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臭いが少ない石油ストーブの選び方とは|臭くない・臭わないタイプ

黒い反射式石油ストーブと室内でくつろぐ女性を描いた、臭いが少ない石油ストーブの選び方を解説するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

石油ストーブは、点火や消火のときの灯油のにおいが気になることがあります。
「臭くないストーブはあるのか」「どんな機能を見て選べばよいか」と迷う人は多いです。
リビングや寝室など、においに敏感な人がいる部屋では、なおさら気になります。
この記事では、コロナのカタログと、トヨトミの取扱説明書で確認できた内容をもとに、臭いが少ない石油ストーブの選び方と、においを抑える使い方を整理します。
対流式・反射式・FF式・石油ファンヒーターを分けて解説し、カタログの数値の読み方や、においが強いときの原因の切り分けまで取り上げます。

目次

臭いが出る場面

臭いの原因は、石油ストーブの臭いの原因と対策を解説した記事や、使いはじめの臭いを解説した記事でも整理しています。
ここでは、トヨトミ KS-67E の取扱説明書で確認できた、においが出る場面をまとめます。

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場面取扱説明書の内容
初めて使うときほこりや油が焼けるにおいがするが、しばらく使うとなくなる
消火のときしん調節つまみを速く回すと、においが出やすい
緊急消火急速に消火するため、においやすすが発生することがある
対震自動消火装置が作動したとき消火時のにおいが強く発生する
消火直後に再点火燃焼筒が冷えないうちにしんを上げると、生ガスが発生し、激しい臭気が出ることがある
火力を弱くしすぎたときにおいや一酸化炭素が多く発生し、しんにタールが付着する
灯油がこぼれたとき燃焼中の臭気の原因になる
不良灯油炎が大きくならなくなったり、激しいにおいがしたりする
水の混入した灯油異常燃焼を起こして激しいにおいがしたり、火が消えたりする

臭いは、機種の機能だけでなく、使い方・灯油の状態・手入れでも大きく変わります。機種選びだけでなく、使い方も見直してください。

場面を3つに分けて考える

取扱説明書の記載は多岐にわたるため、原因を3つに分けると整理しやすくなります。

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分類該当する場面対策の方向
機種の特性点火・消火時の未燃ガス消臭機能のある機種を選ぶ。消火をゆっくり行う
使い方速い消火、弱い火力、消火直後の再点火取扱説明書の手順に従う
状態不良灯油、水の混入、こぼれた灯油、しんのタール新しい灯油、手入れ、こぼれの拭き取り

機種を買い替えても、使い方や灯油の状態が原因なら、においは減りません。
まず、自分の使い方がどこに当てはまるかを確認してください。

消臭機能の種類

コロナのカタログ(暖房機器)で確認できた、においに関する機能です。
石油ストーブ(ポータブル)の機能は、次のとおりです。

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機能説明(カタログの記載)
触媒燃焼においとり消火時や燃焼中に出るニオイを、触媒で再度燃焼させて大幅に抑える
ニオイカット消火ゆっくり消火し、未燃焼ガスを燃やしきることでニオイの発生を抑える
クリーン燃焼火力を下げても、ニオイが出にくいように燃焼させる
トリプル消臭上記3つの機能による消臭。SX-E3519WY・SX-E2919Y に搭載。触媒なしの従来機種と比べ、気になるニオイの量を1/3に減らすとされている

カタログに記載のあった機種は SX-E3519WY と SX-E2919Y です。他の機種の消臭機能は、カタログの機種ごとの仕様で確認してください。

トヨトミ KS-67E の取扱説明書には、消火時に「ニオイセーブ消火位置」までゆっくり回し、約1〜5分燃焼(炎が一部残る)して消火する方法が記載されていました。

消火にかかる時間の目安

ニオイセーブ消火の時間を、1日の使用回数に当てはめてみます(当サイト計算。
取扱説明書の約1〜5分を使用)。

消火の回数追加でかかる時間(1分の場合)追加でかかる時間(5分の場合)
1日1回1分5分
1日2回2分10分
1日3回3分15分

ゆっくり消火すると、においが出にくくなる代わりに、消火までに時間がかかります。
外出前に慌てて消すと、においが出やすくなるため、余裕をもって消火を始めてください。

