ダイキン製エアコンのJ4・J5・J6・J8・J9エラーとは?|サーミスタの検知位置
ダイキンのエアコンに「J4」「J5」「J6」「J8」「J9」のいずれかが表示され、どう対応すればよいか分からず困っていませんか。
調べてみても、どれも「サーミスタの不具合」としか書かれておらず、違いが分かりにくいコードです。
結論からお伝えすると、この5つはいずれも室外機のサーミスタに不具合が生じたことを示しており、違いは冷媒回路のどこの温度を測っているかにあります。
そして、案内されている対処も想定される交換部品も共通しています。
つまり、どれが表示されていても利用者側で行うことは同じです。
この記事では、5つのコードが担当している位置と冷媒の流れ、共通して押さえておきたい点、そして点検を依頼すべき判断の線引きまでを整理します。
5つのコードはいずれも室外機サーミスタの不具合
ダイキンのルームエアコンにおけるJ系は、室外機のサーミスタに関わるエラーコードです。
公式の案内では、それぞれ次のように説明されています。
| コード | 測っている位置 |
|---|---|
| J4 | ガス管(低圧飽和)の温度 |
| J5 | 吸入管の温度 |
| J6 | 熱交換器の温度 |
| J8 | 液管の温度 |
| J9 | ガス管の温度 |
対処として案内されているのは、いずれも運転を停止して電源プラグを抜き、1分ほど待ってから再度電源を入れるという操作です。
それでも改善しない場合は、室外機基板やサーミスタの部品交換が想定される作業になります。
冷媒が一周する経路のどこを見ているか
これらの違いを理解するには、冷媒がどのように循環しているかを押さえるのが近道です。
エアコンの冷媒は、圧縮機から送り出され、熱交換器で熱を捨て、絞られて圧力を下げ、別の熱交換器で熱を吸い、また圧縮機へ戻るという循環を繰り返しています。
その道中で、冷媒は液体と気体を行き来します。
| 区間の呼び方 | 冷媒の状態 | 担当するコード |
|---|---|---|
| 吐出管 | 圧縮された直後の高温高圧の気体 | J3 |
| 熱交換器 | 熱をやり取りしている最中 | J6 |
| 液管 | 熱を捨てて液体になった状態 | J8 |
| ガス管 | 熱を吸って気体になった状態 | J9、J4 |
| 吸入管 | 圧縮機へ戻る直前 | J5 |
つまり冷媒が一周する経路の要所ごとに、温度を測るサーミスタが配置されているということです。
機器はこれらの値を組み合わせることで、冷媒が想定どおりに流れているかを把握しています。
なお、J4とJ9はどちらもガス管に関わりますが、公式ではJ4に「低圧飽和」という但し書きが付いています。
同じ配管でも、検知の目的が異なると考えられます。
5つに共通して押さえておきたい点
これらのコードには、いくつか共通する性質があります。
説明も対処も共通している
公式の説明はいずれも「室外機サーミスタの不具合」で、案内されている対処も電源の入れ直しです。
想定される交換部品も、室外機基板とサーミスタで共通しています。
利用者側でできることは同じ
測っている位置が違っても、外から確認できるものではありません。
電源の入れ直しと、室外機まわりの環境確認までが利用者側の範囲です。
環境の改善では解消しない
温度が実際に異常になっているのではなく、測る部品の側に問題がある状態です。
そのため、室外機を片付けたりフィルターを掃除したりしても変わりません。
どれが出ても点検が前提になる
電源リセットで復旧しなければ、部品の交換や配線の確認が必要です。
コードによって緊急度が違うということはありません。
なぜ複数のコードに分けられているのか
利用者にとって対応が同じであるにもかかわらず、5つに分かれているのは、点検する側にとって意味があるためです。
どの位置のサーミスタかが分かれば、確認する箇所を絞り込めます。
室外機の中には複数のサーミスタが配置されているので、コードが1種類しかなければ、すべてを順に確認することになります。
そのため、表示されたコードを正確に読み取って伝えることが、そのまま診断の効率につながります。
J4なのかJ9なのか、J6なのかJ8なのかを取り違えないよう、可能であればメモに残しておいてください。
エラーコードの読み取り方や、運転ランプが点滅しているときの確認手順については、ダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で詳しく解説しています。
不具合が起きる背景
室外機のサーミスタは、配管や熱交換器に接する位置に取り付けられた小さな部品です。
不具合が生じる要因としては、次のようなものが考えられます。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| サーミスタ本体の劣化 | 長年の温度変化により素子の特性が変わる |
| 配線・コネクタの接触不良 | 運転にともなう振動による緩み |
