コロナの寒冷地用大型ストーブに「EE」と表示され、運転が止まってしまった。
EEは、機種によって入れ直すだけで復帰する可能性がある場合と、再運転してはいけない場合にはっきり分かれるコードです。
前者は停電を検知して安全に停止した状態で、機器そのものに異常があるわけではありません。
後者は運転を止めたあとの温度が想定どおりに下がっていない状態で、こちらは点検が前提になります。
同じ2文字でも扱いが正反対になるため、まず自分の機種がどちらに当てはまるかを確認することが重要です。
この記事では、2つの意味の違いと、それぞれで取るべき行動を整理します。
EEは機種によって意味が分かれる
同じEEでも、対象製品によって内容が異なります。
| 対象製品 | EEが示す内容 | メーカーが示す処置 |
|---|---|---|
| 全機種(寒冷地輻射タイプ以外) | 停電検知 | 運転スイッチを入れ直して再運転する。改善しない場合は点検または修理が必要 |
| 寒冷地輻射タイプ/ツインヒータ | 停止時気化筒異常過熱 | 点検または修理が必要 |
寒冷地輻射タイプかどうかが分かれ目になります。
本体の銘板(型式シール)で機種を確認してから読み進めてください。
全機種(寒冷地輻射タイプ以外)のEE
ガス化温風タイプ、ポット式温風タイプ、スペースネオ(ミニ)、業務用大型温風などでEEが出た場合は、停電検知です。
停電があったかを確認する
停電を検知して停止した場合、復電しても自動で運転が再開されることはありません。
安全のため、使用者が意図して再開する仕組みになっているためです。
次の点を確認すると、停電があったかどうかの見当がつきます。
- 家の中の他の時計(電子レンジ、炊飯器など)の表示がリセットされていないか
- 照明が一瞬消えた、機器が再起動したといった心当たりがないか
- 屋外で強風、落雷、除雪作業、電気工事などがなかったか
- 分電盤のブレーカーが落ちていないか
- 電源プラグがコンセントから抜けかかっていないか
- 延長コードやタップを使っている場合、そのスイッチが切れていないか
一瞬の電圧低下でも検知することがあるため、はっきりと停電を感じていなくても該当する場合があります。
とくに強風時や落雷時には、ごく短い瞬停が起きていることがあります。
再運転の手順
- 家の他の電気製品が使えることを確認する(使えなければ復電を待つ)
- 分電盤のブレーカーが落ちていれば戻す
- 電源プラグが確実に差さっているか確認する
- 運転スイッチを一度「切」にする
- 再び「入」にして、正常に立ち上がるか確認する
正常に立ち上がれば、そのまま使用して差し支えありません。
入れ直しても復帰しない場合は、電源まわりや制御部に要因がある可能性があるため点検を依頼してください。
寒冷地輻射タイプ・ツインヒータのEE
この機種でEEが出た場合は、停止時気化筒異常過熱です。
「停止時」という点が意味すること
このコードの特徴は、運転中ではなく停止したあとの温度を問題にしている点にあります。
ストーブは消火したあとも、しばらくは送風などの動作を続けて内部の熱を逃がします。
気化筒は運転中に高温になる部品のため、停止後に適切に温度が下がっていくことが前提になっています。
その温度が想定どおりに下がらない、あるいは停止しているのに上昇したと検知されると、EEが表示されます。
これは、消火したはずの機器の内部で熱が残り続けている可能性を示す表示です。
気化筒内に残った灯油の挙動にも関わるため、原因を確かめないまま運転を再開することは避けてください。
考えられる要因
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 停止後の冷却動作の不良 | 送風が正常に働かず、熱が逃げていない |
| 気化筒内のタール堆積 | 熱の伝わり方が変わり、温度が下がりにくい |
| 温度センサーの不具合 | 実際の温度と異なる値を検知している |
| 燃料の遮断が不完全 | 停止後も気化筒側に灯油が回っている |
| 配線・コネクタの接触不良 | 温度の信号が正しく伝わっていない |
| 制御基板の判定不良 | 正常な状態を異常と判定している |
いずれも本体内部にあり、分解を伴います。
気化筒は高温になる部品でもあるため、ご自身で確認しようとせず点検を依頼してください。
再運転を試さない
停電検知のEEと違い、こちらは運転スイッチの入れ直しが案内されていません。
一時的に表示が消えたとしても、停止後の温度が正常に下がるようになったわけではありません。
運転スイッチを切り、そのまま使用を中止して点検を待ってください。
点検までのあいだ、別の暖房で室温を確保する必要がある場合は、使用する器具の換気条件を確認したうえで併用してください。
開放式の器具を使う場合は、こまめな換気が欠かせません。
停電検知は機種によってコードが分かれる
停電検知は、機種によって表示されるコードが異なります。
| 表示 | 停電検知の対象製品 |
|---|---|
| EE | 全機種(寒冷地輻射タイプ以外) |
| E7 | 寒冷地輻射タイプ/ツインヒータ(過熱防止装置の作動と共通) |
| E9 | 寒冷地輻射タイプ/ツインヒータ |
寒冷地輻射タイプだけがEEの停電検知から外れており、代わりにE7とE9が割り当てられています。
そしてそのタイプでは、EEが別の意味(停止時気化筒異常過熱)を持ちます。
機種を確認せずに検索すると正反対の説明にたどり着くことがあるので注意してください。
表示の全体像を確認したい場合はコロナ ストーブ エラーコード一覧をご覧ください。
EEが出たときの行動フロー
機種と確認結果に応じて、取るべき行動を整理しました。
