寒くなってこたつを出したものの、長時間入っていると電気代がどれくらいかかるのか気になっていませんか。
エアコンより安いと聞く一方で、消費電力の表示を見ると500Wや600Wと書かれていて、意外に高いのではと感じた方もいるはずです。
結論から言うと、こたつの電気代は、温度調節を「中」にして使えば1時間あたり3〜5円程度です。
表示されている消費電力は最大値で、実際にはヒーターが入ったり切れたりを繰り返すため、平均はずっと低くなります。
この記事では、こたつの電気代を温度設定ごとに整理したうえで、エアコンとの比較、安く使う工夫、そして火災を防ぐための注意点までを解説します。
こたつの電気代の目安

計算式は次のとおりです。
電気代 = 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電力量の目安単価(円/kWh)
目安単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使います。
こたつの本体には「定格消費電力 500W」「600W」などと表示されています。
ただし、これはヒーターがフルに動いているときの値です。
こたつは温度が上がるとヒーターが切れ、下がるとまた入る仕組みなので、実際に使う電力の平均はこれより低くなります。
温度設定ごとの実際の平均消費電力の目安は次のとおりです。
| 温度設定 | 平均消費電力の目安 | 1時間 | 1日5時間 | 1か月(5時間×30日) |
|---|---|---|---|---|
| 弱 | 約60〜90W | 約1.9〜2.8円 | 約9〜14円 | 約279〜419円 |
| 中 | 約100〜160W | 約3.1〜5.0円 | 約16〜25円 | 約465〜744円 |
| 強 | 約200〜300W | 約6.2〜9.3円 | 約31〜47円 | 約930〜1,395円 |
| 立ち上げ時(最大) | 約500〜600W | 約15.5〜18.6円 | — | — |
※31円/kWhで試算した参考値です。こたつの大きさ、室温、布団の厚さによって実際の値は変わります。
「中」で毎日5時間使っても、1か月で500〜700円前後です。
温度設定を「強」から「中」にするだけで、電気代はおおむね半分前後になることが分かります。
立ち上げ時は最大の消費電力で動きますが、中が温まれば平均値に落ち着きます。
こまめに電源を入れたり切ったりすると、そのたびに立ち上げの電力がかかるため、短時間の離席ならつけたままにしておくほうが効率的です。
エアコンや他の暖房器具と比べると
こたつは、暖房器具の中でも電気代の安い部類に入ります。
| 暖房器具 | 消費電力の目安 | 1時間の電気代の目安 | 暖まる範囲 |
|---|---|---|---|
| こたつ(中) | 約100〜160W | 約3〜5円 | こたつの中(下半身) |
| 電気毛布 | 約30〜60W | 約1〜2円 | 体にかけた範囲 |
| 電気カーペット(2畳・中) | 約200〜300W | 約6〜9円 | カーペットの上 |
| エアコン暖房(6畳・安定運転) | 約300〜700W | 約9〜22円 | 部屋全体 |
| 電気ストーブ(1,000W) | 約1,000W | 約31円 | 前方の一部 |
| オイルヒーター(中) | 約600〜900W | 約19〜28円 | 部屋全体(ゆっくり) |
※31円/kWhで試算した参考値です。
こたつは、エアコンの数分の1の電気代で使えます。
ただし、暖められるのはこたつの中、つまり下半身だけです。
部屋全体を暖めるエアコンと、体の一部を暖めるこたつは、役割が違うと考えてください。
電気ストーブと比べると、こたつの電気代は6分の1から10分の1程度です。
足元を暖める目的で電気ストーブを使っているなら、こたつに切り替えるだけで大きく下がります。
エアコンとこたつの賢い組み合わせ方
こたつだけで冬を過ごすのは、電気代の面では最安ですが、部屋が冷えたままになります。
上半身が寒く、部屋の湿度や結露の問題も起きやすくなります。
現実的なのは、エアコンとこたつを組み合わせる方法です。
| 組み合わせ | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| エアコンの設定温度を下げてこたつを併用 | エアコンを18〜20℃にし、足元はこたつで補う | エアコンの電気代が下がる |
| 在宅の時間帯で使い分ける | 家族がそろう時間はエアコン、一人の時間はこたつ | 暖める範囲を必要な分に絞れる |
| 就寝前はこたつで暖まり、寝室は暖めすぎない | 部屋全体を暖める時間を短くする | 冬の夜の電気代を抑えられる |
エアコンの暖房は、設定温度を1℃下げるだけでも消費電力が目に見えて下がります。
こたつの電気代は1時間数円なので、こたつを足してエアコンの設定を下げれば、トータルの電気代は下がるのが一般的です。
資源エネルギー庁も、こたつはおもに腰から下を温める暖房機器なので上半身は寒くなりがちであり、カーディガンなどを1枚多めに着込むことが温かさのポイントだとしています。
あわせて、ストーブやエアコンなど他の暖房機器と併用する場合は、控えめな温度設定にするよう勧めています。
