ダイキンのエアコンが止まり、リモコンに「E6」または「E8」と表示されて困っていませんか。
運転を始めてしばらくして止まる、暑い日に限って動かなくなる、といった形で気づくことが多いコードです。
結論からお伝えすると、E6とE8はどちらも圧縮機に過大な電流が流れたことを検知して運転を止めた状態を示しています。
公式の説明も、案内されている対処も共通しているため、利用者側の対応は同じになります。
また、過電流という性質から、ブレーカーが落ちるという症状と結びつくこともあります。
この記事では、E6とE8が示している状態と過電流が起きる背景、ブレーカーが落ちる場合の注意点、E3やE5との関係、そして点検を依頼すべき判断の線引きまでを整理します。
E6とE8はどちらも圧縮機の過電流を示す
ダイキンのルームエアコンにおけるE6とE8は、いずれも室外機まわりに関するE系のエラーコードです。
公式の案内では、どちらも圧縮機の過電流により停止した状態として説明されています。
対処として示されているのも共通しています。
| 運転モード | 案内されている対処 |
|---|---|
| 冷房の場合 | 室外機の前に車や物などがないか確認し、障害物があれば取り除く |
| 暖房の場合 | 運転を停止してフィルターを掃除する(自動お掃除機能付きはフィルター掃除運転) |
これらを試しても改善しない場合は、点検・修理を依頼する流れになります。
なぜ2つのコードに分かれているのか
公式の説明が同じであるにもかかわらず、コードが2つ用意されているのは、機器の内部で検知している回路や系統が異なるためと考えられます。
ただし、その違いが具体的にどこにあるかは公表されていません。
利用者にとって大切なのは、どちらが表示されていても、行うべきことと相談先は同じという点です。
E6だから軽い、E8だから重いという区別はありません。
点検を依頼する際に、表示されたのがどちらだったかを伝えれば、それが診断の材料になります。
過電流とはどういう状態か
電流は、モーターがどれだけの力を出しているかを表す量です。
重い荷物を持ち上げるときに人が力を込めるのと同じように、圧縮機も重い条件で回ろうとすると多くの電流を必要とします。
過電流とは、その電流が想定の範囲を超えた状態です。
このまま流れ続けると部品が発熱し、損傷につながる可能性があるため、機器は運転を止めます。
電流が増える3つの背景
圧縮機に流れる電流が増える理由は、大きく3つに整理できます。
| 背景 | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 負荷が重い | 押し出す相手の圧力が高く、余分な力が必要になる | 室外機の放熱不良、フィルターの目詰まり |
| 電圧が足りない | 同じ仕事をするために、より多くの電流が必要になる | 延長コード経由での使用、回路の共有 |
| 機械的な抵抗が増えている | 圧縮機の内部で回りにくくなっている | 潤滑の劣化、部品の摩耗 |
このうち、公式に案内されている対処は1つ目に対応するものです。
室外機の前がふさがれていれば圧力が下がらず、圧縮機は重い条件で回り続けることになります。
2つ目の電圧については、少し意外に感じるかもしれません。
電圧が低いと、同じ力を出すために必要な電流が増えます。
そのため、エアコンを延長コード経由で使っていたり、他の家電と回路を共有していたりすると、過電流の側に近づくことがあります。
圧力・温度・電流は同じ原因の別の現れ方
E系のコードを並べてみると、検知しているものが異なることに気づきます。
| コード | 検知しているもの |
|---|---|
| E3 | 高圧圧力の上昇 |
| E5 | 圧縮機の温度上昇 |
| E6・E8 | 圧縮機の過電流 |
興味深いのは、これらの案内されている対処がすべて同じという点です。
冷房なら室外機の障害物、暖房ならフィルターという内容が共通しています。
これは、放熱が妨げられるという1つの状況が、圧力の上昇・温度の上昇・電流の増加という3つの形で同時に現れるためです。
どのコードが表示されるかは、機器がどの値を先に危険域と判断したかによって変わります。
つまり、E6やE8が出たときも、まず確認すべきは放熱の条件です。
その意味では、E3やE5と同じ入り口から始めることになります。
ブレーカーが落ちる場合の注意点
過電流に関わるコードで気をつけたいのが、ブレーカーとの関係です。
圧縮機に過大な電流が流れると、機器側の保護が働く前に、分電盤のブレーカーが動作することがあります。
運転を入れるたびにブレーカーが落ちる、という症状として現れることもあります。
ダイキンでも、運転しない場合の確認としてブレーカーの状態を見ることが案内されています。
