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【速報:3月第3週】ガソリン価格はまだ上がる?原油100ドルで見える今後の見通し

外洋を航行する大型タンカーと遠くに見える貨物船、手前には波立つ海面が広がる海上輸送の風景
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

📅 2026年3月14日(土)時点の最新情報をもとに作成しています。

給油のたびに価格表示が気になって仕方ない——そんな方が増えているのではないでしょうか。

2026年3月13日には米国によるイラン・カーグ島への爆撃が発表され、イランの新最高指導者はホルムズ海峡封鎖を宣言。
原油市場は再び激しく揺れています。
3月12日時点のWTI原油価格は95ドル台まで回復しており、「100ドル超えが現実になるのか」が今週最大の焦点です。

「このままガソリンは上がり続けるのか」
「政府の補助金でどこまで抑えられるのか」
「灯油や軽油も値上がりするのか」


——こうした疑問を持つ方に向けて、2026年3月第3週時点の最新情報と今後の見通しをわかりやすく整理しました。


目次

現在のガソリン価格|3月第3週の状況

自動車の給油口に差し込まれたガソリンスタンドの給油ノズル

3月9日時点でのレギュラーガソリン全国平均は161.8円となり、4週連続の値上がりを記録しました。
さらに3月12日以降、石油元売り各社が1リットルあたり平均26円の卸売価格引き上げを実施。
一部のガソリンスタンドではすでに196円に達した地域も出ており、3月18日公表予定の公式調査では全国平均が180円を突破する可能性も指摘されています。

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時点全国平均(レギュラー)
2026年2月中旬150円台前半
2026年3月2日約154円
2026年3月9日161.8円(前週比+3.3円)
2026年3月16日(見通し)170円前後(補助金措置による)
2026年3月23日(見通し)180円台に達する可能性あり

ポイント 原油価格の変動はガソリン店頭価格に約1週間のタイムラグを経て反映されます。3月上旬の原油急騰の影響は、3月中旬〜下旬にかけてさらに顕在化してくる見込みです。価格が落ち着くまで少なくとも数週間は値動きに注意が必要な状況です。


なぜここまで上がっている?価格急騰の3つの要因

① 中東情勢の緊迫化とホルムズ海峡リスク

今回の価格急騰の最大の引き金は、中東情勢の急変です。

2026年2月28日に始まった米軍・イスラエル軍によるイランへの大規模攻撃をきっかけに、イランの革命防衛隊がホルムズ海峡付近の船舶に通過禁止を通告。
海峡は少なくとも一時的に事実上の封鎖状態となりました。

さらに3月13日には、米国によるイラン・カーグ島の軍事目標への爆撃が発表されました。
カーグ島はイランの原油輸出の9割を担う要衝であり、この動きが石油供給への不安を一段と高めています。
加えて、イランの新しい最高指導者:モジタバ・ハメネイ師がホルムズ海峡の閉鎖を強調したことで、市場の警戒感はさらに強まっています。

ホルムズ海峡は、世界の石油輸送量の約20〜21%が通過する「世界の石油の咽喉部」と呼ばれる最重要ルートです。
日本は原油輸入の94%を中東地域に依存しており、タンカーの8割がこの海峡を通ります。
封鎖が長期化すれば、日本のエネルギー供給と価格への影響は避けられません。

② 原油価格の急騰と高止まり

WTI原油価格は3月9日に一時1バレル119ドル台に達し、2022年のロシア・ウクライナ侵攻以来の高値となりました。
その後、トランプ大統領が「戦争はほぼ終結した」と発言したことをきっかけに81ドル台まで急落しましたが、3月12日時点では再び95ドル台まで上昇しています。

時期WTI原油価格(目安)
2026年1月70ドル台
2026年2月下旬〜3月初旬80〜90ドル台
2026年3月9日ピーク119ドル台
2026年3月12日時点95ドル台

