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ダイキン製エアコンのエラーコードH6とは?圧縮機の始動不良と交換の目安

ダイキン製エアコンのエラーコードH6について、圧縮機の始動不良と交換の目安を示したサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ダイキンのエアコンに「H6」と表示され、運転が始まらずに困っていませんか。
室外機がブーンとうなるだけで動き出さない、運転を入れてもすぐ止まってしまう、という形で気づく方が多いコードです。
結論からお伝えすると、H6は室外機の圧縮機(コンプレッサー)が動き出そうとしたものの、始動できなかったことを検知して停止した状態を示しています。
圧縮機はエアコンの心臓部にあたる部品なので、「買い替えしかないのでは」と不安になるかもしれません。
ただし、H6の原因は圧縮機そのものとは限らず、制御している基板や電源環境にあることもあります。
この記事では、H6が示している状態と症状の見方、原因の幅、自分で確認できる範囲、そして修理と買い替えを判断する材料までを整理します。

目次

H6は圧縮機の始動不良を検知した停止

ダイキンのルームエアコンにおけるH6は、室外機まわりに関するH系のエラーコードです。
公式の案内では、室外機の圧縮機の始動不良を検出して停止した状態として説明されています。

📎 出典:エラーコードの内容と対処方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

対処として案内されているのは、運転を停止して電源プラグを抜き、1分ほど待ってから再度電源を入れるという操作です。
それでも改善しない場合は、電気系統や冷媒系統の部品交換が想定される作業になります。

圧縮機が「始動できない」とはどういう状態か

圧縮機は、冷媒を圧縮して送り出すポンプの役割を担う部品です。
内部にモーターを持ち、回転することで冷媒を循環させています。

このモーターにとって、もっとも負荷がかかるのが動き出す瞬間です。
止まっている状態から回転を始めるには、通常運転時よりも大きな力と電流が必要になります。

そのため、次のような状況では回り始められないことがあります。

  • 圧縮機の内部で軸が引っかかり、回転を始められない
  • モーターの巻線が劣化し、必要な力を出せない
  • 起動に必要な電流を送り出す基板側に不具合がある
  • 供給されている電圧が低く、起動に必要な電力を確保できない
  • 冷媒回路の圧力が均等になっておらず、負荷が大きすぎる

エアコンはこれらを個別に判別するのではなく、「回そうとしたのに回らなかった」という結果としてH6を表示します。
つまりH6は、原因ではなく状態を示しているコードだといえます。

H6が出たときに現れやすい症状

エラーコードを確認する前に、室外機の様子で気づくことが多いコードです。
症状と結びつけて整理しておくと、状況を伝えるときに役立ちます。

症状の出方考えられる状態
室外機がうなる音を出すが、すぐ止まる圧縮機が回り始めようとして失敗している
室外機のファンだけが回り、それ以外は動かない圧縮機が起動していない
運転を入れてから数十秒から数分で止まる起動を試みて失敗し、保護停止している
冷房も暖房も効かない冷媒が循環していない
寒い朝だけ出て、日中は動く低温時に起動の負荷が大きくなっている可能性

このうち「寒い時間帯だけ出る」というパターンは、H6の初期に見られることがあります。
気温が低いと圧縮機内部の潤滑油の粘度が上がり、動き出すときの抵抗が大きくなるためです。
朝は止まるのに昼は動くという状態は、機器が完全に故障したわけではないものの、始動する力に余裕がなくなってきているサインと考えられます。

原因は圧縮機本体とは限らない

H6と聞くと、圧縮機の交換や本体の買い替えを思い浮かべるかもしれません。
ただ、始動できない理由は圧縮機の外側にもあります。

原因の場所内容修理の規模
圧縮機本体内部の固着、モーター巻線の劣化大きい(冷媒の回収を伴う)
インバータ基板・パワーモジュール起動に必要な電流を正しく供給できていない中程度(基板交換)
配線・端子接続の緩み、劣化による接触不良小さい場合もある
電源環境電圧の低下、延長コード経由での使用使い方の見直しで改善することがある
冷媒回路圧力が均等でない状態での再起動待機時間の確保で解消することがある

このうち基板側が原因の場合、圧縮機自体は問題なく使えることがあります。
「H6が出た=コンプレッサーの寿命」と決めつけて買い替えを判断すると、まだ使えた機器を手放すことになりかねません。
点検で原因を切り分けてもらったうえで判断するのが確実です。

停止直後の再運転では動き出さない

H6と直接の因果があるわけではありませんが、混同されやすい仕様があります。
それが、運転を停止した直後に再び運転しても、室外機がすぐには動かないという動きです。

ダイキンでは、運転開始直後に風が出ない場合、3〜10分ほど待って様子を見るよう案内しています。

📎 出典:すぐに運転しない(ルームエアコン)|ダイキン工業

これは冷媒回路の圧力が落ち着くのを待つための動作で、故障ではありません。
この間に「動かないから」と何度も運転と停止を繰り返すと、圧力が均等でない状態のまま起動を試みることになり、圧縮機に無理な負荷がかかります。

