E71やH6といった表示が出て、どこで何が起きているのか見当がつかず困っていませんか。
コロナのヒートポンプ式冷・暖房システムで、この帯に集まっているのは暖房用の温水の温度を見張っているセンサに関する表示です。
番号の末尾は、何系統目の配管かを示しています。
部屋ごとに放熱器を分けている住宅では、どのあたりで異常が起きているかを絞る手がかりになります。
この記事では、温水側のセンサが担っている役割、番号の読み方、そしてセンサの故障と保護動作の違いまでを整理します。
温水側のセンサが担っている役割
ヒートポンプ式の温水暖房では、室外ユニットでつくった温水を配管で送り出し、床暖房パネルやパネルコンベクターなどの放熱器で熱を放出したあと、再び戻ってくる循環を繰り返します。
| 表示内容 | 見ている対象 |
|---|---|
| 往き温水センサ異常 | 放熱器へ送り出す側の温水温度 |
| 戻り温水センサ異常 | 放熱器から戻ってくる側の温水温度 |
| 温水センサ組異常 | 温水温度を測るセンサの組み合わせ |
| ヒータ温水センサ異常 | 補助ヒータまわりの温水温度 |
| 温水過昇温 | 温水の温度が規定を超えたことを検知した状態 |
| ヒータサーモ作動検出 | 補助ヒータの温度上昇を検知する部品が作動した状態 |
往きと戻りの温度差は、熱がどれだけ放熱器で使われたかを示す指標になります。
そのため、片方でも正しく測れなくなると、機器は適切な制御ができないと判断して停止します。
💡 ポイント:温水過昇温とヒータサーモ作動検出は、センサが壊れた表示ではありません。測った結果として温度が高すぎたことを示す保護動作です。
機種ごとのコード対応表
| 表示内容 | コード | 対象製品 |
|---|---|---|
| 温水センサ組異常 | E7・E07 | エコ暖フロア/エコ暖温風 |
| 往き温水センサ異常 | E11 | エコ暖システム/クール/クールエアコン/ジオシス |
| ヒータ温水センサ異常 | E12 | エコ暖温風 |
| 戻り温水センサ異常 | E34 | エコ暖システム/クール/ジオシス |
| 戻り温水センサ1〜6異常 | E70〜E75 | エコ暖システム/クール/クールエアコン/ジオシス |
| 戻り温水センサ7・8異常 | E76・E77 | エコ暖システム/クール/クールエアコン |
| 戻り温水センサ1〜4異常 | H5〜H8 | エコ暖フロア |
| 温水過昇温 | E5・E05 | エコ暖システム/クール/クールエアコン/ジオシス |
| ヒータサーモ作動検出 | Ed | エコ暖温風 |
末尾の数字は「何系統目か」を示している
E70〜E77やH5〜H8で番号が並んでいるのは、異常の種類が8通りあるという意味ではありません。
異常の内容は同じで、末尾の数字が系統の番号を示しているだけです。
| コード | 示している系統 |
|---|---|
| E70/H5 | 戻り温水センサ1 |
| E71/H6 | 戻り温水センサ2 |
| E72/H7 | 戻り温水センサ3 |
| E73/H8 | 戻り温水センサ4 |
| E74〜E77 | 戻り温水センサ5〜8 |
部屋ごとに放熱器を分けている住宅では、どの系統がどの部屋に対応しているかを施工時の資料で確認できる場合があります。
その情報があれば、点検の際に確認すべき配管をかなり絞り込めます。
同時に複数の番号が表示されている場合は、個々のセンサではなく、共通する制御側に原因がある可能性も考えられます。
表示されている番号をすべて控えておくことが、診断の助けになります。
「過昇温」はセンサの故障ではない
温水過昇温は、温水の温度が規定を超えたことを検知して機器が停止した状態です。
センサは正常に働いており、測った値が高すぎたという意味になります。
考えられる背景としては、次のような状態があります。
| 要因 | 起きていること |
|---|---|
| 循環量の不足 | 温水が十分に流れず、熱が持ち去られないまま温度が上がる |
| 循環液の不足 | 系統内の液量が減り、循環が成り立たなくなる |
| 弁や配管の閉塞 | 一部の系統が閉じており、熱の行き場がない |
| 系統内の空気だまり | エアが噛み、流れがさまたげられる |
つまり、センサを交換しても解決しない可能性がある表示です。
繰り返し出る場合は、循環の状態そのものを見てもらう必要があります。
なお、温水過昇温と同じE5・E05という番号は、エコ暖フロアとエコ暖温風では室外ファンモータ異常を指します。
この読み分けは後述の表でまとめています。
注意:この帯は機種で意味が変わる番号が多い
| コード | 温水側の表示として扱われる機種 | まったく別の意味になる機種 |
|---|---|---|
| E5・E05 | システム/クール/クールエアコン/ジオシス(温水過昇温) | フロア/温風(室外ファンモータ異常) |
| E7・E07 | フロア/温風(温水センサ組異常) | システム/クール/クールエアコン/ジオシス(給水検知確定) |
| E11 | システム/クール/クールエアコン/ジオシス(往き温水センサ異常) | 温風(吐出温センサ異常) |
| E12 | 温風(ヒータ温水センサ異常) | システム/ジオシス(バックアップ基板通信異常) |
| E34 | システム/クール/ジオシス(戻り温水センサ異常) | クールエアコン(吸入温センサ異常) |
5つの番号が、製品ラインによって別の部位を指します。
特にE7は、センサの故障か、循環液の不足かという対応の方向がまるごと変わる組み合わせです。
本体や室外ユニットの銘板、保証書、取扱説明書の表紙で製品名を確認してから判断してください。
