「自動」ボタンを押したのに浴槽にお湯がたまらず、リモコンに「562」が出て止まってしまった。
シャワーは問題なく使えるのに、湯はりだけができない——。
562や502は、湯はりの制御まわりで異常が検知されたことを示すコードです。
燃焼や点火のトラブルとは系統が違うため、お湯そのものは出せる状態であることがほとんどです。
そしてリンナイは、修理が完了するまでのあいだの使い方まで公式に案内しています。
この記事では、562と502の違い、修理を待つあいだもお風呂に入る方法、排水栓の問題との切り分け、そして修理費用の目安までを整理します。
562・502が示しているのは「湯はりの制御まわり」の異常
2つのコードは、同じ湯はり機能について別の角度から表示されます。
| 表示 | 内容 | 見え方 |
|---|---|---|
| 562 | 湯はり電磁弁異常を検知 | 部品側の異常として検知した |
| 502 | 湯はり不良 | 湯はりがうまくいかなかったという結果 |
リンナイの公式Q&Aでは、562について湯はり電磁弁異常を検知した際に表示されると説明されています。
利用者側の対処方法としては、運転スイッチを一度切って再操作することが案内されています。
改善しない場合は、湯はり水コン(湯はり電磁弁)や電子ユニットの故障の可能性があるとされています。
502についても、考えられる故障箇所として同じ湯はり水コンが挙げられています。
つまり562と502は、同じ部品まわりの不具合を違う形で知らせていると考えて差し支えありません。
湯はり電磁弁とは何をしている部品か
自動湯はりは、リモコンのボタンを押すだけで設定量のお湯が浴槽にたまり、自動で止まります。
この「出す・止める」を担っているのが湯はり電磁弁です。
電気信号を受けて弁が開き、必要な量が入ったら閉じるという動作を繰り返しています。
そのため、この部品に不具合が起きると次のような症状が出ます。
- 自動を押してもお湯が出てこない
- 途中まで入って止まってしまう
- 設定量より少ない、または多い状態で終わる
- たし湯・ぬる湯が動作しない
一方で、蛇口やシャワーへお湯を送る経路は別です。
だから「シャワーは使えるのに湯はりだけできない」という状態が成立します。
修理までのあいだも、お風呂に入れる
このコードで知っておく価値がもっとも高いのが、この点です。
リンナイは502の案内のなかで、修理が完了するまでの対応方法を明記しています。
自動運転・たし湯・ぬる湯は使用できないものの、給湯(蛇口からお湯を出す)とおいだきは使用できるとされています。
そのため、給湯蛇口から浴槽にお湯をため、おいだき運転で使用するという方法が案内されています。
562や502が出ても、その日から入浴できなくなるわけではありません。
修理の予約が数日先になっても、この方法で生活を回せます。
ただし注意点があります。
公式にも記載されているとおり、この方法では自動では止まりません。
蛇口を開けたまま別のことをしていると、浴槽からお湯があふれます。
- 浴槽にためている間は、その場を離れない
- タイマーやスマートフォンのアラームを併用する
- 家族にも「今は自動が使えない」と共有しておく
とくに小さな子どもや高齢の家族がいる家庭では、湯はりを誰が担当するかを決めておくと安心です。
まず確認したいこと
再操作の前に、湯はりが止まる別の原因を除外しておくと切り分けが早くなります。
| 確認箇所 | 見るポイント |
|---|---|
| 浴槽の排水栓 | しっかり閉まっているか。ゴム栓のゆるみも含む |
| 循環アダプタ | フィルターが汚れで詰まっていないか |
| 給水元栓 | 全開になっているか |
| 浴槽の水位 | 循環アダプタが隠れる高さまであるか |
| 電源プラグ | 抜けかかっていないか |
排水栓の閉め忘れについては、リンナイが別のコードとして032を用意しています。
湯はり時に排水栓が閉まっていないと、お湯が排水口から抜けてしまうためです。
排水栓まわりが原因の場合は、リンナイ給湯器のエラー032|自動湯はりが途中で止まるときの確認もあわせて確認してください。
また、おいだきが動かない場合は循環アダプタの状態が関係することがあり、リンナイ給湯器のエラー632|おいだきの水流スイッチ異常の確認で解説しています。
対処の手順
安全上の異常がないことを前提に、次の順序で試します。
- 浴槽の排水栓が確実に閉まっていることを確認する
- 給水元栓が全開になっているか確認する
- リモコンの運転スイッチを「切」にする
- 数十秒ほど置いてから「入」に戻す
- もう一度「自動」を押して、湯はりが始まるか確認する
これで正常に動き、その後まったく再発しないのであれば、一時的な検知だった可能性があります。
一方、再操作しても同じ表示が出る、あるいは数日のうちに繰り返すようであれば、部品側の不具合と考える段階です。
なお、電源プラグを抜き差しする方法を試す場合は、抜いてから1分ほど待ってから差し直してください。
すぐに差し戻すと、制御がリセットされないことがあります。
改善しない場合に疑われる箇所
| 疑われる箇所 | 起きていること |
|---|---|
| 湯はり水コン(湯はり電磁弁) | 弁が開かない、または閉じきらない |
| 電子ユニット | 弁への指示が正しく出ていない |
| 配線・コネクタ | 接触不良で信号が届かない |
| 水量センサー | 入った量を正しく数えられていない |
湯はり電磁弁は、湯はりのたびに開閉を繰り返す可動部品です。
そのため、使用頻度が高い家庭ほど動作回数が積み重なり、経年で不具合が出やすくなります。
毎日お風呂をためる家庭と、シャワーだけで済ませることが多い家庭とでは、同じ設置年数でも消耗の度合いが変わります。
いずれの箇所も点検には機器の分解が必要です。
ガス機器の分解や部品交換には資格が求められるため、利用者が自分で確認できる範囲ではありません。
修理費用の目安
