MENU

お風呂のガス代はいくら?給湯専用・エコジョーズ・追い焚きで変わる目安

お風呂のガス代について、給湯専用・エコジョーズ・追い焚きの違いをイメージしたイラスト
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

「うちのお風呂、ガス代っていくらかかっているんだろう?」
毎日入るものだからこそ、金額が見えにくくて気になりますよね。
結論からお伝えすると、浴槽にお湯をためる1回あたりのガス代は、都市ガスで約70〜100円、プロパンガス(LPガス)で約130〜200円が目安です。

ただ、この金額はどの家庭でも同じではありません。
お風呂のガス代は、突き詰めると「どれだけのお湯を」「何度上げて」「どんな給湯器で沸かすか」の3つでほぼ決まります。
とくに見落とされやすいのが3つめの給湯器のタイプで、給湯専用かオート・フルオートか、従来型かエコジョーズかによって、同じお湯を沸かしても月々の負担が変わってきます。

この記事では、まず1回・1ヶ月あたりのガス代の目安を示したうえで、給湯器のタイプごとに何がどう変わるのかを整理します。
そのうえで、追い焚きと足し湯のどちらが得か、今日から実践できる節約術までまとめて解説します。

目次

お風呂1回・1ヶ月のガス代の目安

まずは全体像から確認しましょう。
一般的な200Lの浴槽に、水温15℃前後の水を40〜42℃まで沸かした場合の目安が次の表です。

スクロールできます
ガスの種類お湯はり1回あたり毎日入った場合の1ヶ月(30回)
都市ガス約70〜100円約2,000〜3,000円
プロパンガス(LPガス)約130〜200円約4,000〜6,000円

💡 ポイント
同じお湯を沸かしても、プロパンガスは都市ガスのおおよそ1.5〜2倍になりやすい傾向があります。
プロパンガスは自由料金制で会社ごとに単価差が大きいため、上の目安より高い・安いどちらにも振れます。

金額に幅があるのは、次の条件で変わるからです。

  • 湯量:浴槽の大きさや設定水位。180Lか230Lかで1割以上変わります
  • 温度差:冬は水温が5℃前後まで下がり、夏より多くのガスを使います
  • ガス単価:契約しているガス会社・プランによって従量単価が異なります
  • 給湯器の効率:後述する従来型かエコジョーズかで使うガス量が変わります

ガス代のざっくりした計算式

自宅の目安を知りたいときは、次の考え方で概算できます。

上げる温度(℃)× 湯量(L)÷(発熱量 × 熱効率)× ガス単価(円/㎥)

発熱量は都市ガスが1㎥あたり約10,750kcal、プロパンガスが約24,000kcalが一般的な目安です。
従来型の給湯器の熱効率はおおむね80%程度とされます。
細かい数字を覚える必要はありませんが、「湯量が多い」「温度差が大きい」ほどガス代は上がるという関係だけ押さえておくと、節約の勘所がつかめます。

なお、家庭でガスを使う場所のなかでも給湯(お風呂・シャワー)は消費量が大きく、お風呂とコンロでガスを使う家庭では、給湯が全体の多くを占めるといわれています。
つまり、お風呂の使い方を見直すことが、ガス代全体の節約に直結しやすいということです。

給湯器のタイプでガス代が変わる理由

同じ「ガス給湯器」でも、お風呂まわりの機能によって呼び方とガスの使い方が変わります。
大きく分けると次の3タイプです。

タイプできることガスの使われ方
給湯専用蛇口・シャワーからお湯を出す出したお湯の分だけ。追い焚きはできない
オート自動湯はり+追い焚き+足し湯湯はり+冷めたときの追い焚き分
フルオートオート+自動足し湯+配管自動洗浄オートとほぼ同じ。細かな自動制御が加わる

