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石油ストーブで作る煮込み料理とは?|おでん・シチューのコツ

石油ストーブの上におでんの入った鍋をのせ、煮込み料理を作る様子を描いたサムネイル画像。
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

石油ストーブの上に鍋を置いて、おでんやシチューをコトコト煮込む。
冬の定番の光景ですが、「どんな鍋なら置いてよいのか」「長時間置いても大丈夫か」「食品の安全面は気にしなくてよいか」と迷う人も多いです。
この記事では、鍋の条件とウェルシュ菌の注意をふまえて、石油ストーブで煮込み料理を作るときのコツと注意点を整理します。
なお、石油ストーブは暖房のための機器で、調理を目的とした使い方は想定されていません。
取扱説明書の条件を守れる範囲で、各自で判断することが前提です。
鍋の重さや、作る流れの例、保存の手順まで具体的にまとめます。

目次

天板に鍋を置くときの条件

天板に鍋を置くときの条件は、次のとおりです。

スクロールできます
項目内容
調理を目的とした使い方想定されていない
鍋・やかんのせた場合は細心の注意。振動や接触で熱湯がこぼれ、やけど、ガラス外筒の割れ、立炎(異常燃焼)の原因になる
大きな鍋・鉄板天板からはみ出すものはのせない。内部に熱がこもり、異常燃焼のおそれ
不安定な鍋使用しない
空だきなべ、やかん、フライパンなどは空だきしない
吹きこぼれ・煮こぼれお買い求めの販売店に点検を依頼
取っ手加熱している場合があるので、やけどに注意

調理全般の考え方は、石油ストーブで料理ができるかを解説した記事でまとめています。

鍋の選び方

条件内容
大きさ底が天板からはみ出さないもの
安定性底が平らで、ぐらつかないもの
容量満杯にしない。吹きこぼれ・煮こぼれがない量にする
材質鉄板・フライパンは置かない
取っ手熱くなるため、鍋つかみなどを用意

おでんのような大量の煮込み料理は、鍋が重くなり、倒れたときの被害が大きくなります。小さめの鍋で、量を少なめにするのが安全側です。

鍋の選び方の流れ

順番確認すること
1天板の寸法を測る
2底が天板に収まる鍋を選ぶ
3底が平らで、置いたときにぐらつかないか確かめる
4取っ手の向きが、人が通る側と反対か確認する
5中身を入れたときの重さを想像し、持ち運べるか確認する

鍋の重さと倒れたときの被害

煮込み料理は、水分が多く、鍋全体が重くなります。
水1Lは約1kgです。
中身が液体中心のとき、鍋の重さを次のように見積もれます(当サイト計算。
鍋本体の重さは含まず、中身の水分だけの目安)。

中身の量中身の重さの目安
1L約1kg
2L約2kg
3L約3kg
4L約4kg

3Lの煮込みでも、鍋の分を加えれば、3kgを超える重さの熱い液体が天板の上にあることになります。
倒れたときの熱湯の量と、やけどの範囲は大きくなります。

量を決める考え方

考え方内容
少なめに作る倒れたときの被害を抑える。吹きこぼれも減る
小さな鍋を使う天板に収まりやすく、安定しやすい
数回に分ける大量に作りたいときは、台所のコンロを使う
取り出しやすさ鍋つかみで持てる重さに抑える

大人数分を一度に作りたい場合は、台所のコンロで調理し、できた料理を食卓のコンロや保温器具で温め直す方法もあります。
ストーブの上は、少量の温め直しにとどめるのが現実的です。

煮込むときのコツ

取扱説明書に煮込みの方法は書かれていません。
ここでは、取扱説明書の条件から導ける範囲の考え方を整理します。

スクロールできます
ポイント内容
具を準備しておく吹きこぼれを避けるため、量を控えめに
水分を切らさない空だきにならないよう、水分が減ったら火を止めて足す。そのときは、消火して冷めてから
火加減ストーブの火力は、取扱説明書の範囲で使う。弱くしすぎると、においや一酸化炭素が多く出る
時間ストーブの天板の温度は一定ではない。煮える時間の目安は示せないため、具材の状態で確認
鍋の位置ぐらつかない位置に置き、通路側を避ける

火力を弱くしすぎない点は、料理のためではなく、燃焼を正常に保つためです。火力を弱くした場合も、機種ごとに示された炎の高さを保って使います。

作る流れの例

ストーブの上で煮込み料理を作るときの流れを、手順として整理します。
時間は目安を示せないため、手順だけを並べます。

順番やること注意
1取扱説明書で、天板に鍋をのせてよいか確認する上に物を置かない機種は避ける
2小さめの鍋に、具と汁を入れる満杯にしない
3鍋をストーブの天板に置くはみ出さない、ぐらつかない
4調理中は、その場を離れない離れるときは鍋を下ろすか、ストーブを消火
5具材の状態を見て、加熱できたか確認中心まで加熱
6食べる分を取り分ける取っ手や鍋つかみに注意
7余った分は、早く冷まして冷蔵・冷凍ウェルシュ菌の予防(後述)
8消火後、天板が冷めてから拭く消火直後は高温

