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パナソニックエアコンのF85とは?冷媒漏れ検知と最初にすること

パナソニックエアコンのエラーコードF85と、冷媒漏れ検知・最初にすることを示したサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

リモコンに「F85」と表示されて、何が起きているのか分からず不安になっていませんか。
F85はパナソニックのエアコンで冷媒センサーが冷媒の漏れを検知したことを知らせる診断コードです。
ほかの診断コードと大きく違うのは、原因を調べるより先にやるべきことがある点です。
まず換気をして、運転を止める。
この記事では、その最初の行動を整理したうえで、冷媒センサーという部品の役割、本体リセットだけでは表示が戻らない場合がある理由、似た内容のF91との違い、修理を依頼するまでの手順を解説します。

目次

まずすること|換気と運転停止

①窓や扉を開けて部屋を換気してください。②エアコンの運転を停止してください。

エアコンの冷媒は本来、密閉された配管の中を循環しています。

それが室内に漏れ出している可能性がある状態なので、空気を入れ替えて滞留させないことが最優先です。

換気ができるまでは、火を使う機器を使わないでください。

機種によって封入されている冷媒の種類は異なり、なかにはわずかに燃える性質を持つものがあります。

コンロやストーブ、ライターなど火気の使用は避け、まず空気の入れ替えを優先してください。

そのうえで、次を確認します。

  1. 室内機の周辺で、シューという音や普段と違うにおいがしないか
  2. 室内機や配管まわりに油のようなにじみがないか
  3. 冷房や暖房の効きが、最近落ちていなかったか

これらは点検を依頼するときの重要な情報になります。
気づいたことをメモしておいてください。

F85は「センサーが漏れを検知した」というサイン

項目内容
診断コードの意味冷媒センサーによる冷媒漏れの検知
主に疑われる原因冷媒回路からの漏れ、冷媒センサー自体の異常、室内制御基板の不具合
最初にすること換気と運転停止
自分でできること換気、運転停止、症状の記録まで
表示が続く場合漏れ箇所の点検が必要で、修理依頼が前提

この記事はパナソニックの家庭用ルームエアコンを前提に解説します。
天井カセット型などの業務用パッケージエアコンは診断コードの体系が異なるため、設置業者または販売店にご確認ください。

冷媒センサーとは何をしている部品か

エアコンは冷媒を配管の中で循環させ、熱を運ぶことで冷暖房を行っています。
この冷媒は密閉された回路の中にあり、通常の使用で室内に出てくることはありません。

冷媒センサーは、万が一の漏れを早い段階で捉えるために室内機側に備えられた安全部品です。
人が気づく前に検知して機器を止め、利用者へ知らせる役割を担っています。

つまりF85は、機器が「異常を見つけて安全側に振った」結果です。
表示そのものは不安をかき立てますが、検知の仕組みが働いたという意味では、機器としては正しく動いています。

ただし、この検知が正しいとは限りません。
センサー自体が壊れていれば、実際には漏れていなくてもF85が表示されます。
どちらなのかは点検してみなければ分かりませんが、「誤検知かもしれない」と考えて運転を続けるのは避けてください
本当に漏れていた場合の結果が重すぎるためです。

本体リセットだけでは戻らない場合がある

多くの診断コードは本体リセットで表示が消えることがありますが、冷媒センサーにかかわる表示は、別のリセット操作が必要になる場合があります

これはセンサーが安全にかかわる部品だからです。
簡単に解除できてしまうと、漏れが続いている状態で使い続けられることになります。
そのため、リセットしても表示が消えないこと自体は、機器の設計上ありうる挙動です。

参考までに、診断コードの確認と本体リセットの手順は次のとおりです。

  1. リモコンをエアコン本体に向けて「お知らせ」ボタンを押し、表示されたコードを書き留める(お知らせボタンがない機種は、診断ボタンや前面パネル内部の表示部で確認します)
  2. リモコンで運転を停止する
  3. リモコンの「本体リセット」ボタンをつまようじなど先の細いもので押す。または電源プラグを抜く、エアコン専用ブレーカーを落とす

📎 出典:エアコン本体のタイマーランプが点滅して、エラー表示「H/F」が出たら(パナソニック お客様サポート)

ここで注意したいのは、表示が消えたとしても、それは漏れが止まったことを意味しないという点です。
リセットして運転を再開するのではなく、コードを控えたうえで点検を依頼してください。

診断コードは複数が順に表示されることがあります。
最初に「H00」が出て本来のコードを見落とすケースについてはパナソニックエアコンのH00とは?異常なしを示す診断コードと確認方法で解説しています。
コードは最後まで送って確認してください。

F91との違い

同じ冷媒まわりのコードでも、F85とF91では検知している経路が異なります。

コード何をもとに判断しているか
F85冷媒センサーが漏れを直接検知した
F91冷凍サイクルの運転状態から異常と判断した

F85はセンサーが漏れそのものを捉えた状態で、F91は運転の様子から冷凍サイクルの異常と判断された状態です。
入口が違うだけで、どちらも冷媒回路の点検が必要になる点は共通しています。
F91の詳しい内容はパナソニックエアコンのF91(冷媒漏れ・冷凍サイクル異常)の解説記事にまとめています。

なお、冷媒センサー自体の異常を示すコードは別に用意されています。
表示された数字は正確に控えておいてください。

修理を依頼するまでの流れ

  1. 換気を行い、運転を停止する
  2. 電源プラグを抜く、またはエアコン専用ブレーカーを切る
  3. 表示された診断コードと、気づいた症状(音・におい・効きの低下)をメモする
  4. 購入時期、保証書、機器の品番を用意する
  5. 販売店またはパナソニックの修理窓口へ連絡する