また、室内の温度が設定温度に達すると、室外機は一時的に運転を止めます。
これはサーモオフと呼ばれる正常な動作で、故障ではありません。

📎 出典:エアコンが運転中に止まる(ルームエアコン)|ダイキン工業

室外機が動いていないというだけでは、H6かどうかは判断できません。
まずは運転ランプが点滅しているかを確認し、点滅していればコードを読み取ってください。
確認の手順はダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で解説しています。

室外機が動かないという症状全般については、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドで、故障とそうでないケースを段階的に整理しています。

自分で試せることと避けたい操作

H6が表示されたとき、利用者側でできることは次のとおりです。

  1. リモコンで運転を停止し、表示されているエラーコードを控える
  2. 電源プラグを抜く、またはエアコン専用のブレーカーを切る
  3. 1分ほど待ってから電源を入れ、運転を再開する
  4. 動き出さない場合は、そこからさらに数分待って様子を見る
  5. 延長コードを介して使っている場合は、専用コンセントへ接続し直す
  6. 室外機の周囲に雪や障害物がないか確認する

この操作で復旧し、その後も再発しないのであれば、一時的な要因だったと考えられます。
ただし、H6は繰り返しやすいコードでもあるため、しばらくは様子を見ておくことをおすすめします。

一方で、次の作業は避けてください。

  • 室外機のパネルを外して圧縮機や基板を確認する
  • 動かない室外機を叩く、揺らす
  • ブレーカーの容量を大きいものへ交換する
  • エラーが消えるまで電源の抜き差しを繰り返す
  • 室外機に直接水をかけて冷やす

叩いて起動させるという対処が紹介されることもありますが、配管の変形や部品の損傷につながるため行わないでください。
また、電源の抜き差しを短時間で繰り返すことは、圧縮機にとって最も負担の大きい起動動作を何度も強いることになります。

⚠️ 室外機から焦げたようなにおい、煙、通常と明らかに違う異音がする場合は、ただちに運転を停止し、可能であればエアコン専用のブレーカーを切ってください。
ブレーカーが繰り返し落ちる場合も、通電を続けずに点検を依頼してください。

点検を依頼すべき判断の線引き

次のいずれかに当てはまる場合は、販売店またはメーカーへ点検を依頼する段階です。

  • 電源を入れ直してもH6の表示が消えない
  • 室外機がうなるだけで、いつまでも回り始めない
  • 復旧しても、日をおかずに再発する
  • 冷房も暖房もまったく効かない状態が続いている
  • 運転を入れるとブレーカーが落ちる

依頼する際は、次の情報を控えておくと診断が早く進みます。

  • 室内機・室外機の型番(品番)と設置年
  • H6が出るのは運転開始の直後か、しばらく運転したあとか
  • 室外機のうなる音やファンの回転はあるか
  • 症状が出る時間帯や外気温の傾向(寒い朝だけ、など)
  • 電源リセット後にどこまで動いたか

なお、電源を切るとエラーの表示は消えてしまうため、リセットする前にコードを控えておくことをおすすめします。
エラーコードの確認手順はリモコンのタイプによって異なります。

📎 出典:エラーコードの確認方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

賃貸住宅で、エアコンが備え付けの設備として設置されている場合は、自分で業者を手配する前に管理会社や大家さんへ連絡してください。
借主に過失のない不具合の修繕は、貸主の負担とされるのが一般的です。

修理と買い替えの分かれ目

H6は、原因によって修理の規模が大きく変わるコードです。
判断の材料としては、次の3点を押さえておくとよいでしょう。

確認する項目見るポイント
原因の切り分け圧縮機本体か、基板や配線か。ここで金額が大きく変わります
使用年数おおむね8〜10年を超えていると、修理費と買い替え費用を比較したいラインです
部品の供給状況製造終了から年数が経つと、交換部品が入手できないことがあります

圧縮機の交換は、冷媒を回収したうえで部品を入れ替える作業になるため、工程が多くなります。
一方、基板の交換で済むのであれば規模は小さくなります。
実際の費用は機種・症状・地域・施工条件によって変動するので、点検の結果と見積もりを受け取ったうえで比較してください。

冷えない・暖まらないという症状が複合している場合は、ダイキンのエアコンが冷えない原因|自分でできる確認と業者依頼の目安もあわせて確認すると、原因を順に切り分けられます。

H6と間違えやすいエラーコードの違い

圧縮機に関わるコードは複数あり、示している内容が少しずつ異なります。

コード示している内容H6との違い
H6圧縮機の始動不良回り始められない状態
H8起動電流が上昇しないことによる停止起動時の電流が想定どおりに流れない
E5・E6・E8圧縮機の温度上昇や過電流による停止動いたあとに異常が出る
E1室外機のプリント基板の不具合基板そのものの動作異常
U2インバータ回路の不足電圧・過電圧電圧そのものの異常

