食器を詰めて運転を始めたら、すぐに止まって「30」と表示された。
ドアはきちんと閉めたはずなのに、何が引っかかっているのか分からず戸惑いますよね。
リンナイの食器洗い乾燥機に表示される30は、水槽蓋が完全に閉まっていない可能性を知らせる表示です。
ドアの話ではなく庫内の蓋の話で、規定より大きなお皿や背の高いコップが干渉しているケースが多く、食器を入れ直すだけで復帰します。
この記事では干渉しやすい食器の具体例、確認する順番、入れ直しても改善しないときの判断基準、そして再発を防ぐ並べ方までを整理します。
エラー30が示しているのは「水槽蓋が閉まっていない」
リンナイの公式FAQでは、エラー30は水槽蓋が完全に閉まっていない可能性があるとされ、ドアを開けて水槽内に規定より大きなお皿や背の高いコップなどを入れていないかを確認するよう案内されています。
それでも改善しない場合は、器具の故障またはその他の不具合の可能性があるとされています。
ここで押さえておきたいのが、「水槽蓋」は外側のドアとは別の部分だという点です。
スライドオープン式の食洗機は、引き出しを閉めると庫内の水槽が上側の蓋で密閉される構造になっています。
この蓋が最後まで閉まりきらないと、洗浄中に水があふれるおそれがあるため、機器は運転に入らずに30を表示します。
つまり30は、外側のドアを強く押し込んでも解決しません。
庫内で何かが上方向に飛び出していて、蓋の動きを止めていると考えるのが正しい見方です。
干渉しやすい食器の具体例
実際に引っかかりやすいのは、次のようなものです。
| 種類 | 引っかかる理由 |
|---|---|
| 大皿・プラッター | かごの高さを越えて斜めに張り出す |
| 背の高いグラス・タンブラー | 上かごの想定高さを超える |
| 水筒・ボトル本体 | 縦に長く、立てると上端が出る |
| 菜箸・フライ返し・トング | かごから斜めに突き出す |
| 鍋のフタ・ざる | 寝かせると反り、立てると高くなる |
| 保存容器のフタ | 軽くて水流で浮き上がる |
| まな板 | 立てた状態で上端が出る |
とくに見落としやすいのが軽い樹脂製のフタです。
セットした時点では収まっていても、洗浄中の水流で浮き上がって蓋に干渉することがあります。
運転開始から数十秒〜数分で30が出る場合は、これが原因である可能性を疑ってください。
また、長い菜箸やフライ返しは、かごの穴に斜めに差し込むと先端が上に向かって飛び出します。
手前から見ると収まっているように見えても、奥側で突き出していることがあるため、かがんで横から目線を合わせて確認するのが確実です。
確認する順番
次の順で見ていくと、原因に早くたどり着けます。
- 電源を「切」にして、引き出しを完全に開ける
- 上かごの高さを越えて飛び出しているものがないか、横から目線を合わせて確認する
- 長い箸・トング・フライ返しが斜めに突き出していないか確認する
- 軽い樹脂製のフタが浮き上がる位置にないか確認する
- 大皿を無理に斜めに差し込んでいないか確認する
- 疑わしいものを一度取り出し、ドアを閉めて再運転する
ポイントはいきなり並べ替えず、疑わしいものを「抜いて」試すことです。
全部を並べ替えてしまうと、何が原因だったのか分からなくなります。
1つ抜いて復帰すれば、次回からその食器の入れ方だけを変えればよいと分かります。
抜いたものは手洗いするか、次の運転に回してください。
庫内に入る高さの食器だけで一度回し、原因を切り分けてから運用を決めるのが効率的です。
入れ方の基本と、サイズの考え方
30の予防は、入れ方の基本に戻るだけで大きく変わります。
- 皿は立てて、かごのスリットに沿って垂直に差す
- グラス・マグカップは伏せて置き、上かごの高さに収まるものを選ぶ
- 長い箸やトングは、小物入れに寝かせるか短いものに替える
- フタやまな板は、かごの高さに収まる範囲で立てる
- 軽い樹脂製品は、重い食器の間に挟んで固定する
- 入れすぎを避け、かごの想定枚数を超えない
機種ごとに収容できる食器の寸法は決まっています。
「入ったから大丈夫」ではなく、取扱説明書に記載された食器の寸法制限を基準にするのが確実です。
手持ちの大皿が毎回引っかかるようなら、その皿は食洗機に入れない食器として運用を分けたほうがストレスがありません。
うつわの素材ごとの向きや置き方、食洗機に入れないほうがよいものの見分け方は食洗機で陶器は洗える?傷むうつわの見分け方と入れ方で整理しています。
また、水筒のように縦に長いものは高さだけでなく対応可否の確認も必要です。判断の仕方は食洗機で水筒は洗える?対応品の見分け方と非対応品のリスクをご覧ください。
入れ直しても改善しないときの判断
食器を取り出して庫内を空にしても30が出る場合は、機器側の不具合が疑われます。
