リモコンに「E10」や「E15」といったコードが表示され、シャワーの温度が安定しない。
番号が飛び飛びで、どれも似たような内容に見えてしまう表示です。
E08・E09・E10・E11・E15・E17・E18・E32・E43は、いずれもお湯が通る経路のどこかで温度を測っているセンサーの故障を知らせるコードです。
貯湯タンクの中の湯量を把握するセンサーとは役割が異なり、水や湯が流れていく各地点の温度を測るのがこれらの部品です。
メーカーの案内では、いずれも点検・修理が必要とされています。
この記事では、どのコードがどこのセンサーを指すのか、湯の通り道に沿って整理し、現れる症状や修理の判断基準までを解説します。
結論:いずれも点検・修理が必要
対象となるコードと内容を整理します。
| コード | 示している内容 |
|---|---|
| E08 | ふろ湯はりサーミスタの故障 |
| E09 | 給水温サーミスタの故障 |
| E10 | 給湯サーミスタの故障 |
| E11 | 追焚検知サーミスタ/ふろ往きサーミスタの故障 |
| E15 | ふろサーミスタの故障 |
| E17 | HP出湯サーミスタ/凍結予防ヒータの故障 |
| E18 | HP入水温サーミスタの故障 |
| E32 | 給湯温サーミスタ/ふろ循環温サーミスタの故障 |
| E43 | 中温水サーミスタの故障 |
どれも利用者側の操作で解消できる表示ではありません。
コロナ製エコキュートのコード全体の分類はコロナ エコキュートのエラーコード一覧|原因・対処法・修理の判断基準まで徹底解説でまとめています。
湯の通り道に沿って並べると分かりやすい
番号順に見ると脈絡がないように感じますが、水と湯が流れる順番に並べ替えると役割が見えてきます。
| 経路上の位置 | 該当するコード |
|---|---|
| 水道から入ってくる水 | E09(給水温) |
| ヒートポンプへ送られる水 | E18(HP入水温) |
| ヒートポンプで沸いた湯 | E17(HP出湯) |
| 蛇口へ送られる湯 | E10・E32(給湯温) |
| 浴槽へ送られる湯 | E08(ふろ湯はり) |
| 浴槽を循環する湯 | E11・E15・E32(ふろ往き・循環温) |
| 暖房へ送られる中温水 | E43(中温水) |
エコキュートは、各地点の温度を測りながら、目標の温度になるよう混合や加熱を調整しています。
どこか1か所の測定が狂うと、その先の制御に影響が及びます。
入口側のセンサー(E09・E18)
E09は水道から入ってくる水の温度、E18はヒートポンプへ送られる水の温度を測るセンサーです。
この2つが重要なのは、入ってくる水の温度によって、必要な加熱量が変わるためです。
冬は水温が低く、夏は高くなります。同じ温度のお湯をつくるのに必要な熱量が季節で違うのは、このためです。
入口側の測定が狂うと、次のような影響が出ます。
- 沸き上げの量や時間の判断がずれる
- 給湯温度が設定と食い違う
- 電気の使用量が増える
沸き上げ側のセンサー(E17)
E17は、ヒートポンプで沸かした湯の温度を測るセンサーです。
この値をもとに、目標の温度まで沸いたかどうかが判断されます。
なお、E17には凍結予防ヒータの故障という意味も併記されています。
凍結予防ヒータは、寒い時期に配管が凍らないよう保温する部品です。
機種によってどちらに該当するかが変わるため、コードだけでは確定できません。
とくに冬場にE17が出た場合、凍結予防の機能に関わる可能性があるため、早めの点検が望まれます。
📎 出典:株式会社コロナ|取扱説明書のダウンロード
給湯側のセンサー(E10・E32)
E10とE32は、蛇口やシャワーへ送られる湯の温度に関わるセンサーです。
エコキュートは、タンクの高温の湯に水を混ぜて設定温度に調整してから送り出します。
このとき、実際に何度の湯が出ているかを測っているのが給湯サーミスタです。
ここが狂うと、次の症状が出ます。
- 設定温度と実際の湯温が食い違う
- シャワーの途中で温度が変わる
- ぬるい湯しか出ない、または熱すぎる湯が出る
設定より熱い湯が出る可能性があるため、使う前に手で温度を確かめてください。
小さなお子さんや高齢の方がいる家庭では、とくに注意が必要です。
なお、湯温ではなく勢いが物足りない場合は別の要因です。エコキュートの水圧が弱い原因と対処法とは?|シャワーを強くする5つの方法で解説しています。
