リモコンに「F12」と表示され、お湯が沸かなくなって不安になっていませんか。
F12は、沸き上げに必要な水がヒートポンプ側に流れていないことを機器が検知し、運転を止めたときに出る表示です。
Fから始まるコードは点検・修理が必要な区分に含まれますが、F12については給水元栓の閉まりや冬場の凍結など、確認すれば自分で解消できる原因が案内されています。
この記事では、パナソニック製エコキュートのF12が示している状態と、確認する順番、漏電しゃ断器を使った解除手順、そして冬の朝に表示されたときの動き方までを整理して解説します。
F12は「沸き上げに必要な水が流れていない」ことを知らせる表示
エコキュートは、貯湯ユニットとヒートポンプユニットの間で水を循環させながらお湯を沸かします。
この循環が確保できないまま運転を続けると、冷媒側の圧力が上がりすぎて機器を痛めるため、安全装置が働いて運転を止めます。
F12は、その保護動作が働いた状態を知らせる表示です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | F12 |
| 内容 | 沸き上げ回路に水が十分流れず、安全装置が作動して停止した |
| コードの分類 | Fから始まる表示=原則は点検・修理の区分 |
| 自分で確認できる原因 | 給水元栓や水側バルブが閉じている/給水配管の凍結/空気抜きが不十分 |
| 出やすい時期 | 冬の朝、長期不在からの再開時、設置や水抜きの直後 |
取扱説明書でも、F12に対しては給水元栓を開ける、ヒートポンプユニットの空気抜きをする、凍結予防工事を依頼するという3つの対処が案内されています。
まずはこの3点を確認してから、修理の判断に進むのが順番です。
エラーコード全体の分類を確認したい場合は、パナソニック エコキュート エラーコード一覧|原因と対処法を簡単解説もあわせてご覧ください。
確認する3か所
1.給水元栓・水側バルブが開いているか
給水元栓は貯湯ユニットの近く、給水配管との間にあります。
点検や水抜き、外構工事のあとに閉じたままになっていると、タンクへ水が入らず沸き上げができません。
機種によっては、ヒートポンプユニット側の水側バルブが閉まっていることが原因として案内されている場合もあります。
どちらも左に回すと「開」になるのが一般的です。
長期の留守明けやリフォーム後にF12が出たときは、ここを最初に疑ってください。
2.配管が凍結していないか
外気温が0℃を下回った翌朝にF12が出た場合、給水配管やヒートポンプ配管の凍結が疑われます。
日中に気温が上がれば自然に解けて復旧することが多いため、まずは時間を置いて様子を見るのが基本です。
急ぐときは、タオルを巻いた上からぬるま湯をゆっくりかける方法が案内されています。
凍結した配管に熱湯をかけると、急激な温度変化で配管が破裂するおそれがあります。
また、凍結のおそれがある時期は、配線用しゃ断器・漏電しゃ断器・凍結予防ヒーターの電源を切らないでください。
通電を止めると凍結予防運転が働かず、被害が広がることがあります。
3.ヒートポンプユニットの空気抜きが足りているか
設置直後や、長期不在で水抜きをしたあとの再使用時は、配管内に空気が残っていることがあります。
空気をかんだ状態では水が循環せず、沸き上げを始めた時点でF12につながります。
リモコンのメニューから空気抜き運転を行い、あわせてヒートポンプユニットの水抜き栓から勢いよく水が出ることを確認してください。
手順は取扱説明書の「準備する」「ご使用前の準備と確認」に記載されています。
F12を解除する手順
- 上記3か所を確認し、原因を取り除く
- 貯湯ユニットの漏電しゃ断器を「切」にする
- 約1分待つ
- 漏電しゃ断器を「入」に戻す
- リモコンの表示が消え、沸き上げが再開するかを確認する
順番として大切なのは、処置を済ませてからしゃ断器を入れ直すことです。
原因が残ったままリセットしても、沸き上げを始めた時点で再びF12が出ます。
凍結が原因の場合は、解けきる前にリセットを繰り返しても意味がないため、日中まで待ってから操作してください。
冬の朝にF12が出たときの動き方
凍結が原因のときは、慌てて何かをするより、待つほうが安全に復旧します。
気温が上がるまでの間は、次のように考えてください。
- 沸き上げは止まるが、タンクに残っているお湯は使える
- ただし新たに沸かせないため、残湯を使い切ると水になる
- その日はシャワーを短めにし、お湯はりの湯量も抑える
- 気温が上がって解凍したら、しゃ断器を切→入で表示を消す
朝の時点で残湯量表示が少ない場合は、解凍後に沸き増しをしておくと、夜の入浴に間に合いやすくなります。
蛇口からもまったくお湯が出ない場合の切り分けは、オール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説で整理しています。