数値の読み方

カタログには、消臭効果の数値が載っています。
ただし、これらは各メーカーが、自社の従来機種などと比べた数値です。

記載の内容比較の対象
ニオイの量が1/3(SX-E3519WY・SX-E2919Y のトリプル消臭)触媒なしの従来機種
消火時のニオイが約40%低減(石油ファンヒーター FH-VG3319Y)カタログ記載の条件による
消火時のニオイ(総炭化水素)が約70%低減(FH-WZ3619BY)FH-G3619BY との比較
点火時のニオイ(総炭化水素)が約25%低減(FH-WZ3619BY)FH-G3619BY との比較

数値は、機種間の比較ではなく、同じメーカー内の旧型や従来機種との比較です。「他社より臭わない」「臭いがゼロになる」という意味ではありません。

数値を読み替える

「1/3」「約40%低減」などの数値を、残るにおいの割合に読み替えてみます(当サイト計算。
比較対象のにおいの量を100とした場合)。

表現比較対象を100としたときの残り
1/3に減らす約33(約67%の減少)
約40%低減約60
約70%低減約30
約25%低減約75

たとえば、約25%低減は、点火時のにおいが残り約75になるという意味です。
減ってはいますが、においが大幅に消えるわけではありません。
数値を比較するときは、何と比べているかを必ず確認してください。

石油ファンヒーターの消臭機能

コロナのカタログには、石油ファンヒーターの消臭機能も記載されていました。
石油ストーブとは仕組みが違うため、分けて整理します。

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機能説明(カタログの記載)
プレミアム消臭「極」クリーン消火・ニオイカットメカ・においとり触媒の総称(WZ・VXシリーズ、VGタイプに搭載)
クリーン消火強火力燃焼時に中火力域まで火力を下げてから消火し、ニオイを抑える
ニオイカットメカ細管Wカットノズルと効率的なガス化構造により、ニオイを大幅に抑える。ノズル先端の残り灯油も吸引する
においとり触媒わずかに残った未燃ガスを、セラミック・酸化鉄の触媒で浄化する
光触媒除菌・脱臭フィルター器具背面のフィルターで、カビや細菌の発生を抑えつつ脱臭する
ぴたっと消臭気流ルーバー消火時にルーバーが閉じ、ニオイが前面からもれるのを抑える(WZシリーズ)
消臭シャッター消火と同時に送風口のシャッターが閉まり、ニオイの漏れを抑える(VXシリーズなど)

ファンヒーターは、石油ストーブとは構造が違い、消火のしくみもメーカーが機能として用意しています。
ファンヒーターとストーブの違いは、当サイトの別記事でも整理しています。

選ぶときのチェック項目

チェック項目内容
消臭機能の有無触媒、ニオイカット消火、クリーン燃焼、消臭シャッターなどの記載があるか
消火の方法ゆっくり消火する機構があるか(ニオイカット消火、ニオイセーブ消火位置など)
数値の比較対象何と比べた数値か。旧型との比較か
手入れのしやすさしんの手入れ、燃焼筒の掃除がしやすいか。分解掃除を解説した記事も参考に
使う部屋換気できる部屋か(使用中の換気は取扱説明書で案内)
取扱説明書臭いが出る場面と、対処の記載を確認する

優先順位の考え方

重視すること見るポイント
消火時のにおいを減らしたいニオイカット消火、クリーン消火、消臭シャッターなどの記載
点火時のにおいを減らしたい点火時の低減の数値、触媒の有無
長く使っても臭くなりにくくしたい手入れのしやすさ、しんの交換のしやすさ
コストを抑えたい消臭機能がなくても、使い方・灯油の状態で改善できる点も多い

消臭機能のある機種は、機能が付いている分、価格が高い傾向があるかもしれませんが、今回の資料では価格の比較は確認できていません。
購入前に、各メーカーの仕様と価格を確認してください。

においを抑える使い方

機種の機能に加えて、使い方でもにおいを抑えられます。
トヨトミ KS-67E の取扱説明書で確認できた内容です。

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使い方内容
消火通常の手順で、ゆっくり回す。ニオイセーブ消火位置で約1〜5分燃焼してから消火
火力弱くしすぎない。弱くした場合も、炎が内炎板から1cm出る状態で使う
燃焼中の確認時々炎を見て、正常燃焼か確認する
灯油JIS1号灯油を使う。不良灯油は使わない
しんの手入れ不良灯油でタールや水が付着した場合は、しんの手入れ(から焼きクリーニング)を行う。効果がなければしんを交換
給油のときこぼれた灯油はよくふき取る
換気使用中は1時間に1〜2回(1〜2分)換気する
再点火消火直後は、燃焼筒が冷えてから