原油価格は現在も大きな不安定さを保っており、情勢の変化によって再び急騰する可能性があります。

石油元売り業者は、過去1週間程度の原油価格と為替レートの平均値をもとに卸売価格を週次で決定します。
そのため、原油価格の上昇はおよそ1週間程度のタイムラグを経てガソリン店頭価格に転嫁される仕組みになっています。

③ 税制変更の影響が下支え要因に

2025年12月31日にガソリンの暫定税率(25.1円/L)が廃止されましたが、同時にガソリン補助金も終了しました。
暫定税率廃止による税負担の減少(25.1円/L)と、補助金終了による価格上昇(最大25.1円/L)が相殺し合い、差し引きで消費者への実質的な値下がり効果は限定的となりました。

この流れに今回の原油急騰が重なったことで、家計への打撃がより大きくなっています。

なお、現在のガソリン価格の約40%は税金で構成されており、「税金に税金がかかる」二重課税構造(ガソリン税+消費税)も価格を押し上げる構造的な要因のひとつです。


政府の対策|備蓄放出と補助金の再開

海沿いに並ぶ大型の石油タンク群を上空から撮影した石油備蓄基地の風景

価格急騰を受け、日本政府は2つの対策を打ち出しています。

国家備蓄の放出

日本政府は石油の国家備蓄(約146日分)の放出を決定しました。
これはG7各国との協調放出として実施されるもので、国際エネルギー機関(IEA)は緊急備蓄から合計4億バレルの史上最大規模の協調放出を開始しており、そのうち日本からは8,000万バレルが含まれています。

ただし、国家備蓄の放出は国内ガソリン価格を直接引き下げるためのものではなく、品不足による経済活動への支障を防ぐことが主な目的です。
ホルムズ海峡封鎖による世界貿易全体への打撃は、備蓄放出だけでは完全に補えないとの見方もあります。

緊急的激変緩和措置(補助金の再開)

政府は3月11日、「イラン情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置」の発動を発表しました。
3月19日出荷分から適用が始まり、全国平均を170円程度に抑えることを目標としています。財源は基金残高の約2,800億円を活用する方針です。

ポイント 補助金は出荷段階で適用されるため、店頭価格に反映されるまでには1〜2週間程度かかります。3月下旬以降、徐々に効果が現れてくる見込みです。ただし財政余力には限りがあり、情勢が長期化した場合の持続性については不透明な部分が残ります。


今後の価格見通し|3つのシナリオで整理する

現在の情勢をもとに、野村総合研究所など複数の機関の分析を参考に3つのシナリオを整理します。

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シナリオ条件国内ガソリン価格の想定
① 緊張緩和外交交渉が進み、ホルムズ海峡リスクが低下。WTI原油60〜70ドル台まで下落160〜170円台(補助金込み)
② 高止まり継続情勢が膠着し、原油80〜90ドル台が続く180〜195円台(補助金込み)
③ さらなる悪化軍事衝突が拡大。ホルムズ海峡の実質封鎖が長期化200円超の可能性あり

2026年3月現在、最も可能性が高いとされるのはシナリオ②です。「高い状態が少なくとも数か月単位で続く」と考えておくのが現実的な見通しと言えます。

野村総合研究所の試算では、原油価格が1バレル87ドルで安定的に推移した場合、国内ガソリン価格は1リットルあたり204円まで上昇する計算となります。
政府補助金が機能すれば、これを10〜20円程度抑えることが可能とされていますが、補助金縮小・終了となった場合は200円超が視野に入ります。

過去の事例として参考になるのが、1973年・1979年のオイルショックです。
当時は短期間で原油価格が3〜4倍に跳ね上がりました。
現在とは市場構造が大きく異なるため単純比較はできませんが、地政学リスクが価格に与えるインパクトの大きさを示す事例として覚えておく価値はあります。


灯油・軽油・暖房費への影響

赤と青のポリタンクが並ぶ灯油容器のクローズアップ

ガソリンだけでなく、灯油・軽油も同様に原油価格の影響を受けます。
暖房に灯油ストーブやファンヒーターを使っているご家庭では、今後の灯油価格の動向も注視が必要です。

