわせて伝えてください。
においの変化から危険を判断する考え方はガスストーブの臭いが気になる…原因と対処法を徹底解説|危険サインの見分け方も紹介でも整理しています。
表示が出たときにやること
- 運転スイッチを「切」にする
- 窓や戸を開けて換気する
- 表示された番号(E-90)を控える
- 本体の銘板で型番と製造年を確認する
- 直前に地震や作業がなかったかをメモする
- 販売店または最寄りの営業所に連絡する
- 点検を受けるまで運転しない
連絡の際は、次の情報も伝えてください。
- 表示が出る前後で、ほかのエラー(E-21・E-22・E-40など)が出ていたか
- 家族に体調の変化があったかどうか
- 直前に地震、強風、降雪があったか
- 本体まわりで掃除や模様替えをしたか
修理と入れ替えの判断
修理費用は、出張にかかる費用、作業の技術料、交換する部品の代金という組み合わせで決まるのが一般的です。
接続部の固定し直しで済むのか、排気管そのものの交換が必要になるのかで金額は変わります。
点検してみないと分からないため、見積もりを取ったうえで判断してください。
- 使用5年以内:修理で対応するのが基本
- 使用5〜10年:修理費用と残りの使用期間を見比べる
- 使用10年以上:排気管の状態も含めて確認し、入れ替えも検討
- 排気管に腐食が見られる:経路全体の状態を確認してもらう
排気管の腐食が原因の場合、本体が使える状態でも経路の交換が必要になることがあります。
点検時には、本体だけでなく給排気の経路全体を見てもらってください。
判断の考え方はガスストーブの寿命は何年?買い替え判断の目安と長く使うためのポイントで解説しています。
なお、サンポットブランドの石油暖房機はエラーコードの体系が別です。
灯油の機種をお使いの場合はサンポット(現:長府)ストーブ エラーコード一覧|表示の意味と使用可否の判断基準を参照してください。
よくある質問
Q1. 排気管を押し込めば直りますか。
使用者が接続し直して運転を再開してよい作業ではありません。
排気にかかわる部分は、差し込むだけでなく、排ガスが漏れない状態に保つことと、確実に固定することの両方が必要です。
見た目に収まっていても、正しく接続されているかは外から判断できません。
なぜ外れたのかを確かめないと同じことが繰り返されるため、点検を依頼してください。
Q2. 排気管が抜けているようには見えません。
わずかなずれや緩みでも検知される場合があります。
また、接続部が壁の内側や機器の裏側にあり、目視できない位置で外れていることもあります。
表示が出ている以上、機器は何らかの異常を検知しています。
外観で判断せず、点検を受けてから使用してください。
Q3. 短時間だけ使ってもよいですか。
使用時間の長さで安全になるという考え方は取らないでください。
排気の経路が途切れている状態では、燃焼している間ずっと排ガスが室内側に出る可能性があります。
一酸化炭素は無色無臭で、においでは気づけません。
暖房が必要な期間は、別の暖房機で室温を確保してください。
Q4. 地震のあとに表示されました。
揺れによって接続部がずれた可能性があります。
メーカーも、災害のあとに再使用する際は給気管・排気管の外れやゆるみを確認するよう案内しています。
地震があった日時を点検時に伝えてください。
なお、地震や強い衝撃を検知した場合には、E-22という別の表示が出ることもあります。
Q5. E-21とE-90はどう違うのですか。
E-21は給排気筒トップの先端がふさがれた状態を示す表示で、雪や飛来物を取り除けば復帰できます。
E-90は排気管が抜けている状態を示す表示で、経路そのものが途切れています。
前者は使用者が対処できますが、後者は公式にも使用中止が案内されています。
同じ排気系でも対応が分かれるため、表示された番号を確認してください。
まとめ
サンポットのガスストーブに表示されるE-90は、排気管が抜けたことを検知した状態です。
排ガスが室内側に出る可能性があるため、まず運転を止めて換気し、点検を受けるまで使用しないでください。
外れている箇所が見えても、自分で押し込んで戻さないでください。
気密の確保と確実な固定が必要な作業であり、なぜ外れたのかを確かめないまま使えば同じことが繰り返されます。
頭痛や吐き気を感じている人がいる場合は、その部屋から離れて外の空気を吸える場所へ移動してください。
連絡する際は、直前に地震や作業がなかったか、ほかのエラーが出ていなかったかもあわせて伝えてください。