こたつの電気代を下げる工夫
1. 上掛けと敷布団を併用する
もっとも効果がはっきりしているのが、布団の工夫です。
資源エネルギー庁は、こたつ布団だけで使う場合と、こたつ布団に上掛けと敷布団を併用した場合を比べると、1日5時間の使用で年間32.48kWhの省エネになると示しています。
31円/kWhで換算すると、年間約1,000円の節約です。
熱は、上に抜けるだけでなく、床からも逃げていきます。
とくにフローリングの部屋では、敷布団やラグがないと床に熱を奪われ、ヒーターが入る時間が長くなります。
2. 温度設定を「中」以下にする
「強」で使い続けると、電気代は「中」のおおむね2倍になります。
布団の保温を整えたうえで、「中」または「弱」で十分温まるかを試してみてください。
入った直後に寒く感じても、数分すれば中が温まってきます。
3. 布団のすき間をなくす
こたつ布団の端がめくれていたり、人が出入りしたあとにすき間が開いたままになっていたりすると、暖かい空気が逃げていきます。
布団の大きさがこたつに合っているか、四隅が床まで届いているかを確認してください。
4. 使わないときは電源を切る
誰も入っていないこたつがつけっぱなしになっていると、1時間あたり数円が無駄になります。
自動で電源が切れるタイマーや、人がいないと温度を下げるセンサーの付いた機種もあります。
5. 古いこたつは買い替えも検討する
ヒーターの方式によって、立ち上がりの速さや暖まり方が違います。
石英管ヒーター、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター、フラットヒーターなどがあり、立ち上がりが速いものほど短時間で温まります。
ただし、ヒーターの方式による電気代の差はそれほど大きくありません。
買い替えの判断は電気代より、使用年数と、後述する安全面で考えてください。
こたつの大きさで電気代は変わるか
こたつは大きさによって定格消費電力が変わりますが、実際の電気代の差はそれほど大きくありません。
| こたつの大きさ | 定格消費電力の目安 | 「中」での平均の目安 | 1日5時間・1か月 |
|---|---|---|---|
| 一人用(60〜70cm角) | 約300W | 約60〜100W | 約279〜465円 |
| 正方形(75〜80cm角) | 約500W | 約100〜150W | 約465〜698円 |
| 長方形(105〜120cm幅) | 約600W | 約120〜170W | 約558〜791円 |
※31円/kWhで試算した参考値です。
大きいこたつほど中の空間が広く、温める空気の量が増えるため、平均の消費電力もやや上がります。
ただし、1か月の差は数百円程度です。
大きさの違いより、布団の保温と温度設定のほうが電気代への影響は大きいと考えてください。
一人暮らしで一人しか入らないなら、一人用の小さなこたつにすると、温める空間が小さくなるぶん効率よく使えます。
自分のこたつの電気代を測る方法

こたつの実際の電気代は、使い方で大きく変わります。
正確に知りたい場合は、コンセントの間に挟むワットモニターで測るのが確実です。
測るときは、次のように条件を変えて比べると効果が分かります。
- 温度設定「強」と「中」で、1時間あたりの電力量を比べる
- 敷布団や上掛けを足す前と後で比べる
- 室温が高い日と低い日で比べる
数字で差が見えると、どの工夫が自分の家で効いているのかがはっきりします。
つけっぱなしにするとどうなるか
こたつのつけっぱなしには、電気代以外の問題もあります。
電気代の面では、「中」で8時間つけっぱなしにしても30〜40円程度です。
一晩つけっぱなしにしたとしても、金額としては大きくありません。
問題は電気代ではなく、体と安全への影響です。
| つけっぱなしで起きること | 内容 |
|---|---|
| 脱水 | こたつの中で眠ると、気づかないうちに汗をかいて水分が失われる |
| 低温やけど | 同じ場所が長時間温められ続けると、皮膚の奥がやけどを負うことがある |
| 睡眠の質の低下 | 体が温まり続けると、深い眠りを妨げることがある |
| 火災 | 布団や衣類がヒーターに触れると、焦げたり発火したりすることがある |
こたつの中で寝てしまうと、脱水や低温やけどの危険があります。とくに高齢者や小さな子ども、お酒を飲んだあとは注意してください。
こたつで眠くなったら、電源を切って布団で寝るのが基本です。
火災を防ぐための使い方
こたつは火を使わない暖房器具ですが、使い方を誤ると火災につながります。
製品評価技術基盤機構(NITE)は、2017年度から2021年度の5年間に、こたつと電気ストーブの事故が347件発生し、そのうち26件が死亡事故だったと公表しています。
こたつのヒーターユニットに布団が接触して発火した事例も報告されています。
NITEが示している、こたつを使うときに気を付けるポイントは次のとおりです。
- 可燃物と接触しないように距離をとる。衣類などを乾かさない
- 就寝時や外出時は電源プラグをコンセントから抜いておく
- 電源コードの破損がないか点検する。電源コードは踏まない、引っ張らない、折り曲げない
- 定期的に清掃を行い、ほこりを取り除く
- リコール対象になっていないか確認する
