MENU

ダイキン製エアコンのエラーコードU1とは?逆相保護が働く場面と対応

ダイキン製エアコンのエラーコードU1について、逆相保護が働く場面と対応を示した文字のみのサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ダイキンのエアコンに「U1」と表示され、どう対応すればよいか分からず困っていませんか。
特に、電気工事のあとや設置工事の直後に出ることが多く、「工事に問題があったのだろうか」と不安になる方が少なくありません。
結論からお伝えすると、U1はモーターの逆回転を防ぐための保護装置が働き、運転を停止したことを示すコードです。
機器が壊れたことを知らせているのではなく、そのまま動かすと不都合が生じる状態を検知して、あらかじめ止めているという意味合いになります。
そして、この保護が働く「逆相」という状態は、電源のつながり方に関わるものです。
この記事では、U1が示している状態と逆相の意味、出やすい場面、自宅の電源との関係、そして連絡すべき相手までを整理します。

目次

U1は逆相保護装置が作動したことを示す

ダイキンのルームエアコンにおけるU1は、室内機と室外機の全般に関わるU系のエラーコードです。
公式の案内では、モーターの逆回転を防止する逆相保護装置が作動したため停止した状態として説明されています。

📎 出典:エラーコードの内容と対処方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

対処として案内されているのは、運転を停止して電源プラグを抜き、1分ほど待ってから再度電源を入れるという操作です。
それでも改善しない場合は、電気系統や冷媒系統の部品交換が想定される作業になります。

逆相とはどういう状態か

逆相を理解するには、三相電源の仕組みを押さえる必要があります。

三相電源は、3本の線でタイミングをずらしながら電気を送る方式です。
このタイミングの順番を相順と呼び、モーターはこの順番にしたがって回転する向きが決まります。

そのため、工事などで3本の線のつなぎ方が入れ替わると、モーターが本来と逆の向きに回ろうとします
この状態が逆相です。

なぜ逆回転を防ぐ必要があるのか

エアコンの圧縮機は、決まった向きに回ることを前提に設計されています。
冷媒を吸い込んで押し出す流れも、内部の潤滑も、その回転方向を基準に成り立っています。

逆向きに回ると、冷媒が想定どおりに流れないだけでなく、潤滑が行き渡らないまま動くことになります。
短時間であっても、部品の摩耗や損傷につながる可能性があります。

そこで、相順の異常を検知した時点で運転を止め、U1として知らせる仕組みが備えられています。
つまりU1は、異常を防ぐために働いた結果として出るコードだといえます。

U1が出やすいのは電気工事の直後

逆相は、日常の使い方で自然に発生するものではありません。
電源のつながり方が変わったときに生じます。

そのため、U1が出るきっかけは次のような場面に集中します。

きっかけ想定される状況まず連絡する先
エアコンの新規設置・移設結線の順番が入れ替わっている工事を担当した業者
分電盤やブレーカーの交換配線をつなぎ直した際の相順の違い電気工事を担当した業者
建物の電気設備の改修幹線の工事にともなう変更工事を担当した業者
電力の引き込み工事のあと供給側での作業の影響工事を担当した業者または電力会社
何年も使っていて突然出た保護装置や電気系統の不具合の可能性販売店またはメーカー

工事の直後に出ている場合、機器を修理する話ではなく、配線を確認して正しくつなぎ直す話になります。
この場合、メーカーの修理窓口へ連絡するより、作業を行った業者へ直接伝えたほうが早く解決します。

逆に、工事の心当たりがまったくないのに突然U1が出たのであれば、保護装置そのものや電気系統に不具合が生じている可能性があります。
その場合は販売店またはメーカーへ点検を依頼してください。

自宅の電源が単相か三相かを確認する

逆相は三相電源で生じる状態です。
一般家庭で使われている単相の電源では、相順という概念がないため、通常は発生しません。

項目単相三相
主な用途一般家庭の照明・家電業務用機器、動力設備
電圧100Vまたは200V200V(動力)
契約の呼び方従量電灯など低圧電力、動力契約など
相順の概念なしあり
逆相の発生通常は生じない結線しだいで生じる

自宅がどちらかは、次の点から見当がつきます。

  • 電力会社との契約に「動力」や「低圧電力」といった名称が含まれている
  • 分電盤とは別に、動力用の盤やブレーカーがある
  • 店舗や事務所を併設している、もしくは併用住宅である
  • エアコンが天井埋込タイプや業務用に近い機種である