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燃料の種類主な用途原油価格との連動性
レギュラーガソリン乗用車高い(1〜2週間のタイムラグ)
軽油(ディーゼル)トラック・一部乗用車高い(同様のタイムラグ)
灯油暖房・給湯高い(1〜2週間のタイムラグ)
LPガス暖房・調理中程度(契約によって異なる)
都市ガス暖房・調理・給湯中程度(半年〜1年単位で見直し)

暖房シーズンの終盤であっても、灯油は今後も値動きが続く可能性があります。
シーズンオフになる前に、タンクの残量管理や次シーズンに向けた購入計画を立てておくと安心です。

灯油の保管には、専用のポリタンク(JIS規格品)を使用してください。
日光・高温を避けた場所に保管し、保存期間は1シーズンを目安にしましょう。


ガソリン代の節約|今すぐできる5つの対策

車のメーター内に表示された燃料残量メーターとガソリン警告表示

価格高騰が続く中でも、日々の工夫で燃料コストを抑えることは十分可能です。

① エコドライブを実践する

急発進・急加速・急ブレーキといった「急」のつく操作は燃費を大きく悪化させます。穏やかなアクセル操作と十分な車間距離を保つだけで、燃費が5〜10%程度改善するケースも少なくありません。高速道路では適切な速度(80〜100km/h)を維持することも有効です。

② アイドリングを減らす

信号待ちや駐車中の無駄なアイドリングも燃費悪化の一因です。1分間のアイドリングで消費するガソリンはおよそ100〜150ml。習慣化するだけで、年間で数リットル単位の節約につながる場合があります。

③ タイヤの空気圧を定期的に確認する

タイヤの空気圧が適正値より低いと走行抵抗が増え、燃費が悪化します。月に1回程度、ガソリンスタンドやカー用品店で無料チェックを行いましょう。空気圧が0.5kg/cm²低下すると、燃費が約1〜2%悪化するとも言われています。

④ ガソリン価格アプリを活用する

「gogo.gs」などのスマートフォンアプリを使えば、自宅・職場周辺のリアルタイム価格を簡単に比較できます。数円の差でも、満タン給油(50L)なら100〜200円以上の節約になります。通勤ルートや買い物ルートの近くで安いスタンドを把握しておくだけで、年間の給油コストを大きく抑えられます。

⑤ 燃費管理アプリで消費量を「見える化」する

給油のたびに金額と走行距離を記録する燃費管理アプリを使うと、自分の燃費傾向が一目でわかります。「いつ・どこで・いくらで給油したか」を記録するだけで、節約意識が自然と高まります。


家計への影響をシミュレーション

電卓と1万円札の上に置かれたミニカーで車の燃料費や家計負担をイメージした写真

ガソリン価格の上昇は、車を使う家庭の家計に直接影響します。
以下に、月間走行距離と燃費の違いによる給油コストの変化をシミュレーションしてまとめました。

【条件】月間走行距離:800km、燃費:15km/L(月間給油量:約53L)

ガソリン価格月間給油コスト年間給油コスト
155円(2025年12月頃)約8,215円約98,580円
162円(2026年3月上旬)約8,586円約103,032円
170円(補助金適用後目安)約9,010円約108,120円
185円(補助金縮小時)約9,805円約117,660円
200円(最悪シナリオ)約10,600円約127,200円

155円と200円では、年間で約2万8,600円の差になります。日々の燃費改善で消費量を1割抑えられれば、この差をある程度カバーすることができます。

ガソリン価格の高騰は、燃料費だけでなく物流コストの上昇を通じて食料品や日用品の価格にも波及します。
家計全体の支出増加として、年間1万2,000〜2万円以上の影響が出るとの試算もあります。


