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ダイキン製エアコンのエラーコードF8とは?圧縮機が高温になる仕組み

ダイキン製エアコンのエラーコードF8について、圧縮機が高温になる仕組みを示した文字のみのサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ダイキンのエアコンが運転の途中で止まり、リモコンに「F8」と表示されて困っていませんか。
しばらく置いてから電源を入れ直すと動くのに、また同じように止まる、という繰り返しに悩まされている方も多いコードです。

結論からお伝えすると、F8は室外機の圧縮機の内部温度が上昇しすぎたことを検知して運転を止めた状態を示しています。
そして、時間を置くと動き出すのは直ったからではなく、温度が下がって保護が解除されただけです。
この違いを理解しておかないと、原因を残したまま使い続けることになり、結果として修理の規模が大きくなることがあります。

この記事では、F8が示している状態と圧縮機が高温になる仕組み、再発したときの見方、似たコードとの違い、そして点検を依頼すべき判断の線引きまでを整理します。

目次

F8は圧縮機の内部温度上昇を示す

ダイキンのルームエアコンにおけるF8は、室外機まわりに関するF系のエラーコードです。
公式の案内では、室外機の圧縮機の内部温度が上昇しすぎたことにより停止した状態として説明されています。

📎 出典:エラーコードの内容と対処方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

対処として案内されているのは、運転を停止して電源プラグを抜き、1分ほど待ってから再度電源を入れるという操作です。
それでも改善しない場合は、点検・修理を依頼する流れになります。

圧縮機はなぜ熱くなるのか

圧縮機は、冷媒を圧縮して送り出す部品です。
内部にモーターを持ち、回転することで冷媒を循環させています。

熱が生まれる要因は主に2つあります。

  • モーターが動くこと自体による発熱
  • 冷媒を圧縮することで生じる温度上昇

気体は圧縮すると温度が上がります。
自転車の空気入れを使ったあとにポンプが温かくなるのと同じ現象が、圧縮機の中でも起きています。

内部を冷やしているのは冷媒と潤滑油

では、圧縮機はどうやって冷えているのでしょうか。

役割を担っているのが、戻ってきた冷媒と、内部を循環する潤滑油です。
熱交換器で熱を渡して低温になった冷媒が圧縮機へ戻り、モーターや内部の熱を受け取りながら通り抜けていきます。
潤滑油も、部品同士の摩擦を減らすと同時に熱を運ぶ役目を果たしています。

つまり、圧縮機が熱くなりすぎるということは、冷やす仕組みのどこかが働いていないということです。
発熱そのものより、冷却が追いついていない状態と考えたほうが原因に近づけます。

しばらく休ませると動くのはなぜか

F8で最も誤解されやすいのが、時間を置くと運転できるようになるという点です。

これは、圧縮機の温度が下がったことで保護が解除されたにすぎません。
冷媒が不足している、放熱が妨げられているといった原因が残っていれば、運転を再開して温度が上がった時点でまた止まります。

判断の目安を整理します。

症状の出方考えられる状況次の行動
一度出たきりで、その後まったく出ない一時的な高負荷が原因経過を見ながら通常使用
数時間から数日おきに繰り返す冷却が追いついていない状態が続いている環境を確認し、続くなら点検
運転開始から止まるまでの時間が短くなっている状態が悪化している可能性使用を控えて点検を依頼する
猛暑日や厳寒日にだけ出る余裕のない条件で運転している環境の改善と点検の検討

特に注意したいのが、止まるまでの時間が短くなっているという変化です。
最初は数時間もったのに、次は1時間、その次は30分というように短くなっているなら、状態が進行していると考えられます。

なお、室内の温度が設定温度に達したときにも室外機は一時的に停止します。
これはサーモオフと呼ばれる正常な動作で、故障ではありません。

📎 出典:エアコンが運転中に止まる(ルームエアコン)|ダイキン工業

運転ランプが点滅しているかどうかが見分けの基準になります。
確認の手順はダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で解説しています。

内部温度が上がりやすくなる条件

圧縮機の冷却が追いつかなくなる背景には、いくつかの要因があります。

要因内容
冷媒の不足戻ってくる冷媒が少なく、内部の熱を運び去れない
放熱の妨げ室外機の周囲がふさがれ、熱を捨てられない
フィルターの目詰まり風量が落ち、熱交換が十分に行われない
高負荷での連続運転猛暑日や厳寒日に、能力の限界に近い状態が続く
潤滑油の劣化・偏り熱を運ぶ働きと潤滑の働きが低下する
圧縮機自体の劣化効率が落ち、同じ仕事に対する発熱が増える

