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パナソニックエアコンのH63・H64とは?給気側の温度と湿度

パナソニックエアコンのエラーコードH63・H64と、給気側の温度・湿度について示した文字のみのサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

冷暖房は普通に効いているのに、タイマーランプが点滅して「H63」または「H64」と表示される。
この2つはパナソニックのエアコンで屋外の空気を取り込む仕組みの中で、温度や湿度を測るセンサーの異常を示す診断コードです。
似た番号ですが、測っているものに違いがあります。
片方は温度と湿度の両方、もう片方は温度だけを測っています。
この違いには理由があり、それぞれが担っている役割の差を表しています。

目次

H63とH64が測っているもの

コード診断コードの意味測っているもの
H63収着ファン側温湿度センサーの異常温度と湿度
H64給気ファン側温度センサーの異常温度
項目内容
主に疑われる原因センサーの断線・ショート、コネクタの接触不良、制御基板の不具合
冷暖房への影響基本的にない
自分でできること診断コードの確認と本体リセットまで
表示が続く場合点検が必要で、修理依頼が前提

これらのセンサーは、加湿や給気にかかわる機能を備えたモデルに搭載されています
すべての機種に付いている装備ではありません。

機種によって搭載される機能が違う点は、他の診断コードでも同じです。
たとえば換気機能付きモデルでのみ表示されるコードもあり、パナソニックエアコンのH50とは?換気・排気ファン異常の意味と対処の判断で解説しています。

この記事はパナソニックの家庭用ルームエアコンを前提に解説します。
天井カセット型などの業務用パッケージエアコンは診断コードの体系が異なるため、設置業者または販売店にご確認ください。

給気の仕組みは3つの層でできている

屋外の空気を取り込む機能は、複数の部品が組み合わさって成り立っています。
どこに異常があるかで、表示されるコードは変わります。

担っていること動かないと
動力(ファン)空気を吸い込み、送り出す空気そのものが流れない
風路(ダンパー)どこから取り込むかを切り替える空気は流れるが行き先が定まらない
計測(センサー)空気の状態を把握する流れてはいるが、制御ができない

H63・H64は3つめの計測にあたります
ファンもダンパーも正常に動いているのに、その空気がどういう状態なのかが分からない。
そういう状態を示しています。

なぜ片方だけ湿度も測るのか

ここが2つのコードの違いを理解する鍵です。

屋外の空気から水分を扱う部分では、どれだけ水分を捉えられたか、あるいは放出できたかを知る必要があります
そのためには温度だけでは足りず、湿度の情報が欠かせません。

一方、室内へ送り出す側で確かめたいのは、送り込む空気の温度です。
冷たすぎる空気をそのまま室内へ送れば、快適さが損なわれます。

測っている場所知りたいこと
水分を扱う部分(H63)水分をどれだけやり取りできたか
室内へ送り出す部分(H64)送り込む空気が適切な温度か

つまり担っている仕事が違うから、測る項目も違うということです。
点検する側にとっても確認する箇所が変わるため、表示された数字は正確に控えてください。

部屋の湿度を測るセンサーとは別物

エアコンには、室内の湿度を測るセンサーが備わっている機種もあります。
ただしH63が示すのは、そちらではありません。

センサー見ている場所
室内の湿度センサー部屋の空気
H63のセンサー給気の仕組みの中を流れる空気

部屋の湿度表示が正常でも、H63は出ます
見ている場所がまったく違うためです。
リモコンの湿度表示が合っているからといって、こちらのセンサーが正常とは限りません。

H63・H64で現れやすい症状

  • 冷暖房は正常なのに、タイマーランプが点滅する
  • 加湿や給気にかかわる運転をすると止まる
  • その機能を使っても、効果が感じられない
  • 運転はしているようだが、目に見える変化がない
  • 表示に気づくまで、不具合に気づかなかった

