リモコンに「F08」と表示され、水漏れという言葉を見て不安になっていませんか。
床が水浸しになるのではないか、水道代が跳ね上がるのではないかと心配になるのは当然のことです。
まず落ち着いていただきたいのですが、F08は機器が異常を検知して知らせている状態であり、必ずしも大量の漏水が起きているとは限りません。
台風の大雨や積雪の影響で水滴が入り込み、表示されることもあります。
この記事では、まず何をすべきか、故障ではない排水との見分け方、どこに連絡すればよいかを順に整理します。
F08が示していること
三菱電機の公式FAQでは、次のように案内されています。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| F08 | 漏水検知 |
エラー内容は「貯湯ユニット内部で水漏れを検知すると表示されます」とされています。
屋外の貯湯ユニット、つまりタンクが入っている縦長の箱の内部が対象です。
最初にやること|給水配管専用止水栓を閉じる
公式の対処方法でも最初に案内されているのが、給水配管専用止水栓を閉じることです。
これは貯湯ユニットへ水道水を送り込む配管に付いている栓で、閉じるとタンクへの給水が止まります。
漏れている場合でも、水が供給され続ける状態を断てるため、被害の拡大を防げます。
止水栓の場所がわからない場合
貯湯ユニットの下部や側面、配管の接続部付近にあることが多いのですが、設置状況によって異なります。
公式では、不明な場合は据付工事を行った販売店に問い合わせるよう案内されています。
それも難しい場合
家全体の水道の元栓を閉じるという方法が案内されています。
ただし元栓を閉じると、家中のすべての水道が使えなくなります。トイレや台所も止まるため、家族に伝えたうえで行ってください。
大雨や積雪のあとに出た場合
F08の案内には、見落とされがちな但し書きがあります。
台風などの大雨や積雪の影響で水滴が貯湯ユニット内部へ侵入し、F08が表示されることがあるというものです。
つまり、機器そのものが壊れているのではなく、外から入った水を検知しているケースがあるということです。
心当たりがあるのは次のような状況です。
- 台風や大雨が通過した直後に表示された
- 大雪のあと、雪が解けはじめたタイミングで表示された
- 貯湯ユニットの周囲に吹き込みやすい環境がある
この場合も点検は必要ですが、本体の故障とは原因も対策も変わります。
公式でも、大雨の多い地域や積雪が心配される地域にお住まいの方は、販売店に相談するよう案内されています。
点検を依頼するときは、直前の天候も必ず伝えてください。
故障ではない「水が出ている」例
エコキュートには、正常な動作として水が出る箇所があります。
これを水漏れと勘違いして慌てるケースが少なくありません。
| 見かける状況 | 判断 |
|---|---|
| わき上げ中に貯湯ユニットの排水口から少しずつ水が出る | 正常。加熱で膨張した分が排水されている |
| 室外機の下が濡れている、ドレン口から水が出る | 正常。熱交換時の結露水 |
| 冬季に室外機から水が出る | 正常。霜取り運転で溶けた水 |
| わき上げ中以外に排水口からお湯が出続ける | 逃し弁の点検が必要 |
| ドレンホースから水が出続ける | 貯湯ユニットからの水漏れの可能性 |
| 排水口が排水ホッパーの中心からずれている | 設置場所が濡れる。据付工事店へ連絡 |
| ドレンホースが排水ホッパーに導かれていない | 設置場所が濡れる。据付工事店へ連絡 |
わき上げ中の排水は、水が温められて体積が増えた分を逃がしている動作です。
タンクや配管を圧力から守るための仕組みなので、止める必要はありません。
一方、わき上げをしていない時間帯にお湯が出続けている場合は、逃し弁の点検が必要とされています。
時間帯を確認することが、正常と異常を分ける手がかりになります。
表の下2行は、機器の不具合ではなく排水の受け方の問題です。
排水口とホッパーの位置関係がずれているだけで床が濡れることがあり、この場合の窓口は据付工事店になります。
実際に漏れているときのサイン
公式が挙げている水漏れ時の症状例は次の4つです。
F08と併せてこれらが出ているなら、実際に漏れている可能性が高まります。
- お湯を使っていないのに残湯量が減る、または増えない
- 湯はりや追いだきができない
- お湯がぬるい、水が出る、温度が変動する
- タンク下が濡れている
特に1つ目は気づきやすいサインです。
夜間にわき上げたはずのお湯が、朝には目盛りが落ちているといった動きがあれば、どこかで失われていることになります。
3つ目のようにお湯の温度や勢いが不安定になる症状は、水漏れ以外の要因でも起こります。
機器の特性による部分についてはエコキュートの水圧が弱い原因と対処法とは?|シャワーを強くする5つの方法で整理していますので、切り分けの参考にしてください。
連絡先は漏れている場所で変わる
公式では、漏れている箇所によって窓口が分けられています。
