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冬の電気代はなぜ高い?夏より上がる理由と効果の大きい対策

雪の降る冬に電気代の請求書を見る女性と、夏に冷房でくつろぐ男性を比較したイラスト
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

毎年冬になると電気代の請求が跳ね上がって、何が原因なのか分からずに困っていませんか。
夏もエアコンを使っていたのに、冬のほうが明らかに高いと感じる方も多いはずです。

結論から言うと、冬の電気代が高くなるのは、暖房・給湯・照明のすべてで電気を多く使う条件が重なるからです。
とくに暖房は、外気温と室温の差が夏より大きいぶん、同じエアコンでも多くの電力を必要とします。

この記事では、冬に電気代が上がる理由を一つずつ整理したうえで、暖房器具ごとの電気代の違いと、効果の大きい順に見た対策、そして2026年冬に注意したい料金の動きまでを解説します。

電気代が高いと感じたら、一度料金を比べてみませんか?

電気代は毎月かかる固定的な支出だからこそ、契約する電力会社や料金プランを見直すことで負担が変わる可能性があります。

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目次

冬の電気代が高くなる4つの理由

理由内容影響の大きさ
暖房の負荷が大きい外気温と室温の差が夏より大きいもっとも大きい
給湯に電力がかかる水温が下がり、お湯をつくるのに多くのエネルギーが必要オール電化・電気温水器の家庭で大きい
照明の時間が長い日の入りが早く、明かりをつける時間が延びる中程度
在宅時間と暖房器具が増えるこたつ・ホットカーペット・加湿器などが加わる使い方しだい

1. 暖房の負荷が夏の冷房より大きい

エアコンは、室内と屋外の温度差を埋めるために電力を使います。

  • 夏:外気温35℃・設定温度27℃ → 差は約8℃
  • 冬:外気温5℃・設定温度20℃ → 差は約15℃

冬は、温度差が夏のおよそ2倍になることも珍しくありません。
さらに、エアコンは外の空気から熱を集める仕組みのため、外気温が低いほど効率が落ちます。
「温度差が大きい」と「効率が落ちる」が重なることで、冬のエアコンは夏より多くの電力を使います。

2. 給湯の負荷が増える

冬は水道水の温度が下がります。
夏は20℃前後の水を温めればよいところ、冬は5℃前後から温めることになり、同じ量のお湯でも必要なエネルギーが大きく増えます。
エコキュートや電気温水器を使うオール電化の家庭では、これがそのまま電気代に乗ります。
ガス給湯の家庭でも、追い焚きの回数やシャワーの時間が増えるとガス代が上がります。

3. 照明をつける時間が長い

冬は日の入りが夏より2時間以上早くなります。
夕方から照明をつける時間が延びるため、照明の電気代もわずかに増えます。
金額としては暖房ほどではありませんが、積み重なると無視できません。

4. 在宅時間と暖房器具が増える

寒さで外出が減り、家で過ごす時間が長くなります。
エアコンに加えて、こたつ、ホットカーペット、電気毛布、加湿器など、冬だけ使う家電も加わります。
一つひとつは小さくても、同時に使えば合計は大きくなります。

夏と比べてどれくらい上がるか

ガス併用の住まいで、エアコン暖房を主に使う場合の月の使用量の目安です。

世帯春・秋の使用量夏(7〜8月)冬(1〜2月)
一人暮らし約110〜150kWh約170〜230kWh約200〜280kWh
二人暮らし約230〜300kWh約350〜470kWh約400〜550kWh
3〜4人家族約300〜380kWh約450〜600kWh約500〜700kWh

※目安です。住まいの断熱性能・地域・暖房方式によって大きく変わります。

冬は春や秋の1.5〜2倍程度、夏と比べても1〜2割多くなるのが一般的です。
オール電化や寒冷地の住まいでは、冬の使用量がさらに突出します。

ここで一つ注意点があります。
電気の請求は、使った月の翌月に届くのが一般的です。
1月に使った電気の請求は2月ごろに届くため、「2月や3月の請求がいちばん高い」と感じることがあります。
使用量のピークは真冬ですが、請求のピークは1か月ほど遅れて来ると考えてください。