「特定の運転でだけ止まる」というのがこの系統の特徴です。
冷暖房が使えているため、季節が変わってその機能を使おうとしたときに初めて気づくこともあります。

診断コードは複数が順に表示されることがあります。
最初に「H00」が出て本来のコードを見落とすケースについてはパナソニックエアコンのH00とは?異常なしを示す診断コードと確認方法で解説しています。
コードは最後まで送って確認してください。

センサーはどう壊れるのか

温度を測る部品には、温度によって電気の通りにくさが変わる素子が使われています。
湿度を測る部品は、湿度の変化を電気の信号として取り出す構造です。

壊れ方何が起きるか
断線信号が返らず、異常として検知される
ショート信号が正常な範囲を外れ、異常として検知される
コネクタの接触不良接触が切れた瞬間だけ、断線と同じ状態になる

3つめの接触不良では、症状が出たり出なかったりします。
給気の仕組みは屋外の空気を扱う系統のため、温度差や湿気の影響を受け続けます
そのぶん接触部分が徐々に不安定になることがあります。

なお、断線に至らなくても、湿度を捉える部分が汚れや経年で鈍くなることがあります。
この場合はコードが出ないまま、効果だけが落ちた状態が続くことがあります。

表示されたときにできること

利用者側でできるのは、診断コードの確認と本体リセットまでです。

  1. リモコンをエアコン本体に向けて「お知らせ」ボタンを押し、表示されたコードを書き留める(お知らせボタンがない機種は、診断ボタンや前面パネル内部の表示部で確認します)
  2. リモコンで運転を停止する
  3. エアコン専用ブレーカーを切り、数分置いてから戻す
  4. 加湿や給気にかかわる運転を10分ほど行って、表示が消えるか確認する

📎 出典:エアコン本体のタイマーランプが点滅して、エラー表示「H**/F**」が出たら(パナソニック お客様サポート)

確認は、その機能を使う運転で行ってください。
冷房や暖房だけで試しても再現せず、解決したと誤解しやすくなります。

診断コードの読み取り方や点滅そのものの意味については、パナソニックエアコンのタイマー点滅とは?意味と診断コードの確認方法で詳しく解説しています。

ユニットのカバーを開けて内部の配線やセンサーを触る行為は避けてください。

内部には電気部品があり、感電の危険があります。

またセンサーは決められた位置に取り付けられており、動かすと正確に測れなくなります。

湿度を捉える部分は繊細で、拭いたり触れたりすると精度が損なわれます。

利用者が触れてよいのは、取り外せるエアフィルターと本体の表面までと考えてください。

修理を依頼する判断の基準

状況判断
リセット後に表示が消え、その後も再発しない一時的な接触不良の可能性。様子を見てよい
リセットしても表示がすぐ戻るセンサーまたは基板側の不具合。修理を依頼する
日によって出たり出なかったりする接触が不安定な状態。点検を依頼する
その機能を目的に機種を選んだ本来の価値が損なわれている。点検を依頼する
焦げくさい、ブレーカーが落ちるただちに使用を中止し、電源プラグを抜いてから連絡する

安全の面では、ただちに運転を止めなければならないコードではありません。
冷暖房は使えるため、緊急性も高くありません。

ただし費用の面から見ると、別の考え方もできます。
加湿や給気の機能は、機種の価格に含まれているものです
働かないまま使い続けるのは、選んだときに支払った分を手放していることになります。
とくにその機能を目当てに上位機種を選んだのであれば、点検を受ける意味は大きくなります。

保証と部品保有期間

① 保証期間

パナソニックのルームエアコンは、冷媒回路とそれ以外で保証期間が分かれています。

区分保証期間
冷媒回路(圧縮機・冷却器・凝縮器・本体配管など)5年
その他1年

📎 出典:エアコン サポート内「ルームエアコン保証期間のお知らせ」(パナソニック)