給湯専用:お湯を出した分だけ

給湯専用は、蛇口やシャワーから出したお湯の分だけガスを使うシンプルなタイプです。
浴槽にためるときも「蛇口からお湯を出してためる」形になり、追い焚き機能はありません
お湯が冷めたら、熱いお湯を足す「足し湯」で調整します。
一人暮らしや、家族が続けて入ってお湯が冷める前に入浴を終える家庭では、この方式でも十分なことが多いです。

オート・フルオート:追い焚き・足し湯ができる

オートやフルオートは、自動で湯はりをして、冷めたら追い焚きで温め直せるタイプです。
家族の入浴時間がばらつく家庭では、この追い焚き機能が便利です。
一方で、追い焚きを使うほど、その分だけ余分にガスを使う点は意識しておきたいところです。
追い焚きは「冷めた分を元の温度に戻す」ために使われるので、冷め方が大きいほどガス代も増えます。

給湯専用かオート・フルオートかは、あくまで機能の違いです。
同じ量・同じ温度のお湯を1回沸かすだけなら、消費するガス量に大きな差はありません。
差が出るのは、追い焚きや自動保温をどれだけ使うかという使い方の部分です。

従来型とエコジョーズ、ガス代はどれだけ違う?

給湯器のタイプと並んで大きいのが、従来型かエコジョーズかという違いです。
エコジョーズは、これまで捨てていた排気の熱を再利用してお湯を温める「潜熱回収型」の給湯器です。

メーカーの説明によると、この仕組みで給湯熱効率を従来型の約80%から約95%に高め、同じ湯量を沸かすのに必要なガス使用量を約13%削減できるとされています。

📎 出典:エコジョーズのしくみ(リンナイ)

つまり、お湯の使い方を変えなくても、給湯にかかるガス代がおおよそ1割強下がる計算になります。
お湯を多く使う家庭ほど削減額は大きくなり、各社の試算では年間で1万円前後の節約が見込めるケースもあります。
ただし本体価格は従来型より高く、設置には結露水(ドレン水)を流す排水工事が必要です。
そのため「今すぐ従来型から買い替えるべき」ではなく、給湯器の寿命(おおむね10〜15年)が近づいて交換する際に、エコジョーズを候補に入れるのが現実的な考え方です。

追い焚きと足し湯、安いのはどっち?

追い焚き機能があるオート・フルオートで気になるのが、「冷めたお湯を追い焚きするのと、熱いお湯を足す足し湯、どちらが安いのか」という点です。
結論としては、ぬるくなった程度なら追い焚き、大きく冷めているなら入れ替えを検討が基本の考え方になります。

追い焚きは冷めた分だけを温め直すため、水道代がかからず、少し冷めた程度ならもっとも効率的です。
一方、足し湯は熱いお湯を新たに沸かして加えるため、水道代も上乗せされます。
どちらが得かは「どれだけ冷めたか」「浴槽の湯量」「給湯器の種類」で変わるため、一律には決められません。

追い焚き・足し湯・入れ替えのコスト比較や、冷めにくくする具体策は、別記事で詳しく整理しています。
あわせて読むと、自宅に合った選び方が見えてきます。

なお、追い焚き用に残り湯を翌日まで置いておくと雑菌が増えやすいため、飲用やうがい、調理には使わないようにしましょう。
残り湯を洗濯に使う場合も、すすぎは新しい水道水で行うと安心です。

お風呂のガス代を今日から抑える方法

給湯器を替えなくても、使い方の工夫でガス代は着実に下げられます。
資源エネルギーの省エネ情報でも紹介されている、効果の出やすい方法を中心に整理します。

📎 出典:無理のない省エネ節約(風呂・トイレ)|資源エネルギー庁

家族で時間を空けずに入る

もっとも効果的なのが、家族が続けて入り、お湯が冷める前に入浴を終えることです。
入浴の間隔が空くほどお湯は冷め、その分だけ追い焚きや足し湯が必要になります。
入る順番と時間をなるべくまとめるだけで、余分な加熱を減らせます。