リンナイは、保証期間終了後の出張修理料金の目安を公開しています。
| 表示 | 修理料金の目安(税込) |
|---|---|
| 562 | 18,900円〜56,900円 |
| 502 | 25,300円〜56,900円 |
幅が大きいのは、電磁弁の交換だけで済む場合と、電子ユニットの交換にまで及ぶ場合とで金額が変わるためです。
あわせて、次の点も費用に影響します。
- 訪問した結果、修理を行わなかった場合でも出張費や故障診断料が発生する
- 高所や狭所など設置状況によって追加費用が生じることがある
- 故障箇所が複数にわたる場合、目安金額を超えることがある
すぐに入浴できなくなるわけではないので、複数の業者から見積もりを取る時間的な余裕があります。
給湯そのものが止まるエラーと違い、慌てて決める必要が薄いのはこのコードの特徴です。
修理と交換の判断基準
判断の軸になるのは使用年数です。
給湯器は設計上の標準使用期間が10年に設定されており、部品の保有期間も製造終了からおおむね10年です。
| 使用年数 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 5年未満 | 修理を優先。保証が残っていれば無償対応の可能性もある |
| 5〜8年 | 修理が現実的。電磁弁交換なら比較的軽く済む |
| 8〜10年 | 修理費が3万円を超えるなら、本体交換と比較する |
| 10年以上 | 交換を軸に検討。他の可動部品も同時に劣化している |
自動湯はりは毎日使う機能のため、これが使えない状態が長く続くと生活の負担になります。
一方で、機器全体としてはまだ十分に使えることも多く、年数次第では修理で十分という判断も成り立ちます。
交換時期の考え方については給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されやすいサインで整理しています。
リモコンに「88」や「888」が併せて表示されている機器は、すでに使用年数10年相当に達しているという合図です。
その意味はリンナイ給湯器のエラー88・888の解除方法|故障ではない?表示の意味と正しい対処で解説しています。
実際の費用は業者や工事条件によって変わるため、最終的には見積もりで確認してください。
再発を防ぐためにできること
湯はり系のエラーは、日常の使い方で頻度を下げられる部分があります。
- 湯はりの前に、排水栓が確実に閉まっているか確認する習慣をつける
- 循環アダプタのフィルターを月に1回程度掃除する
- 入浴剤は、給湯器の取扱説明書で使用可とされているものを選ぶ
- 残り湯を洗濯に使う場合、循環アダプタより下まで抜かないようにする
- 湯はり中の動作音に変化がないか意識しておく
循環アダプタのフィルターは、見落とされやすいわりに影響が大きい箇所です。
髪の毛や皮脂汚れが詰まると、お湯の出入りが妨げられて別のエラーにつながることもあります。
よくある質問
Q1. 562が出ていますが、お風呂に入れませんか。
入れます。
リンナイは502の案内のなかで、自動運転・たし湯・ぬる湯は使えないものの、給湯とおいだきは使用できると説明しています。
蛇口から浴槽にお湯をため、おいだきで温度を調整すれば通常どおり入浴できます。
ただし自動では止まらないため、ためている間はその場を離れないようにしてください。
Q2. 562と502で、修理内容に違いはありますか。
どちらも湯はり水コン(湯はり電磁弁)が故障箇所として挙げられており、対応する部品は共通です。
562は電磁弁の異常として検知した表示、502は湯はりがうまくいかなかったという結果を示す表示という違いになります。
公表されている修理料金の目安には差があり、502のほうが下限が高く設定されています。
いずれにしても、点検してみないと最終的な金額は分かりません。
Q3. 排水栓は閉まっているのに湯はりできません。
排水栓が原因でない場合、湯はり電磁弁や制御側の問題が考えられます。
まず給水元栓が全開になっているか、循環アダプタのフィルターが詰まっていないかも確認してください。
それらに問題がなく、運転スイッチの入れ直しでも改善しないのであれば、部品側の不具合です。
点検を依頼する段階だと考えてください。
Q4. 湯はりが止まらず、お湯があふれそうになりました。
自動で止まらない状態であれば、湯はり量を判断する部分に問題が起きている可能性があります。
まずは蛇口を閉じて給湯を止め、運転スイッチを切ってください。
修理までのあいだは、蛇口から手動でためる方法に切り替え、必ずその場で見ているようにしてください。
あふれた水は床や階下に影響することがあるため、放置せずに早めに点検を依頼することをおすすめします。
Q5. 修理を依頼するとき、何を伝えるとスムーズですか。
表示された数字(562・502・032の区別)、どの操作をしたときに出たか、症状の内容、頻度の4点が役立ちます。
「自動を押しても水が出ない」「途中で止まる」「量が足りない」など、具体的な症状を伝えると原因の絞り込みが早くなります。
排水栓や循環アダプタを確認した結果も、あわせて伝えてください。
本体側面や下部に記載された型式と製造年も控えておくと、部品の在庫確認が短時間で済みます。
まとめ
リンナイ給湯器のエラー562・502は、自動湯はりの制御まわりで起きた不具合を示すコードです。
給湯やおいだきの経路とは別のため、お湯そのものは使える状態であることがほとんどです。
- 562は湯はり電磁弁の異常、502は湯はり不良。故障箇所は共通
- 修理までのあいだは、蛇口でためておいだきを使えば入浴できる
- ただし自動では止まらないため、その場を離れない
- まず排水栓・給水元栓・循環アダプタを確認する
- 修理費用の目安は562で18,900円〜56,900円、502で25,300円〜56,900円
自動湯はりが使えないのは不便ですが、生活が止まるわけではありません。
慌てて決めずに、費用と使用年数を比べて判断できる余裕があるエラーです。