確認しても消えないときに疑うところ
給水元栓を開け、凍結もなく、空気抜きも済ませたうえでF12が続く場合は、機器内部や配管施工に原因がある可能性があります。
| 症状 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 気温に関係なく毎回F12で止まる | ヒートポンプ配管の詰まり、循環ポンプの不良 | 販売店またはメーカーへ点検依頼 |
| 設置・移設の直後から出ている | ヒートポンプ配管の誤接続や折れ | 工事店へ確認依頼 |
| 沸き上げを始めて数分で必ず停止する | 圧力スイッチやサーミスターの不良 | 点検依頼 |
| ほかの表示も一緒に出る | 機器内部の不具合 | 使用を中止して点検依頼 |
判断の目安としては、気温が上がっても、給水元栓を開けても再発するかどうかです。
条件を整えても繰り返すなら、自己対処の範囲を超えていると考えて点検を依頼してください。
凍結を繰り返さないための備え
- 露出している給水配管・ヒートポンプ配管に保温材が巻かれているかを確認する
- 保温材が破れていたり、テープが劣化していたら早めに補修する
- 冬期は漏電しゃ断器を「入」のままにして、凍結予防運転を働かせる
- 1か月以上使わないときは、取扱説明書の手順で水抜きをする
強い冷え込みが予想される夜は、メーカーが案内している方法として、リモコンの給湯温度を「水」に設定したうえで、給湯栓から1分間に200ml程度の水を出し続ける方法があります。
給湯温度を「水」にしておけばタンクのお湯を消費せずに済みますが、機種によっては「水」設定ができない場合があります。
保温材は市販の保温チューブで補修できます。
劣化したまま冬を迎えると、毎年同じ時期にF12が出る状態になりがちです。
なお、設置から10年前後が経過している機器は、凍結をきっかけに他の部品の不具合が表面化することもあります。
修理費用と残りの使用年数を比べる考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。
よくある質問
Q1.F12が出ましたが、お湯は使えますか。
A.タンクにお湯が残っていれば、蛇口やシャワーからの給湯は使えるのが一般的です。ただし沸き上げが止まっているため、残っている分を使い切ると水しか出なくなります。原因が給水元栓の閉まりや断水であれば、水道の圧力でお湯を押し出す仕組み上、給湯そのものが使えません。まずは蛇口から水が出るかを確認すると、状況を切り分けられます。
Q2.F12は自分で解除してよいのでしょうか。
A.給水元栓を開ける、凍結の解消を待つ、空気抜きをするといった対処を済ませたうえであれば、漏電しゃ断器を切→入して表示を消す操作は取扱説明書でも案内されています。原因を取り除かないままリセットだけを繰り返すのは避けてください。処置をしても再発する場合は、内部の不具合が疑われるため、販売店またはメーカーに点検を依頼しましょう。
Q3.冬の朝だけF12が出て、昼には消えます。放置してよいですか。
A.凍結が原因である可能性が高く、日中に自然解凍すれば運転は戻ります。ただし、毎年繰り返している状態は、配管の保温が不足しているサインです。凍結と解凍を繰り返すと配管や継手に負担がかかり、破損や漏水につながることもあります。シーズン中は様子を見ながら、暖かい時期に保温材の追加や凍結予防工事を検討しておくと安心です。
Q4.凍結したとき、給湯栓を少し開けて水を流し続ければ防げますか。
A.有効な方法として案内されています。ポイントは、リモコンの給湯温度を「水」に設定したうえで、給湯栓から1分間に200ml程度が出るように開けておくことです。給湯温度を「水」にしておけば、タンクのお湯を減らさずに配管内の水を動かせます。あわせて、漏電しゃ断器を「入」のままにして自動の凍結予防運転を働かせること、露出配管に保温材を巻くことも基本の対策になります。機種によっては「水」設定ができない場合があるため、取扱説明書もご確認ください。
Q5.給水元栓の場所がわかりません。
A.貯湯ユニットと給水配管の間に設置されており、本体には付属していない部品です。多くは貯湯ユニットの側面や下部の配管に、ハンドルやレバーの形で付いています。設置状況によっては化粧カバーの内側にあることもあります。見当たらない場合は、無理に配管を動かさず、設置した工事店に位置を確認してください。
まとめ
F12は、沸き上げに必要な水が流れていない状態を検知して、機器が運転を止めた表示です。
給水元栓や水側バルブの開閉、給水配管やヒートポンプ配管の凍結、空気抜きの不足という3点を確認すれば、多くの場合は自分で復旧できます。
処置を済ませてから漏電しゃ断器を「切」にし、約1分後に「入」に戻して表示を消してください。
条件を整えても再発する場合は配管や部品側の不具合が考えられるため、無理に運転を繰り返さず、販売店またはメーカーに点検を依頼しましょう。