フタと保温グッズで冷めにくくする

入浴の合間は浴槽のフタを閉め、浴室のドアも閉めておくと、お湯が冷めにくくなります。
アルミ保温シートや断熱タイプの風呂ふたを使うと、保温効果がさらに高まります。
追い焚きの回数を減らせるため、追い焚き機能をよく使う家庭ほど効果を実感しやすい方法です。

設定温度を1℃下げる・シャワー時間を見直す

給湯温度を1℃下げるだけでも、積み重なれば無視できない差になります。
また、シャワーは出しっぱなしにすると意外にお湯を使うため、こまめに止めるのが効果的です。
節水シャワーヘッドに替えると、水圧を保ちながらお湯の使用量を減らせます。

プロパンガスなら単価の見直しも

プロパンガスは自由料金制のため、同じ使い方でも契約会社によってガス代が変わります。
「使い方は節約しているのに高い」と感じる場合は、そもそもの単価が相場より高い可能性もあります。
検針票の単価を確認し、地域の相場と比べてみるのも一つの方法です。

よくある質問(FAQ)

Q. お風呂のガス代は1回いくらくらいですか?
200L前後の浴槽にお湯をためる場合、都市ガスで約70〜100円、プロパンガスで約130〜200円が目安です。水温が低い冬場や、浴槽が大きい場合はこれより高くなります。契約中のガス会社の単価や設定温度によっても変わるため、あくまで一般的な目安として捉えてください。

Q. 給湯専用とオート・フルオートで、お風呂のガス代は変わりますか?
お湯を1回ためるだけなら、消費するガス量に大きな差はありません。差が出るのは追い焚きや自動保温をどれだけ使うかという使い方の部分です。追い焚きを頻繁に使う家庭ほど、その分ガス代は増える傾向があります。

Q. エコジョーズにすると、どのくらいガス代が下がりますか?
メーカーの説明では、従来型と比べて給湯に必要なガス使用量を約13%削減できるとされています。お湯を多く使う家庭ほど削減額は大きく、年間で1万円前後の節約が見込めるケースもあります。ただし本体価格が高く排水工事も必要なため、給湯器の交換時期にあわせて検討するのが現実的です。

Q. 追い焚きと足し湯では、どちらがガス代が安いですか?
少し冷めた程度なら、水道代がかからない追い焚きの方が効率的なことが多いです。大きく冷めている場合は、追い焚きに多くのガスを使うため、入れ替えを検討したほうがよい場合もあります。冷め具合や浴槽の湯量、給湯器の種類によって変わるため、状況に応じて使い分けるとよいでしょう。

Q. プロパンガスだとお風呂のガス代が高いのはなぜですか?
プロパンガスは都市ガスより発熱量あたりの単価が高く、同じお湯を沸かしても割高になりやすいためです。加えて自由料金制で会社ごとの単価差が大きく、契約先によっては相場より高いこともあります。使い方を工夫しても高いと感じる場合は、単価そのものを見直す余地があるか確認してみましょう。

まとめ

お風呂のガス代は、湯量・温度差・給湯器の3つでおおよそ決まります。
1回あたりの目安は都市ガスで約70〜100円、プロパンガスで約130〜200円ですが、給湯器のタイプや使い方で上下します。

  • 給湯専用とオート・フルオートは、1回沸かすだけならガス量に大差はなく、差は追い焚きの使い方に出る
  • 従来型からエコジョーズにすると、給湯のガス使用量を約13%削減できる(交換時期にあわせて検討)
  • ぬるくなった程度なら追い焚き、大きく冷めたら入れ替えが基本
  • フタ・保温・時間をまとめる・設定温度の見直しで、今日からでもガス代は下げられる

まずは自宅の給湯器がどのタイプかを確認し、使い方の工夫から始めてみてください。
そのうえで、ガス単価が相場より高くないか、給湯器の交換時期が近くないかを見直すと、無理のない節約につながります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

目次