⚠️ ブレーカーが繰り返し落ちる状態で、何度も入れ直すことは避けてください。
過大な電流が流れる状態を繰り返すことになり、発熱や部品の損傷につながります。
エアコン専用のブレーカーを切ったまま、点検を依頼してください。
なお、他の家電と同じ回路を使っている場合は、容量不足でブレーカーが落ちていることもあります。
その場合はエアコン単体の不具合ではないため、使い方の見直しで改善することもあります。
電源の取り方も確認しておく
電圧が過電流に関わることを踏まえると、電源の取り方も確認しておく価値があります。
- 延長コードやテーブルタップを介してエアコンを接続していないか
- 他の家電と同じコンセントを分岐して使っていないか
- 消費電力の大きい機器を同じ回路で同時使用していないか
- コンセントの差し込みが緩んでいないか、変色していないか
エアコンは専用のコンセントから電気を取ることを前提に作られた機器です。
延長コードを介した使用は、電圧の低下だけでなく、コードやプラグの発熱という別のリスクにもつながります。
差し込み口が焦げている、変色しているといった様子が見られる場合は、使用を中止して電気工事店へ相談してください。
自分で試せることと避けたい操作
E6またはE8が表示されたとき、利用者側でできることは次のとおりです。
- リモコンで運転を停止し、表示されているコードがE6かE8かを控える
- 冷房で出たなら、室外機の前・側面・背面に物がないか確認する
- 暖房で出たなら、室内機のエアフィルターを清掃する
- 延長コードを使っている場合は、専用コンセントへ接続し直す
- 分電盤を確認し、落ちているブレーカーがないか見る
- 電源プラグを抜き、1分ほど待ってから運転を再開する
一方で、次の作業は避けてください。
- 室外機のパネルを外して圧縮機や基板に触れる
- ブレーカーの容量を大きいものへ交換する
- 落ちたブレーカーを何度も入れ直す
- 冷媒を補充する、抜く
- エラーが消えるまで電源の抜き差しを繰り返す
ブレーカーの容量を上げる行為は、配線の許容範囲を超える電流を流すことにつながり、火災の原因になります。
エラーコードの読み取り方や、運転ランプが点滅しているときの確認手順については、ダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で詳しく解説しています。
点検を依頼すべき判断の線引き
次のいずれかに当てはまる場合は、販売店またはメーカーへ点検を依頼する段階です。
- 室外機まわりを整え、フィルターを清掃しても再発する
- 専用コンセントに接続し直しても改善しない
- ブレーカーが繰り返し落ちる
- 運転を入れるとすぐ止まるようになった
- 涼しい日や穏やかな気候の日にも出る
依頼する際は、次の情報を控えておくと診断が早く進みます。
- 室内機・室外機の型番(品番)と設置年
- 表示されたのはE6かE8か
- 出るのは冷房・暖房のどちらか
- 運転開始からどのくらいで止まるか
- ブレーカーの状態と、電源の取り方
なお、電源を切るとエラーの表示は消えてしまうため、リセットする前にコードを控えておくことをおすすめします。
エラーコードの確認手順はリモコンのタイプによって異なります。
賃貸住宅で、エアコンが備え付けの設備として設置されている場合は、自分で業者を手配する前に管理会社や大家さんへ連絡してください。
借主に過失のない不具合の修繕は、貸主の負担とされるのが一般的です。
修理費用は、原因が放熱環境や電源の取り方なのか、圧縮機やインバータ基板まで及ぶのかで大きく変わります。
圧縮機の交換になる場合は冷媒の回収をともなうため工程が多くなります。
使用年数がおおむね8〜10年を超えている場合は、修理費と買い替え費用を並べて比較する段階といえます。
実際の金額は機種・症状・地域・施工条件によって変動するため、見積もりを受け取ってから判断してください。
効き方が落ちているという症状もあわせて出ている場合は、ダイキンのエアコンが冷えない原因|自分でできる確認と業者依頼の目安で原因を順に切り分けられます。
E6・E8と間違えやすいエラーコードの違い
圧縮機に関わるコードは複数あり、検知している内容が異なります。
| コード | 示している内容 | E6・E8との違い |
|---|---|---|
| E6・E8 | 圧縮機の過電流 | 電流が対象 |
| E5 | 圧縮機の温度上昇 | 温度が対象 |
| H6 | 圧縮機の始動不良 | 回り始められない状態 |
| H8 | 起動電流が上昇しないことによる停止 | 電流が不足する側 |
| U2 | インバータ回路の不足電圧・過電圧 | 電源の電圧が対象 |