ふろ側のセンサー(E08・E11・E15・E32)
浴槽まわりには、複数のセンサーが関わっています。
| コード | 役割 |
|---|---|
| E08 | 湯はり時の温度を測る |
| E11 | 追いだきの検知、浴槽へ送る湯の温度 |
| E15 | 浴槽の湯の温度を測る |
| E32 | 浴槽を循環する湯の温度を測る |
これらが正しく働かないと、湯はりの温度が設定と違う、追いだきが進まない、保温が効かないといった症状につながります。
「浴槽の湯だけおかしい」という状況なら、この系統が疑われます。
なお、E11には追焚検知サーミスタとふろ往きサーミスタの2つが併記されています。
機種によって該当する部品が変わるため、点検では型式との照合が必要です。
中温水のセンサー(E43)
E43は、床暖房や温水暖房へ送る中温水の温度を測るセンサーです。
暖房機能を備えた機種にのみ関わるコードで、給湯専用の機種では表示されません。
このセンサーの不具合では、暖房の効きに影響が出ます。
- 設定温度まで暖まらない
- 暖房の効きにむらがある
- 暖房運転が安定しない
給湯やお風呂には影響しないため、暖房を使わない時期には気づきにくいコードでもあります。
併記された部品に注意する
このグループでは、3つのコードに別の部品が併記されています。
| コード | 併記されている内容 |
|---|---|
| E11 | 追焚検知サーミスタ/ふろ往きサーミスタ |
| E17 | HP出湯サーミスタ/凍結予防ヒータ |
| E32 | 給湯温サーミスタ/ふろ循環温サーミスタ |
どちらに該当するかは機種の構成によって変わります。
コード番号だけを調べて部品を特定しようとしても確定しないため、連絡時に機種の型式を伝えることが近道になります。
型式は貯湯タンクの側面や取扱説明書に記載されています。
現れる症状
このグループに共通するのは、温度に関わる不調です。
- 給湯温度が設定と合わない、途中で変わる
- 湯はりの温度が設定と違う
- 追いだきが効かない、保温が続かない
- 沸き上げの時間や量が以前と変わった
- 暖房の効きが悪い(E43の場合)
「温度がおかしい」という症状が出ていれば、このグループの可能性があります。
一方、残湯量の表示と実際が合わないという症状であれば、タンク内の湯量を測るセンサー側の問題です。
お湯そのものが出ない状況の切り分けはオール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説で整理しています。
タンク内のセンサーとは役割が違う
コロナのエコキュートには、温度を測るセンサーがもうひとつの系統で存在します。
貯湯タンクの缶体に取り付けられ、タンク内の湯量を把握するためのセンサーです。
| 系統 | 測っているもの | 主な症状 |
|---|---|---|
| タンク内のセンサー | タンクのどの高さまで湯があるか | 残湯量の表示が実際と合わない |
| 経路上のセンサー | 流れている水や湯の温度 | 給湯や湯はりの温度が合わない |
残量の表示がおかしいならタンク側、温度がおかしいなら経路側という切り分けが目安になります。
症状としてはどちらも「思ったとおりにお湯が使えない」と感じられますが、疑う部品は別です。
タンク内のセンサーに関わるコードはE01からE07で、こちらは別系統として扱われます。
両方の系統でコードが出ている場合は、配線や制御基板側に原因がある可能性も考えられます。
自分で確認できること
点検を依頼する前に、次の点は確認できます。
- 表示されているコードの番号(複数なら全部)
- 給湯・湯はり・暖房のどれに症状が出ているか
- 設定温度と実際の湯温がどれくらい違うか
- 症状が出始めた時期
- 機種の型式と設置からの年数
貯湯タンク内部の電装部や配線には触れないでください。感電や漏電の危険があります。
サーミスタは配管や機器の内部に組み込まれており、利用者が確認できる場所にはありません。
ブレーカーの入れ直しについて
電源を入れ直すと表示が一時的に消えることがありますが、センサーの故障そのものは直りません。
- 測定値の異常は残ったまま
- 誤った情報で温度制御が続く
- 熱すぎる湯が出る状態も解消しない
- しばらくすると再び同じ表示が出る
温度に関わる不具合を電源操作でごまかすのは、やけどの危険を残したまま使うということです。
表示を消して様子を見るのではなく、点検を依頼してください。