こたつの中で洗濯物を乾かしたり、座布団や布団をヒーターの近くに押し込んだりすると、発火の原因になります。
また、こたつの脚で電源コードを踏んだり、コードを布団の下で折り曲げたままにしたりするのも避けてください。
シーズンの始めにこたつを出したら、使う前に次の点を確認してください。
- ヒーターユニットの保護カバーが外れたり割れたりしていないか
- 電源コードや中間スイッチの付近に傷や変色がないか
- ヒーター部分にほこりがたまっていないか
- 電源を入れたときに焦げたにおいや異音がしないか
一つでも異常があれば、使用を中止してください。
電気代以外の選択肢も知っておく
足元だけを暖めたい場合、こたつ以外にも電気代の安い選択肢があります。
| 器具 | 1時間の電気代の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| こたつ | 約3〜5円 | 家族でくつろぐ、座って過ごす時間が長い |
| 電気毛布・ひざ掛け | 約1〜2円 | 一人でデスクワーク、就寝時 |
| パネルヒーター(足元用) | 約5〜6円 | デスクの下など狭い範囲 |
| 電気カーペット | 約6〜9円 | 床に座る生活、広めの範囲 |
一人で過ごす時間が長いなら、電気毛布やひざ掛けのほうが電気代は安く済みます。
使う人数と場所に合わせて選んでください。
冬の電気代の考え方や、待機電力のように抜いてよいものとそうでないものの線引きはコンセント差しっぱなしの電気代はどれくらい?実際にかかる金額と無駄を減らす判断基準で整理しています。
冬は電気料金の単価そのものが変わることもあります。
燃料価格と電気代の関係は原油価格が高騰すると電気代はどうなる?知らないと損する家庭への影響で解説しています。
よくある質問
Q1. こたつを1時間使うと電気代はいくらですか?
温度設定を「中」にした場合、1時間あたり3〜5円程度です。
「弱」なら2〜3円程度、「強」なら6〜9円程度になります。
こたつの本体には500Wや600Wといった消費電力が表示されていますが、これはヒーターがフルに動いているときの最大値です。
実際には温度が上がるとヒーターが切れ、下がるとまた入る仕組みなので、平均の消費電力は表示よりずっと低くなります。
毎日5時間「中」で使っても、1か月で500〜700円前後です。
Q2. こたつとエアコンはどちらが電気代が安いですか?
電気代だけで比べれば、こたつのほうが安くなります。
こたつは1時間3〜5円程度、6畳用のエアコン暖房は安定運転時で1時間10〜20円程度です。
ただし、こたつは下半身しか暖められず、エアコンは部屋全体を暖めるので、役割が違います。
おすすめは、エアコンの設定温度を18〜20℃程度に下げ、足元をこたつで補う組み合わせです。
こたつの電気代は小さいため、併用してもエアコンの電気代が下がる分、トータルでは安くなるのが一般的です。
Q3. こたつの電気代を安くする方法はありますか?
もっとも効果があるのは、上掛けと敷布団を併用することです。
資源エネルギー庁は、こたつ布団だけの場合と比べて、上掛けと敷布団を併用すると1日5時間の使用で年間32.48kWhの省エネになると示しており、年間約1,000円の節約に相当します。
あわせて、温度設定を「強」から「中」以下にすると、電気代はおおむね半分前後になります。
布団のすき間をなくすことや、使わないときに電源を切ることも有効です。
フローリングの部屋では、床からの熱の逃げを防ぐ敷布団やラグがとくに効きます。
Q4. こたつをつけっぱなしで寝ても大丈夫ですか?
電気代は一晩で数十円程度ですが、おすすめできません。
こたつの中で眠ると、気づかないうちに汗をかいて脱水になったり、同じ場所が長時間温められて低温やけどを負ったりする危険があります。
とくに高齢者や小さな子ども、お酒を飲んだあとは注意が必要です。
また、NITEは就寝時や外出時に電源プラグを抜くよう呼びかけています。
こたつで眠くなったら、電源を切って布団で寝るようにしてください。
Q5. こたつで火事になることはありますか?
あります。
NITEによると、2017年度から2021年度の5年間に、こたつと電気ストーブの事故が347件発生し、そのうち26件が死亡事故でした。
こたつのヒーターユニットに布団が接触して発火した事例も報告されています。
こたつの中で衣類を乾かさない、布団や座布団をヒーターの近くに押し込まない、電源コードを踏んだり折り曲げたりしない、といった点に注意してください。
シーズンの始めには、ヒーターの保護カバーや電源コードに傷や変色がないかを確認してから使うと安心です。
まとめ
こたつの電気代は、温度設定を「中」にすれば1時間あたり3〜5円程度です。
- 表示の500〜600Wは最大値で、実際の平均消費電力はずっと低い
- 「強」から「中」にすると電気代はおおむね半分前後になる
- 上掛けと敷布団の併用で年間約1,000円の節約になる(資源エネルギー庁の試算)
- エアコンの設定温度を下げてこたつを併用すると、トータルの電気代が下がる
- こたつで寝ない、布団や衣類をヒーターに近づけない、就寝・外出時はプラグを抜く
電気代の安いこたつですが、使い方を誤ると体調不良や火災につながります。
まずは敷布団と上掛けを整え、温度設定を「中」にするところから始めてみてください。