油漏れ、においやすすの発生があるときは、使用を中止してください。取扱説明書にも記載があります(トヨトミ RB-25E)。灯油の種類や状態については、燃料を解説した記事をご覧ください。すすの原因は、当サイトの別記事でも解説しています。

においが強いときの原因の切り分け

使っていて急ににおいが強くなったときは、次の順で確認します。

順番確認すること考えられる原因
1消火した直後に再点火していないか燃焼筒が冷えないうちにしんを上げると、生ガスが出る
2火力を弱くしすぎていないかにおいや一酸化炭素が多く発生し、しんにタールが付く
3灯油が古い・変色していないか不良灯油。炎が大きくならない、激しいにおい
4灯油に水が混ざっていないか異常燃焼、においが強くなる、火が消える
5こぼれた灯油がないか燃焼中の臭気の原因
6しんにタールが付いていないかしんの手入れ、効果がなければ交換
7地震や衝撃で自動消火していないか消火時のにおいが強く発生する

原因が特定できない、または油漏れ・すすがあるときは、使用を中止してメーカーまたは販売店に相談してください。

使い方別の目安

使い方においへの影響
毎回ゆっくり消火消火時のにおいを抑えやすい
緊急消火が多いにおいやすすが出やすい
弱火で長時間においとタールが増えやすい
古い灯油をそのまま使う激しいにおいの原因

タイプ別の違い

タイプ臭いの考え方
対流式点火・消火のにおいに注意。消臭機能の有無は機種ごとに確認
反射式同じく、消火のにおいに注意。消臭機能の有無は機種ごとに確認
石油ファンヒーターコロナのカタログに、消臭機能の記載が多い(上記の表)
FF式排気を屋外に出す方式(コロナの取扱説明書)。においについては、確認した資料に記載なし
煙突式排気を煙突で屋外に出す方式。においについては、確認した資料に記載なし

FF式・煙突式のにおいについては、今回の資料では確認できませんでした。
お持ちの機種の取扱説明書で確認してください。
FF式はFF式石油ストーブの記事で仕組みを整理しています。

よくある質問

Q1. 臭わない石油ストーブはありますか?

臭いがゼロになるという記載は、確認できませんでした。
コロナのカタログでは、触媒燃焼においとり、ニオイカット消火、クリーン燃焼などの消臭機能が紹介されています。

Q2. トリプル消臭とは何ですか?

コロナのカタログでは、触媒燃焼においとり、ニオイカット消火、クリーン燃焼の3つによる消臭で、SX-E3519WY・SX-E2919Y に搭載されています。
触媒なしの従来機種と比べ、ニオイの量を1/3に減らすとされています。

Q3. 消火のときのにおいを減らすには?

トヨトミの取扱説明書では、しん調節つまみを速く回すとにおいが出やすいとされています。
ニオイセーブ消火位置まで、ゆっくり回してください。

Q4. 石油ファンヒーターのほうが臭いが少ないですか?

比較できる資料は確認できませんでした。
コロナのカタログには、石油ファンヒーターの消臭機能が多く記載されています。
機種ごとの機能で確認してください。

Q5. においが急に強くなったときは?

火力が弱すぎないか、灯油が古くないか、水が混ざっていないか、しんにタールがないかを確認します。
油漏れやすすがあるときは使用を中止してください。

まとめ

臭いが少ない石油ストーブは、消臭機能と、使い方の両方で考えます。
最後に、この記事のポイントを整理します。

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ポイント内容
消臭機能触媒燃焼においとり、ニオイカット消火、クリーン燃焼(コロナのポータブル石油ストーブ)
数値の読み方自社の従来機種との比較。ゼロになるわけではない
石油ファンヒーター消臭機能が多く記載(プレミアム消臭「極」など)
使い方ゆっくり消火、弱くしすぎない、新しい灯油、しんの手入れ
原因の切り分け再点火、弱火、古い灯油、水、こぼれ、タールを順に確認
FF式・煙突式においの記載は確認できず

まずは、お持ちの機種(または候補の機種)の取扱説明書やカタログで、「消臭」と「消火」の欄を確認してみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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