考えられるのは、水槽蓋の開閉を検知する部分の不具合や、蓋の動きそのものを妨げる機構の劣化です。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 1つ抜いたら復帰した | 入れ方の問題。対処完了 |
| 並べ直して復帰した | 入れ方の問題。寸法を見直す |
| 庫内を空にしても30が出る | 器具の故障の可能性。点検を依頼 |
| 蓋の動きが以前より重い | 機構の劣化。点検を推奨 |
| 他のエラーも出るようになった | 複数箇所の劣化が進行 |
| 使用開始から10年前後 | 修理費と買い替えを比較 |
蓋を手で無理に押し込んだり、工具でこじ開けたりしないでください。
変形すると洗浄中に水があふれる原因になり、修理費も上がります。
費用の目安として、リンナイは排水不良を示すエラー60について18,900円〜31,600円(税込)を公表しています。
30に対する明示はありませんが、庫内の機構部品の交換をともなう修理は同程度の水準になることが想定されます。
実際の金額は訪問した修理員から案内され、修理を行わなくても出張費や故障診断料が発生します。
洗い上がりが悪いときも入れ方を見直す
30が出るほどではなくても、食器が干渉していると洗浄力そのものが落ちます。
リンナイは、運転後に洗剤が残って汚れが落ちていない場合について、回転ノズルが詰まり等で正常に作動していない可能性があるとして、ノズルのお手入れを案内しています。
あわせて、食器の入れ方によっては回転ノズルが正常に回らないことがあり、お箸などが当たらないよう注意するよう示されています。
つまり、上に飛び出すものは蓋に当たり、下に垂れるものはノズルに当たるという構図です。
30の予防として入れ方を整えると、洗い残しの改善も同時に進むことになります。
庫内は上下方向の余裕がそれほどない空間なので、「高さ」と「垂れ下がり」の2方向を意識して並べるのがコツです。
長いトングや菜箸は小物入れに寝かせ、大きなボウルは重ねずに1つずつ立てる。
この2点を守るだけで、30と洗い残しのどちらも起きにくくなります。
よくある質問
Q1. ドアはしっかり閉まっているのに30が出ます。なぜですか。
30が示しているのは外側のドアではなく、庫内の水槽蓋です。引き出しを閉めると庫内の水槽が上側の蓋で密閉される構造になっており、この蓋が閉まりきらないと表示されます。庫内で何かが上方向に飛び出して蓋の動きを止めていることが多いため、ドアを押し込むのではなく、引き出しを開けて庫内の食器が飛び出していないかを横から確認してください。
Q2. どのくらいの大きさの皿なら入れられますか。
機種によって収容できる食器の寸法が決められているため、取扱説明書の記載を基準にしてください。目安として、かごのスリットに垂直に差した状態で上かごや庫内天面に触れないことが条件になります。斜めに寝かせれば入るという入れ方は、水流で位置がずれて干渉する原因になるため避けてください。毎回引っかかる大皿は、手洗いに回すほうが結果的に手間が少なくなります。
Q3. 運転開始からしばらく経ってから30が出ました。
セット時には収まっていたものが、洗浄中の水流で動いて蓋に干渉した可能性があります。とくに軽い樹脂製のフタや保存容器は浮き上がりやすいため、重い食器の間に挟んで固定するか、別の位置に移してください。運転開始直後ではなく数分後に出るパターンは、この「動いて干渉した」ケースを疑うと原因にたどり着きやすくなります。
Q4. 庫内を空にしても30が出ます。どうすればよいですか。
食器がない状態で表示されるのであれば、水槽蓋の開閉を検知する部分や、蓋の動きを妨げる機構の不具合が疑われます。ユーザー側で分解して確認できる部位ではないため、メーカーへ点検を依頼してください。このとき、蓋を手で押し込んだり工具でこじ開けたりしないでください。変形すると洗浄中に水があふれる原因になり、修理費も上がります。
Q5. 食器を詰め込みすぎると、30以外にも影響がありますか。
あります。食器が多すぎたり重なっていたりすると、回転ノズルが正常に回らず、洗い残しや洗剤の残留につながります。箸やトングがノズルに当たって回転を妨げるケースも報告されています。30が出るほどではなくても、洗い上がりが落ちてきたと感じるときは入れ方を見直すタイミングです。庫内の想定枚数を超えないようにし、重ならないよう間隔を空けて並べてください。
まとめ
リンナイの食洗機に表示される30は、水槽蓋が完全に閉まっていない可能性を知らせるエラーです。
示しているのは外側のドアではなく庫内の蓋なので、引き出しを押し込むのではなく、庫内で上方向に飛び出しているものを探すのが正しい進め方になります。
大皿・背の高いコップ・長い箸・軽い樹脂製のフタが代表的な原因で、疑わしいものを1つ抜いて再運転すれば原因を特定できます。
庫内を空にしても表示される場合は機構側の不具合が疑われるため、無理に力を加えず点検を依頼してください。

