タイマーランプが点滅し、リモコンに「H40」と表示されて運転が止まる。
H40はパナソニックのエアコンで室内熱交換器温センサー、またはバーナー給気温センサーの異常を示す診断コードです。
ここで注意していただきたいのは、同じ数字でも機種によって指している対象が変わるという点です。
一般的なルームエアコンであれば前者、燃焼をともなう仕様の機種であれば後者にあたる可能性があります。
そして後者の場合、確認しておくべき安全上の注意も変わってきます。
この記事では、どちらに当てはまるかを見分けるところから整理します。
H40が指している2つのセンサー
| センサー | 測っているもの | 搭載されている機種 |
|---|---|---|
| 室内熱交換器温センサー | 室内機の熱交換器の温度 | 一般的なルームエアコン |
| バーナー給気温センサー | 燃焼にかかわる部分に入る空気の温度 | 燃焼をともなう仕様の機種 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主に疑われる原因 | センサーの断線・ショート、コネクタの接触不良、制御基板の不具合 |
| 自分でできること | 機種の確認、診断コードの確認、本体リセットまで |
| 表示が続く場合 | 点検が必要で、修理依頼が前提 |
この記事はパナソニックの家庭用ルームエアコンを前提に解説します。
天井カセット型などの業務用パッケージエアコンは診断コードの体系が異なるため、設置業者または販売店にご確認ください。
まず自分の機種を確かめる
対応の方向が変わるため、ここから始めてください。
- 室内機や室外機の側面にある銘板で品番を控える
- 取扱説明書や仕様表に、燃焼にかかわる記載があるか探す
- ガスや灯油の配管がつながっていないか、設置状況を確認する
- 判断がつかない場合は、品番を伝えてパナソニックの相談窓口に問い合わせる
燃料の供給を受けていない機器であれば、H40は室内熱交換器温センサーを指していると考えて差し支えありません。
一般的な壁掛けタイプのルームエアコンは、電気だけで動きます。
燃焼をともなう機種の場合
ガスや灯油を燃やして暖房する機能を持つ機種では、燃焼の状態を管理するためのセンサーが必要になります。
バーナー給気温センサーは、そのひとつにあたります。
このタイプの機器では、電気だけで動く機種とは注意すべき点が変わります。
ガスのにおいがする、燃えたようなにおいがする、目や喉に刺激を感じる場合は、ただちに運転を停止して窓を開け、換気をしてください。
燃焼をともなう機器では、換気を優先することが安全につながります。
そのうえで、電源を落としてから連絡してください。
ガスのにおいが強い場合は、換気扇や電気のスイッチに触れず、窓を開けてからガスの供給元の緊急連絡先へ通報してください。
なおH40そのものは、不完全燃焼を示すコードではありません。
センサーの値が正常な範囲を外れたことを示すものです。
ただし燃焼をともなう機器は、異常のまま使い続けるべきではない機器でもあります。
においや体調の変化がある場合は、コードの意味にかかわらず運転を止めてください。
一般的な機種の場合|熱交換器の温度
燃焼機能のない機種では、H40は室内機の熱交換器の温度を測るセンサーの異常を指します。
このセンサーは、熱交換器が実際に冷えているのか、温まっているのかを確かめるための部品です。
そして、いくつもの判断の土台になっています。
| 判断していること | センサーの使われ方 |
|---|---|
| 冷房と暖房が切り替わったか | 冷房なら冷えているか、暖房なら温まっているかを確認する |
| 熱交換器が凍っていないか | 温度が下がりすぎていないかを見張る |
| 暖房の開始時に風を出してよいか | 十分に温まるまで送風を待たせる |
そのため暖房にしてもいつまでも風が出てこない、あるいは温まる前に冷たい風が出るという症状につながります。
どちらに振れるかは、センサーの壊れ方によって変わります。
H40で現れやすい症状
- 暖房にしても、いつまでも風が出てこない
- 暖房の開始直後に冷たい風が出る
- 運転してしばらくすると止まる
