蛇口やシャワーのお湯は普通に出るのに、追いだきやお湯はりだけができず、リモコンに「112」や「122」が点滅している。
給湯が使えるぶん故障の実感がわきにくく、判断に迷いやすい状況です。
112と122は、どちらもふろ側の燃焼が止まったことを知らせる表示で、ガスの供給が止まっている場合と、機器内部の部品に不具合がある場合に分かれます。
どちらなのかは、道具を使わずその場で切り分けられます。
この記事では、最初にやるべき確認と、灯油機で出た場合の対応、修理が必要と判断されたときの費用の目安、そして「おふろが沸かない」他の原因との見分け方までを解説します。
112と122はふろ側の燃焼に関する表示
ノーリツは112を燃焼が途中で止まったときに出る表示、122をふろの燃焼が途中で止まったときに出るエラーとしています。
番号の並びとしては、112が火をつける段階、122がついた炎が消えた段階に対応します。
| 表示 | 状態 |
|---|---|
| 112 | ふろ側の点火・初期燃焼でつまずいた |
| 122 | ふろ側で一度ついた炎が途中で消えた |
確認する手順はどちらも共通なので、番号の違いに悩む必要はありません。
まずは以下の切り分けから進めてください。
給湯は使えるのにおふろだけ沸かない理由
給湯器の内部では、蛇口へお湯を送る系統と、浴槽を温める系統が別に動いています。
機種によっては、燃焼するバーナーそのものが分かれています。
そのためふろ側だけが止まり、シャワーは普通に使えるという状態が起こります。
逆にいえば、シャワーが使えるからといって機器が正常とは限りません。
その日の入浴は、蛇口から浴槽にお湯をためれば行えます。
ただし自動保温や追いだきは働かないため、湯温は自分で確認してください。
最初にやるのは「他のガス機器が使えるか」の確認
ノーリツは112・122のどちらについても、全てのガス機器が使用できない場合はまずガスの供給を確認するよう案内しています。
ガスコンロなど、給湯器以外のガス機器に火がつくかを見てください。
| 確認結果 | 考えられること | 次にすること |
|---|---|---|
| 他のガス機器も使えない | ガスの供給が止まっている | ガスメーター・ガス栓・残量・契約状況を確認 |
| 他のガス機器は使える | ガス供給に問題はない | 機器側の不具合が疑われる。点検を依頼 |
コンロも使えない場合は、給湯器ではなくガス側の問題である可能性が高くなります。
マイコンメーターが遮断している場合は、家じゅうのガス栓を閉めてから復帰ボタンを押し、表示が消えるまで数分待つのが一般的な流れです。
復帰の手順はシャワーを出しっぱなしにしたらガスが止まった|原因と正しい復帰手順で整理しています。
コンロも使えない状態で給湯器の修理を呼ぶと、出張料と診断料だけがかかることになります。
この1ステップは必ず先に済ませてください。
石油(灯油)給湯機で出た場合
灯油を燃料とする機器では、確認する場所が変わります。
ノーリツは112について、石油給湯機の場合は灯油切れを疑い、補給後に灯油タンクのエア抜きを行うよう案内しています。
| 状況 | 試すこと |
|---|---|
| 灯油が切れていた | 補給後、灯油タンクのエア抜きを行う |
| エア抜きでも改善しない | 屋外設置用灯油タンクの水抜きを行う |
| 設置して間もない | 送油管に空気が残っている可能性。販売店・工事店へ連絡 |
屋外のタンクは、外気との温度差で内部に結露が生じ、水がたまることがあります。
この水を機器が吸い込むと燃焼が安定せず、112や122につながります。
灯油を補給するときは、半分以上を目安に入れてください。
量が少ないと給湯器へ灯油を送るための圧力が不足し、点火できないことがあります。
「入れたのに沸かない」という状況の多くは、この量とエア抜きが原因です。
修理が必要と判断されたとき
ガスの供給に問題がなく、灯油まわりにも該当しない場合は、機器内部の不具合が考えられます。
ノーリツは、炎検出装置系統の不具合や燃焼不具合の可能性を挙げています。
挙げられている部品は、燃料によって違います。
| 燃料 | 考えられる故障部品 |
|---|---|
| ガス | 点火プラグ、フレームロッド、イグナイタ、ガス電磁弁、電装基板 |
| 石油 | フォトトランジスタ(CdS)、電極棒、点火トランス、電磁ポンプ、電装基板 |
費用の目安
修理参考料金の目安は次のとおりです。
| 表示・燃料 | 修理参考料金(税込) |
|---|---|
| 112(ガス給湯器) | 15,000円〜55,000円程度 |
| 112(石油給湯機) | 15,000円〜71,500円程度 |
| 122 | 13,500円〜55,000円程度 |
いずれも出張費(上限3,300円)と故障診断料が含まれます。
ただし実際の金額は訪問時の診断で決まり、故障箇所が複数あればこの範囲を超えることもあります。
修理をしない場合や対応できない場合でも、出張料と診断料はかかります。
修理か交換かの分かれ目
判断の軸は使用年数です。
10年を超えた製品では部品供給が終了している場合があります。
| 使用年数 | 考え方 |
|---|---|
| 〜7年程度 | 修理で対応するのが基本 |
