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食洗機の臭いを取る方法|ニオイの種類別に原因と掃除手順を解説

食洗機の臭いを取る方法とニオイの種類別の原因・掃除方法を紹介するイメージ
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

食洗機の扉を開けた瞬間に、ムッとした嫌なニオイが立ちのぼって思わず顔を背けた——そんな経験はありませんか。

きれいに洗い上げてくれるはずの機械が臭うと、食器そのものが不衛生なのではないかと不安になります。
ただ、食洗機の臭いは故障のサインであることは意外と少なく、多くは残さいフィルターの汚れや排水経路の水切れといった、自分で解消できる原因から起きています。

大切なのは、「どんなニオイなのか」で原因を絞り込むことです。

この記事では、下水臭・生ゴミ臭・焦げ臭さ・カビ臭という4つのタイプ別に発生源を整理したうえで、庫内をリセットする掃除の手順、再発させないための習慣、そして点検を依頼すべき判断基準までをまとめて解説します。

目次

食洗機の臭いは「ニオイの種類」で原因が絞り込める

食洗機から嫌な臭いが漂い、鼻をつまんで困っている女性のイラスト

同じ「食洗機が臭い」でも、下水のようなニオイと焦げ臭さでは発生している場所がまったく違います。
やみくもに庫内を洗っても改善しないのは、原因の場所を外しているケースが多いためです。
まずは自宅の食洗機がどのタイプに当てはまるかを確認してみてください。

ニオイの種類主な発生源自分で対処できるか
下水・ドブのようなニオイ排水経路の封水切れ、排水ホースの汚れ多くは自分で対処できる
生ゴミのような酸っぱいニオイ残さいフィルターに残った食品カス自分で対処できる
カビ臭・ぬめりを感じるニオイ庫内やパッキンの雑菌・カビ自分で対処できる
焦げたようなニオイヒーターへの油や食材片の付着、樹脂の溶け状況により点検が必要
魚・カレーなど食材のニオイ庫内に残った強いニオイの移り自分で対処できる

判断に迷ったときは、「運転前から臭うのか、乾燥中に臭うのか」を思い出すと切り分けが進みます。
運転していないのに扉を開けると臭う場合は排水経路かフィルター、乾燥中だけ臭う場合はヒーターまわりが疑わしくなります。

下水のようなニオイがするときに確認する場所

食洗機から下水のような嫌なニオイが漂い、鼻をつまんで困っている女性のイラスト

扉を開けた瞬間にドブのようなニオイがする場合、庫内の汚れではなく排水経路から臭気が戻ってきている可能性が高くなります。

封水(トラップの水)が切れている

食洗機の排水経路には、下水側のニオイが室内に上がってこないよう水でフタをする仕組み(トラップ)が備わっています。
この水が蒸発してしまうと、封じられていた臭気がそのまま庫内に流れ込みます。
旅行や帰省で1〜2週間使わなかったあと、あるいは「乾燥のみ」の運転を繰り返したあとに急に臭い出したなら、まずこれを疑ってください。

対処はとても簡単で、洗浄工程を含むコースで一度運転するだけです。
水が流れれば封水が復活し、ニオイは自然に収まります。

📎 出典:パナソニック|【ビルトイン食洗機】下水や排水溝のニオイがするのですが・・・。

なお、残さいフィルターの下に少量の水が残っているのを見て「排水できていない」と心配される方がいますが、これは臭い戻りを防ぐために意図的に残されている水で、故障ではありません。
運転を始めれば古い水は排出され、新しい水で洗浄が始まります。

排水ホース内の汚れ

長く使ううちに、排水ホースの内側には油分や食品カスが少しずつ付着します。
汚れが溜まると排水がスムーズに流れず、内部に残った水が腐敗してニオイの元になります。
メーカーも、長期間使わなかったときや排水ホース内の水が蒸発したときににおいが出ることを案内しており、まずは乾燥以外のコースでの運転を推奨しています。

📎 出典:リンナイ|食器洗い乾燥機|本体から下水や排水溝のようなにおいがする

ビルトインタイプの排水ホースは、シンク下の狭い場所で配管に接続されていることがほとんどです。
無理に外そうとすると接続部から水漏れを起こすため、ホース内部の洗浄は自分で行わず、改善しない場合はメーカーや設置業者に相談してください。

シンク側の排水口が臭っている場合もある

意外と多いのが、食洗機ではなくシンクの排水口が臭いの発生源になっているケースです。
ビルトイン食洗機の排水はキッチンの排水管に合流しているため、シンク側にぬめりが溜まっていると、そのニオイを食洗機から出ていると感じてしまいます。
食洗機の掃除をしても改善しないときは、キッチン排水口の掃除方法を完全解説|ぬめり・臭い・詰まりを根本から解消を参考に、シンク側もあわせて確認してみてください。

