MENU

ダイキン製エアコンのエラーコードL5とは?インバーター側の過電流

ダイキン製エアコンのエラーコードL5について、インバーター側の過電流を示した文字のみのサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ダイキンのエアコンが止まり、リモコンに「L5」と表示されて困っていませんか。
暑い日や寒い日に、運転してしばらくすると止まるという形で気づくことが多いコードです。
結論からお伝えすると、L5は室外機のインバーター圧縮機に過大な電流が流れたことを検知して運転を止めた状態を示しています。
そして案内されている対処は、L3やL4と同じく室外機の周囲を確認することから始まります。
このことは、L5の背景を考えるうえで手がかりになります。
この記事では、L5が示している状態とインバーターの役割、L系全体の位置づけ、E6・E8との違い、そして点検を依頼すべき判断の線引きまでを整理します。

目次

L5はインバーター圧縮機の過電流を示す

ダイキンのルームエアコンにおけるL5は、室外機まわりに関するL系のエラーコードです。
公式の案内では、室外機のインバーター圧縮機の過電流により停止した状態として説明されています。

対処として示されているのは、次の2つです。

  1. 室外機の前に車や物などがないか確認し、障害物があれば取り除く
  2. 運転を停止して電源プラグを抜き、1分ほど待ってから再度電源を入れる

📎 出典:エラーコードの内容と対処方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

これらを試しても改善しない場合は、電気系統や冷媒系統の部品交換が想定される作業になります。

インバーターが担っている役割

現在のエアコンは、ほぼすべてインバーター制御を採用しています。
インバーターは、送られてきた電気の周波数や電圧を作り変え、圧縮機の回転数を細かく調整する役割を担っています。

設定温度に近づいたら回転をゆるめ、離れていれば強く回すという運転ができるのは、この仕組みがあるためです。
そのぶん、圧縮機に流れる電流もインバーターを通じて制御されています。

過電流とは、その電流が想定の範囲を超えた状態です。
このまま流れ続けると部品が発熱し、損傷につながる可能性があるため、機器は運転を止めます。

L系の3コードは室外機の電装部に集まっている

L5の性格を理解するには、同じL系のコードと並べてみるのが近道です。

コード検知しているもの
L3・L4放熱フィンの温度が高すぎる
L5インバーター圧縮機の過電流
LC室外機ファンモーター回路の通信不具合

いずれも室外機の電装まわりに関わるコードです。
そして注目したいのが、L3・L4とL5で案内されている対処が完全に同じという点です。

どちらも、まず室外機の前の障害物を確認し、そのうえで電源を入れ直すという内容になっています。

熱と電流は同じ状況から生じる

対処が共通しているのは、背景に共通する状況があるためと考えられます。

放熱が妨げられれば、熱がこもって温度が上がります。
同時に、圧縮機は重い条件で回ることになり、必要な電流も増えます。

つまりひとつの状況が、温度の上昇と電流の増加という2つの形で現れるということです。
どちらを先に危険域と判断したかによって、表示されるコードが変わります。

この関係を知っておくと、L5が出たときにまず室外機の周囲を見るという行動が納得しやすくなります。

電流が増える場面

圧縮機に流れる電流が増える背景としては、次のようなものが考えられます。

背景内容
放熱の妨げ室外機の周囲がふさがれ、圧力が下がらない
フィルターの目詰まり暖房時に室内側で熱を渡せず、負荷が増える
高負荷での連続運転猛暑日や厳寒日に、能力の限界に近い状態が続く
電源の電圧が足りない同じ力を出すために必要な電流が増える
圧縮機の機械的な抵抗内部の摩耗により回りにくくなっている
インバーター側の不具合電流を制御する部分が正しく働いていない

このうち、利用者側で対応できるのは上の4つです。
特に電源の取り方は見落とされやすいので、延長コードを介していないか、他の家電と回路を共有していないかを確認してみてください。

エアコンは専用のコンセントから電気を取ることを前提に作られた機器です。
分電盤の状態については、ダイキンの案内でも運転しない場合の確認としてブレーカーを見ることが示されています。

📎 出典:運転しない(ルームエアコン)|ダイキン工業

⚠️ ブレーカーが繰り返し落ちる状態で、何度も入れ直すことは避けてください
過大な電流が流れる状態を繰り返すことになり、発熱や部品の損傷につながります。
エアコン専用のブレーカーを切ったまま、点検を依頼してください。