H8との違いは押さえておくとよいでしょう。
E6・E8が電流が多すぎる側、H8が電流が想定どおり流れない側を示しています。
同じ電流に関するコードでも、方向が逆です。
表示されたコードがE6またはE8で合っているか確信が持てない場合は、系統ごとの意味を一覧で確認しておくと整理しやすくなります。
ダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説に、頭文字ごとの傾向をまとめています。
室外機がまったく動かないという症状が見られる場合は、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドもあわせて確認してみてください。
圧縮機に余分な電流を流さない使い方
E6やE8を完全に防ぐことはできませんが、条件を整えることはできます。
- 室外機の吹き出し口の正面や側面に物を置かない
- 落ち葉や綿ぼこりが吸い込み側に張り付いていないか確認する
- エアフィルターを定期的に清掃し、風量を確保する
- エアコンは延長コードを介さず、専用コンセントへ直接接続する
- 消費電力の大きい家電との同時使用を避ける
- こまめな入り切りを繰り返さず、一定時間は連続で運転する
起動時にはもっとも大きな電流が流れます。
そのため、運転と停止を短い間隔で繰り返すことは、過電流の側に近づく行為でもあります。
節電のつもりで頻繁に切っている場合は、設定温度で調整する方法に切り替えたほうが機器にも有利に働きます。
よくある質問
Q1. E6とE8は何が違うのですか?
公式の説明はどちらも圧縮機の過電流による停止で、案内されている対処も同じです。
機器の内部で検知している回路や系統が異なると考えられますが、その違いは公表されていません。
利用者にとっては、どちらが表示されていても行うべきことと相談先は同じです。
E6だから軽い、E8だから重いという区別はありません。
点検時にどちらが表示されたかを伝えれば、診断の材料になります。
Q2. E6やE8は自分で直せますか?
公式に案内されている対処であれば、利用者側で行えます。
冷房中に出たなら室外機の前の障害物を取り除き、暖房中に出たならフィルターを清掃してください。
延長コードを介して使っていた場合は、専用コンセントへ接続し直すことも有効です。
これらを行っても繰り返す場合は、圧縮機やインバータ基板に原因がある可能性が高く、点検を依頼してください。
Q3. ブレーカーが落ちます。入れ直して使ってもよいですか?
繰り返し入れ直すことは避けてください。
過大な電流が流れる状態を何度も作ることになり、発熱や部品の損傷につながります。
エアコン専用のブレーカーを切ったまま、点検を依頼してください。
なお、他の家電と同じ回路を使っている場合は、容量不足で落ちていることもあります。
その場合は同時使用を見直すことで改善することがあります。
Q4. 延長コードで使っていました。それが原因でしょうか?
原因のひとつになり得ます。
延長コードを介すと電圧が下がりやすく、同じ力を出すために必要な電流が増えます。
また、定格を超える電流が流れると、コードやプラグが発熱する危険もあります。
エラーの有無にかかわらず、専用コンセントへ直接接続する形に戻してください。
差し込み口に焦げや変色が見られる場合は、電気工事店へ相談してください。
Q5. 放置するとどうなりますか?
保護が働いている状態なので、表示された時点ですぐ危険な状態になるわけではありません。
ただし、過大な電流が流れる状態を繰り返すと、圧縮機やインバータ基板に負担が積み重なります。
その結果、当初は環境の改善で済んだはずの状態が、部品交換を要する不具合へ発展することがあります。
ブレーカーが落ちる症状をともなう場合は、配線側の発熱という別のリスクもあるため、早めに点検を受けてください。
まとめ
ダイキンのエアコンに表示されるE6とE8は、どちらも圧縮機に過大な電流が流れたことを検知して停止したコードです。
公式の説明も対処も共通しているため、どちらが表示されていても行うべきことは同じです。
電流が増える背景は、負荷が重い、電圧が足りない、機械的な抵抗が増えているという3つに整理できます。
公式に案内されている対処は1つ目に対応するもので、冷房なら室外機の障害物、暖房ならフィルターの清掃です。
あわせて、延長コード経由での使用や回路の共有といった電源の取り方も確認してください。
ブレーカーが繰り返し落ちる場合は、入れ直しを続けないことが重要です。
過大な電流が流れる状態を何度も作ることになり、発熱や部品の損傷につながります。
エアコン専用のブレーカーを切ったうえで、型番と表示されたコード、電源の取り方を控えて点検を依頼してください。

