「業務が属人化していて、休みも取りづらい…」
「請求書も勤怠も、まだExcelと紙。正直しんどい」
そんな声、実際によく耳にします。
中小企業やスタートアップでは、DX(デジタル・トランスフォーメーション)と言われても、「何から始めればいいのかわからない」「予算が取れない」という現実の壁が立ちはだかります。
でも安心してください。今は月1万円以下で導入できるクラウド型の業務支援ツールが豊富にあります。
むしろ「無料ではじめて、有料プランで徐々に本格運用」という使い方ができるツールも多く、小さな会社こそ“身軽に”デジタル化に踏み出せる時代です。
このコラムでは、現場の負担を軽くし、属人化を防ぎ、手の届く価格帯で導入できるおすすめ業務支援ツール5選を、カテゴリ別に紹介します。
「まずはできることから1つでも」――そんな方にこそ読んでほしい内容です。
見積書・請求書の手間を減らす|「MakeLeaps(メイクリープス)」

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📌 導入の背景と課題
小規模事業者に多いのが、「Excel+PDF+メール送信」で見積書や請求書を作成しているケース。
表計算に手間がかかり、ミスやバージョン管理の煩雑さも悩みの種になりがちです。
✅ MakeLeapsの特徴
- クラウド上で見積書・納品書・請求書を一元管理
- ステータス(送付済/未入金など)を自動で可視化
- 月額880円~と導入コストが非常に安価
🗒 導入のポイント
- 初期費用ゼロ、請求業務の“標準化”が可能
- 郵送代行や複数ユーザー対応など、必要に応じて機能追加OK
👉関連記事:【保存版】見積書・請求書作成ツール7選と導入チェックリスト|中小企業・個人事業主向け
紙の勤怠管理を脱却|「HRMOS勤怠 by IEYASU(ハーモス勤怠)」

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📌 導入の背景と課題
タイムカードを回収してExcelで集計、締め日に残業計算で残業…。
この手間がなくなるだけで、担当者の工数は一気に減らせます。
✅ HRMOS勤怠の特徴
- 無料から使えるクラウド勤怠管理ツール
- 出退勤・有給・36協定超過などを自動で管理
- CSV出力で給与計算ソフトとの連携もスムーズ
🗒 導入のポイント
- 1人でも多拠点でもOK。打刻方法も多様で使い勝手◎
- スマホ対応◎。外出先からの打刻や休暇申請もスムーズ
社内チャットの決定版|「Chatwork(チャットワーク)」

📌 導入の背景と課題
社内連絡がLINEやメールだと、通知が流れたり情報が散らばったり…。
とくに在宅勤務との併用では“情報の所在”が曖昧になりやすいです。
✅ Chatworkの特徴
- 社内外とやり取りできるビジネスチャット
- 無料プランあり/有料プランでも月500円〜と安価
- タスク管理やファイル共有も一元化できる
🗒 導入のポイント
- グループ単位での会話整理がしやすく、定着率が高い
- テレワーク導入の第一歩としても活用価値あり
👉関連記事:「現場が反発しない!業務ツールを“定着”させるための導入ステップとは?」
マニュアル共有・ノウハウ可視化|「Notion(ノーション)」

📌 導入の背景と課題
業務が属人化していて、「〇〇さんしか知らない作業」が多いと、急な休みや退職時に大混乱。
それを防ぐには“社内Wiki”の仕組みが必要です。
✅ Notionの特徴
- 無料から使えるオールインワンの情報共有ツール
- 業務マニュアル・社内ルール・議事録などを誰でも編集可能
- タグやリンクで情報整理もスムーズ
🗒 導入のポイント
- 「まずは1部署だけ」など段階導入がしやすい
- デザイン性も高く、閲覧されやすいのも特徴
👉関連記事:「業務ツール導入で失敗する会社に共通する“5つの選定ミス”とは?」
日々の経費精算を自動化|「マネーフォワードクラウド経費」

📌 導入の背景と課題
レシートをExcelに転記して、領収書を糊付けして提出…。
このようなアナログな経費処理は、社員にも経理にも負担大です。
✅ MFクラウド経費の特徴
- スマホで撮影 → 自動で内容読取・仕訳
- 会計ソフトや給与計算ツールと連携
- 月額1,280円~、費用対効果の高い投資
🗒 導入のポイント
- モバイル完結できる点が強み
- 自動化の「第一歩」として他部署にも展開しやすい
ツール導入前に押さえておきたい3つの注意点
📌 小さな会社だからこそ、気をつけるべきポイント
業務支援ツールは便利ですが、やみくもに導入すると「誰も使ってくれない」「むしろ非効率」という事態になりかねません。
特に小規模な組織では、使いこなせない=無駄になるリスクが高いので、以下のポイントを押さえておきましょう。
✅ ツール導入前のチェックリスト
チェック項目 | 内容 |
---|---|
🎯 課題の特定 | 「勤怠管理が属人化している」など、まず解決したいことを明確にする |
🧑🤝🧑 社内の理解度 | ツール導入に対して、現場がどう受け止めるか?サポート体制は? |
💰 継続コストの確認 | 初期無料でも、月額や従量課金が発生することも。スケーラビリティをチェック |
🗒 補足ポイント
- 最初は1部署・1業務に絞って試すと失敗しにくいです。
- 「いま使っているやり方を誰が管理しているか」を明らかにしておくと移行がスムーズになるでしょう。
👉関連記事:「業務ツール導入で失敗する会社に共通する“5つの選定ミス”とは?」
📌 FAQ:ツール選定・導入時のよくある悩み
Q1. 無料ツールと有料ツール、どちらを選べばいい?
まずは無料ツールで試すのがおすすめ。
ただし「無料=すべてできる」ではないので、CSV出力や連携機能、チームでの同時編集などが必要なら、早い段階で有料版を検討すべきです。
Q2. ツール導入に現場が反発しないか心配…
反発は「やり方が変わること」への不安が主です。
事前に現場にヒアリングして、導入理由とメリットを共有するだけでも心理的ハードルは下がります。
特に「今のやり方とどう変わるか」「操作がどれだけ簡単か」を伝えることが重要です。
Q3. 本当に“月1万円以内”で効果は出るの?
十分に出ます。むしろ、「今までにかかっていた非効率の人件費」が削減されるだけで大きな成果です。
時間の削減=コスト削減と考えると、ツールの月額費用はむしろ“安い投資”になります。
Q4. どのタイミングで導入すべき?
人手不足・ミスの増加・残業の常態化などが起きているなら、今が導入のタイミングです。
「余裕ができてから」ではなく、“業務がまわらなくなってきたとき”がスタート地点です。
Q5. ツール選定に失敗しないコツは?
- とにかく無料トライアルは使ってみる
- サポート対応が丁寧かをチェック(メール返信の早さなど)
- 「導入事例が自社と似ているか」も安心材料になります
🧭 締め|まずは“1業務・1ツール”から始めよう
業務のデジタル化=DXは、なにも大きなIT投資や高額なSaaSを導入することではありません。
毎日の業務の中で“これってムダだな”と感じていることを、1つずつ見直すことから始まります。
このコラムで紹介したように、月1万円以下でも実用的なツールは数多く存在します。
むしろ小さな会社だからこそ、意思決定が早く、定着も早く、“成果の出るDX”に近づきやすいのです。
「人に頼らない仕組み」「再現性のある業務フロー」「誰でも使えるツール」
これらを1つずつ取り入れていくことで、貴社のデジタル化は着実に前進します。
まずは、今の業務の中で“改善できそうな1つ”を見つけて、そこから一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。