このうち、冷媒の不足は見落とされやすい要因です。
冷媒が少ないと冷えにくくなるのはもちろんですが、圧縮機の冷却という面でも影響します。

冷媒不足が進むと、機器によっては別のコードとして検知されます。
冷媒ガス不足についてはダイキン エアコン エラーコードU0とは?冷媒ガス不足のサインと修理の判断基準で詳しく解説しています。

また、効き方が落ちているという症状が同時に出ている場合は、ダイキンのエアコンが冷えない原因|自分でできる確認と業者依頼の目安で原因を順に切り分けられます。

自分で試せることと避けたい操作

F8が表示されたとき、利用者側でできることは次のとおりです。

  1. リモコンで運転を停止し、表示されているエラーコードを控える
  2. 運転開始から止まるまでの時間を記録する
  3. 室外機の周囲に物や落ち葉、積雪がないか確認する
  4. 室内機のエアフィルターを清掃する
  5. 電源プラグを抜く、またはエアコン専用のブレーカーを切る
  6. 1分ほど待ってから電源を入れ、運転を再開する

時間の記録は、F8では特に意味を持ちます。
止まるまでの時間が回を追うごとに短くなっているかどうかが、状態の進み具合を示す手がかりになるためです。

一方で、次の作業は避けてください。

  • 室外機のパネルを外して圧縮機や配管に触れる
  • 冷媒を補充する、抜く
  • 室外機に水やお湯をかけて冷やす
  • 扇風機などで無理に冷やしながら運転を続ける
  • エラーが消えるまで電源の抜き差しを繰り返す

運転中の圧縮機や吐出側の配管は高温になります。
また、水をかけて冷やす行為は電装部への浸水につながるため行わないでください。

⚠️ 室外機から焦げたようなにおい、煙、通常と明らかに違う異音がする場合は、ただちに運転を停止し、可能であればエアコン専用のブレーカーを切ってください。
状況が確認できるまで、運転を再開しないでください。

点検を依頼すべき判断の線引き

次のいずれかに当てはまる場合は、販売店またはメーカーへ点検を依頼する段階です。

  • 室外機まわりを整え、フィルターを清掃しても再発する
  • 止まるまでの時間が回を追うごとに短くなっている
  • 冷房も暖房も効きが落ちている
  • 電源を入れ直しても表示が消えない
  • 運転を再開してすぐ止まるようになった

依頼する際は、次の情報を控えておくと診断が早く進みます。

  • 室内機・室外機の型番(品番)と設置年
  • F8が出るのは冷房・暖房のどちらか
  • 運転開始からどのくらいで止まるか(複数回分あると理想的)
  • 発生した日時と、そのときの外気温のおおよその状況
  • 効き方に変化を感じ始めた時期

なお、電源を切るとエラーの表示は消えてしまうため、リセットする前にコードを控えておくことをおすすめします。
エラーコードの確認手順はリモコンのタイプによって異なります。

📎 出典:エラーコードの確認方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

賃貸住宅で、エアコンが備え付けの設備として設置されている場合は、自分で業者を手配する前に管理会社や大家さんへ連絡してください。
借主に過失のない不具合の修繕は、貸主の負担とされるのが一般的です。

放置すると修理の規模が大きくなりやすい

F8で意識しておきたいのは、繰り返すほど圧縮機への負担が積み重なるという点です。

高温になった状態で運転を続けると、潤滑の働きが落ち、内部の摩耗が進みます。
その先まで進むと、圧縮機そのものの交換が必要になることがあります。

確認する項目見るポイント
原因の切り分け冷媒や放熱の問題か、圧縮機自体の劣化か
使用年数おおむね8〜10年を超えていると、修理費と買い替え費用を比較したいラインです
部品の供給状況製造終了から年数が経つと、交換部品が入手できないことがあります

圧縮機の交換は、冷媒を回収したうえで部品を入れ替える作業になるため工程が多くなります。
一方、冷媒の補充や放熱環境の改善で済む段階であれば、規模ははるかに小さくて済みます。
実際の費用は機種・症状・地域・施工条件によって変動するため、点検の結果と見積もりを受け取ったうえで判断してください。

室外機が動かないという症状が同時に見られる場合は、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドもあわせて確認してみてください。

F8と間違えやすいエラーコードの違い

F系のコードは、いずれも室外機の温度や圧力に関わっています。
違いは、どこを測っているかです。

コード測っている場所F8との違い
F8圧縮機の内部温度圧縮機そのものの内部
F3圧縮機の吐出管温度圧縮機から出た直後の配管
F6高圧圧力または室外熱交換器の温度モードによって対象が変わる
FA吐出圧力温度ではなく圧力
E5・E6・E8圧縮機の温度上昇や過電流電流を含めた検知