| 状況 | 取るべき行動 |
|---|---|
| 寒冷地輻射タイプ以外で、停電の心当たりがある | 復電を確認し、運転スイッチを入れ直す |
| 寒冷地輻射タイプ以外で、ブレーカーが落ちていた | ブレーカーを戻してから入れ直す |
| 寒冷地輻射タイプ以外で、入れ直しても復帰しない | 使用を止めて点検を依頼する |
| 寒冷地輻射タイプ/ツインヒータでEEが出た | 再運転を試さず、点検を依頼する |
| 消火後に本体が長く熱いままだった心当たりがある | 再運転せず、その状況を伝えて点検を依頼する |
| 灯油くさい、すすくさいにおいがする | 換気したうえで再運転せず、点検を依頼する |
再運転が案内されている機種でも、試すのは1度で十分です。
繰り返し入れ直しても、原因が残っていれば同じ結果になります。
点検を依頼する判断基準
次のいずれかに当てはまる場合は、点検を依頼する段階です。
- 寒冷地輻射タイプまたはツインヒータでEEが表示された
- 停電の心当たりがないのにEEが出た
- 入れ直してもEEが繰り返し出る
- 消火してからしばらく経っても、本体が熱いままだと感じていた
- 停止後の送風音が以前より短くなった、または鳴らなくなった
- 使用年数が8年を超えている
停止後の動作の変化は、ふだん意識しにくい部分ですが、原因を絞り込む手がかりになります。
気づいていた場合は点検時に伝えてください。
修理費用は、センサーや配線の交換で済むのか、気化筒や制御基板まで含むのかで幅が出ます。
出張料・技術料・部品代の合計で決まるため、実際の金額は診断後の見積もりで確認してください。
コロナは設計標準使用期間を8年相当(20,000時間)としており、その時期に達すると点検時期をお知らせする「88」表示が出る機種があります。
考え方はコロナ石油ストーブの「88エラー」表示とはで解説しています。
温度に関わる他の表示との違い
過熱に関わる表示は複数あり、どのタイミングで検知されたかが異なります。
| 表示 | 検知されるタイミング |
|---|---|
| EE(寒冷地輻射タイプ/ツインヒータ) | 運転を停止したあと |
| E4・EF | 運転中に内部温度が上がりすぎたとき(機種による) |
| EH | 制御基板まわりの温度が高いとき |
運転中に止まる症状が中心であれば『E4』『EF』エラーの原因と直し方が該当する可能性があります。
公的機関も、シーズン初めの確認事項として本体まわりのほこりの除去と可燃物との距離の確保を挙げており、過熱系の表示を防ぐうえでも有効です。
よくある質問
Q1. 停電のあとEEが出ました。入れ直せば元どおりですか。
寒冷地輻射タイプ以外の機種であれば、多くの場合はそれで復帰します。
停電検知は異常ではなく、電源が途切れたことを機器が認識して安全に停止した状態です。
復電後に自動で運転が再開されないのは、使用者が状況を確認したうえで再開できるようにするための仕様です。
ただし、入れ直しても再びEEが出る場合は、電源まわりや制御部に要因がある可能性があるため点検を検討してください。
Q2. 停電していないのにEEが出ました。
はっきりと停電を感じていなくても、ごく短い瞬停が起きていることがあります。
強風や落雷、近隣での電気工事、除雪作業などがあった場合は、その可能性を疑ってください。
また、電源プラグの抜けかけや延長コードのスイッチ切れでも同じ状態になります。
これらを確認しても心当たりがなく、入れ直しても復帰しない場合は点検を依頼してください。
Q3. 停止時気化筒異常過熱と表示されましたが、運転中は問題ありませんでした。
このコードは運転中ではなく、停止したあとの温度を検知して出るものです。
そのため、運転中の燃焼や暖まり方に問題を感じていなくても表示されることがあります。
むしろ、ふだんどおり使えていたのに突然出るケースのほうが多いと考えられます。
運転中に異常がなかったからといって様子を見るのではなく、点検を受けてください。
Q4. EEが出たまま電源プラグを抜いても大丈夫ですか。
停電検知で出ている場合は、抜いても問題ありませんが、EEの解除にはなりません。
機種によっては時刻やタイマーの設定が初期化されるだけで終わります。
停止時気化筒異常過熱で出ている場合は、本体が十分に冷えていない可能性があるため、慌てて抜き差しするより、そのまま運転を止めて冷えるのを待つほうが安全です。
いずれの場合も、抜き差しを繰り返すことはおすすめできません。
Q5. 点検までのあいだ、別の暖房を使っても大丈夫ですか。
問題ありません。
ただし、石油ファンヒーターやカセットガスストーブなどの開放式の器具を使う場合は、室内の空気を燃焼に使うため、こまめな換気が必要になります。
電気ストーブやエアコンのように燃焼を伴わない暖房であれば、換気の負担は小さくなります。
寒冷地では室温低下による水道管の凍結にも注意してください。
まとめ
コロナの寒冷地用大型ストーブに表示されるEEは、機種によって意味が正反対に分かれます。
寒冷地輻射タイプ以外の機種では停電検知を示し、復電を確認したうえで運転スイッチを入れ直せば復帰する可能性があります。
一方、寒冷地輻射タイプとツインヒータでは停止時気化筒異常過熱を示し、こちらは再運転が案内されていません。
消火したあとに内部の熱が想定どおり下がっていない状態を知らせる表示のため、原因を確かめないまま使い続けることは避けてください。
まず本体の銘板で機種を確認し、自分のEEがどちらなのかを見極めることが最初の一歩になります。
判断がつかない場合や入れ直しても復帰しない場合は、型式と使用年数を控えて販売店またはコロナサービスセンターへ点検を依頼してください。

