給湯器を新しく交換したばかりなのに、数日後にエラーが表示された。
新品なのだから故障ではないはずで、どこに連絡すればいいのかも分からない——。
実は、設置や交換の直後に出るエラーには、機器ではなく工事側に原因があるものが含まれます。
リンナイも一部のコードについて、設置業者への相談を明確に案内しています。
この記事では、施工に関わるコードとして910・763を取り上げ、いつまでを「設置直後」と考えるか、そして連絡先をどう判断するかを整理します。
設置直後のエラーは「工事側」の可能性がある
給湯器の設置には、機器本体だけでなく複数の接続作業が伴います。
- ガス配管の接続
- 給水・給湯配管の接続
- ドレン配管の取り回し(エコジョーズの場合)
- リモコン信号線の接続
- 電源の確保
- 給排気筒の設置
このいずれかに不備があれば、機器そのものが正常でもエラーが出ます。
そしてこれらは機器の修理ではなく、施工のやり直しで解決する種類の問題です。
メーカーの修理窓口に連絡しても、確認の結果「工事業者に相談してください」と案内されることになります。
最初から適切な連絡先を選べれば、そのぶん解決が早くなります。
910(ドレン排水切替ユニットの誤配管)
リンナイの公式Q&Aでは、910についてドレン排水切替ユニットの誤配管を検知しているとされています。
対処方法として、ドレン排水切替ユニットの接続を確認したうえで、リモコンの運転スイッチを一度切って再操作することが案内されています。
「誤配管」という言葉が使われている時点で、機器の故障ではなく接続の問題だと分かります。
ドレン排水切替ユニットは、エコジョーズが出す排水の流れる先を切り替える部分です。
配管が想定と違うつながり方をしていれば、機器はそれを検知して停止します。
配管の接続を確認する作業は、利用者が行える範囲を超えています。
設置工事を担当した業者に連絡してください。
763(リモコン信号線の誤接続)
763については、リモコン信号線誤接続(施工不良)の場合に表示されるとされ、設置業者へ相談するよう案内されています。
具体例として、台所リモコンで床暖房を制御しているのに床暖房専用リモコンを設置してしまった場合などが挙げられています。
そのうえで、取り付けてしばらくしてから表示されている場合は機器の不具合の可能性があるとされています。
注目したいのは、メーカー自身が「施工不良」という言葉を使い、設置業者への相談を第一に挙げている点です。
そして同時に、時間が経ってから出た場合は機器側の可能性があるとも書いています。
つまり公式が、「いつから出ているか」で切り分ける考え方を示しているということです。
968(試運転が終了できない)
ハイブリッド給湯器では、968というコードが出ることがあります。
これは給湯回路の自動試運転が終了できない際の表示で、タンクユニットとヒートポンプユニット間の配管が逆に接続されていないかを確認する内容が案内されています。
試運転は、設置工事の最後に行う動作確認です。
その段階でエラーが出るということは、まだ工事が完了していない状態を意味します。
この場合、利用者が何かをする必要はありません。
工事の担当者がその場で対応すべき内容です。
190も設置直後なら配線を疑う
配線に関わるコードとして、19・190・191があります。
これらは機器内12V回路ショートまたはリモコンケーブル地絡が発生した場合に表示されるとされ、考えられる故障箇所として水量サーボ・リモコンケーブル・電装ユニットが挙げられています。
このコード自体は経年劣化でも出ますが、設置直後であればケーブルの挟み込みや接続の不備が疑われます。
壁の中に配線を通す作業では、目に見えない位置で被覆が傷つくことがあります。
同じ番号でも、いつから出ているかで疑う対象が変わるという典型例です。
連絡先をどう判断するか
エラーが出たとき、どこに連絡するかで解決までの時間が変わります。
| 状況 | 主な連絡先 |
|---|---|
| 設置・交換から数日〜数週間で出た | 工事を行った設置業者 |
| リフォームや外構工事のあとに出た | その工事を行った会社 |
| 「誤配管」「誤接続」を示すコード | 設置業者 |
| 数年使ってから出るようになった | メーカーまたは修理窓口 |
| どこか判断できない | まずメーカーへ相談し、切り分けてもらう |
判断に迷う場合は、メーカーへの連絡でも問題ありません。
ただし、訪問した結果が施工側の問題だった場合でも、出張費や診断料は発生します。
設置から日が浅いのであれば、まず工事業者に連絡したほうが費用面でも有利です。
いつまでを「設置直後」と考えるか
明確な線引きはありませんが、目安として次のように整理できます。
| 期間 | 考え方 |
|---|---|
| 設置から1か月以内 | 施工側の可能性が高い |
| 1か月〜半年 | 施工と機器の両方を疑う |
| 半年〜1年 | 使い方や環境の影響も含めて確認する |
| 1年以上 | 機器側の不具合として扱うのが自然 |
ただし、季節をまたいで初めて使う機能では話が変わります。
たとえば春に交換した機器で、冬に初めて床暖房を使ったときにエラーが出た場合。
使用としては初回なので、施工時の接続に原因がある可能性が残ります。
「設置からの期間」ではなく「その機能を初めて使ったとき」で考えると判断を誤りません。
保証と費用の考え方
設置直後のエラーでは、費用負担の扱いも気になるところです。