| 漏れている場所 | 連絡先 |
|---|---|
| 配管の接続部、配管本体 | 据付工事を行った販売店 |
| 貯湯ユニット本体、ヒートポンプユニット本体 | 販売店で解決しない場合はメーカーの修理受付窓口 |
| 据付直後 | 据付工事を行った販売店 |
配管まわりは工事の範囲、本体内部はメーカーの範囲、という切り分けです。
連絡する前にどこが濡れているかを写真に撮っておくと、窓口の判断が早くなります。
なお、同じエラー表示でもCから始まるコードは屋外のヒートポンプユニット側の異常を示すもので、系統が異なります。
たとえば三菱エコキュート エラーC21の詳しい解説で扱っているC21は、お湯を沸かす工程が止まるコードです。
放置した場合に起きること
F08が出ていても、お湯が使えているうちは後回しにしたくなります。
ただし、実際に漏れている場合は次のような影響が出ます。
水道代への影響
給水は自動で補われるため、漏れ続けていても気づきにくく、翌月の請求で判明することがあります。
設置場所への影響
貯湯ユニットの下が常に濡れた状態になると、基礎や周辺の建材に影響が出ることがあります。
集合住宅の場合は階下への影響も考えられます。
機器への影響
貯湯ユニットの内部には電気部品も収まっています。
水が電気部品にかかった状態で使い続けると、感電や機器の損傷につながるおそれがあります。カバーを開けての確認は行わず、点検を依頼してください。
修理と交換の判断
漏れている箇所によって、修理の規模は大きく変わります。
配管の接続部やパッキンの劣化であれば比較的軽い修理で済みますが、タンク本体に穴が開いている場合は、実質的に交換を検討することになります。
タンクは長年にわたって水を貯め続ける部品で、経年劣化が避けられません。
設置から10年以上経過している場合、修理を選んでもほかの部位が続けて不具合を起こすことがあります。
修理費用と交換費用を並べて比較する考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングで整理していますので、点検の見積もりが出たタイミングで参考にしてください。
よくある質問
Q1.F08が出ていますが、床は濡れていません。様子を見てもいいですか。
目に見えて濡れていなくても、貯湯ユニットの内部で検知している可能性があります。
外から見えない位置で漏れていれば、床に達する前に内部で受け止められていることもあります。
まずは給水配管専用止水栓を閉じ、点検を依頼してください。
なお、台風や大雪の直後であれば水滴の侵入による表示の可能性もあるため、その旨も併せて伝えてください。
Q2.止水栓を閉じるとお湯は使えなくなりますか。
タンクへの給水が止まるため、残っているお湯を使い切ると出なくなります。
残湯がある間は使えますが、使った分は補充されません。
水道そのものが止まるわけではないので、台所や洗面の水は通常どおり使えます。
点検までの間、入浴をどうするかは早めに決めておくと落ち着いて対応できます。
Q3.わき上げ中に下から水が出ています。これもF08の原因ですか。
わき上げ中に排水口から少しずつ水が出るのは正常な動作です。
水が温められて膨張した分を逃がしており、タンクや配管を守るための仕組みです。
わき上げをしていない時間帯にお湯が出続けている場合は、逃し弁の点検が必要とされています。
時間帯を確認したうえで、販売店に相談してください。
Q4.エラー解除をすれば消えますか。
解除で表示が消えることはありますが、漏水そのものが解消したわけではありません。
原因が残っていれば再び表示されます。
解除を繰り返すと、漏れている状態に気づけないまま使い続けることになるため、おすすめできません。
解除の可否や手順は機種によって異なるため、販売店に相談するか据付工事説明書を確認してください。
Q5.保険や保証で修理費用はまかなえますか。
メーカー保証の期間内であれば、保証の範囲で対応できる場合があります。
延長保証に加入している場合も対象になることがあるため、契約書類を確認してください。
また、水漏れによって住宅側に被害が出た場合、火災保険の水濡れ補償が使えることもあります。
まずは点検で原因を確定させ、そのうえで販売店や保険会社に確認するのが順序です。
まとめ
F08は、貯湯ユニット内部で水漏れを検知したことを知らせるコードです。
慌てる必要はありませんが、放置してよいものでもありません。
- まず給水配管専用止水栓を閉じる。場所が不明なら販売店に問い合わせる
- 元栓を閉じる場合、家中の水道が止まることに注意する
- 台風や大雪の直後なら、水滴の侵入で表示された可能性がある。天候も伝える
- わき上げ中の排水、室外機の結露水は正常。時間帯で見分ける
- 配管まわりは据付工事店、本体は修理受付窓口が窓口になる
- どこが濡れているかを写真に撮っておくと対応が早い
残湯量の不自然な減りやタンク下の濡れが併発しているなら、実際に漏れている可能性が高い状態です。
被害が広がる前に、早めに点検を依頼してください。