E6・E8との違い

過電流に関わるコードには、E6とE8もあります。
公式の説明を並べると、次のようになります。

コード公式の説明
E6・E8圧縮機の過電流により停止
L5インバーター圧縮機の過電流により停止

いずれも過電流を示していますが、L5には「インバーター」という語が含まれています。
機器の内部で検知している系統が異なると考えられますが、その違いが具体的にどこにあるかは公表されていません。

利用者にとって重要なのは、どちらが表示されていても、まず行うことは同じという点です。
室外機の周囲を確認し、フィルターを清掃し、電源を入れ直す。
それでも改善しなければ点検を依頼する、という流れになります。

表示されたのがどのコードかは、点検時に伝えれば診断の材料になります。

自分で試せることと避けたい操作

L5が表示されたとき、利用者側でできることは次のとおりです。

  1. リモコンで運転を停止し、表示されているエラーコードを控える
  2. 室外機の正面・側面・背面を確認し、障害物を取り除く
  3. 室内機のエアフィルターを清掃する
  4. 延長コードを使っている場合は、専用コンセントへ接続し直す
  5. 分電盤を確認し、落ちているブレーカーがないか見る
  6. 電源プラグを抜き、1分ほど待ってから運転を再開する
  7. 発生した日時と、止まるまでの時間を記録する

一方で、次の作業は避けてください。

  • 室外機のパネルを外して圧縮機や基板に触れる
  • ブレーカーの容量を大きいものへ交換する
  • 落ちたブレーカーを何度も入れ直す
  • 室外機に水をかけて冷やす
  • エラーが消えるまで電源の抜き差しを繰り返す

ブレーカーの容量を上げる行為は、配線の許容範囲を超える電流を流すことにつながり、火災の原因になります。

エラーコードの読み取り方や、運転ランプが点滅しているときの確認手順については、ダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で詳しく解説しています。

点検を依頼すべき判断の線引き

次のいずれかに当てはまる場合は、販売店またはメーカーへ点検を依頼する段階です。

  • 室外機まわりを整え、フィルターを清掃しても再発する
  • 専用コンセントに接続し直しても改善しない
  • ブレーカーが繰り返し落ちる
  • 運転開始から短時間で止まるようになった
  • 涼しい日や穏やかな気候の日にも出る

最後の項目は分かりやすい判断材料です。
猛暑日や厳寒日にだけ出るのであれば条件の厳しさが影響していますが、穏やかな気候の日にも出るのであれば、機器側に原因があると考えられます。

依頼する際は、次の情報を控えておくと診断が早く進みます。

  • 室内機・室外機の型番(品番)と設置年
  • L5が出るのは冷房・暖房のどちらか
  • 運転開始からどのくらいで止まるか
  • 発生した日の外気温のおおよその状況
  • 電源の取り方(延長コードの使用、回路の共有)

なお、電源を切るとエラーの表示は消えてしまうため、リセットする前にコードを控えておくことをおすすめします。
エラーコードの確認手順はリモコンのタイプによって異なります。

📎 出典:エラーコードの確認方法(ルームエアコン)|ダイキン工業

賃貸住宅で、エアコンが備え付けの設備として設置されている場合は、自分で業者を手配する前に管理会社や大家さんへ連絡してください。
借主に過失のない不具合の修繕は、貸主の負担とされるのが一般的です。

修理と買い替えの判断材料

L5の修理は、原因がどこにあるかで規模が変わります。

原因の場所想定される作業
設置環境・電源の取り方周囲の片付けや接続の見直しで済むこともある
インバーター基板基板の交換
圧縮機冷媒の回収をともなう部品交換

環境の改善で収まるのであれば費用はかかりません。
一方、圧縮機の交換となると工程が多くなります。
使用年数がおおむね8〜10年を超えている場合は、修理費と買い替え費用を並べて比較する段階といえます。
実際の費用は機種・症状・地域・施工条件によって変動するため、点検の結果と見積もりを受け取ったうえで判断してください。

効き方が落ちているという症状もあわせて出ている場合は、ダイキンのエアコンが冷えない原因|自分でできる確認と業者依頼の目安で原因を順に切り分けられます。

室外機がまったく動かないという症状が見られる場合は、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドもあわせて確認してみてください。

L5と間違えやすいエラーコードの違い

圧縮機や電流に関わるコードは複数あります。

コード示している内容L5との違い
L5インバーター圧縮機の過電流インバーター側で検知
E6・E8圧縮機の過電流検知している系統が異なる
H8起動電流が上昇しない電流が流れない側
L3・L4放熱フィンの温度が高すぎる電流ではなく温度
U2インバータ回路の不足電圧・過電圧電源の電圧が対象