一般的な壁掛けエアコンを単相の電源で使っている住宅であれば、U1が表示される場面は限られます。
その場合、表示を読み違えている可能性もあるため、もう一度コードを確認してみてください。
読み取り手順についてはダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で解説しています。

電源が正しく届いていない場合

三相電源では、3本のうち1本が届いていない状態が起こることもあります。
配線の断線やブレーカーの一部だけが落ちているといった場合です。

この状態でも、モーターは正常に回れません。
機器によっては、こうした電源側の異常もあわせて保護の対象としています。

ダイキンでも、運転しない場合の確認としてブレーカーの状態を見ることが案内されています。

📎 出典:運転しない(ルームエアコン)|ダイキン工業

分電盤を見て、落ちているブレーカーがあれば状態を控えておいてください。
ただし、繰り返し入れ直すことは避けてください。

自分で試せることと避けたい操作

U1が表示されたとき、利用者側でできることは次のとおりです。

  1. 表示されているエラーコードを控える
  2. 直近で電気工事や設置工事がなかったか思い出す
  3. 分電盤を確認し、落ちているブレーカーがないか見る
  4. 電源プラグを抜く、またはエアコン専用のブレーカーを切る
  5. 1分ほど待ってから電源を入れ、運転を再開する

工事の心当たりがある場合は、その内容と日付を控えておくと連絡がスムーズです。

一方で、次の作業は避けてください。

  • 分電盤の中の配線をつなぎ直す
  • 室外機のカバーを外して端子台に触れる
  • ブレーカーの容量を大きいものへ交換する
  • 落ちたブレーカーを何度も入れ直す
  • エラーが消えるまで電源の抜き差しを繰り返す

配線の相順を入れ替える作業は、電気工事の資格が必要な範囲です。
また、動力用の設備は電圧も電流も大きく、感電した場合の危険は家庭用の回路とは比べものになりません。

⚠️ 分電盤や室外機の周辺から焦げたようなにおい、変色、発熱、うなるような音が見られる場合は、ただちに運転を停止し、ブレーカーを切ってください。
状況が確認できるまで、通電を再開しないでください。

点検を依頼すべき判断の線引き

次のいずれかに当てはまる場合は、点検を依頼する段階です。

  • 電源を入れ直してもU1の表示が消えない
  • 工事の直後から症状が出ている
  • 分電盤のブレーカーが落ちている、または繰り返し落ちる
  • 室外機がまったく動かない
  • 同じ電源につながる他の機器にも不調がある

依頼する際は、次の情報を控えておくと診断が早く進みます。

  • 室内機・室外機の型番(品番)と設置年
  • 直近で行った工事の内容と時期、担当した業者
  • 電源の契約種別(動力契約の有無)
  • ブレーカーの状態
  • 電源リセット後の変化

同じ電源につながる他の機器にも不調があるかどうかは、原因が機器側か電源側かを切り分ける手がかりになります。
換気扇や他の設備も動かないのであれば、電源側の可能性が高まります。

なお、電源を切るとエラーの表示は消えてしまうため、リセットする前にコードを控えておくことをおすすめします。
エラーコードの確認手順はリモコンのタイプによって異なります。

📎 出典:エラーコードの確認方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

賃貸住宅や、店舗・事務所として借りている物件では、自分で業者を手配する前に管理会社や貸主へ連絡してください。
借主に過失のない不具合の修繕は、貸主の負担とされるのが一般的です。

室外機がまったく動かないという症状が同時に見られる場合は、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドもあわせて確認してみてください。

U1と間違えやすいエラーコードの違い

電源や電気系統に関わるコードは複数あり、示している内容が異なります。

コード示している内容U1との違い
U1逆相保護装置の作動電源のつながり方(相順)が対象
U2インバータ回路の不足電圧・過電圧電圧の高さが対象
U4室内機と室外機の通信の不具合信号のやり取りが対象
E1室外機のプリント基板の不具合制御そのものの異常
H6圧縮機の始動不良回り始められない状態

U1とU2は、どちらも電源に関わるという点で混同されやすいコードです。
ただし、U1が電源のつながり方、U2が電圧の高さという違いがあります。
U2は落雷や停電のあとに出ることがある一方、U1は工事のあとに集中するという発生の傾向も異なります。