- メーカー保証の期間内であれば、機器の不具合は無償修理の対象になる
- 施工不良が原因であれば、工事業者の責任範囲になるのが通常
- 訪問して修理を行わなかった場合でも、出張費や診断料が発生する
- 設置業者が独自の工事保証を付けている場合がある
工事の際に受け取った書類は、保証の内容を確認するために必要になります。
保証書、工事内容の明細、設置業者の連絡先は、まとめて保管しておいてください。
なお、前の機器が古くなったことをきっかけに交換した方も多いはずです。
交換時期の考え方については給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されやすいサインで整理しています。
前の機器で「88」や「888」が出ていた場合の意味はリンナイ給湯器のエラー88・888の解除方法|故障ではない?表示の意味と正しい対処で解説しています。
業者に伝えるとよいこと
連絡の際、次の情報を整理しておくと対応が早くなります。
- 表示された数字を正確に控える
- 設置・工事を行った日付
- エラーが最初に出た日
- どの機能を使ったときに出たか
- 工事後に他の作業(外構、内装など)があったか
とくに2と3の関係が、施工側か機器側かを分ける最大の手がかりになります。
「設置した翌日から」なのか「3か月使ってから」なのかで、見立てはまったく変わります。
なお、次の症状がある場合は連絡を待たずに使用を中止してください。
- ガスのにおいがする
- 焦げ臭いにおいがする
- 本体から煙が出ている
これらに該当する場合はガス栓を閉めて窓を開けて換気し、ガス会社またはリンナイへ連絡してください。
設置直後であっても、安全に関わる症状は例外です。
設置直後に出やすいその他の症状
エラーコード以外にも、交換直後は気になる変化が出ることがあります。
| 症状 | 考えられること |
|---|---|
| お湯が出るまでの時間が変わった | 配管の長さや機器の号数の違い |
| 運転音が前より大きい | 機種や設置位置の違い |
| シャワーの勢いが違う | 号数や水圧設定の違い |
| リモコンの操作方法が変わった | 機種の仕様変更 |
これらは故障ではなく、機器が変わったことによる違いであることがほとんどです。
ただし、明らかに使いにくい、想定と違うという場合は、工事業者に相談すれば設定で調整できることもあります。
なお、火がつかない、途中で火が消えるといった症状は別のコードで表示されます。
点火しない場合の111・11はリンナイ給湯器のエラー11・111とは?点火不良の原因と正しい対処法、燃焼の途中で火が消える12はリンナイ給湯器のエラー12|途中失火が起きたときの意味と対処で解説しています。
よくある質問
Q1. 交換したばかりなのにエラーが出ました。どこに連絡すればいいですか。
設置から日が浅いのであれば、まず工事を行った業者に連絡してください。
配管や配線の接続に不備があれば、施工のやり直しで解決します。
メーカーの修理窓口でも対応はしてもらえますが、施工側の問題だった場合でも出張費や診断料が発生します。
設置日とエラーが出た日を伝えれば、判断の材料になります。
Q2. 910が出ました。自分で配管を確認できますか。
ドレン排水切替ユニットの接続確認は、利用者が行える作業ではありません。
配管の接続には専門的な知識が必要で、誤った操作は別のトラブルにつながります。
運転スイッチの入れ直しまでを試したうえで、設置業者に連絡してください。
「誤配管を検知している」という表示内容を伝えると、確認すべき箇所が明確になります。
Q3. 763が出ましたが、設置してから半年経っています。
リンナイは763について、取り付けてしばらくしてから表示されている場合は機器の不具合の可能性があるとしています。
半年使えていたのであれば、施工不良より機器側を疑う段階です。
ただし、その間にリモコンを増設した、内装工事をしたといった出来事があれば話が変わります。
時系列を整理したうえで連絡してください。
Q4. 工事のあと、試運転をしてもらった記憶がありません。
通常、設置工事の最後には動作確認が行われます。
給湯・おいだき・暖房など、備わっている機能をひととおり確認するのが一般的です。
試運転をしていなければ、初めてその機能を使ったときに不具合が表面化することがあります。
気になる場合は、工事業者に確認を依頼してください。
Q5. 施工不良だった場合、費用はかかりますか。
工事に起因する不具合であれば、施工業者の責任範囲として対応されるのが通常です。
ただし扱いは契約内容や業者によって異なるため、工事の際に受け取った書類を確認してください。
保証書や工事明細に、保証の範囲と期間が記載されていることがあります。
判断がつかない場合は、書類を手元に置いたうえで業者に問い合わせるとやり取りが早くなります。
まとめ
給湯器を設置・交換した直後に出るエラーには、機器の故障ではなく施工に原因があるものが含まれます。
- 910はドレン排水切替ユニットの誤配管を検知した表示
- 763はリモコン信号線の誤接続で、メーカーが設置業者への相談を案内している
- 968は試運転が終わっていない状態を示す
- 190も設置直後なら、配線の挟み込みや接続不備を疑う
- 「設置からの期間」より「その機能を初めて使ったとき」で判断する
新品の機器でエラーが出ると不安になりますが、つなぎ方の問題であれば直せます。
まず工事の日付とエラーが出た日を並べてみることが、最初の一歩になります。