F3とF8はどちらも圧縮機の熱に関わりますが、F3が出口の配管、F8が本体の内部という違いがあります。
背景となる原因は重なることも多いものの、検知している位置が異なるため、どちらが表示されるかは機種や状況によって変わります。

表示されたコードがF8で合っているか確信が持てない場合は、系統ごとの意味を一覧で確認しておくと整理しやすくなります。
ダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説に、頭文字ごとの傾向をまとめています。

圧縮機に負担をかけない使い方

F8を完全に防ぐことはできませんが、冷却の条件を整えることはできます。

  • 室外機の吹き出し口の正面や側面に物を置かない
  • 落ち葉や綿ぼこりが吸い込み側に張り付いていないか、季節の変わり目に確認する
  • エアフィルターを定期的に清掃し、風量を確保する
  • こまめな入り切りを繰り返さず、一定時間は連続で運転する
  • 効き方の変化に気づいた段階で様子を見る

効きが落ちてきたという感覚は、冷媒の状態や熱交換の効率が変わってきたサインであることがあります。
F8のような温度に関わるコードは、その延長線上で現れることも少なくありません。
繁忙期を避けて相談できるうちに確認しておくと、対応の選択肢が広がります。

よくある質問

Q1. しばらく置いたら動きました。直ったということですか?

温度が下がって保護が解除されただけで、原因が解消したとは限りません。
冷媒の不足や放熱の妨げといった要因が残っていれば、運転して温度が上がった時点でまた止まります。
判断の目安は再発の有無と、止まるまでの時間の変化です。
一度きりで再発しないなら一時的な高負荷だった可能性がありますが、繰り返すのであれば点検を受けてください。

Q2. 止まるまでの時間がだんだん短くなっています。まずい状態ですか?

状態が進行している可能性があります。
最初は数時間もったのに、1時間、30分と短くなっているのであれば、冷却が追いつかなくなる度合いが強まっていると考えられます。
この段階で運転を続けると、圧縮機の内部の摩耗が進み、交換が必要になることもあります。
使用を控え、早めに点検を依頼してください。

Q3. 扇風機で室外機を冷やせば使えますか?

一時的に温度が下がっても、原因が解消するわけではありません。
また、無理に運転を続けることは圧縮機への負担を増やします。
室外機の周囲を片付けて風の通り道を確保することは有効ですが、外から冷やして使い続けるという対処は避けてください。
水やお湯をかける行為は、電装部への浸水につながるため特に危険です。

Q4. 猛暑日にだけ止まります。設置環境の問題でしょうか?

その可能性はあります。
外気温が高いと熱を捨てにくくなり、圧縮機の冷却も追いつきにくくなります。
そこに室外機まわりの障害物やフィルターの汚れが重なると、保護が働く水準に達しやすくなります。
まずは環境を整えて様子を見てください。
それでも繰り返すのであれば、冷媒の量や圧縮機の状態を点検してもらう段階です。

Q5. F3が出たこともあります。両方出るのは故障が複数あるということですか?

必ずしもそうとは限りません。
F3は圧縮機から出た直後の配管の温度、F8は圧縮機の内部温度を見ています。
測っている位置は違いますが、背景にある原因が共通していることは珍しくありません。
どちらが表示されるかは、機種や運転条件によって変わります。
複数のコードが出た場合は、それぞれ記録して点検時に伝えてください。

まとめ

ダイキンのエアコンに表示されるF8は、室外機の圧縮機の内部温度が上昇しすぎたことを検知して停止したコードです。
圧縮機は運転にともなって発熱しますが、通常は戻ってきた冷媒と潤滑油が熱を運び去っています。
つまりF8は、発熱そのものよりも冷却が追いついていない状態を示していると考えたほうが、原因に近づけます。

時間を置くと動き出すのは、温度が下がって保護が解除されただけです。
冷媒の不足や放熱の妨げといった原因が残っていれば、また同じように止まります。
特に、止まるまでの時間が回を追うごとに短くなっているなら、状態が進行しているサインです。

室外機まわりを整え、フィルターを清掃しても再発するのであれば、点検を依頼する段階です。
運転を繰り返すほど圧縮機の内部には負担が積み重なり、当初は冷媒や環境の調整で済んだはずの状態が、部品交換を要する不具合へ発展することがあります。
止まるまでの時間を複数回分控えたうえで、販売店またはメーカーへ相談してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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