ふろ自動のボタンを押しても湯はりが完了せず、リモコンに「F06」や「F09」と表示されている。
蛇口やシャワーのお湯は問題なく出るのに、お風呂だけが使えない。
そんな状態で困っていませんか。
結論からお伝えすると、この2つのコードは湯はり中に浴槽の水位を検知できていないことを示しています。
原因はセンサーの不具合だけでなく、冬季の配管凍結や、浴槽の設置されている高さが関係していることもあります。
この記事では、エコキュートがどうやって浴槽の水位を測っているのかという仕組みから、自分で確認できる範囲、点検を依頼するときに伝えるべき情報までを整理します。
F06とF09が示していること
三菱電機の公式FAQでは、この2つがひとまとめで案内されています。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| F06 | 水位センサ 短絡/断線 |
| F09 | 水位出力・浴槽設置階 異常 |
エラー内容はどちらも「湯はり時におふろの水位が検知できない状態」とされ、次の3つの可能性が挙げられています。
- センサーまたは配線の不具合
- 冬季の場合、ふろ配管が凍結している
- 浴槽の設置している高さが設置制約外(例えば3階設置)
「F6」と2桁で表示される機種もある
リモコンの世代によっては、F06が「F6」という2桁表示になります。
表示形式が違うだけで、意味は同じ水位センサーの短絡・断線です。
検索しても情報が見つからないときは、もう一方の表記でも調べてみてください。
そもそも水位はどうやって測っているのか
浴槽の中にセンサーが浮かんでいるわけではありません。
エコキュートは、浴槽側面の浴槽アダプター(丸いカバーのついた循環口)とつながった配管内の水圧を読み取って、水位に換算しています。
水が深くなるほど、配管の先にかかる圧力は大きくなります。
この圧力の変化を貯湯ユニット側のセンサーが検知して、「今どこまでお湯が溜まったか」を判断しているわけです。
この仕組みを知っておくと、エラーの原因が3通りある理由も納得しやすくなります。
| 原因 | 何が起きているか |
|---|---|
| センサー・配線の不具合 | 圧力の値そのものが読めない |
| ふろ配管の凍結 | 圧力が伝わる経路が塞がれている |
| 浴槽の設置高さ | 想定した圧力範囲から外れている |
冬季に出た場合|ふろ配管の凍結
気温が氷点下まで下がった日にF06やF09が出た場合、ふろ配管の凍結が疑われます。
配管内の水が凍ると圧力が正しく伝わらず、水位が読めなくなります。
この場合は、気温が上がって自然に解凍するのを待つことになります。
解凍後にエラー解除を行えば、そのまま使えるようになることがあります。
凍結した配管に熱湯をかけるのは避けてください。急激な温度変化で配管や浴槽アダプターが破損する恐れがあり、跳ね返った熱湯によるやけどの危険もあります。
毎年のように凍結でエラーが出るようであれば、設置状態そのものの見直しが必要なこともあります。
公式にも、凍結が心配される地域の方は販売店に凍結対策を相談するよう案内があります。
据付やリフォームのあとに出た場合|浴槽の設置高さ
F09で特徴的なのが、コード名に「浴槽設置階」と入っている点です。
エコキュートには、貯湯ユニットと浴槽の高低差について設置上の制約があります。
浴槽が想定より高い位置にある場合、水位を圧力に換算する前提が崩れてしまうためです。
公式では3階設置が例として挙げられています。
該当しやすいのは次のようなケースです。
- 設置工事の直後から一度も湯はりが完了していない
- 浴室のリフォームで浴槽の位置や高さを変えた
- 貯湯ユニットの設置場所を移設した
設置してすぐから出ている場合は、機器の故障ではなく設置条件の問題である可能性が高いと考えてください。
この場合の連絡先は、メーカーの修理窓口ではなく、据付工事を行った販売店です。
自分で確認できることと、できないこと
できることは限られますが、切り分けには役立ちます。
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 蛇口やシャワーのお湯 | 問題なく出るならタンク側は正常な可能性が高い |
| 浴槽の栓 | 抜けていないか。別のエラーの原因にもなる |
| 浴槽アダプターのフィルター | 髪の毛や入浴剤の残りで塞がれていないか |
| 表示が出る条件 | 毎回か、特定の時間帯や気温のときだけか |
| 設置・リフォームの時期 | 直後から出ているか、長く使えていたか |
浴槽アダプターの掃除は日常のお手入れの範囲で行えます。
フィルターを外して髪の毛や汚れを取り除き、水洗いしてから戻してください。
ふろ自動が途中で止まる症状については、浴槽アダプターのお手入れが公式でも案内されています。
一方、センサー本体や配線の確認は利用者側では行えません。
貯湯ユニットのカバーを開ける作業は、感電と漏水の危険があるため避けてください。
湯はりの様子も手がかりになる
エラーが出るまでの間、湯はりがどう動いていたかを覚えておくと切り分けに役立ちます。
お湯はある程度入っているのに完了しない場合と、まったく入らない場合とでは、疑わしい箇所が変わります。