| 8〜10年程度 | 修理費と交換費を並べて比較する |
| 10年超 | 交換を前提に検討する。部品がない可能性もある |
判断の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインで整理しています。
使い続けてよいかの判断
運転スイッチを入れ直せば、その場では復帰することがあります。
一度きりで再発しないのであれば、そのまま使用して差し支えありません。
ただし、次の症状をともなう場合は使用を止めてください。
排気口の周りが黒くすすけている、燃焼中に異臭や煙が出る、炎が赤くゆらいでいるといった状態は、不完全燃焼の疑いがあります。
また、給湯器の周囲でガスのにおいがする場合は復帰操作を行わず、窓を開けて換気し、ガス栓を閉めて契約しているガス事業者へ連絡してください。
こうした症状がなくても、短い間隔で112や122が繰り返し出る状態は、点火まわりの部品が寿命に近づいているサインと考えたほうが現実的です。
「おふろが沸かない」他の原因との見分け方
同じ「追いだきができない」でも、原因の系統によって表示が変わります。
点滅している数字で切り分けてください。
| 表示 | 止まっている場所 | 自分でできること |
|---|---|---|
| 112・122 | ふろ側の燃焼 | ガス供給の確認、灯油の補給・水抜き |
| 632 | 浴槽のお湯の循環 | 水位の確認、循環フィルターの掃除 |
| 032 | ふろ自動の湯量 | 排水栓の確認、フィルターの掃除 |
| 012 | 追いだきの連続運転時間 | 運転スイッチの入れ直し |
| 642 | ふろ循環ポンプ | 点検の依頼 |
| 88・888 | 点検時期のお知らせ | 通常どおり使用できる |
112・122は「火がつかない・消えた」、632は「水が回らない」という違いです。
浴槽の水位やフィルターを掃除しても変わらない場合は、燃焼側を疑ってください。
88・888は日常の使用に支障がない表示です。
意味と解除の考え方はノーリツ給湯器のエラー888(88)解除方法で解説しています。
よくある質問
Q1. シャワーは使えるのに、おふろだけ沸きません。故障ですか?
給湯器の内部では、蛇口へお湯を送る系統と浴槽を温める系統が別に動いているため、ふろ側だけが止まることがあります。
まずガスコンロに火がつくかを確認してください。
コンロが使えるなら、ふろ側の点火や炎検知に関わる部品の不具合が疑われるため、点検の依頼が必要です。
コンロも使えない場合は、ガスの供給側を先に確認してください。
Q2. 112と122は何が違いますか?
どちらもふろ側の燃焼に関する表示で、確認する手順は共通です。
番号の並びとしては、112が火をつける段階、122がついた炎が途中で消えた段階に対応します。
対処としては、どちらもまずガスの供給を確認し、問題がなければ点検を依頼するという流れになります。
そのため、番号の違いで対応を変える必要はありません。
Q3. 修理までのあいだ、お風呂に入れませんか?
蛇口から浴槽にお湯をためれば入浴できます。
給湯側が動いていれば、湯量も温度も蛇口側で調整できるためです。
ただし自動保温や追いだきは働かないので、湯温が下がったら足し湯で対応してください。
浴槽のふたを閉めておくと、湯温が下がる速度をある程度抑えられます。
Q4. 灯油の給湯機で112が出ました。灯油は入っています。
タンク内にたまった水を吸い込んでいる可能性があります。
屋外設置のタンクは外気との温度差で結露が生じ、内部に水がたまることがあります。
この場合は屋外設置用灯油タンクの水抜きを試してください。
タンクを設置したばかりであれば、送油管に空気が残っていることも考えられるため、販売店または工事店へ連絡してください。
Q5. リセットしたら直りましたが、また出そうで不安です。
一度きりで再発せず、すすや異臭もないのであれば、そのまま使用して差し支えありません。
ただし短い間隔で繰り返す場合は、点火プラグやフレームロッドといった燃焼まわりの部品が弱ってきている可能性があります。
これらは消耗品で、経年により検知が不安定になります。
使用年数が10年に近い、あるいは超えているなら、修理と交換を並べて比較する段階です。
まとめ
112と122は、ふろ側の燃焼が止まったことを知らせる表示です。
給湯が使えるぶん判断に迷いやすいものの、確認の順番は決まっています。
最後に、対応の流れを整理します。
- まずガスコンロなど他のガス機器に火がつくかを確認する
- 他のガス機器も使えないなら、メーター・ガス栓・LPガス残量・契約状況を見る
- 石油機なら、灯油を半分以上補給してエア抜き、それでも改善しなければ水抜きを試す
- ガス供給にも灯油にも問題がなければ、点火や炎検知の部品不具合が疑われる
- すす・異臭・赤い炎をともなう場合は使用を止めて点検を依頼する
- 修理までのあいだは、蛇口から浴槽にお湯をためれば入浴できる
- 「水が回らない」632との違いを、点滅している数字で切り分ける
シャワーが使えるからと放置せず、繰り返すようなら点検の合図と考えてください。
判断に迷うときは、メーカーや契約しているガス会社の窓口に相談してください。