賃貸住宅で備え付けのエアコンであれば、まず管理会社か大家さんへ連絡してください。
入居者が独自に修理を手配すると、費用の扱いをめぐって後から食い違いが生じることがあります。

市販の冷媒補充剤を自分で入れる、配管のバルブを操作するといった対処は行わないでください。

漏れの経路をふさがないまま補充しても同じ状態に戻るうえ、加圧された冷媒に触れると凍傷を負うおそれがあります。

修理前に確認したい3つのこと

① 封入されている冷媒の種類

機器に封入されている冷媒の種類は、取扱説明書または機器本体の銘板に記載されています。
指定された冷媒以外を入れることはできないため、修理を依頼する際にこの情報を伝えられると話が早く進みます。

📎 出典:エアコン サポート(パナソニック)

② 保証期間

パナソニックのルームエアコンは、冷媒回路とそれ以外で保証期間が分かれています。

区分保証期間
冷媒回路(圧縮機・冷却器・凝縮器・本体配管など)5年
その他1年

F85で疑われるのは、まさにこの冷媒回路にあたる部分です。
そのため購入から5年以内であれば、保証が適用される余地があります
一方、原因が冷媒センサーや制御基板であれば「その他」の1年区分になります。
どちらにしても保証書と購入日は用意しておいてください。

なお、据え付けや移設の直後に表示された場合は、接続部の締め付け不足など施工に起因する可能性があります。
その場合はメーカーではなく、工事を行った業者が第一の連絡先です。

③ 補修用性能部品の保有期間

パナソニックはエアコンの補修用性能部品の最低保有期間を10年と定めています。
起算点は購入日ではなく、その製品の製造を打ち切った時点です。

📎 出典:補修用性能部品の保有期間(パナソニック)

修理料金は漏れ箇所と作業内容によって変わるため、この記事では具体的な金額を示しません。
症状と品番を伝えたうえで事前見積もりを取り、金額を把握してから判断してください。

修理か買い替えかの目安

使用年数判断の方向性
5年未満冷媒回路が原因なら保証の対象になる可能性がある。まず問い合わせる
5〜10年漏れ箇所の特定と修理費用を確認し、買い替え費用と比較する
10年以上部品供給が終了している可能性があり、買い替えを検討する時期

冷媒漏れの修理は、漏れ箇所の特定、修復、冷媒の回収と再充填という複数の工程が必要になります。
そのため部品交換だけで済む修理に比べ、費用が膨らみやすい領域です。
判断に迷ったときは、修理費用が新品購入費用の半分を超えるかどうかを一つの線引きにすると整理しやすくなります。

F85以外のコードが表示された場合は、パナソニックエアコンのエラーコード一覧|F・Hから始まる全コードを解説で意味を確認できます。

よくある質問

Q. F85が出ましたが、においも音もしません。誤検知でしょうか。

冷媒には強いにおいがないため、においがしないことは漏れていない証拠になりません。
音についても、ごく少量ずつ漏れている場合は聞き取れないのが普通です。
一方でセンサー自体の不具合による表示も実際に起こり得るため、どちらかは点検してみなければ分かりません。
判断がつかない以上、運転を再開せずに点検を依頼するのが安全な選択です。

Q. 換気はどのくらい続ければよいですか。

まずは窓を2か所以上開けて空気の通り道を作り、しばらく入れ替えを続けてください。
締め切った狭い部屋ほど滞留しやすいため、扉も開けて隣の空間とつなげると効果が上がります。
換気扇を併用する方法もありますが、それより窓を開けたほうが確実です。
そのうえで運転は再開せず、点検の連絡を進めてください。

Q. 冷媒を吸い込むと体に害がありますか。

通常の生活空間に漏れた程度で直ちに健康被害が生じるものではありませんが、密閉された狭い空間に大量に滞留すれば、空気中の酸素の割合が下がるおそれがあります。
めまいや息苦しさを感じた場合は、その場を離れて新鮮な空気のある場所へ移動してください。
体調に不安があるときは医療機関に相談してください。
いずれにしても、まず換気を行うことが基本の対応になります。

Q. 冷房は使えています。夏の間だけ使い続けてもよいですか。

おすすめできません。
冷媒が減った状態で運転を続けると、圧縮機に負担がかかり、より大きな故障につながるおそれがあります。
また漏れが続いていれば、室内へ出る量も増えていきます。
一時的にしのぐのであれば扇風機やサーキュレーターを併用し、修理の依頼は並行して進めてください。

Q. 据え付けたばかりですが、この場合もメーカーに連絡ですか。

据え付けや移設の直後であれば、まず工事を行った業者へ連絡してください。
配管の接続部の締め付けが不十分だと、そこから冷媒が漏れることがあります。
機器の故障ではなく作業に起因する可能性があるため、施工業者が対応するのが自然な流れです。
連絡の際は、据え付けた日付と表示されたコードを具体的に伝えてください。

まとめ

F85は、冷媒センサーが冷媒の漏れを検知したことを知らせる診断コードです。
ほかのコードと違い、原因の切り分けより先に取るべき行動があります。

まず窓を開けて換気し、運転を停止してください。
換気ができるまでは火を使う機器の使用も控えます。
そのうえで、音やにおい、効きの低下といった気づいたことをメモしておくと、点検が早く進みます。

本体リセットで表示が消えたとしても、漏れが止まったわけではありません。
センサー自体の不具合という可能性は残りますが、それを前提に運転を続けるのは避けてください。
購入時期と保証書、機器の品番を用意したうえで、販売店またはパナソニックの修理窓口へ連絡してください。
据え付けや移設の直後であれば、連絡先は工事を行った業者になります。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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