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パナソニックエアコンのH17・H18とは?冷媒の状態を見る目

パナソニックエアコンのエラーコードH17・H18と、冷媒の状態を見る目について示した文字のみのサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

冷暖房の効き自体はおかしくないのに、運転中に止まってしまう。
タイマーランプが点滅し、リモコンには「H17」または「H18」と表示されている。
この2つはパナソニックのエアコンで室外機側で冷媒の状態を把握しているセンサーの異常を示す診断コードです。
測っている場所は違いますが、対処は共通するため、この記事ではまとめて解説します。
特徴は、これらが部屋の温度でも圧縮機の温度でもなく、冷媒そのものを見ているセンサーだという点です。
この記事では、それぞれの役割から、室外機を片づけても直らない理由、修理を依頼する判断までを整理します。

目次

H17とH18が測っているもの

コード診断コードの意味測っている場所
H17室外吸入温センサーの異常圧縮機へ戻ってくる側の冷媒の温度
H18室外飽和温センサーの異常熱交換器で冷媒が状態を変えている部分の温度
項目内容
主に疑われる原因センサーの断線・ショート、コネクタの接触不良、室外制御基板の不具合
自分でできること診断コードの確認と本体リセットまで
表示が続く場合室外機側の点検が必要で、修理依頼が前提

この記事はパナソニックの家庭用ルームエアコンを前提に解説します。
天井カセット型などの業務用パッケージエアコンは診断コードの体系が異なるため、設置業者または販売店にご確認ください。

センサーには3つの階層がある

エアコンには複数の温度センサーがあり、それぞれ見ている対象が違います。
この整理を持っておくと、どのコードが出ても位置づけがつかめます。

見ている対象役割壊れたときの現れ方
部屋の空気設定温度に対する運転の強さを決める効き方そのものがおかしくなる
機器の部品圧縮機などを過熱から守る効きは正常なのに止まる
冷媒そのもの冷媒が想定どおりの状態かを把握する効きは正常なのに止まる、効率が落ちる

H17とH18は、この3つめにあたります。
エアコンが自分の内部で何が起きているかを知るための計器だと考えると分かりやすくなります。

H17|圧縮機へ戻る冷媒を見ている

冷媒は回路を一周して、最後に圧縮機へ戻ってきます。
このとき冷媒は、十分に熱を受け取って気体になっている必要があります。

液体のまま戻ってくると、圧縮機に負担がかかります。
圧縮機は気体を圧縮するようにできており、液体を押し込む設計ではないためです。

そこで戻り側の温度を測り、冷媒が想定どおりの状態で帰ってきているかを確認しています。
それを担っているのが室外吸入温センサーです。

つまりH17が出ている状態は、この確認ができなくなっているということになります。

H18|温度から冷媒の圧力を推し量っている

H18が示す飽和温センサーは、少し分かりにくい部品です。

冷媒は、熱を運ぶ過程で気体と液体のあいだを行き来しています。
そしてこの状態が切り替わる温度は、圧力によって変わります
水が高い山の上では100℃より低い温度で沸くのと同じ理屈です。

この性質を利用すると、状態が変わっている部分の温度を測ることで、そこにかかっている圧力を推し量ることができます。
飽和温センサーは、そのために置かれた計器にあたります。

H18が出ている状態は、エアコンが冷媒の圧力の状態をつかめなくなっている、と考えると理解しやすくなります。

H17・H18で現れやすい症状

  • 冷暖房の効きはおかしくないのに、運転中に止まる
  • 止まるタイミングに規則性がなく、条件がはっきりしない
  • 気温や時間帯に関係なく起きる
  • リセットすると動くが、しばらくするとまた止まる
  • 効きに大きな不満はないが、電気代が以前より増えた気がする

最後の点は補足が必要です。
これらのセンサーは、冷媒の流量を細かく調整するための判断材料としても使われています。
値が正しくなければ最適な制御ができず、同じ室温を保つのに余分な運転が必要になることがあります
「壊れているほどではないが、なんとなく効率が落ちた」という感覚につながる場合があります。