同じコロナ製でも機器ごとに表示体系はまったく別です。
給湯側についてはコロナ エコキュートのエラーコード一覧|原因・対処法・修理の判断基準まで徹底解説、灯油を使う給湯機についてはコロナ 石油給湯器のエラーコード一覧|原因と対処法をわかりやすく解説にまとめています。
症状から見る手がかり
| 症状 | 見ておきたい点 |
|---|---|
| 特定の部屋だけ暖まらない | その系統の配管・弁まわりの可能性 |
| 放熱器が全体的に冷たい | 循環そのものが成り立っていない可能性 |
| 一部の放熱器だけ異常に熱い | 熱の行き場が偏っている可能性 |
| 運転してしばらくすると止まる | 過昇温を検知して停止している可能性 |
| 起動直後から表示される | センサの断線など、測定ができていない可能性 |
| 複数の番号が同時に出る | 個々のセンサではなく制御側の可能性 |
室外ユニットは動いているのに放熱器が冷たいままなら、温水が循環していない状態が考えられます。
室外ユニットの動作そのものに不安がある場合の切り分けは室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドにまとめています。
連絡前に確認できること
公表されている処置方法は、温水過昇温を含めて点検または修理です。
ただし、次の点は使用者でも見ておけます。
- 表示されている番号をすべて控える(複数出ているかどうかが重要)
- 放熱器を手で触れ、温かい系統と冷たい系統を確認する
- 特定の部屋だけ暖まらないのか、家全体が暖まらないのかを整理する
- 床や壁、室外ユニット周辺に水漏れの跡がないか目視する
- 表示が出るタイミング(起動直後か、運転を続けたあとか)を記録する
⚠️ 配管や弁を自分で操作しないでください。温水は高温になっている場合があり、やけどや漏水につながるおそれがあります。放熱器に触れて温度を確かめる際も、手を当てて確かめる程度にとどめてください。
修理規模の考え方
| 部位 | 修理規模の傾向 |
|---|---|
| 戻り温水センサ・往き温水センサ | 部品単体の交換で収まりやすい |
| 温水センサ組・ヒータ温水センサ | 機器内部の作業を伴う場合がある |
| 過昇温の原因が循環側にある場合 | 配管や弁の調査が必要で、時間がかかる |
| 床下・壁内の配管に原因がある場合 | 調査範囲が広がり、規模が大きくなりやすい |
センサ単体の交換であれば、コンプレッサや四方弁に比べて小さい規模で収まる可能性があります。
一方で、過昇温のように原因が配管側にある場合は、どこで詰まっているかを探す工程が加わります。
実際の費用は機種・設置状況・地域によって変わるため、型式と表示されたコード、放熱器の温まり方を伝えて見積もりを取ってください。
よくある質問
Q1. E71とE73が同時に出ています。センサが2つとも壊れたのですか。
2系統のセンサが同時に故障する可能性がないわけではありませんが、共通する制御側に原因がある場合も同じように複数の番号が表示されます。
どちらであるかは点検してみないと判断できません。
連絡する際は、表示されている番号をすべて伝えてください。
どの系統が該当するかが分かれば、確認すべき配管を絞り込みやすくなります。
Q2. 温水過昇温が出ましたが、設定温度を下げれば防げますか。
設定温度の問題ではなく、温水の熱が放熱器で使われずに残っている状態を検知した表示です。
循環量の不足や配管の閉塞といった背景が考えられるため、設定を下げても根本的な解決にはなりません。
繰り返し出る場合は、循環の状態を点検してもらう段階です。
放熱器のどこが温かく、どこが冷たいかを確認して伝えると、調査の助けになります。
Q3. どの系統がどの部屋か分からないのですが、どうすればよいですか。
施工時の図面や仕様書が残っていれば、系統の割り当てが記載されている場合があります。
見当たらない場合でも、放熱器を順に手で触れ、温かい場所と冷たい場所を記録しておくと有力な情報になります。
点検時には、施工した販売店であれば設置時の記録を持っていることもあります。
連絡の際に、住所と設置時期を伝えて確認してみてください。
Q4. E7が出ましたが、循環液の補充で済みますか。
お使いの製品ラインによって答えが変わります。
エコ暖システム、エコ暖クール、エコ暖クールエアコン、ジオシスハイブリッドでは給水検知の確定表示にあたり、循環液の補充が案内されています。
一方、エコ暖フロアとエコ暖温風では温水センサ組異常を意味し、点検・修理が前提です。
まず本体や保証書で製品名を確認し、それを伝えたうえで相談してください。
Q5. 一部の部屋だけ暖まりませんが、エラー表示は出ていません。故障ですか。
弁の設定や配管内の空気だまりなど、故障以外の要因でも同じような状態になります。
また、部屋の断熱条件や放熱器の容量によって、もともと暖まりにくい部屋であることも考えられます。
症状が今シーズンから急に始まったのか、以前からなのかを整理してみてください。
急に変わったのであれば、点検の際にその時期を伝えると原因の絞り込みに役立ちます。
まとめ
E70〜E77・H5〜H8を中心とするこの帯は、暖房用の温水にまつわる表示です。
- 末尾の数字は異常の種類ではなく、何系統目かを示している
- 温水過昇温とヒータサーモ作動検出は、センサの故障ではなく保護動作
- 過昇温はセンサ交換では解決せず、循環側の調査が必要なことがある
- E5・E7・E11・E12・E34は、機種によって別の部位を指す
- 放熱器の温まり方を確認しておくと、点検時の絞り込みが早くなる
配管や弁を自分で操作せず、表示されている番号と放熱器の状態を控えたうえで、販売店またはサービスセンターへ相談してください。