| 取り付け位置のずれ | 配管への密着が保てなくなる |
| 湿気・結露による腐食 | 接点が傷み、値が届かなくなる |
| 断線 | 配線の傷み、小動物によるかじり |
| 室外機基板の不具合 | 値を受け取る側が正しく処理できない |
室外機は屋外にあり、運転中は振動をともないます。
また、運転と停止のたびに温まって冷えるという変化が繰り返されるため、部品にとっては厳しい環境です。
草木が近い場所や地面に近い設置では、小動物が内部に入り込んで配線を傷めることもあります。
周囲を片付けておくことは直接の対策にはなりませんが、条件を悪くしない工夫にはなります。
自分で試せることと避けたい操作
J4・J5・J6・J8・J9のいずれかが表示されたとき、利用者側でできることは次のとおりです。
- リモコンで運転を停止し、表示されているコードを正確に控える
- 電源プラグを抜く、またはエアコン専用のブレーカーを切る
- 1分ほど待ってから電源を入れ、運転を再開する
- 室外機の周囲に雑草や落ち葉、積雪がないか確認する
- 表示が出る前に効き方の変化がなかったか思い出す
一方で、次の作業は避けてください。
- 室外機のパネルを外してサーミスタや配管に触れる
- コネクタを差し直す、配線を引っ張る
- 室外機に水をかけて洗う
- エラーが消えるまで電源の抜き差しを繰り返す
配管は運転中に高温または低温になります。
運転を停止した直後でも熱が残っている箇所があり、触れると火傷のおそれがあります。
また、サーミスタは細い配線でつながった小さな部品なので、無理に触れると断線させてしまうこともあります。
⚠️ 室外機から焦げたようなにおい、煙、通常と明らかに違う異音がする場合は、ただちに運転を停止し、可能であればエアコン専用のブレーカーを切ってください。
状況が確認できるまで、運転を再開しないでください。
点検を依頼すべき判断の線引き
これらのコードは、電源リセットで復旧しなければ点検が前提になります。
次のいずれかに当てはまる場合は、販売店またはメーカーへ連絡してください。
- 電源を入れ直しても表示が消えない
- 復旧しても、日をおかずに再発する
- 冷房も暖房も効きが落ちている
- 運転中に止まることが増えている
- 過去にも別のJ系コードが出たことがある
最後の項目は、原因を絞り込む手がかりになります。
複数のサーミスタで不具合が出ているのであれば、部品ごとの問題より、値を受け取る基板側や配線のまとまった箇所を疑う視点も出てきます。
依頼する際は、次の情報を控えておくと診断が早く進みます。
- 室内機・室外機の型番(品番)と設置年
- 表示されたコード(J4・J5・J6・J8・J9のどれか)
- 出始めた時期
- 過去に出たことのあるエラーコード
- 効き方に変化を感じ始めた時期
なお、電源を切るとエラーの表示は消えてしまうため、リセットする前にコードを控えておくことをおすすめします。
エラーコードの確認手順はリモコンのタイプによって異なります。
賃貸住宅で、エアコンが備え付けの設備として設置されている場合は、自分で業者を手配する前に管理会社や大家さんへ連絡してください。
借主に過失のない不具合の修繕は、貸主の負担とされるのが一般的です。
修理の規模は比較的小さく済むことがある
J系で押さえておきたいのは、サーミスタが小さな部品だという点です。
| 原因の場所 | 想定される作業 |
|---|---|
| サーミスタ本体 | 部品の交換。冷媒の回収は不要な場合が多い |
| 配線・コネクタ | 接続の修正や配線の交換 |
| 室外機基板 | 基板の交換 |
圧縮機や熱交換器の交換と違い、サーミスタの交換は冷媒を扱う工程をともなわないことが多くなります。
そのため、原因がサーミスタ本体であれば、修理の規模は比較的小さく収まる可能性があります。
一方、室外機の基板まで交換が必要になる場合は金額が上がります。
使用年数がおおむね8〜10年を超えている場合は、修理費と買い替え費用を並べて比較する段階といえます。
実際の費用は機種・症状・地域・施工条件によって変動するため、点検の結果と見積もりを受け取ったうえで判断してください。
効き方が落ちているという症状もあわせて出ている場合は、フィルターの汚れなど別の要因が重なっていることもあります。
原因の切り分けについてはダイキンのエアコンが冷えない原因|自分でできる確認と業者依頼の目安も参考になります。
J3との違いと、他のサーミスタ系コード
同じJ系でも、J3は少し性格が異なります。
| コード | 測っている位置 | 特徴 |
|---|---|---|
| J3 | 圧縮機の吐出管 | 冷媒回路でもっとも高温になる区間 |
| J4・J5・J6・J8・J9 | 冷媒回路の各所 | 冷媒の流れる状態を把握する |
J3が担当する吐出管は、圧縮機を出た直後の区間です。
冷媒不足や放熱不良が真っ先に現れる位置であり、圧縮機の保護に直結する値を扱っています。
また、サーミスタに関わるコードは室外機だけではありません。