燃費向上グッズ|効果が期待できるアイテム紹介

価格高騰が続く中、燃費向上に役立つアイテムを活用するのも有効な対策のひとつです。

エコタイヤ(低燃費タイヤ)

転がり抵抗を低減した低燃費タイヤに交換することで、燃費が2〜5%程度改善する場合があります。長く乗り続ける予定の方や走行距離が多い方には、タイヤ交換のタイミングで検討する価値があります。

エンジンオイル(低粘度タイプ)

適切な粘度のエンジンオイルを選ぶことも燃費改善につながります。近年は0W-20や0W-16といった低粘度タイプが主流になりつつあり、エンジン内部の摩擦を低減することで燃費向上が期待できます。交換目安は5,000〜10,000km、または半年〜1年が一般的です。

燃費計(OBDコネクタ型)

車のOBD2ポートに接続するだけで、リアルタイムの燃費・速度・エンジン状態をスマートフォンで確認できるアイテムです。自分の運転傾向を可視化することで、エコドライブの意識が高まります。


よくある質問

Q. ガソリン補助金はいつまで続くの?

現時点では終了時期は未定です。政府の方針では、全国平均が170円程度に安定すれば段階的に縮小・終了する可能性があります。中東情勢の推移によって大きく変わるため、資源エネルギー庁の公式発表をこまめに確認することをおすすめします。

Q. 灯油も同じように値上がりしているの?

灯油もガソリンと同様、原油価格の影響を1〜2週間のタイムラグを経て受けます。暖房シーズン終盤ではありますが、現在の原油価格水準が続けば灯油価格も高止まりが見込まれます。次シーズンに向けてポリタンクの管理や購入タイミングを早めに検討されることをおすすめします。

Q. 軽油も値上がりしているの?

はい、軽油も原油価格の影響を受けており、同様に上昇傾向にあります。トラックや一部の乗用車(ディーゼル車)をお使いの方も、燃料コストの上昇を意識した運転の工夫が有効です。

Q. トリガー条項は発動されないの?

トリガー条項とは、ガソリン価格が一定水準を超えた場合に自動的にガソリン税を引き下げる制度です。ただし現時点(2026年3月)では発動されていません。政府は税収の減少リスクや市場への影響を理由に、発動に慎重な姿勢を維持しています。

Q. 今すぐ満タン給油しておいたほうがいい?

補助金が3月19日出荷分から適用されるため、3月下旬以降は現在より若干落ち着く可能性があります。慌てて大量に給油する必要性は必ずしも高くありませんが、補助金反映前の急激な価格上昇が続いている地域では、早めに給油しておくことを選択肢に入れてもよいかもしれません。残量管理を日頃から意識しておくと、焦って割高なタイミングで給油するリスクを避けられます。


まとめ:現状と見通し

ガソリンスタンドの給油機に設置された緑・黄色・赤の給油ノズルの様子
項目現状と見通し
現在の全国平均161.8円(3月9日時点)、3月中旬以降さらに上昇へ
主な値上がり要因中東情勢・カーグ島爆撃・ホルムズ海峡リスク・原油95ドル台・税制変更
政府の対策国家備蓄放出+補助金再開(3月19日出荷分から)
補助金による目標全国平均170円程度に抑制
今後の見通し情勢膠着ならシナリオ②(180〜195円台)が数か月単位で続く可能性
200円超の条件ホルムズ海峡の長期封鎖+補助金縮小・終了が重なった場合
灯油・軽油への影響同様に上昇傾向。次シーズンの準備は早めに

ガソリン価格は中東情勢というコントロールしにくい外部要因に大きく左右される状況が続いています。
「今後どうなるか」を正確に予測することは難しいものの、政府の補助金措置によって極端な急騰はある程度緩和される見込みです。

日々の運転習慣の見直しやタイヤの空気圧チェックなど、できることから取り組んでいくことが、長期的な燃料コスト管理につながります。
引き続き最新情報を確認しながら、無理のない範囲で家計の備えをしておくと安心でしょう。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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