暖房器具ごとの電気代

冬の電気代を左右するのは、どの暖房器具を、どれくらいの時間使うかです。

暖房器具消費電力の目安1時間の電気代の目安暖まる範囲
電気毛布(中)約20〜30W約0.6〜0.9円布団の中
加湿器(気化式)約10〜20W約0.3〜0.6円湿度で体感を補う
こたつ(中)約100〜160W約3〜5円こたつの中
ホットカーペット 2畳(中)約170〜250W約5〜8円カーペットの上
エアコン暖房(6畳・安定運転)約300〜700W約9〜22円部屋全体
オイルヒーター(中)約600〜900W約19〜28円部屋全体(ゆっくり)
電気ストーブ(1,000W)約1,000W約31円前方の一部
加湿器(スチーム式)約250〜500W約8〜15円湿度で体感を補う

※全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWhで試算した参考値です。

📎 出典:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問Q&A」

この表から分かるのは、部屋全体を暖めるならエアコン、体の一部を暖めるなら電気毛布やこたつが効率的だということです。
電気ストーブは消費電力がそのまま熱になる方式で、部屋全体を暖める主力の暖房としては効率がよくありません。
足元の補助として短時間使う分にはよいものの、長時間の常用は電気代を大きく押し上げます。

効果の大きい順に見た対策

冬の電気代を下げる対策を、効果の大きい順に並べます。

1. 暖房の設定温度を20℃目安にする

資源エネルギー庁は、冬の暖房時の室温は20℃を目安にするよう呼びかけています。
外気温6℃のとき、エアコン(2.2kW)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(1日9時間使用)、年間で53.08kWh、約1,650円の節約になると示しています。

📎 出典:資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「無理のない省エネ節約」空調

同じページでは、暖房を1日1時間短縮した場合(設定温度20℃)で年間40.73kWh・約1,260円、フィルターを月に1〜2回清掃した場合で年間31.95kWh・約990円の節約になるとも示されています。
1台あたりの試算なので、複数台を使う家庭では効果がさらに大きくなります。

2. 電気ストーブの常用をやめ、エアコンを主力にする

電気ストーブを1日5時間使うと、1か月で約4,650円かかります。
同じ時間、6畳のエアコンで部屋を暖めれば、多くの場合これより安く済みます。
電気ストーブは、エアコンが効くまでの短時間や、脱衣所のような狭い場所に限って使うのが効率的です。

3. 窓からの熱の流出を抑える

冬に部屋の熱が逃げる経路として、窓の割合は大きいとされています。
資源エネルギー庁も、暖房時の工夫として厚手のカーテンを使うこと、床まで届く長いカーテンのほうが効果的であることを挙げています。

  • 窓に断熱シートを貼る
  • 厚手で床まで届くカーテンにする
  • すき間テープで冷気の侵入を防ぐ

建物側の対策は一度行えば効果が続くため、冬の初めに済ませておくのがおすすめです。

4. 部屋全体と体の一部の暖房を組み合わせる

エアコンの設定温度を少し下げ、こたつや電気毛布、ホットカーペットで体の一部を補う組み合わせが効果的です。
部分暖房の電気代は1時間数円程度なので、エアコンの設定を下げられればトータルでは安くなります。

  • リビングでくつろぐ時間:エアコン控えめ+こたつやホットカーペット
  • 就寝時:エアコンを切り、電気毛布で布団の中だけを温める
  • デスクワーク:電気ストーブの代わりに電気ひざ掛け

5. 空気を循環させ、湿度を整える

暖かい空気は天井付近にたまります。
資源エネルギー庁も、暖房時は扇風機を併用して暖まった空気を循環させるよう勧めています。
サーキュレーターを天井に向けて回すと、足元まで暖かさが届き、設定温度を下げても快適さを保てます。