- 冷暖房の効き方が安定しない
- 燃焼をともなう機種では、暖房が始まらない
診断コードは複数が順に表示されることがあります。
最初に「H00」が出て本来のコードを見落とすケースについてはパナソニックエアコンのH00とは?異常なしを示す診断コードと確認方法で解説しています。
コードは最後まで送って確認してください。
温度センサーはどう壊れるのか
エアコンの温度センサーには、温度によって電気の通りにくさが変わる素子が使われています。
| 壊れ方 | 何が起きるか |
|---|---|
| 断線 | 電気が流れず、あり得ないほど低い温度として読み取られる |
| ショート | 抵抗がなくなり、あり得ないほど高い温度として読み取られる |
| コネクタの接触不良 | 接触が切れた瞬間だけ、断線と同じ状態になる |
3つめの接触不良では、症状が出たり出なかったりします。
振動や温度変化でわずかに接触が変わるため、日によって状況が変わることがあります。
表示されたときにできること
- リモコンをエアコン本体に向けて「お知らせ」ボタンを押し、表示されたコードを書き留める(お知らせボタンがない機種は、診断ボタンや前面パネル内部の表示部で確認します)
- リモコンで運転を停止する
- リモコンの「本体リセット」ボタンをつまようじなど先の細いもので押す。または電源プラグを抜く、エアコン専用ブレーカーを落とす
- 電源を入れ直し、暖房で20分ほど運転して症状が再現しないか確認する
ただし燃焼をともなう機種で、においや体調の変化がある場合は、リセットして運転を再開しないでください。
コードを確認したうえで電源を落とし、連絡へ進んでください。
診断コードの読み取り方や点滅そのものの意味については、パナソニックエアコンのタイマー点滅とは?意味と診断コードの確認方法で詳しく解説しています。
前面パネルを開けて内部の配線やセンサーを触る行為は避けてください。
内部には電装部品が集まっており、通電状態での接触は感電の危険があります。
燃焼をともなう機種では、燃料の配管が近くを通っている場合もあります。
利用者が触れてよいのは、取り外せるエアフィルターまでと考えてください。
室内機の内部にかかわるコードはほかにもあり、送風ファンの回転に問題がある場合はパナソニックエアコンのH19とは?室内ファンが回らないときの確認で解説しています。
機種によって搭載される機能が違う点は、他の診断コードでも同じです。
たとえば換気機能付きモデルでのみ表示されるコードもあり、パナソニックエアコンのH50とは?換気・排気ファン異常の意味と対処の判断で解説しています。
修理を依頼する判断の基準
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| リセット後に表示が消え、その後も再発しない | 一時的な接触不良の可能性。様子を見てよい |
| リセットしても表示がすぐ戻る | センサーまたは基板側の不具合。修理を依頼する |
| 日によって出たり出なかったりする | 接触が不安定な状態。点検を依頼する |
| 暖房で風が出ない状態が続く | 生活への影響が出ている。早めに連絡する |
| 燃焼をともなう機種で、においや体調の変化がある | 換気して運転を停止し、電源を落としてから連絡する |
| 焦げくさい、異音、ブレーカーが落ちる | ただちに使用を中止し、電源プラグを抜いてから連絡する |
燃焼をともなう機種は、機器の種類によって点検の窓口が変わることがあります。
ガスの機器であれば供給元や施工した設備業者が窓口になる場合もあるため、まず取扱説明書に記載された連絡先を確認してください。
保証と部品保有期間
① 保証期間
パナソニックのルームエアコンは、冷媒回路とそれ以外で保証期間が分かれています。
| 区分 | 保証期間 |
|---|---|
| 冷媒回路(圧縮機・冷却器・凝縮器・本体配管など) | 5年 |
| その他 | 1年 |
温度センサーや制御基板は「その他」に含まれる部品です。
そのためメーカー保証は1年で切れている前提で考える必要があります。
販売店独自の延長保証に加入していれば対象になることがあるため、購入時の書類を確認してみてください。