| コード | 測っている温度 |
|---|---|
| H9 | 外気温 |
| C9 | 室内機が吸い込む空気の温度 |
| C4 | 室内熱交換器の温度 |
| P3・P4 | 室外機の放熱フィンの温度 |
| H5 | 圧縮機の過負荷サーミスタ |
J系が室外機の冷媒側、C系とH9が空気側や室内側という整理をしておくと、コードを見たときに見当がつきやすくなります。
系統ごとの意味はダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説にまとめています。
室外機がまったく動かないという症状が見られる場合は、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドもあわせて確認してみてください。
室外機の状態を保つためにできること
サーミスタそのものを手入れすることはできませんが、周囲の条件を整えることはできます。
- 室外機の周囲に雑草を茂らせない、落ち葉をためない
- 吹き出し口の正面や側面に物を置かない
- 地面に直接置く形になっている場合は、架台の設置を検討する
- 室外機の上に重い物を置かず、振動を増やさない
- エラーコードが出たら、その内容と日付を記録しておく
記録は、J系では特に役立ちます。
どのコードがいつ出たかを残しておけば、同じサーミスタで繰り返しているのか、別の位置でも出ているのかが分かります。
複数の位置で出ているのであれば、基板側や配線のまとまった箇所を確認する必要が出てきます。
よくある質問
Q1. J4とJ9はどちらもガス管ですが、何が違うのですか?
公式の説明では、J4に「低圧飽和」という但し書きが付いています。
同じガス管でも、検知の目的が異なると考えられます。
ただし、その違いが具体的にどこにあるかは公表されていません。
利用者にとっては、どちらが表示されていても対処と相談先は同じです。
表示されたコードを正確に伝えれば、点検の際に確認する箇所の判断材料になります。
Q2. 自分でできることはありますか?
電源プラグを抜いて1分ほど待ち、再度電源を入れて運転するところまでは行えます。
これで復旧し、その後まったく再発しないのであれば、一時的な影響だった可能性があります。
ただし、これらのコードは測る部品の側の問題を示しているため、室外機を片付けたりフィルターを掃除したりしても解消しません。
室外機のパネルを外す作業は火傷や感電の危険があるため行わず、再発する場合は点検を依頼してください。
Q3. どのコードが出たか覚えていません。もう一度確認できますか?
電源を切るとエラーの表示は消えてしまいますが、不具合が続いていれば運転を再開したときに再び表示されます。
運転ランプが点滅している状態であれば、リモコン操作でコードを読み取れます。
確認の手順はリモコンのタイプによって異なるため、取扱説明書またはメーカーの案内を参照してください。
読み取ったコードは、その場でメモに残しておくことをおすすめします。
Q4. 複数のJ系コードが出たことがあります。故障箇所が複数あるのでしょうか?
その可能性もありますが、値を受け取る基板側や、配線のまとまった箇所に原因があることも考えられます。
複数のサーミスタで同時期に不具合が出るというのは、それぞれが個別に劣化したと考えるより、共通する部分を疑うほうが自然な場合があります。
いつどのコードが出たかを記録して、点検時にまとめて伝えてください。
Q5. 買い替えを考えたほうがよいですか?
コードだけで判断する必要はありません。
サーミスタは小さな部品で、交換に冷媒を扱う工程をともなわないことが多くなります。
そのため、原因がサーミスタ本体であれば修理の規模は比較的小さく収まる可能性があります。
一方、室外機の基板まで交換が必要になる場合は金額が上がります。
点検で原因を切り分けてもらったうえで、使用年数や部品の供給状況とあわせて判断してください。
まとめ
ダイキンのエアコンに表示されるJ4・J5・J6・J8・J9は、いずれも室外機のサーミスタに不具合が生じたことを示すコードです。
違いは、冷媒回路のどこの温度を測っているかにあります。
冷媒は、圧縮機から送り出され、熱交換器で熱を捨て、絞られて圧力を下げ、また熱を吸って戻るという循環を繰り返しています。
その経路の要所ごとにサーミスタが配置されており、J6が熱交換器、J8が液管、J9とJ4がガス管、J5が吸入管を担当しています。
5つとも、案内されている対処も想定される交換部品も共通しています。
利用者側でできるのは電源の入れ直しまでで、室外機を片付けても解消しません。
測る部品の側の問題だからです。
一方で、どのコードが出たかは点検する側にとって意味のある情報です。
確認する箇所を絞り込む手がかりになるため、表示されたコードを正確に控えて伝えてください。
過去に別のJ系コードが出ていた経過があれば、それもあわせて伝えると原因の絞り込みが早くなります。