H6とH8はどちらも起動に関わるコードですが、H6は回り始められなかったこと、H8は起動時の電流が想定どおり流れなかったことを示しています。
また、E5・E6・E8は運転を始めたあとに温度や電流が異常になるコードなので、起動の段階でつまずくH6とは出るタイミングが異なります。

表示されたコードがH6で合っているか確信が持てない場合は、系統ごとの意味を一覧で確認しておくと整理しやすくなります。
ダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説に、頭文字ごとの傾向をまとめています。

圧縮機に負担をかけない使い方

H6を完全に防ぐことはできませんが、圧縮機の負担を減らす使い方はあります。

  • こまめな入り切りを繰り返さず、一定時間は連続で運転する
  • 停止した直後にすぐ運転し直さず、数分おいてから操作する
  • エアコンは延長コードを介さず、専用コンセントへ直接接続する
  • 室外機の周囲に障害物を置かず、風の通り道を確保する
  • シーズンに入る前に一度運転し、異常がないか確認しておく

特に効果があるのが、こまめな入り切りを避けることです。
起動時にもっとも負荷がかかるという性質上、運転と停止を短い間隔で繰り返すほど圧縮機は消耗します。
節電のつもりで頻繁に切っている場合は、設定温度で調整する方法に切り替えたほうが、機器にも電気代にも有利に働くことがあります。

よくある質問

Q1. H6は自分で直せますか?

電源プラグを抜いて1分ほど待ち、再度電源を入れて運転するところまでは利用者側で行えます。
延長コードを使っていた場合は、専用コンセントへ接続し直すことも有効です。
ただし、これで復旧しない場合、原因は圧縮機や基板といった内部の部品にあります。
室外機を開ける作業や叩いて動かす行為は、部品の損傷や冷媒漏れにつながるため行わないでください。
繰り返す場合は点検を依頼してください。

Q2. 室外機がうなるだけで動きません。壊れているのでしょうか?

圧縮機が回り始めようとして失敗している状態と考えられます。
ただし、原因が圧縮機本体にあるとは限りません。
起動に必要な電流を送る基板側の不具合や、電源環境による電圧の低下でも同じ症状が出ます。
うなる音が出ているということは通電はできているため、点検で原因を切り分けてもらう価値があります。
その状態で運転を繰り返すと負担が増えるので、使用は控えて相談してください。

Q3. 寒い朝だけH6が出て、日中は普通に動きます。様子を見てもよいですか?

気温が低いと圧縮機内部の潤滑油の粘度が上がり、動き出すときの抵抗が大きくなります。
そのため、始動する力に余裕がなくなってくると、まず寒い時間帯から症状が出ることがあります。
日中は動くからといって放置すると、やがて時間帯を問わず起動できなくなる可能性があります。
本格的な寒さが来る前に点検を受けておくと、修理の手配にも余裕が生まれます。

Q4. H6が出たら買い替えるしかないのでしょうか?

原因によります。
圧縮機本体の交換になる場合は工程が多く、費用も大きくなりやすいため、使用年数によっては買い替えのほうが合理的なこともあります。
一方で、基板や配線が原因であれば修理の規模は小さくなります。
まずは点検で原因を切り分けてもらい、見積もりと使用年数、部品の供給状況を並べて比較してください。
実際の費用は機種・症状・地域・施工条件によって変動します。

Q5. 運転を入れるとブレーカーが落ちます。H6と関係がありますか?

起動時には大きな電流が流れるため、圧縮機に不具合があるとブレーカーが落ちることがあります。
ダイキンでも、エアコン専用ブレーカーが落ちていた場合は本体の不具合の可能性があるとして、ブレーカーを切ったまま相談するよう案内されています。
繰り返しブレーカーを入れ直すことは避け、通電を止めた状態で点検を依頼してください。
なお、他の家電と同じ回路を使っている場合は、容量不足が関係していることもあります。

まとめ

ダイキンのエアコンに表示されるH6は、室外機の圧縮機が始動できなかったことを検知して停止したコードです。
室外機がうなるだけで動かない、運転開始の直後に止まるといった症状と結びつきます。

まずは電源プラグを抜いて1分ほど待ち、再度運転してみてください。
すぐに動き出さない場合でも、冷媒回路の圧力が落ち着くまで数分かかることがあります。
短い間隔で運転と停止を繰り返すと、かえって圧縮機に負担をかけるので避けてください。

原因は圧縮機本体だけでなく、インバータ基板や配線、電源環境にあることもあります。
そのため、H6が出た時点で買い替えと決めつける必要はありません。
型番と症状の出方、出やすい時間帯を控えたうえで点検を依頼し、原因の切り分けと見積もりを受け取ってから、修理か買い替えかを判断してください。
寒い朝だけ症状が出るという段階であれば、本格的なシーズンに入る前に相談しておくと対応に余裕が生まれます。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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