前者は水位の検知そのものの問題、後者は湯はり経路の弁やポンプ側の可能性も出てきます。
なお、そもそも湯はりに時間がかかりすぎると感じている場合は、水位の検知とは別の要因が絡んでいることもあります。
機器の特性による部分についてはエコキュートの水圧が弱い原因と対処法とは?|シャワーを強くする5つの方法で整理しています。
点検を依頼する前にやっておくこと
1.コードと発生状況を控える
表示されているコード(F06かF09か、F6表記か)、最初に出た日、その日の気温、毎回出るのか時々なのかを記録します。
2.設置・リフォームの履歴を整理する
機器の設置時期、浴室まわりの工事をした時期を確認しておきます。
F09の場合、これが原因の特定に直結することがあります。
3.形名と製造年を控える
貯湯ユニット正面の形名表示から確認できます。
4.給水配管専用止水栓を閉じる
公式の案内でも、点検を依頼する際は止水栓を閉じるよう求められています。
連絡先は状況で変わります。
据付直後やリフォーム直後なら据付工事を行った販売店、長く使えていた機器で急に出たならメーカーの修理窓口または販売店が窓口になります。
Cから始まるコードとは場所が違う
同じエラー表示でも、Cから始まるコードは屋外のヒートポンプユニット側の異常を示します。
Fから始まるコードは浴槽まわりや貯湯ユニット内部の検知に関わるもので、症状の出かたもまったく違います。
たとえば三菱エコキュート エラーC21の詳しい解説で扱っているC21は、お湯を沸かす工程そのものが止まるコードです。
F06やF09は蛇口のお湯には影響しないので、どちらのグループかで生活への影響度が変わります。
修理と交換の判断
水位センサーや配線の交換であれば、比較的軽い部類の修理です。
判断が難しくなるのは、設置から年数が経っている場合です。
設置から10年前後が経過していると、補修用部品の入手が難しくなり、修理そのものを受けられないことがあります。
また、ほかの部品も同時期に寿命を迎えるため、直した直後に別のエラーが出るという流れになりがちです。
修理費用と交換費用を並べて比較する考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングで整理していますので、点検の見積もりが出たタイミングで参考にしてください。
よくある質問
Q1.F06が出ていますが、シャワーは普通に使えます。急ぎで直すべきですか。
給湯側が使えているなら、その日の生活が完全に止まるわけではありません。
シャワーで済ませられる状況であれば、緊急の対応まで必要とは限らないでしょう。
ただし放置しても自然に直るものではないため、都合のよいタイミングで点検を依頼してください。
冬季で凍結が疑われる場合だけは、気温が上がってから改めて湯はりを試すという選択肢があります。
Q2.浴槽アダプターを掃除したら直りますか。
アダプターの詰まりが影響していた場合は、掃除で改善することがあります。
フィルターを外して髪の毛や入浴剤の残りを取り除き、水洗いして戻してください。
月に1〜2回の頻度で行うと、湯はりまわりのトラブル全般の予防になります。
ただし、掃除後も同じコードが出るようであればセンサー側の問題なので、点検を依頼してください。
Q3.3階の浴室で使っています。設置できないということですか。
すべての機種で3階に設置できないわけではありません。
機種ごとに、貯湯ユニットと浴槽の高低差について設置上の制約が定められています。
公式が3階を例に挙げているのは、制約を超えやすい典型例だからです。
現在の設置が条件を満たしているかどうかは、据付工事を行った販売店に確認してください。
Q4.F06とF09、どちらが重い故障ですか。
軽重で分けられるものではなく、疑われる原因の幅が違います。
F06はセンサーや配線の不具合に絞られやすいのに対し、F09は設置条件も含めて検討が必要になります。
そのため、F09のほうが原因の特定に時間がかかることがあります。
どちらの場合も、設置やリフォームの履歴を業者に伝えておくと調査が早く進みます。
Q5.エラー解除をすれば使えるようになりますか。
凍結が原因で、解凍が済んでいる場合には解除で復帰することがあります。
一方、センサーの不具合や設置条件が原因の場合は、解除しても湯はりを始めた時点で再び表示されます。
解除操作の可否や手順は機種によって異なるため、取扱説明書を確認するか販売店に相談してください。
解除する前に、表示されていたコードを控えておくことをおすすめします。
まとめ
F06とF09は、湯はり中に浴槽の水位を検知できていない状態を示すコードです。
浴槽アダプターにつながる配管の水圧から水位を換算しているため、原因は3方向に分かれます。
- センサーや配線の不具合
- 冬季のふろ配管凍結。解凍を待つ。熱湯はかけない
- 浴槽の設置高さが条件を超えている。据付やリフォームの直後なら特に疑う
- 浴槽アダプターのフィルター掃除は自分でできる
- 連絡先は、据付直後なら販売店、長く使えていた機器なら修理窓口または販売店
蛇口のお湯が使えるぶん後回しにされやすいコードですが、自然に戻るものではありません。
発生した日と設置・工事の履歴を控えて、早めに相談してください。