H8との違いは押さえておくとよいでしょう。
L5が電流が多すぎる側、H8が電流が想定どおり流れない側を示しています。
同じ電流に関するコードでも、方向が逆です。

系統ごとの意味はダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説にまとめています。

圧縮機に余分な電流を流さない使い方

L5を完全に防ぐことはできませんが、条件を整えることはできます。

  • 室外機の吹き出し口の正面や側面に物を置かない
  • 落ち葉や綿ぼこりが吸い込み側に張り付いていないか確認する
  • エアフィルターを定期的に清掃し、風量を確保する
  • エアコンは延長コードを介さず、専用コンセントへ直接接続する
  • こまめな入り切りを繰り返さず、一定時間は連続で運転する
  • 設定温度を極端にせず、日射を遮る工夫と組み合わせる

起動時にはもっとも大きな電流が流れます。
そのため、運転と停止を短い間隔で繰り返すことは、過電流の側に近づく行為でもあります。
節電のつもりで頻繁に切っている場合は、設定温度で調整する方法に切り替えたほうが機器にも有利に働きます。

よくある質問

Q1. L5は自分で直せますか?

公式に案内されている対処であれば、利用者側で行えます。
室外機の前の障害物を取り除き、そのうえで電源プラグを抜いて1分ほど待ち、再度運転してみてください。
あわせて、室内機のフィルター清掃や、延長コードを使っていないかの確認も有効です。
これらを行っても繰り返す場合は、インバーター基板や圧縮機に原因がある可能性が高く、点検を依頼してください。

Q2. E6やE8と何が違うのですか?

公式の説明では、E6・E8が圧縮機の過電流、L5がインバーター圧縮機の過電流とされています。
機器の内部で検知している系統が異なると考えられますが、その違いは公表されていません。
利用者にとっては、どちらが表示されていても行うことは同じです。
室外機の周囲を確認し、フィルターを清掃し、電源を入れ直すという流れになります。
表示されたコードは点検時に伝えてください。

Q3. なぜ電流の話なのに、室外機の片付けが対処になるのですか?

放熱が妨げられると、圧縮機は重い条件で回ることになるためです。
押し出す相手の圧力が高いほど、必要な力も電流も増えます。
つまり、室外機の周囲がふさがれているという状況が、そのまま電流の増加につながります。
同じ状況は放熱フィンの温度上昇としても現れるため、L3・L4とL5で対処が共通しているという関係になっています。

Q4. ブレーカーが落ちます。入れ直して使ってもよいですか?

繰り返し入れ直すことは避けてください。
過大な電流が流れる状態を何度も作ることになり、発熱や部品の損傷につながります。
エアコン専用のブレーカーを切ったまま、点検を依頼してください。
なお、他の家電と同じ回路を使っている場合は、容量不足で落ちていることもあります。
その場合は同時使用を見直すことで改善することがあります。

Q5. 猛暑日にだけ止まります。故障でしょうか?

必ずしも故障とは限りません。
外気温が高いと熱を捨てにくくなり、圧縮機は重い条件で運転を続けることになります。
そこに設置環境の悪さが重なると、保護が働く水準に達することがあります。
まずは室外機の周囲を片付け、風の通り道を確保してください。
それでも繰り返す、あるいは涼しい日にも出るのであれば、点検を受ける段階です。

まとめ

ダイキンのエアコンに表示されるL5は、室外機のインバーター圧縮機に過大な電流が流れたことを検知して停止したコードです。
インバーターは圧縮機の回転数を細かく調整する部分で、そこを通じて流れる電流が想定を超えた状態を示しています。

案内されている対処は、L3・L4と完全に同じです。
まず室外機の前の障害物を確認し、そのうえで電源を入れ直すという内容になっています。
これは、放熱が妨げられるという状況が、温度の上昇と電流の増加という2つの形で現れるためと考えられます。

あわせて確認したいのが電源の取り方です。
電圧が低いと同じ力を出すために必要な電流が増えるため、延長コード経由での使用や回路の共有は過電流の側に近づく要因になります。

ブレーカーが繰り返し落ちる場合は、入れ直しを続けないでください。
室外機まわりを整え、フィルターを清掃し、専用コンセントへ接続し直しても再発するのであれば、型番と発生の状況を控えて点検を依頼してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

目次