また、湿度が低いと同じ室温でも寒く感じます。
電気代の小さい気化式や超音波式の加湿器で湿度を40〜60%程度に保つと、体感温度が上がります。

6. 給湯の使い方を見直す

オール電化や電気温水器の家庭では、給湯が冬の電気代の大きな部分を占めます。

  • 家族の入浴時間を2時間以内にまとめ、追い焚きを減らす
  • 浴槽の保温フタを使う
  • シャワーヘッドを節水タイプに替える

ガス給湯の家庭でも、同じ工夫でガス代が下がります。

2026年冬に注意したい料金の動き

2026年の冬は、単価の面でも上がる要因があります。

国の電気・ガス料金支援は、2026年7月から9月使用分を対象に実施されました。

📎 出典:経済産業省「2026年7月、8月及び9月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」

10月使用分以降の支援については、2026年9月時点で政府の正式な発表は確認できていません。
また、送配電網の利用料である託送料金の改定が2026年11月に予定されており、料金に反映される可能性があります。

冬は使用量が増える時期に単価も上がる可能性があるため、支援がない前提で家計を見積もっておくのが安全です。
燃料価格の動きは燃料費調整額を通じて数か月遅れで反映され、その仕組みは原油価格が高騰すると電気代はどうなる?知らないと損する家庭への影響で解説しています。
再エネ賦課金は2027年4月検針分まで1kWhあたり4.18円で据え置かれ、仕組みは再エネ賦課金がおかしいと感じる理由|仕組み・問題点・今後の見通しで解説しています。

寒冷地の場合

冬の電気代の考え方は、地域によって大きく変わります。
寒冷地では、外気温が氷点下になる日が続くため、エアコンの効率が大きく落ちます。

  • エアコンだけでは暖まりにくく、灯油やガスの暖房と併用する家庭が多い
  • 給湯配管や水道管の凍結防止ヒーターが電気代に加わる
  • 寒冷地仕様のエアコンでも、厳寒期は消費電力が大きくなる

寒冷地では、外気温がそれほど下がらない時期はエアコン、厳寒期は燃焼式の暖房を主力にするといった使い分けが合理的なことが多くなります。
ただし、これは地域の気候と住宅の断熱性能によるもので、全国一律の話ではありません。

やってはいけない節約

冬の電気代を下げること自体が目的になると、健康や住まいに悪影響が出ることがあります。

暖房を極端に我慢して室温を下げすぎると、体調を崩すおそれがあります。とくに暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室に移動したときの急な温度変化は、体に大きな負担がかかります。
高齢の家族がいる家庭では、脱衣所や浴室をあらかじめ暖めておくなど、温度差を小さくする工夫をしてください。

そのほか、次の節約は避けてください。

避けたい節約理由
室温を極端に下げる結露とカビが発生し、住まいを傷める
24時間換気を止める湿気がこもり結露が悪化する。電気代は月数十円程度
給湯機器の電源プラグを抜く凍結予防が働かず、配管破損で高額修理になる
暖房器具をタコ足配線で使うコードが発熱し、発火の危険がある
就寝中に部分暖房をつけっぱなしにする低温やけどや脱水、火災の危険がある

電気ストーブやこたつなど消費電力の大きい暖房器具は、延長コードやテーブルタップにつなぐとコードが発熱し、発火につながるおそれがあります。壁のコンセントに直接挿して使ってください。

待機電力のように抜いてよいものとそうでないものの線引きはコンセント差しっぱなしの電気代はどれくらい?実際にかかる金額と無駄を減らす判断基準で整理しています。

よくある質問

Q1. 冬の電気代が夏より高いのはなぜですか?

主な理由は、暖房の負荷が冷房より大きいことです。
エアコンは室内と屋外の温度差を埋めるために電力を使いますが、冬は外気温5℃・室温20℃のように差が15℃前後になり、夏の2倍近くになることがあります。
さらに、エアコンは外気温が低いほど効率が落ちます。
加えて、冬は水温が下がって給湯に多くのエネルギーが必要になり、日照時間が短いため照明の時間も延びます。
こうした条件が重なるため、冬は夏より電気代が高くなりやすいのです。

Q2. 冬の電気代は平均でいくらくらいですか?