U4についてはダイキン エアコン エラーコードU4の原因と対処法|室内機と室外機が通信できないときの判断基準で詳しく解説しています。

表示されたコードがU1で合っているか確信が持てない場合は、系統ごとの意味を一覧で確認しておくと整理しやすくなります。
ダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説に、頭文字ごとの傾向をまとめています。

工事を伴う場面で気をつけたいこと

U1は、機器の使い方よりも工事の内容に左右されるコードです。
そのため、備えとしてできることも工事の場面に集まります。

  • 設置や移設の工事が終わったら、その場で試運転をして動作を確認する
  • 分電盤やブレーカーの交換を行う際は、エアコンがあることを業者へ伝えておく
  • 建物の電気設備の改修では、動力を使う機器の一覧を共有しておく
  • 工事の日付と担当した業者の連絡先を控えておく
  • 工事後に異常が出た場合は、まずその業者へ連絡する

特に意味があるのが、工事完了時の試運転です。
その場で確認しておけば、業者がいるうちに対応してもらえます。
真夏や真冬に使おうとして初めて気づくより、はるかに手間が少なくて済みます。

よくある質問

Q1. U1は自分で直せますか?

電源プラグを抜いて1分ほど待ち、再度電源を入れて運転するところまでは利用者側で行えます。
ただし、逆相は電源のつながり方に関わる状態のため、この操作で解消するとは限りません。
配線の相順を入れ替える作業は電気工事の資格が必要な範囲であり、分電盤の中に手を入れることは避けてください。
工事の直後であれば担当した業者へ、心当たりがなければ販売店またはメーカーへ相談してください。

Q2. 一般家庭の壁掛けエアコンでもU1は出ますか?

逆相は三相電源で生じる状態のため、単相の電源で使っている場合は通常発生しません。
一般家庭の壁掛けエアコンの多くは単相の電源を使っています。
そのため、U1が表示される場面は限られます。
電池式のリモコンで表示を読み取っている途中の数字を見ている可能性もあるため、もう一度確認してみてください。

Q3. 電気工事のあとにU1が出ました。工事のミスでしょうか?

配線の順番が入れ替わっている可能性はありますが、断定はできません。
いずれにしても、利用者側で確認や修正ができる範囲ではありません。
工事を担当した業者へ連絡し、エアコンにU1が表示されていることと、工事の日付を伝えてください。
機器の故障ではなく配線の確認で解決する場合、対応も比較的短時間で済みます。

Q4. U1が出たまま運転を試みても大丈夫ですか?

避けてください。
U1は、モーターが逆向きに回ることを防ぐために働いた保護です。
その状態で無理に運転しようとすると、圧縮機に負担がかかる可能性があります。
繰り返し電源を入れ直すことも、同じ状況を何度も作ることになります。
原因が確認できるまでは、運転を控えてください。

Q5. 同じ電源につながる他の機器も止まっています。関係がありますか?

電源側に原因がある可能性が高まります。
換気扇や他の設備も同時に動かないのであれば、エアコン単体の不具合ではなく、供給されている電気そのものに問題があると考えられます。
分電盤を確認し、落ちているブレーカーがないか見てください。
ただし、繰り返し入れ直すことは避け、状況を控えたうえで電気工事店や管理会社へ相談してください。

まとめ

ダイキンのエアコンに表示されるU1は、モーターの逆回転を防ぐ逆相保護装置が作動して停止したことを示すコードです。
壊れたことを知らせるのではなく、そのまま動かすと不都合が生じる状態を検知して、あらかじめ止めています。

逆相は三相電源で生じる状態なので、日常の使い方で自然に発生するものではありません。
そのためU1は、エアコンの設置や移設、分電盤の交換、建物の電気設備の改修といった工事の直後に集中します。
心当たりがあるなら、まずその工事を担当した業者へ連絡してください。

一方で、工事の心当たりがまったくないのに突然出た場合は、保護装置や電気系統に不具合が生じている可能性があります。
分電盤の配線に触れる作業は行わず、型番と工事の履歴、ブレーカーの状態を控えたうえで、販売店またはメーカーへ点検を依頼してください。
同じ電源につながる他の機器にも不調があるかどうかは、原因を切り分ける手がかりになります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

目次