MENU

充電式ファンヒーターはある?ポータブル電源で使うときの注意と容量の目安

緑色の小型ファンヒーターと、充電式の有無やポータブル電源の注意点・容量の目安を示すサムネイル
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

初めに家庭の部屋全体を暖められる、充電式(電池式)のファンヒーターは、一般的ではありません。
石油ファンヒーターやガスファンヒーターは、電池では動かず、コンセントからの電源が必要です。
ただし、ポータブル電源を使えば、停電のときなどに、ファンヒーターを動かせる場合があります。

この記事では、充電式のファンヒーターの考え方と、ポータブル電源でファンヒーターを動かすときの確認ポイント、容量の計算の目安を整理します。
石油と電気で、考え方が大きく違う点も、あわせて書きます。

目次

結論:種類ごとに、ポータブル電源との相性が違う

ポータブル電源との相性は、次のとおりです。

スクロールできます
種類ポータブル電源との相性理由
石油ファンヒーター動かせる可能性がある運転中の消費電力が小さい。点火時は一時的に大きな電力が必要
ガスファンヒーター動かせる可能性がある電力は小さいが、ガスの供給が必要
電気(セラミック)ファンヒーター長時間は難しい消費電力が大きく、すぐに容量がなくなる
充電式の小型ヒーター製品による暖房能力は小さく、補助的な用途

石油ファンヒーターやガスファンヒーターは、燃料で熱を作り、電気は、ファンや制御に使います。
そのため、消費電力が小さく、停電時の暖房として、ポータブル電源と組み合わせて使える可能性があります。

「充電式ファンヒーター」は、どんなものか

「充電式のファンヒーター」と呼ばれる製品には、いくつかの種類があります。

スクロールできます
種類特徴暖房能力
内蔵バッテリー式の小型ヒーター充電して、コードなしで使える小さい。手元や足元を暖める程度
USB給電式のヒーターモバイルバッテリーなどから給電する非常に小さい。デスク周りの補助用
乾電池式のヒーター乾電池で動く小さい。短時間の使用向き

こうした製品は、部屋全体を暖める能力はなく、手元や足元の補助的な暖房として使われます。
家庭で使われる、石油ファンヒーターやセラミックヒーターのように、広い部屋を暖めることは想定されていません。

電気で熱を作る暖房は、大きな電力が必要です。バッテリーで動かすには、バッテリーの容量が限られるため、暖房能力を小さくせざるを得ません。

石油ファンヒーターは、電池で動くか

石油ファンヒーターは、電池や、内蔵バッテリーで動く製品は、一般的ではなく、コンセントからの電源が必要です。

項目内容
電源家庭用のコンセント(100V)
電気を使う部分ファン、ポンプ、制御基板、点火用のヒーター
電池の利用停電時の対応として、電池で動く構造にはなっていない

石油ファンヒーターは、灯油を気化させて燃やすため、気化器を温める点火用のヒーターが必要です。
点火のときだけ、一時的に大きな電力を使います。
運転が安定すると、使う電力は小さくなります。

停電時は、家庭のコンセントから電気が来なくなるため、石油ファンヒーターは動かなくなります。
停電の備えについては、停電時の暖房の備えの記事で整理しています。

ポータブル電源で動かすときの確認ポイント

ポータブル電源で石油ファンヒーターを動かす場合は、次の点を確認してください。

確認項目内容
ファンヒーターの消費電力本体の表示や、取扱説明書で確認する。点火時と運転時で違う
ポータブル電源の定格出力ファンヒーターの最大消費電力を上回っているか
ポータブル電源の容量使いたい時間に足りるか
出力の波形製品によって、正弦波と、そうでないものがある
取扱説明書の記載電源について、メーカーの指示があるか

特に重要なのは、定格出力です。
定格出力が、ファンヒーターの消費電力に足りないと、点火できなかったり、電源が停止したりします。

点火時の消費電力は、運転時より大きくなります。
本体に表示された最大消費電力を基準に、余裕のある出力の電源を選んでください。

出力の波形は、機器の動作に影響することがあります。
ポータブル電源の仕様と、ファンヒーターの取扱説明書を、見比べて確認してください。
不明な点は、メーカーに問い合わせるのが安全です。

使える時間の計算方法

ポータブル電源で、何時間使えるかは、次の式で計算できます。

式内容
使える時間(h)ポータブル電源の容量(Wh)× 変換効率 ÷ 消費電力(W)
変換効率(目安)約0.8(当サイトの仮の値)