販売店・サービスセンターに連絡する判断基準
次の状況では、点検を依頼してください。
- 設定温度と実際の湯温が明らかに違う
- シャワーの途中で温度が急に変わる
- 湯はりや追いだきが設定どおりに働かない
- 暖房の効きが落ちている
- 複数のコードが同時に出ている
連絡の際は、表示されたコード・機種の型式・設置年・どの機能に症状が出ているかを伝えてください。
給湯・ふろ・暖房のどれがおかしいかが分かれば、該当するセンサーはかなり絞れます。
費用と交換の判断
サーミスタは部品としては小さく、単体の価格が高いものではありません。
ただし、取り付け位置によって作業の手間が変わります。
| 状況 | 対応の内容 |
|---|---|
| 配管の外側に取り付けられたセンサー | 比較的軽い修理 |
| 機器内部に組み込まれたセンサー | 分解を伴い作業が増える |
| 配線や接続部の不具合 | 配線の交換・調整 |
| 制御基板側の不具合 | 基板交換で費用が上がる |
| 設置から10年前後で複数の不調 | 交換も比較対象 |
同じ時期に製造された部品は、同じ時期に寿命を迎えます。
1本交換しても、別のセンサーが続けて故障することは起こりうるという前提で判断してください。
判断の目安はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングで解説しています。
実際の費用は機種・地域・作業内容によって変わるため、見積もりで内訳を確認してください。
よくある質問
Q1. シャワーの温度が安定しません。どのコードが該当しますか?
給湯側のセンサーに関わるE10やE32が疑われます。エコキュートはタンクの高温の湯に水を混ぜて設定温度に調整しており、実際に何度の湯が出ているかを測るセンサーが狂うと、温度が安定しなくなります。ただし、湯量が不足している場合や水圧の問題でも似た症状が出ます。表示されているコードを控えたうえで、どの蛇口でも同じ症状が出るかを確認して連絡してください。
Q2. 浴槽のお湯だけおかしいのですが、原因は絞れますか?
ふろ側のセンサーが疑われます。E08は湯はり時の温度、E11は追いだきの検知や浴槽へ送る湯の温度、E15は浴槽の湯の温度、E32は循環する湯の温度に関わります。給湯は正常で浴槽だけ症状が出ているのであれば、この系統に絞り込めます。どの操作でおかしくなるか、湯はりか追いだきか保温かを伝えると、特定が早く進みます。
Q3. E17が冬に出ました。凍結と関係がありますか?
可能性があります。E17にはHP出湯サーミスタの故障のほか、凍結予防ヒータの故障という意味も併記されています。凍結予防ヒータは寒い時期に配管が凍らないよう保温する部品で、これが働かないと凍結のリスクが上がります。冬場にE17が表示された場合は、早めに点検を依頼してください。あわせて、屋外の配管に保温材の剥がれがないかも見ておくと安心です。
Q4. E43が出ていますが、お湯は問題なく使えます。なぜですか?
E43は床暖房や温水暖房へ送る中温水の温度を測るセンサーに関わるコードです。給湯やお風呂の回路とは別の系統のため、お湯の使用には影響しません。暖房機能を備えた機種にのみ関わる表示で、給湯専用の機種では出ません。暖房の効きに違和感がある場合は、この系統が原因と考えられます。暖房シーズンに入る前に点検を済ませておくと安心です。
Q5. 設定より熱い湯が出ます。使い続けても大丈夫ですか?
温度を測るセンサーに不具合がある場合、設定どおりの温度にならないことがあります。使う場合は必ず手で温度を確かめてから使い、小さなお子さんや高齢の方が先に触れないようにしてください。給湯温度の設定を下げる方法もありますが、制御そのものが狂っている場合は設定どおりにならない可能性があります。早めに点検を依頼してください。
まとめ
コロナのエコキュートに表示されるE08・E09・E10・E11・E15・E17・E18・E32・E43は、湯が通る経路の各地点で温度を測るセンサーの故障を知らせるコードです。
- 水の入口から給湯・ふろ・暖房まで、経路に沿って役割が分かれている
- E11・E17・E32は、機種によって該当する部品が変わる
- 「温度がおかしい」という症状が共通のサイン
- 熱すぎる湯が出る可能性があるため、使用前に温度を確かめる
いずれも利用者側で解消できるものではありません。
表示されたコードと機種の型式、症状の出ている機能を控えたうえで、早めに相談してください。