センサーや制御基板は、冷媒回路ではなく「その他」に含まれる部品です。
そのためメーカー保証は1年で切れている前提で考える必要があります
販売店独自の延長保証に加入していれば対象になることがあるため、購入時の書類を確認してみてください。

② 補修用性能部品の保有期間

パナソニックはエアコンの補修用性能部品の最低保有期間を10年と定めています。
起算点は購入日ではなく、その製品の製造を打ち切った時点です。

📎 出典:補修用性能部品の保有期間(パナソニック)

修理料金は交換部品と作業内容によって変わるため、この記事では具体的な金額を示しません。
症状と品番を伝えたうえで事前見積もりを取り、金額を把握してから判断してください。

修理か買い替えかの目安

使用年数判断の方向性
1年未満メーカー保証の対象。まず販売店・メーカーへ連絡する
1〜10年センサー交換であれば費用は抑えられることが多い。見積もりで判断する
10年以上部品供給が終了している可能性があり、買い替えを検討する時期

H63・H64は冷暖房が使える状態を保ちやすいため、これだけを理由に買い替えを決める場面は少なくなります。
ただし原因が制御基板側だった場合は部品代が上がります。
見積もりの段階で、センサー側なのか基板側なのかを確認してください。

H63・H64以外のコードが表示された場合は、パナソニックエアコンのエラーコード一覧|F・Hから始まる全コードを解説で意味を確認できます。

よくある質問

Q. H63とH64で、対処に違いはありますか。

利用者側の対処に違いはありません。
どちらもセンサーの断線やショート、コネクタの接触不良が疑われる状態で、確認できるのは本体リセットまでです。
ただし測っている項目と場所が違うため、点検する側にとっては確認する箇所が変わります。
表示された数字は正確に控えて伝えてください。

Q. リモコンの湿度表示は正常です。それでもH63が出ます。

見ている場所が違うためです。
リモコンに表示される湿度は室内の空気をもとにしていますが、H63のセンサーは給気の仕組みの中を流れる空気を測っています。
部屋の湿度表示が合っているからといって、こちらのセンサーが正常とは限りません。
表示が続くのであれば点検を依頼してください。

Q. 冷暖房は問題なく使えています。放置してもよいですか。

安全の面では、ただちに止めなければならないコードではありません。
ただし加湿や給気にかかわる機能は働いていない状態が続きます。
その機能を目的に機種を選んだのであれば、本来の価値が得られていないことになります。
繁忙期を避けて点検を依頼するかたちで問題ありません。

Q. 出たり出なかったりします。

コネクタの接触不良では、こうした現れ方をすることがあります。
給気の仕組みは屋外の空気を扱う系統のため、温度差や湿気の影響を受け続け、接触部分が徐々に不安定になることがあります。
切れた瞬間だけ異常として検知されるため、日によって症状が変わります。
自然に直ることは期待できないので、点検を依頼してください。

Q. センサーだけを自分で交換できますか。

できません。
内部には電気部品があり、無資格での作業は感電や機器の損傷につながります。
またセンサーは決められた位置に取り付けられており、動かすと正確に測れなくなります。
湿度を捉える部分はとくに繊細で、触れるだけでも精度が損なわれます。

まとめ

H63とH64は、屋外の空気を取り込む仕組みの中で温度や湿度を測るセンサーの異常を示す診断コードです。

2つの違いは、測っている項目にあります。
水分を扱う部分では、どれだけ水分をやり取りできたかを知るために温度と湿度の両方が必要です。
室内へ送り出す部分では、送り込む空気の温度を確かめています。
担っている仕事が違うから、測る項目も違うということです。

給気の仕組みは、空気を動かすファン、行き先を決めるダンパー、状態を把握するセンサーの3つで成り立っています。
H63・H64はそのうち計測にあたり、ファンもダンパーも正常に動いているのに空気の状態が分からない、という状態です。

なお、リモコンに表示される室内の湿度とは見ている場所が違います。
部屋の湿度表示が正常でも、これらのコードは出ます。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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