石油ファンヒーターの運転中の消費電力を、仮に30Wとして計算すると、次のようになります。
この数値は、あくまでも計算例で、実際は機種の表示で確認してください。

ポータブル電源の容量運転時30Wの場合の使用時間(目安)
300Wh約8時間
500Wh約13時間
1,000Wh約27時間

点火のときの一時的な電力は、この計算には含まれません。
また、実際には、ほかの機器(照明、スマートフォンなど)も、同じ電源から使うことが多いため、余裕を見て考えてください。

一方で、電気のセラミックファンヒーターを、消費電力600Wとして計算すると、次のようになります。

ポータブル電源の容量消費電力600Wの場合の使用時間(目安)
500Wh約40分
1,000Wh約1時間20分
2,000Wh約2時間40分

電気で熱を作る暖房は、消費電力が大きいため、ポータブル電源では、短時間しか使えません。

停電時に使う暖房の選び方

停電時の暖房は、「電気に頼らない」または「電気の消費が小さい」ものが基本です。

スクロールできます
暖房停電時の使いやすさ注意点
反射式・対流式の石油ストーブ電気がなくても使える機種がある換気が必須。一酸化炭素に注意
石油ファンヒーター電気が必要。ポータブル電源が要る点火時の電力と、換気が必要
カセットガスストーブ電気がなくても使える換気が必須。保管と使用に注意
電気毛布・湯たんぽ消費電力が小さい、または電気不要低温やけどに注意
重ね着・保温シート電気不要体を冷やさない

石油ファンヒーターを、停電時の暖房として頼る場合は、ポータブル電源が必要になります。
電気がなくても使える、石油ストーブを備える方法もあります。

停電時の暖房選びは、停電時の暖房の備えの記事で、種類ごとの特徴を比べています。

使ってはいけない電源と、使い方

ポータブル電源で、ファンヒーターを動かすとき、避けたい使い方があります。

避けたいこと理由
容量が足りない電源で動かす途中で停止し、不完全な燃焼につながるおそれがある
定格出力が足りない電源で動かす点火できない、電源が保護停止する
延長コードで複数の機器をつなぐ定格を超えて、発熱する
車のシガーソケットの電源で動かす出力が小さく、石油ファンヒーターは動かない
発電機を室内で使う排気ガスで、一酸化炭素中毒になる

延長コードの使い方は、ファンヒーターに延長コードを使う記事で整理しています。

発電機を使う場合は、必ず屋外で使い、排気ガスが室内に入らないようにしてください。
室内や換気の悪い場所での使用は、一酸化炭素中毒の事故につながります。

屋内で石油ファンヒーターを使うときの注意

停電時でも、石油ファンヒーターを使うときの基本は、同じです。

注意すること内容
換気1時間に1〜2回、窓を開けて空気を入れ替える
置き場所前方は可燃物から1m以上離す
給油消火して、冷めてから行う
就寝時使わず、寝る前に暖めて、寝るときは消す
消し忘れ外出時や就寝前に確認する

停電時は、普段より慌ただしく、確認を忘れやすい状況になります。
いつもの手順を、落ち着いて守ることが、事故を防ぎます。

よくある質問

Q1. 充電式のファンヒーターは売られていますか?

小型のものはありますが、暖房能力が小さく、手元や足元の補助的な用途です。部屋全体を暖められる、充電式のものは、一般的ではありません。

Q2. 石油ファンヒーターは、電池で動きますか?

動きません。コンセントからの電源が必要で、停電時には、ポータブル電源が必要になります。

Q3. ポータブル電源の容量は、どれくらい必要ですか?

ファンヒーターの運転時の消費電力と、使いたい時間から計算します。本体の表示を確認し、余裕のある容量を選んでください。

Q4. 電気のファンヒーターは、ポータブル電源で使えますか?

出力が足りれば動かせますが、消費電力が大きく、短時間しか使えません。長時間の暖房には、向いていません。

Q5. 停電時に、一番安全な暖房は何ですか?

状況によりますが、電気毛布や湯たんぽ、重ね着で体を冷やさない工夫が、基本です。燃焼する暖房を使うときは、換気を忘れないでください。

まとめ

充電式のファンヒーターは、小型の補助用が中心で、部屋全体を暖める用途には向きません。
最後に、この記事のポイントを整理します。

ポイント内容
充電式ファンヒーター小型の補助用が中心。部屋全体を暖める能力はない
石油・ガスのファンヒーター電池では動かない。ポータブル電源で動かせる可能性がある
電気のファンヒーター消費電力が大きく、ポータブル電源では短時間しか使えない
確認ポイント消費電力、定格出力、容量、波形、取扱説明書
計算の目安容量(Wh)× 約0.8 ÷ 消費電力(W)
注意停電時も、換気と置き場所の基本を守る

まずは、お使いのファンヒーターの消費電力を、本体の表示で確認することから始めてみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

目次