② 補修用性能部品の保有期間
パナソニックはエアコンの補修用性能部品の最低保有期間を10年と定めています。
起算点は購入日ではなく、その製品の製造を打ち切った時点です。
📎 出典:補修用性能部品の保有期間(パナソニック)
修理料金は交換部品と作業内容によって変わるため、この記事では具体的な金額を示しません。
症状と品番を伝えたうえで事前見積もりを取り、金額を把握してから判断してください。
修理か買い替えかの目安
| 使用年数 | 判断の方向性 |
|---|---|
| 1年未満 | メーカー保証の対象。まず販売店・メーカーへ連絡する |
| 1〜10年 | センサー交換であれば費用は抑えられることが多い。見積もりで判断する |
| 10年以上 | 部品供給が終了している可能性があり、買い替えを検討する時期 |
温度センサーの交換は、エアコンの修理のなかでは負担が大きくない部類に入ります。
ただし原因が制御基板側だった場合は部品代が上がるため、見積もりの段階でどちらなのかを確認してください。
H40以外のコードが表示された場合は、パナソニックエアコンのエラーコード一覧|F・Hから始まる全コードを解説で意味を確認できます。
よくある質問
Q. うちのエアコンにバーナーが付いているか分かりません。
ガスや灯油の配管がつながっていなければ、燃焼をともなう機器ではありません。
一般的な壁掛けタイプのルームエアコンは電気だけで動きます。
判断がつかない場合は、銘板の品番を控えてパナソニックの相談窓口に問い合わせてください。
その場合、H40は室内熱交換器温センサーを指していると考えて差し支えありません。
Q. 暖房にしても風が出ません。故障でしょうか。
暖房の開始直後に風が出ないのは、熱交換器が十分に温まるまで送風を待たせる正常な動作です。
通常であれば数分で温風が出はじめます。
ただしセンサーが実際より低い値を返していると、いつまでも「まだ温まっていない」と判断され、風が出ない状態が続きます。
タイマーランプが点滅してH40が表示されているのであれば、センサー側の異常が疑われます。
Q. H23やH24とは何が違うのですか。
いずれも室内熱交換器の温度を測るセンサーにかかわるコードですが、点検する側にとっては確認する箇所が変わります。
またH40は、機種によってはバーナーにかかわるセンサーを指す場合があります。
利用者側の対処に大きな違いはありませんが、表示された数字は正確に控えて伝えてください。
コードが違えば、点検の手順も変わります。
Q. においがしますが、リセットして様子を見てもよいですか。
燃焼をともなう機種で、においや目・喉への刺激、体調の変化がある場合は、リセットして運転を再開しないでください。
まず窓を開けて換気し、運転を停止してから電源を落としてください。
ガスのにおいが強い場合は、換気扇や電気のスイッチに触れず、窓を開けてからガスの供給元の緊急連絡先へ通報してください。
コードの意味にかかわらず、この対応が優先されます。
Q. センサーだけを自分で交換できますか。
できません。
内部には電装部品が集まっており、無資格での作業は感電や機器の損傷につながります。
燃焼をともなう機種では、燃料の配管が近くを通っている場合もあります。
メーカーの修理窓口、または取扱説明書に記載された連絡先へ依頼してください。
まとめ
H40は、室内熱交換器温センサー、またはバーナー給気温センサーの異常を示す診断コードです。
同じ数字でも、機種によって指している対象が変わります。
まず確認していただきたいのは、ご自身の機器が燃料の供給を受けているかどうかです。
ガスや灯油の配管がつながっていない一般的なルームエアコンであれば、H40は室内熱交換器の温度を測るセンサーを指していると考えて差し支えありません。
その場合の症状は、暖房で風が出ない、あるいは温まる前に冷たい風が出るという形で現れます。
燃焼をともなう機種の場合は、注意すべき点が変わります。
においや体調の変化があるときは、コードの意味にかかわらず換気して運転を止めてください。
そのうえで、取扱説明書に記載された連絡先へ相談してください。