世帯や住まいによって大きく違います。
ガス併用の住まいでエアコン暖房を主に使う場合、一人暮らしで月200〜280kWh、二人暮らしで400〜550kWh、3〜4人家族で500〜700kWh程度が目安です。
目安単価31円/kWhで換算すると、一人暮らしで月6,000〜9,000円前後、3〜4人家族で月1万5,000〜2万円前後になります。
オール電化や寒冷地の住まいでは、これより高くなることが多くあります。
自分の家の水準は、昨年の冬の検針票で使用量を確認するのが確実です。

Q3. 冬の電気代を下げるにはまず何をすればよいですか?

効果が大きいのは、暖房の設定温度を20℃目安にすることです。
資源エネルギー庁は、エアコンの暖房設定を21℃から20℃にすると、1日9時間の使用で年間約1,650円の節約になると示しています。
次に、電気ストーブを常用しているならエアコンを主力に切り替えること、窓に断熱シートや厚手のカーテンを使うことが効きます。
そのうえで、こたつや電気毛布などの部分暖房を組み合わせると、エアコンの設定をさらに下げられます。
照明や待機電力の見直しは、効果が比較的小さいため後回しで構いません。

Q4. エアコンとこたつ・電気毛布はどう使い分ければよいですか?

部屋全体を暖めるのはエアコン、体の一部を暖めるのはこたつや電気毛布、と役割を分けるのが基本です。
こたつは1時間3〜5円程度、電気毛布は1時間1円前後と、エアコンよりはるかに安く使えます。
おすすめは、エアコンの設定温度を少し下げ、足元をこたつやホットカーペットで補う組み合わせです。
就寝時はエアコンを切り、電気毛布で布団の中だけを温めると、夜間の電気代を大きく抑えられます。
ただし、部分暖房のつけっぱなしで寝ると、低温やけどや脱水の危険があるため注意してください。

Q5. 2026年の冬は電気代が上がりますか?

上がる要因があります。
国の電気・ガス料金支援は2026年7月から9月使用分が対象で、10月使用分以降の支援については2026年9月時点で正式な発表は確認できていません。
また、送配電網の利用料である託送料金の改定が2026年11月に予定されており、料金に反映される可能性があります。
冬は暖房で使用量も増えるため、支援がない前提で家計を見積もっておくのが安全です。
最新の情報は、国や契約している電力会社の公式発表で確認してください。

まとめ

冬の電気代が高くなるのは、暖房・給湯・照明のすべてで電気を多く使う条件が重なるからです。

  • 冬は外気温と室温の差が大きく、エアコンの効率も落ちるため、暖房の負荷が夏の冷房より重い
  • 部屋全体はエアコン、体の一部はこたつや電気毛布と、役割を分けて組み合わせる
  • 設定温度を21℃から20℃にすると、エアコン1台で年間約1,650円の節約(資源エネルギー庁の試算)
  • 窓の断熱と空気の循環で、設定温度を下げても快適さを保てる
  • 2026年冬は支援の終了や託送料金の改定で単価が上がる可能性がある

暖房の我慢や給湯器の電源オフのように、やってはいけない節約もあります。
まずは昨年の冬の検針票で使用量を確認し、エアコンの設定温度を20℃に合わせるところから始めてみてください。

電気代が高いと感じたら、一度料金を比べてみませんか?

電気代は毎月かかる固定的な支出だからこそ、契約する電力会社や料金プランを見直すことで負担が変わる可能性があります。

「最近、電気代が高くなった」
「今の電力会社のままでいいのか気になる」

という方は、Looopでんきを選んだ場合の料金を一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

今すぐ切り替える必要はありません。
まずは現在の電気代と比較して、自分の家庭に合うか確認してみましょう。

▼ 今の電気代とLooopでんきを比べてみる

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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