生ゴミのような酸っぱいニオイは残さいフィルターが原因

食洗機の臭いで最も多いのが、庫内の底にある残さいフィルターに溜まった食品カスによるものです。
ここには米粒、野菜のかけら、油分などが毎回少しずつ蓄積し、湿った状態で放置されることで雑菌が繁殖します。
運転直後は熱と洗剤のニオイでごまかされていても、翌朝に扉を開けると酸っぱいニオイが立ちのぼる、というのが典型的なパターンです。

手入れの手順

  1. 電源を切り、食器かごを取り外す
  2. 残さいフィルターを外し、溜まったカスをゴミ箱へ捨てる
  3. 使い古しの歯ブラシと台所用洗剤でフィルターの網目をこすり洗いする
  4. フィルターの下(庫内の底面)に残ったカスも取り除く
  5. しっかり水気を切り、元の位置に確実に戻す

カスを捨てるだけの作業は毎回、ブラシでのこすり洗いは月に1回を目安にすると、臭いが出る前に汚れをリセットできます。
フィルターを外したまま運転すると食品カスがポンプに入り込む恐れがあるため、必ず元通りに戻してください。

乾燥中だけ焦げたようなニオイがするとき

食洗機の乾燥中に焦げたようなニオイがして、鼻を押さえながら心配している女性のイラスト

運転中は気にならないのに、乾燥工程に入ると焦げ臭くなる場合は、庫内のヒーターまわりが原因です。
ヒーターやそのカバーに油分や食材の破片が付着していると、乾燥時に加熱されてニオイが発生します。
メーカーは対処として、運転時に専用洗剤を通常より多めに入れる方法を案内しています。

📎 出典:リンナイ|食器洗い乾燥機|乾燥中ににおいがする

ヒーターカバーの網目部分は歯ブラシで軽くこすれば汚れが落ちますが、ヒーター本体は熱を持つ部品です。
運転直後は高温になっているため、必ず十分に冷めてから触れてください。

一方で、プラスチックが焼けるような刺激臭がする場合は、樹脂製の食器やカトラリーがかごから落ちてヒーターに接触している可能性があります
この状態で運転を続けると、樹脂が溶けて発煙・発火につながる恐れがあります。
すぐに運転を止め、電源を切ったうえで庫内の底やヒーターまわりを確認してください。
溶けた樹脂がヒーターに固着している場合は、自分で削り取ろうとせずメーカーに点検を依頼するのが安全です。

カビ臭・生乾きのようなニオイへの対処

食洗機の扉の内側にあるパッキンやドアのふちにピンクのぬめりと黒いカビが付着しているイラスト

洗浄後に扉を閉めきったままにしていると、庫内は高温多湿の状態が長く続きます。
これはカビや雑菌にとって理想的な環境で、扉のパッキンの溝や庫内の隅からカビ臭が出てくる原因になります。

対処として効果的なのは、次の3点です。

  • 運転終了後は扉を少し開け、庫内の湿気を逃がす
  • パッキンの溝を布や綿棒で拭き、たまった水分と汚れを取り除く
  • 洗い終わった食器を長時間入れっぱなしにしない

湿った状態が続くと菌が増えてニオイになるという流れは、洗濯物の生乾き臭とまったく同じ構造です。
においの発生メカニズムをもう少し詳しく知りたい方は、生乾きの臭いを今すぐ消す方法とは?5分でできる応急処置と完全リセット洗濯術もあわせてご覧ください。

庫内をリセットする掃除手順

原因が特定しきれないときや、しばらく手入れをしていないときは、庫内全体をまとめて洗浄すると改善することが多くあります。

クエン酸を使った庫内洗浄

食器を入れずに空の状態で運転する方法です。
メーカーの案内では、クエン酸なら20g程度、食酢やレモン水なら50cc程度を水槽内に入れ、標準コースで運転するとされています。
汚れがひどい場合は倍量にし、1回で落ちなければ繰り返して構いません。

📎 出典:リンナイ|食器洗い乾燥機|庫内のお手入れの方法を教えてください。

クエン酸は水アカやカルキ成分といったアルカリ性の汚れに効きます。
庫内が白っぽくざらついているタイプの汚れには特に有効です。

市販の庫内クリーナーを使う

油汚れやぬめりが主体のニオイには、食洗機専用の庫内クリーナーのほうが向いています。
スーパーやドラッグストアで購入でき、庫内を空にして投入し、通常コースで運転するだけです。
月1回のクエン酸洗浄と、2〜3か月に1回の庫内クリーナーを組み合わせると、水アカ系と油汚れ系の両方をカバーできます。

掃除のときに避けたいこと

  • 塩素系漂白剤と酸性のクエン酸を一緒に使わない(有害なガスが発生します)
  • 台所用の食器用洗剤を庫内に入れない(泡が大量に発生し、エラー停止や水漏れ検知の原因になります)
  • 研磨剤入りのクレンザーや金属たわしで庫内をこすらない

特に台所用洗剤の混入は、パナソニック製ではH21のようなエラー表示につながることがあります。
エラーが出てしまった場合の対応は、パナソニックの食洗機H21エラーの原因と自分でできる直し方とはで詳しく解説しています。