途中で水分を足すとき

手順内容
1ストーブを消火する
2鍋を取り出す前に、天板と鍋が熱いことを意識する
3鍋つかみで鍋を下ろす
4水分を足す
5天板が冷めてから、鍋を戻して再点火

燃焼中に鍋に水を足すと、熱湯がはねて、やけどをするおそれがあります。
ストーブを消火してから行うほうが安全です。

食品の安全:ウェルシュ菌

煮込み料理で気をつけたいのが、食中毒です。
ウェルシュ菌については、次のことが知られています。

項目内容
原因になりやすい食品煮物、カレー、シチューなどの煮込み料理
特徴芽胞を作るため、加熱調理後も生き残る。100℃での加熱にも耐える
増えやすい条件増殖できる温度帯は約12〜50℃。常温で長時間放置すると増える
症状食後6〜18時間(平均10時間)で腹痛、下痢など
家庭での発生家庭でも発生の可能性がある

予防方法は、次のとおりです。

予防方法内容
常温で放置しないできるだけその日のうちに食べきる
保存するときあら熱をできるだけ早く取り、速やかに冷蔵庫や冷凍庫に入れる。小分けにすると冷めやすい
容器底の浅い平たい容器や、保存用の袋を使うと、温度が下がりやすい
再加熱鍋底までかき混ぜ、中心までしっかり加熱する

火を消したあとの鍋を、ストーブの上や室温で、ぬるい状態のまま長時間置かないでください。ストーブの上で、一日中ぬるい温度を保つような使い方は、増殖できる温度帯(約12〜50℃)に長くとどまる可能性があるため、おすすめできません。

保存までの流れ

順番やること
1食べ終わったら、鍋ごと放置せず、残りを取り分ける
2底の浅い平たい容器や保存用の袋に、小分けにする
3あら熱を早く取る
4速やかに冷蔵庫・冷凍庫に入れる
5食べるときは、鍋底までかき混ぜ、中心までしっかり加熱する

「ストーブの上に置いておけば温かいまま保てる」と考えがちですが、ストーブの上では温度が安定せず、ぬるくなる時間も生じます。
食品の安全を考えるなら、温かく保つよりも、早く冷やして冷蔵するほうが確実です。

吹きこぼれ・倒れたとき

状況対応の考え方
吹きこぼれたすぐに消火。冷めてから確認し、販売店に点検を依頼
鍋が倒れた熱湯でやけどをするおそれ。すぐにその場を離れ、消火。やけどは流水で10分以上冷やす
子どもが近づくストーブを柵で囲む。小さいうちは、ストーブの上に鍋ややかんを置かない

柵につかまり立ちした10か月の子どもが、ストーブの上のやかんを倒して熱湯を浴び、入院した事例があります。
子どもがいる家庭は、ストーブガードの選び方を解説した記事も参考にしてください。

結露と換気

鍋から出る湯気で、室内の水蒸気が増えます。
ストーブの上で湯を沸かすと水蒸気がさらに増え、壁のビニールクロスが濡れるほどの結露になるおそれがあります。
結露は、結露を解説した記事で整理しています。

長時間煮込むときも、使用中は1時間に1〜2回の換気を続けてください。換気の目安は、換気の目安を解説した記事をご覧ください。やかんで湯を沸かす場合の条件は、ストーブにやかんを置いてよいかを解説した記事で整理しています。

よくある質問

Q1. 石油ストーブでおでんやシチューを作れますか?

石油ストーブは暖房のための機器で、調理を目的とした使い方は想定されていません。
鍋をのせる場合の条件(はみ出さない、安定、空だき禁止など)を守れる範囲で、各自で判断してください。

Q2. 一日中、ストーブの上で温めておいてもよいですか?

おすすめできません。
ウェルシュ菌は約12〜50℃で増え、常温で長時間放置すると増えます。
また、長時間その場を離れるときは必ず消火する必要があります。

Q3. 吹きこぼれたらどうしますか?

すぐに消火し、冷めてから確認します。
販売店に点検を依頼してください。

Q4. 大きな鍋でも大丈夫ですか?

天板からはみ出すような大きななべは、異常燃焼のおそれがあるため置かないでください。

Q5. 余った煮込み料理は、どう保存しますか?

あら熱を早く取り、速やかに冷蔵庫や冷凍庫に入れ、小分けにすると冷めやすくなります。
再加熱するときは、鍋底までかき混ぜ、中心まで加熱します。

まとめ

石油ストーブでの煮込み料理は、鍋の条件と、食品の安全の両方に気を配ります。
最後に、この記事のポイントを整理します。

ポイント内容
位置づけ調理を目的とした機器ではない。鍋をのせる場合は注意が必要
鍋はみ出さない、安定、満杯にしない、空だきにしない
量少なめに。3Lなら中身だけで約3kg
吹きこぼれ販売店に点検を依頼
食品の安全ウェルシュ菌。ぬるい状態で長時間放置しない
保存あら熱を早く取り、小分けにして冷蔵・冷凍
向かない機種石油ファンヒーター、上に物を置けない機種

まずは、お持ちのストーブの取扱説明書で、「天板」と「やかん・なべ」の欄を確認してみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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