診断コードは複数が順に表示されることがあります。
最初に「H00」が出て本来のコードを見落とすケースについてはパナソニックエアコンのH00とは?異常なしを示す診断コードと確認方法で解説しています。
コードは最後まで送って確認してください。

室外機を片づけても直らない理由

室外機まわりの障害物や熱交換器の汚れは、放熱を妨げて温度上昇の原因になります。
そのため過熱にかかわるコードでは、まず片づけを試すのが基本です。

ただしH17・H18は「温度が高い」ではなく「温度が測れていない」という判定です
センサーから返ってくる値が、そもそも現実にあり得ない範囲にある状態を指しています。

この場合、室外機の周囲をどれだけ整えても表示は変わりません。
放熱環境の改善はエアコンにとって良いことですが、これらのコードの解決策にはならないと考えてください。

温度センサーはどう壊れるのか

エアコンの温度センサーには、温度によって電気の通りにくさが変わる素子が使われています。

壊れ方何が起きるか
断線電気が流れず、あり得ないほど低い温度として読み取られる
ショート抵抗がなくなり、あり得ないほど高い温度として読み取られる
コネクタの接触不良接触が切れた瞬間だけ、断線と同じ状態になる

室外機は屋外に置かれているため、温度差や振動、湿気の影響を受け続けます。
そのぶん、接触部分が徐々に不安定になっていくことがあります
「調子のよい日と悪い日がある」という現れ方をするのは、この段階であることが多くなります。

表示されたときにできること

利用者側でできるのは、診断コードの確認と本体リセットまでです。

  1. リモコンをエアコン本体に向けて「お知らせ」ボタンを押し、表示されたコードを書き留める(お知らせボタンがない機種は、診断ボタンや前面パネル内部の表示部で確認します)
  2. リモコンで運転を停止する
  3. エアコン専用ブレーカーを切り、数分置いてから戻す
  4. 冷房または暖房で30分ほど運転して、症状が再現しないか確認する

📎 出典:エアコン本体のタイマーランプが点滅して、エラー表示「H/F」が出たら(パナソニック お客様サポート)

確認は30分ほど続けてください。
止まるまでの時間に規則性がないため、短時間では再現しないことがあります。

診断コードの読み取り方や点滅そのものの意味については、パナソニックエアコンのタイマー点滅とは?意味と診断コードの確認方法で詳しく解説しています。

室外機のカバーを開けて内部の配線やセンサーを触る行為は避けてください。

室外機の内部には高電圧の電気部品と高圧の冷媒配管が同居しており、感電やけがの危険があります。

室外機側の部品にかかわるコードはほかにもあります。
ファンの回転に問題がある場合は別のコードになり、パナソニックエアコンのH97(室外ファンモータロック異常)の解説記事が参考になります。

修理を依頼する判断の基準

状況判断
リセット後に表示が消え、その後も再発しない一時的な接触不良の可能性。様子を見てよい
リセットしても表示がすぐ戻るセンサーまたは基板側の不具合。修理を依頼する
日によって出たり出なかったりする接触が不安定な状態。点検を依頼する
効きは正常なのに止まることが続く制御の判断材料が欠けている。早めに連絡する
焦げくさい、異音、ブレーカーが落ちるただちに使用を中止し、電源プラグを抜いてから連絡する

効きに大きな不満がないと、修理を後回しにしたくなるかもしれません。
ただしこれらのセンサーは、冷媒の状態を確認するために置かれた部品です。
値が得られないまま運転を続ければ、機器は限られた情報で判断することになります。
繁忙期を避けて早めに点検を依頼するのが得策です。

保証と部品保有期間

① 保証期間

パナソニックのルームエアコンは、冷媒回路とそれ以外で保証期間が分かれています。

区分保証期間
冷媒回路(圧縮機・冷却器・凝縮器・本体配管など)5年
その他1年

📎 出典:エアコン サポート内「ルームエアコン保証期間のお知らせ」(パナソニック)