臭わせないための日常の習慣

一度リセットしても、使い方が変わらなければ数週間で元に戻ります。
次の頻度を目安に習慣化すると、ニオイが出にくい状態を保てます。

頻度やること
毎回残さいフィルターのカスを捨てる/運転後は扉を少し開ける
週1回フィルターを歯ブラシで洗う/パッキンの溝を拭く
月1回クエン酸で庫内洗浄/フィルター下の底面をブラシで掃除
2〜3か月に1回市販の庫内クリーナーで洗浄

加えて、入れる前のひと手間も効果があります。
カレー、あんかけ、魚の骨、ご飯粒といった残りやすい汚れは、キッチンペーパーやスポンジで軽く落としてから入れてください。
ただし食器用洗剤で洗ってから入れるのは避け、水またはお湯で流す程度にとどめます。
汚れの総量が減れば、フィルターに溜まるカスも自然に少なくなります。

点検・修理を検討する判断基準

以下に当てはまる場合は、掃除では解決しない可能性があります。

  • フィルター清掃と庫内洗浄を行っても、1週間以内にニオイが戻る
  • 運転していないのに庫内の底に水が溜まったままになっている
  • 焦げ臭さと同時にエラー表示やブザーが出る
  • シンク下の床や配管接続部が湿っている
  • 使用年数が10年前後に達し、洗浄力の低下も感じる

特に、庫内やシンク下に水が残る・湿っている場合は、排水不良や水漏れが起きている可能性があります
放置すると床材やキャビネットの傷みにつながるため、早めにメーカーや設置業者へ点検を依頼してください。
修理費用は症状・機種・設置状況によって大きく変わるため、点検時に見積もりを確認したうえで、修理と買い替えのどちらが妥当かを判断するとよいでしょう。

よくある質問

Q1. 食洗機に重曹を入れて掃除しても大丈夫ですか?
重曹は水に溶けにくく、溶け残りがノズルの穴やフィルター、排水経路に詰まる恐れがあるため、庫内洗浄への使用は推奨されていない機種が多くあります。
取扱説明書で使用可否を確認し、記載がない場合はクエン酸か市販の食洗機用庫内クリーナーを選ぶほうが安全です。
どうしても油汚れを落としたい場合は、専用洗剤を多めに入れて空運転する方法が現実的です。

Q2. 使っていない期間が長いと臭うのはなぜですか?
排水経路にある封水(ニオイの逆流を防ぐ水)が蒸発し、下水側の臭気が庫内に上がってくるためです。
1〜2週間の不在でも起こり得る現象で、故障ではありません。
洗浄工程を含むコースで一度空運転すれば水が補充され、多くの場合はそれだけで解消します。
長期不在が決まっている場合は、出発前に庫内を空にして扉を少し開けておくと、カビ臭の発生も抑えられます。

Q3. 食器を入れっぱなしにすると臭いますか?
はい、汚れた食器を庫内に入れたまま何時間も放置すると、湿度と食品残渣が揃うため雑菌が増えやすくなります。
すぐに運転しないときは、軽く水で流してから入れるか、まとめ洗いの直前まで庫内に入れないほうが無難です。
また、洗い終わった食器を長時間入れっぱなしにするのも、湿気がこもりカビ臭の原因になります。

Q4. 洗い上がった食器そのものが臭うのですが、原因は違いますか?
食器に洗剤カスや汚れが残っている場合と、庫内のニオイが食器に移っている場合の2通りが考えられます。
ノズルの穴が詰まって水流が届いていないと洗い残しが生じるため、回転ノズルを外して穴を確認してみてください。
庫内洗浄をしても食器が臭うときは、食器の詰め込みすぎで水流が遮られている可能性もあります。

Q5. 新品なのにプラスチックのようなニオイがします。故障でしょうか?
購入直後は庫内の樹脂部品から独特のニオイが出ることがあり、多くは異常ではありません。
数回使用するうちに徐々に弱まっていくのが一般的です。
ただし焦げたような刺激臭を伴う場合や、しばらく使っても改善しない場合は、初期不良の可能性もあるため販売店またはメーカーに相談してください。

まとめ

食洗機の臭いは、ニオイの種類を手がかりにすれば発生源をかなり絞り込めます。

下水のようなニオイなら排水経路の封水切れ、酸っぱいニオイなら残さいフィルター、乾燥中の焦げ臭さならヒーターまわり——という対応関係を押さえておけば、無駄な掃除に時間を取られずに済みます。

日常的にやるべきことは、フィルターのカスを毎回捨てること、運転後に扉を少し開けること、月1回の庫内洗浄を習慣にすることの3つだけです。
それでもニオイが1週間以内に戻る場合や、庫内・シンク下に水が残る場合は、掃除の範囲を超えたトラブルが起きている可能性があります。

無理に分解せず、メーカーや設置業者への点検依頼に切り替えて、安全に使い続けられる状態を取り戻してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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