温度センサーや制御基板は「その他」に含まれる部品です。
そのためメーカー保証は1年で切れている前提で考える必要があります
販売店独自の延長保証に加入していれば対象になることがあるため、購入時の書類を確認してみてください。

② 補修用性能部品の保有期間

パナソニックはエアコンの補修用性能部品の最低保有期間を10年と定めています。
起算点は購入日ではなく、その製品の製造を打ち切った時点です。

📎 出典:補修用性能部品の保有期間(パナソニック)

修理料金は交換部品と作業内容によって変わるため、この記事では具体的な金額を示しません。
症状と品番を伝えたうえで事前見積もりを取り、金額を把握してから判断してください。

修理か買い替えかの目安

使用年数判断の方向性
1年未満メーカー保証の対象。まず販売店・メーカーへ連絡する
1〜10年センサー交換であれば費用は抑えられることが多い。見積もりで判断する
10年以上部品供給が終了している可能性があり、買い替えを検討する時期

温度センサーの交換は、エアコンの修理のなかでは負担が大きくない部類に入ります。
ただし原因が制御基板側だった場合は部品代が上がるため、見積もりの段階でどちらなのかを確認してください。
判断に迷ったときは、修理費用が新品購入費用の半分を超えるかどうかを一つの線引きにすると整理しやすくなります。

H17・H18以外のコードが表示された場合は、パナソニックエアコンのエラーコード一覧|F・Hから始まる全コードを解説で意味を確認できます。

よくある質問

Q. H17とH18で、対処に違いはありますか。

利用者側の対処に違いはありません。
どちらもセンサーの断線やショート、コネクタの接触不良が疑われる状態で、確認できるのは本体リセットまでです。
ただし点検する側にとっては、どちらのセンサーかで確認する箇所が変わります。
表示された数字は正確に控えて伝えてください。

Q. 冷暖房は普通に効いています。放置してもよいですか。

放置はおすすめできません。
効きに影響が出にくいのは、冷やす・暖める働き自体は正常だからです。
ただしこれらのセンサーは冷媒の状態を確認するための部品で、値が得られないまま運転を続ければ、機器は限られた情報で制御することになります。
効率の低下や、他の不具合の見逃しにつながる可能性があります。

Q. 室外機のまわりを片づけましたが変わりません。

H17・H18は温度が高いことではなく、温度が測れていないことを示すコードです。
そのため放熱環境を整えても表示は変わりません。
片づけ自体はエアコンにとって有益ですが、これらのコードの解決策にはならないと考えてください。
表示が続くのであれば点検を依頼してください。

Q. 止まる日と止まらない日があります。

コネクタの接触不良では、こうした現れ方をすることがあります。
室外機は屋外に置かれているため、温度差や振動、湿気の影響を受け続け、接触部分が徐々に不安定になることがあります。
切れた瞬間だけ異常として検知されるため、日によって症状が変わります。
自然に直ることは期待できないので、点検を依頼してください。

Q. センサーだけを自分で交換できますか。

できません。
室外機の内部には高電圧の電気部品と高圧の冷媒配管があり、無資格での作業は感電やけがにつながります。
またこれらのセンサーは冷媒配管に密着した位置に取り付けられており、正しく固定しなければ正確な温度を測れません。
メーカーの修理窓口または販売店へ依頼してください。

まとめ

H17とH18は、室外機側で冷媒の状態を把握しているセンサーの異常を示す診断コードです。
H17は圧縮機へ戻ってくる冷媒の温度、H18は冷媒が気体と液体のあいだで状態を変えている部分の温度を測っています。

部屋の温度を測るセンサーが壊れると効き方そのものがおかしくなりますが、これらは冷媒を見ている計器です。
そのため効きは正常なのに止まるという出方をします。

室外機まわりを片づけても直りません。
温度が高いことではなく、温度が測れていないことを示しているからです。

効きに不満がないと後回しにしたくなりますが、冷媒の状態を確認する部品が働いていない状態です。
購入時期と保証書、機器の品番を用意して、点検を依頼してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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